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ビクトール・クラムがスニッチを捕って試合は終了しました。テントに戻って暫くは試合談義に花を咲かせましたがジニーが眠り込んでしまったので就寝という事になりました。ところがハリーはアーサー氏に突然起こされて着替えもそこそこにテントを出る羽目になってしまいました。その原因は?(全3項目)

3-1.注目の貴賓席で
「まあ我々は勇敢に戦った」こう敗戦の弁を述べたのがブルガリア魔法大臣でした。確かに見せ場はビクトール・クラムがスニッチを捕った場面だけでそれを除いたスコアは「170対10」という事でいい所なしだったんですよね。

ところがこの敗戦の弁を聞いて立腹したのが一日中パントマイムをやらされたコーネリウス・ファッジでした。本来なら満面の笑みを浮かべて受け取るクィディッチ・ワールドカップ優勝杯をファッジは仏頂面で受け取りました。

バグマン氏が「勇猛果敢な敗者に絶大な拍手を。ブルガリア!」と叫ぶと敗者のブルガリア選手7人が階段を上がって貴賓席に入って来ました。観衆が賞讃の拍手を贈りました。相当数の人々がその光景を万眼鏡で見ていました。

ハリーはとてつもない数の万眼鏡のレンズが自分のいる貴賓席に向けられ光っているのを見ました。ブルガリアの選手は貴賓席の座席の間に一列に並んでバグマン氏が選手の名前を呼び上げブルガリア魔法大臣と握手をしました。

そして次にファッジとも握手をしました。最後尾がクラムでまさにボロボロでした。顔は血まみれで両眼の周りは黒いあざになりかけていました。まだしっかりとスニッチを握っていました。地上ではどうもぎくしゃくしている。

ハリーはそう思いました。O脚気味だし明らかに猫背でした。それでもクラムの名前が呼び上げられると競技場の人々は鼓膜が破れんばかりの大歓声を送りました。それから勝者のアイルランドの選手が貴賓席に入って来ました。

シーカーのエイダン・リンチは2人の選手に支えられていました。二度に渡る激突で目を回したようでその目はうろうろしていました。それでも優勝杯が高々と掲げられ観客席から祝福の声が轟くと笑顔を見せていたのでした。

ハリーは拍手のし過ぎで手の感覚がなくなりました。そしていよいよアイルランド・チームが貴賓席を出て箒に乗ると二度目のウイニング飛行を始めました。エイダン・リンチは他の選手の箒に乗って曖昧に笑っていたのでした。

「この試合はこれから何年も語り草になるだろうな」

バグマン氏は杖を自分の喉に向け「クワイエタス!静まれ!」と唱えた後にこう言いました。バグマン氏が言うには実に予想外の展開だったんだそうです。もっと長い試合にならなかったのは残念な事だったとも言ったのでした。

ここでフレッドとジョージが自分たちの座席の背を跨いでその満面に笑みを浮かべて手を突き出しながらバグマン氏の前に立っていました。ビクトール・クラムがスニッチを捕る。しかし勝つのはアイルランド・チームのほうだ。

2人が賭けに勝ったからです。

3-2.テントに戻って
「賭けをしたなんて母さんには絶対言うんじゃないよ」一同で階段をゆっくり下りながらアーサー氏はフレッドとジョージにこう言いました。しかし賭けに勝ったフレッドはうきうきしていて父親にこう言葉を返したのでした。

「親父心配ご無用。このお金にはビッグな計画がかかってる。取り上げられたくはないさ」

アーサー氏は一瞬そのビッグな計画が何なのかを訊きたそうな様子でした。しかしかえって知らないほうが良いと考え直したようでした。ハリーたち一行は競技場を出るとキャンプ場に向かう群衆に巻き込まれる事となりました。

夜気が騒々しい歌声を運んで来ました。レプラコーンは勝利の余韻に酔っているかのように勢いよく頭上を飛んでいました。ようやくテントに戻って来たものの周りが騒がしい事もあって到底誰も眠る気になどなれませんでした。

そこでアーサー氏は寝る前にみんなでもう一杯ココアを飲む事を許しました。たちまち試合の話に花が咲きアーサー氏は反則技の「コビング」についてチャーリーとの議論に嵌ってしまいました。でもジニーが駄目だったのです。

ジニーはテーブルに突っ伏して眠り込みそのはずみでココアを床にこぼしてしまいました。それを受けてアーサー氏は舌戦を中止して全員もう寝なさいと促しました。ハーマイオニーとジニーは隣のテントに移動して行きました。

ハリーもパジャマに着替えて二段ベッドの上に登りました。しかし外ではまだまだ歌声が聞こえバーンという音が時々響いて来たりしました。外の騒ぎを聞きながらアーサー氏は眠そうにこう呟いていたというわけなんですよね。

「やれやれ非番でよかった。アイルランド勢にお祝い騒ぎを辞めろなんて言いに行く気がしないからね」

ハリーはロンの上の段のベッドに横になりテントの天井を見つめて時々飛んで行くレプラコーンのランタンの灯りを眺めてはクラムの素晴らしい動きの数々を思い出してファイアボルトでウロンスキー・フェイントを試したい。

そう思わずにはいられませんでした。やがて眠りについたハリーは背中に自分の名前を書いたローブを着ていました。十万人の観衆が歓声を上げるのが聞こえるような気がする。そしてルード・バグマン氏の声が鳴り響きました。

