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スメルティングズ校の養護の先生に「ダドリー・ダーズリーは太り過ぎ!」と断罪されプリベット通り4番地の住人全員がダイエットをする事になりました。しかしハリーはダイエットなど全くしていませんでした。そんな中マグルの郵便配達屋さんがハリーに関する手紙を持って来ました。一体誰が?(全3項目)

3-1.愚痴もこぼさず
こうしてスメルティングズ校の養護の先生に「ダドリー・ダーズリーは太り過ぎ!」と断罪されてプリベット通り4番地の住人全員がダイエットをする事になりました。今度はグレープフルーツ四分の一がハリーに配られました。

ダドリーのよりずっと小さい事にハリーは気づきました。ペチュニア叔母さんはダドリーのやる気を保つ一番良い方法は少なくともハリーよりもダドリーのほうが沢山食べられるようにする事だとそう思っているようなのです。

しかしハリーは愚痴もこぼさずにグレープフルーツを食べ始めました。何故かと云うとそれにはカラクリがあるのです。ペチュニア叔母さんはハリーがダイエットなど全くしていない事に全然気づいてはいないというわけです。

ペチュニア叔母さんはハリーの寝室の床板が緩くなった所に何が隠されているのかを知りません。この夏をニンジンの切れ端だけで生き延びる羽目になりそうだと気配を察したハリーはヘドウィグを飛ばし友の助けを求めました。

友達はこの一大事に敢然と立ち上がりました。ハーマイオニーの家から戻ったヘドウィグは両親が歯医者なので砂糖なしスナックが一杯詰まった大きな箱を持って来ました。ハグリッドはお手製のロックケーキを送って来ました。

ただしハリーはこれには手をつけませんでした。ハグリッドのロックケーキには懲りていたからです。一方ウィーズリーおばさんは大きなフルーツケーキやら色々なミートパイを家族ふくろうのエロールに持たせてよこしました。

年老いてよぼよぼのエロールは哀れにもこの大旅行から回復するのに5日を要しました。そしてハリーの誕生日には最高のバースデー・ケーキがロンにハーマイオニーとハグリッドそしてシリウスからと4つも届けられました。

バーノン叔父さんも四分の一のグレープフルーツを見下ろすと叔母さんに「これっぽっちか?」と不服そうに言いました。ペチュニア叔母さんは叔父さんを睨むとダドリーのほうを顎で指して頷いてみせました。しかながない。

そう言いたげにバーノン叔父さんは深い溜め息をついてスプーンを手にしました。すると玄関のベルが鳴りました。バーノン叔父さんは重たげに腰を上げると廊下に出て行きました。何やら玄関先で誰かと話をしているようでした。

戻って来ると叔父さんはハリーに「来い。居間に。すぐにだ」と吠え立てて来ました。わけが分らずハリーは「一体今度は自分が何をやったのだろう?」と訝りつつ叔父さんに従いて居間に入りました。何故呼び出されたのか?

それはハリーもよく知っている「とある人」からダーズリー夫妻に手紙が届いたからというわけなんですよね。

3-2.ハリーに関する手紙
暖炉のほうに突進しハリーに向き直るとバーノン叔父さんは今にもハリーを逮捕しそうな剣幕で「それで」と言いました。言われたハリーは「それで何だっていうんだ?」と言い返せたらどんなにいいだろうとそう思いました。

しかしこんな朝早くからバーノン叔父さんの虫の居所を試すのはよくないとハリーは思いました。それでなくとも欠食状態で相当に苛立っているのです。そこでハリーはおとなしく驚いた風を見せるだけで我慢をしたのでした。

「こいつが今届いた。お前に関する手紙だ」

叔父さんはハリーの鼻先で紫色の紙切れを振りながらこう言いました。ハリーはますます混乱をしました。一体誰が自分についての手紙を叔父さん宛てに送ったのか?ハリーには郵便を貰う人などには全く心当たりがありません。

叔父さんはハリーを睨むと手紙を見下ろして読み始めました。それはウィーズリーおばさんがダーズリー夫妻に宛てて出した手紙でした。その内容はクィディッチ・ワールドカップの決勝戦が週明けの月曜日に行われるそうです。

夫のアーサー氏が魔法省のゲーム・スポーツ部に伝(つて)があり大変良い席を手に入れる事ができた。つきましてはハリーを試合に連れて行く事を許していただきたい。これは一生に一度のチャンスだそうです。その理由とは?

イギリスが開催地になるのは30年ぶりの事で切符を手に入れるのは難しいんだそうです。もちろんそれ以後はハリーを喜んで我が家にお預かりする。そしてお返事はマグルの郵便ではなくて普通の方法でとの事なんだそうです。

手紙を読み終えると叔父さんは胸ポケットから何かを出し「これを見ろ」と唸りました。それはウィーズリーおばさんが出した手紙の封筒で隙間なく切手が貼ってあり真ん中に小さく残った空間に住所が細々と書いてありました。

「郵便配達は感づいたぞ。手紙がどこから来たのかやけに知りたがっていたぞ奴は。だから玄関のベルを鳴らしたのだ。奇妙だと思ったらしい」

叔父さんは歯噛みをしてハリーにこう言いました。ハリーは何も言いませんでした。バーノン叔父さんが今どんな気持ちなのかをハリーはよく知っていたからです。魔法界の連中と我が家が関係あるなんて知られてしまったら?

