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6年生になるとハリーは他の事で忙しくなり閉心術については全く進展はありませんでした。そしてついにハリーは閉心術を完璧に自分のものにしました。しかしそれはハリーが思ってもみなかった形で大きな犠牲と引き換えという事になってしまったのでした。(全3項目)

3-1.大きな犠牲と引き換えに
それから1年半というものはハリーの閉心術は全く進展がありませんでした。その理由はダンブルドアの個人教授を受け6年生になって毎日試験を受けるような勉強をするために時間を取れられてそれ所ではなかったからでした。

学期末にダンブルドアが死んでハリーは新たな使命を課せられる事になりました。4つある分霊箱を探し出し破壊しなければヴォルデモートを真に滅ぼす事はできない。この事にエネルギーを注がなくてはならなかったからです。

そしてその日は突然やって来ました。ハリーにロンとハーマイオニーは狼人間のフェンリール・グレイバック率いる人さらい一味に捕まってディーン・トーマスに小鬼のグリップフックと共にマルフォイの館に連行されました。

しかし収穫があったのです。その場に姿を現したベラトリックス・レストレンジの心を開心術で見抜きハリーはグリンゴッツのレストレンジ家の金庫にヴォルデモートの分霊箱が隠されている事を知ったというわけなんですよね。

その一方で失ったものもありました。ハリーたちを助けに来た屋敷しもべ妖精のドビーがベラトリックス・レストレンジに殺害されてしまったのです。ハリーは同じ悪夢に二度引き込まれたようなそんな気持ちだったのでした。

まるでホグワーツの天文台塔の下でダンブルドアの亡骸の傍らにひざまずいているようなそんな気持ちでした。ドビーはもうハリーの手の届かない所へ行ってしまいました。それでもなおハリーはドビーの名前を呼んでいました。

しかしこの日ハリーは閉心術を自分のものにしたのです。

3-2.そのお陰で
ビルたちが話し合っている間ハリーは話し声だけ聞いていました。何を話し何を決めているのかにも全く興味が湧きません。ビルが何を言っているのかも分らずにハリーは同意しました。傷痕が疼き焼けるように痛み始めました。

どこかハリーの心の一部で長い望遠鏡を逆に覗いたようにヴォルデモートの姿が遠くに見えました。ハリーたちが脱出したその後にマルフォイの館に残った人々を罰している姿です。ヴォルデモートの怒りは恐ろしいものでした。

しかしドビーへの哀悼の念がその怒りを弱めハリーにとっては広大で静かな海のどこか遠い彼方で起こっている嵐のように感じました。ハリーはビルにこう申し出ました。それはハリーが意識して口に出した最初の言葉でした。

「僕きちんとやりたい。魔法ではなくスコップはある?」

ハリーは1人で作業を始めました。ビルに示された庭の隅に墓穴を掘り始めました。魔法ではなく汗を流して自分の力で掘り進める事に意味がありました。それが自分たちの命を救ってくれたドビーへの供養に思えたからです。

傷痕が痛みましたがハリーはそれを制しました。痛みを感じはしてもそれは自分とはかけ離れたものでした。ハリーはついに心を制御しヴォルデモートに対して心を閉じる方法を身につけました。閉心術を自分のものにしました。

シリウスの死の悲しみに胸が塞がれ他の事が考えられなかった。そんなハリーの心をヴォルデモートは乗っ取る事ができませんでした。だからこそヴォルデモートはドビーを追悼するハリーの心に入り込む事などできないのです。

深い悲しみがヴォルデモートを締め出したようだ。ダンブルドアならもちろんそれを愛だと言っただろう。傷痕の痛みを撥ね退けてハリーは固く冷たい土を掘り続けました。ハリーは深くさらに深く墓穴を掘り続けたのでした。

ハリーは時が経つのさえ忘れていました。やがてロンとディーンが下りて来て穴を掘るのを手伝い始めました。杖を使わず何故スコップで墓穴を掘るのか?ハリーは答えを用意していました。でも2人とも訊きはしませんでした。