「ご紹介しましょう。ポッター!」

本当に眠りに落ちたのかどうかハリーには分りませんでした。クラムのように飛びたいと夢見ていたらそれが本物の夢に変わっていたのかもしれません。はっきり判っているのは突然アーサー氏が叫んで起こされたという事です。

「起きなさい!ロン。ハリー。さあ起きて緊急事態だ!」

起きた途端ハリーはテントに頭のてっぺんをぶつけてしまいました。しかし寝ぼけて「どしたの?」と訊きながらもハリーはぼんやりと何かおかしいと感じ取りました。キャンプ場の騒音が様変わりし歌声が止んでいたからです。

ハリーがベッドから降りて服に手を伸ばすとアーサー氏が「時間がない。上着だけ持って外に出なさい。早く!」とハリーを急かしました。アーサー氏は上はパジャマのままで下にジーンズを履いているという出で立ちでした。

ハリーは言われた通りにしてテントを飛び出しました。そのすぐ後にロンが続きました。まだ残っている火の明かりで人々が追われるように森へと駆け込んで行くのが見えました。すると騒動の元が近づいて見えて来たのでした。

魔法使いたちが一塊になり杖を一斉に真上に向けキャンプ場を横切ってゆっくり行進して来るのです。ハリーが目を凝らして見ると顔がないように見えました。でもよく見てみるとその人々はフードを被り仮面をつけていました。

その遥か頭上には宙に浮かんだ4つの影がありました。多くの魔法使いが浮かぶ影を指差し笑いながら次々と行進に加わりました。その都度テントはつぶされたり倒されたりしました。火が点けられたテントもあったのでした。

燃えるテントの上を通過する時に宙に浮いた4つの影が照らし出されました。その内の1人にハリーは見覚えがありました。キャンプ場のマグルの管理人ロバーツさんだったのです。それ以外の3人は奥さんと子供たちに違いない。

フードに仮面の集団が宙吊りにしていたのはキャンプ場の管理人のロバーツさんとその一家だったんですよね。

3-3.森の中で
マグルの一家を宙吊りにしてもてあそぶ集団を見てロンは怒りを募らせているようですがハーマイオニーとジニーがアーサー氏に付き添われ急いでやって来ました。同時にビルとチャーリーとパーシーがテントから出て来ました。

3人とアーサー氏は魔法省を助太刀するそうです。アーサー氏はハリーとロンにフレッドとジョージそれにハーマイオニーとジニーには森に入ってバラバラにならないようにそして片がついたら迎えに行くとそう告げたのでした。

フレッドが「さあ」と言ってジニーの手を掴み森のほうに引っ張って行きました。ハリーにロンとハーマイオニーにジョージがそれに続きました。森に辿り着き全員が振り返るとロバーツ一家の下の群衆は大きくなっていました。

魔法省の役人は何とかして中心にいるフードを被った一団に近づこうとしていましたが苦戦していました。どうやらロバーツ一家が落下してしまう事を恐れ何の魔法も使えないのです。森の中は不安や恐怖の声が響いていました。

ロンが痛そうに叫ぶ声が聞こえて来ました。ハーマイオニーは「どうしたの?」と心配そうに訊くと「こんな馬鹿な事やってられないわ」と言って杖先に灯りを点しました。灯りを向けるとロンは地面に這いつくばっていました。

ロンは腹立たしげに「木の根につまづいた」と言いながら立ち上がりました。するとその背後から気取った声で「まあそのデカ足じゃ無理もない」と言うのが聞こえて来ました。そこに1人でいたのはドラコ・マルフォイでした。

木に寄り掛かり腕組みをして平然とした様子でした。するとマルフォイはこう言うのです。君たち急いで逃げたほうがいいんじゃないのかい?何故ならあの集団にハーマイオニーが見つかったら困る事になるからだと言うのです。

ハーマイオニーが「それどういう意味?」と食ってかかるとマルフォイは連中はマグルを狙っている。だから次の標的になるのはハーマイオニーだと言うのです。それを聞いてハリーは「ハーマイオニーは魔女だ」と凄みました。

するとマルフォイは「勝手にそう思っていればいい」とハリーに言うと意地悪く笑い「連中が穢れた血を見つけられないとでも思うならそこにじっとしてればいい」と言い放ちました。ロンは「口を慎め!」と叫んだのでした。

マルフォイとの言い争いはまだ続きます。

今日の最後に
ハリーたち一行はテントに戻って来たものの周りが騒がしい事もあり到底眠る気になどなれませんでした。そこでアーサー氏は寝る前にみんなでもう一杯ココアを飲む事を許可しました。しかしジニーがダウンしてしまいました。

ジニーはテーブルに突っ伏して眠り込みそのはずみでココアを床にこぼしてしまったのです。それはしかたのない事でしょうね。それというのもジニーも「移動キー」で競技場に来ているので夜明け前に起きているんですよね。

それを言うならハリーにロンとフレッドにジョージもそうなんですがジニーの場合はハーマイオニーが「隠れ穴」に初めて滞在して同室という事でついつい話し込んでしまったので男4人よりさらに寝不足だったと私は思います。

つまりはハーマイオニーもまた実は眠たくってしょうがなかった。早く寝たいとそう思っていたと私はそう思いますね。(笑)
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