ほんの少しでもまともな範囲から外れるとダーズリー一家には緊張感やら緊迫感やらが流れるのです。ダーズリー一家にとってはそれは大変おぞましい事なのです。バーノン叔父さんはまだハリーの事を睨みつけていたのでした。

しばしの間バーノン叔父さんもハリーも無言でした。

沈黙を破ったのは?

3-3.ハリー沈黙を破る
ハリーはなるべく感情を顔に表さないように努力をしました。馬鹿な事を言わなければ人生最高の楽しみが手に入るかもしれないからです。バーノン叔父さんが何かを言うまで待っていよう。ハリーはそう思って黙っていました。

でも叔父さんは睨み続けるばかりで一向に口を開こうとはしませんでした。そこでハリーはしかたなく自分のほうから沈黙を破る事にしました。ハリーがこう言うとバーノン叔父さんは怒りで顔を微かに震わせ始めたのでした。

「それじゃ。僕行ってもいいですか?」

バーノン叔父さんは何と思っているのか?ハリーには判るような気がしました。叔父さんの脳裏では今まさに最も根深い二種類の感情が対立して激しく闘っているのです。ハリーを行かせる事はハリーを幸福にする事になるのだ。

この13年間バーノン叔父さんはそれを躍起になって阻止して来た。しかしその一方で夏休みの残りをハリーがウィーズリー家で過ごす事を許せばハリーを二週間も早く厄介払いする事ができる。そちらのほうもまた捨て難い事だ。

ハリーが我が家にいるという事はバーノン叔父さんにとってはおぞましい事でした。考える時間を稼ぐためにという感じで叔父さんはウィーズリーおばさんからの手紙にもう一度視線を落としてハリーにこう訊いて来たのでした。

「この女は誰だ?」

名前の所を汚らわしそうに眺めながらバーノン叔父さんはこう訊きました。そこでハリーは叔父さんがキングズ・クロス駅にハリーを迎えに来た時に会った事がある。つまりは叔父さんは面識のある人だとこう答えたのでした。

「叔父さんはこの人に会った事があるよ。僕の友達のロンのお母さんでホグ-学校から学期末に汽車で帰って来た時迎えに出てた人」

ハリーはうっかり「ホグワーツ特急」と言いそうになってしまいました。そんな事をすれば確実に叔父さんを怒らせてしまうので慌てて止めたのです。叔父さんはひどく不愉快なものを思い出すかのように顔を歪めたのでした。

「ずんぐりした女か?赤毛の子供がウジャウジャの?」

バーノン叔父さんがウィーズリーおばさんの事を「ずんぐりした女」とそう言うのでハリーは眉を潜めました。だったら自分の息子はどうなんだというわけです。すると今度は叔父さんはクィディッチの事をこう訊いて来ました。

「クィディッチ。このくだらんものは何だ?」

ハリーは腹が立ちました。一体クィディッチがいかなるものなのか?全く知りもしないでいきなり「くだらんもの」呼ばわりしたからです。そこでハリーは「スポーツです」と手短に答えた後に詳しく説明しようとしたのでした。

しかしハリーが「競技は箒に」と言った所で叔父さんは「もういい。もういい!」と声を張り上げて説明を辞めさせました。叔父さんが微かにうろたえたのを見て取ってハリーは少し満足をしました。質問しなゃけりゃ良かった。

バーノン叔父さんはそう思ったんでしょうね。ハリーとバーノン叔父さんの会話はまだまだ続きます。

今日の最後に
ウィーズリーおばさんがプリベット通り4番地に宛てて出した手紙の冒頭には「親愛なるダーズリー様に御奥様」とこう書かれていました。すなわちこの手紙はダーズリー夫妻に宛てて出された手紙という事になるんですよね。

それならバーノン叔父さんはこの手紙を妻のペチュニア叔母さんにも見せたんでしょうね。当然の如くペチュニア叔母さんは「一体何だったの?」とハリーを居間に呼びつけた理由を夫のバーノン叔父さんに訊くでしょうからね。

後にペチュニア叔母さんは魔法界に関する知識を隠し持っていたという事が明らかになります。したがって夫のバーノン叔父さんとは全く違う気持ちでウィーズリーおばさんから届いた手紙を読んだという事になるんでしょうね。

果たしてペチュニア叔母さんはクィディッチという魔法界のスポーツ競技を知っているのか?もしも知っていたとしてもワールドカップがあるというのは初耳だろう。想像を色々と巡らせていると何だか楽しくなって来ますよね。
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