ハリーはドビーが心地よくなるように上着で包み直しました。ロンは靴下を脱いでドビーの足に履かせました。ディーンは毛糸の帽子を取り出しハリーがドビーの頭に被せました。ルーナは開いたままのドビーの目を閉じました。

突然ルーナが「あたし何か言うべきだと思う。あたしから始めてもいい?」と言いました。そして一同が見守る中ルーナは墓穴の底に横たわるドビーに向かって語りかけ始めたのでした。ルーナは感謝の意をこう言ったのでした。

「あたしを地下牢から救い出してくれてドビー本当にありがとう。そんなにいい人で勇敢なあなたが死んでしまうなんてとっても不公平だわ。あなたがあたしたちにしてくれた事をあたし決して忘れないもン」

「あなたが今幸せだといいな」

参列者の人数はダンブルドアの葬儀とは比べ物にならないぐらい少ないものの立派なドビーの葬儀でした。

3-3.最後の対決では
こうしてハリーは閉心術を完璧に自分のものにしました。そしてそれはホグワーツの大広間でヴォルデモートと最後の対決をした時に存分に力を発揮しました。ヴォルデモートはハリーの心を見抜く事ができなかったんですよね。

「分霊箱はもうない。残っているのはお前と僕だけだ。一方が生きる限り他方は生きられぬ。2人の内どちらかが永遠に去る事になる」

こう言うハリーにヴォルデモートは「どちらかがだと?勝つのは自分だと考えているのだろうな?」と嘲りました。しかしヴォルデモートはハリーが知っていて自分が知らない予言の次のこの言葉を見抜く事ができませんでした。

「しかし彼は闇の帝王の知らぬ力を持つであろう」

シビル・トレローニーの予言を聞いていたセブルス・スネイプがこの言葉が出る前にその場から退去させられてしまったのです。聞いたのはダンブルドアだったのでハリーは5年生の学期末に校長室で予言の全文を聞きました。

ハリーが1才3ヵ月の時ヴォルデモートがハリーを殺害しようとした際母親のリリーは自分の命を投げ出し息子の命を助けました。その時ハリーに護りの魔法がかけられ「死の呪い」は放ったヴォルデモート自身に撥ね返りました。

ハリーがホグワーツに入学した最初の年にハリーと対決して再び敗れたヴォルデモートは自分の体を再生させる時はハリーの血を取り込まなくてはならないとそう決心しました。そこで三大魔法学校対抗試合を利用したのでした。

ハリーが代表選手になるよう取り計らい必ず優勝するようにする。優勝杯を「移動キー」にしてハリーを自分の待つリトル・ハングルトンの教会墓地に呼び寄せる。こうしてヴォルデモートはハリーを手に入れる事ができました。

それらの措置を施したのはポリジュース薬で「闇の魔術に対する防衛術」の教師マッド・アイ・ムーディに成り済ましてホグワーツに潜入したバーテミウス・クラウチ・ジュニアでした。ところがダンブルドアは百も承知でした。

ヴォルデモートがハリーの血を取り込んで自身の体を再生させた際にリリーの護りの魔法をも同時に取り込んでしまったのです。そのためヴォルデモートが生きている限りハリーも決して死なないという状態にしてしまいました。

ハリーはヴォルデモートから再び「死の呪い」を撃たれたその後ダンブルドアと会いました。そしてその事を知ったのです。しかしハリーが閉心術を完璧に自分のものにしていたのでヴォルデモートはそれを見抜けませんでした。

ヴォルデモートがハリーに向けて放った「死の呪い」はまたしてもヴォルデモート自身に撥ね返りハリーは最後の戦いに勝利したのでした。

今日の最後に
最後の対決の時のハリーとヴォルデモートのやり取りは終始ハリーが主導権を握っていてヴォルデモートの問いかけや指摘はいずれも的外れでした。それはハリーが閉心術で知られたくない事を知られぬようにしていたからです。

さて!こうして今週は「ハリーがいかにして閉心術を自分のものにしていったのか?」について振り返ってみました。後半の来週は個々の登場人物と閉心術と開心術の関係についてお伝えして行こうとそう予定している所です。
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