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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

先週はバーノン叔父さんを取り上げたので今週はそれに関連してペチュニア叔母さんとダドリーの名場面を私の独断と偏見で選んで紹介してみる事にしました。ヴォルデモート卿の復活を見届けたハリーは夏休みにはいつものようにプリベット通り4番地に戻って来たのですが・・・(全3項目)

3-1.ダドリー・ダーズリー、その1
4年生の学期末にヴォルデモート卿の復活を見届けたハリーはプリベット通り4番地に帰って来てからというもの日々苛立ちを募らせていました。何故なら「日刊予言者新聞」の一面にその事がちっとも掲載されなかったからです。

一方ダーズリー夫妻には呆れ返っていました。それというのもこの夏休みの間2人はダドリーの軍団の仲間に夜な夜な食事に招かれているという真っ赤な嘘を鵜呑みにしていたからです。ダドリーは夕食に招かれてなどいない。

ハリーはちゃんと知っていました。ダドリーは毎晩ワルガキどもと一緒になって公園で物を壊し街角でタバコを吸い通りがかりの車や子供たちに石をぶつけるなどの悪さをしているのです。ハリーは夕方現場を目撃していました。

ロンもハーマイオニーもシリウスも手紙が途中で行方不明になるかもしれないからとヴォルデモートの事は何も書いて来ませんでした。そこでハリーは道端のゴミ箱から新聞を漁ったりテレビのニュースをチェックしていました。

それはヴォルデモートが何か事を起こせばそれが何らかの形でマグルの新聞やテレビのニュースで報道されるかもしれないとそう考えたからです。しかしテレビのニュースを見ようとするとダーズリー夫妻が邪魔立てするのです。

その日もハリーは庭の花壇に仰向けに寝転んで窓の向こうから聞こえて来るテレビのニュースを聞いていました。これなら2人が睨みつけて来る事もニュースが聞こえなくなるほどの音で歯噛みする事も意地悪な質問もされない。

ところがバーノン叔父さんが窓から顔を出したため見つかってしまいました。そのため暫くの間ハリーはまたしてもダーズリー夫妻と言い争いをする事を余儀なくされました。ハリーはそんな2人に背を向けて家を出たのでした。

ハリーはマグノリア・クレセント通りでダドリーに追いつくと肩を並べて歩き始めました。ところがそこでハリーにとっては信じ難い出来事が起きたのです。突然何かが夜を変えました。星も消え去って真っ暗闇になったのです。

遠くに聞こえていた車の音も木々の囁きも途絶えました。一瞬ハリーは必死で我慢していたのにも関わらず魔法を使ってしまったのかとそう思いました。しかしやがて理性が感覚に追いつきました。自分に星を消す力などはない。

それは複数いました。

3-2.ダドリー・ダーズリー、その2
何をするつもりだ?止めろ!見えない!目が見えなくなった!恐怖に駆られたダドリーの声がハリーの耳に飛び込んで来ました。そんなダドリーにハリーは「僕は何もしていないぞ!黙っていろ。動くな!」と言ったのでした。

父親に言いつけてやる!どこにいるんだ?何をしてるんだ?こう言うダドリーにハリーは「黙っててくれないか?聞こうとしてるんだから」と言いましたが突然沈黙しました。まさにハリーが恐れていたあの音が聞こえたのです。

止めろ!こんなこと止めろ!殴るぞ!本気だ!ハリーが再び「黙れ」と言おうとしましたがダドリーの拳が側頭にに命中してハリーは吹き飛びました。ハリーは地面に打ちつけられてしまい杖を取り落としてしまったのでした。

「ダドリー戻るんだ。あいつのほうに向かって走ってるぞ!」

恐ろしい叫び声がしてダドリーの足音が止まりました。ハリーは「ダドリー口を閉じろ!何が起こっても口を開けるな!杖は!」と死に物狂いで呟きながら両手を地面に這わせて必死に杖を探しました。そしてこう唱えました。

「ルーモス!光を!」

すると何とうれしくも有り難い事に右手のすぐそばで杖灯りが点りました。ハリーは杖を引っつかむと慌てて立ち上がり振り向きました。フードを被った聳え立つような影が地上から少し浮かんでハリーに近づいて来ていました。

「エクスペクト・パトローナム!」

よろけながら後退りしてハリーは「守護霊の呪文」を唱えました。しかし杖先から出たのは儚げな気体のような守護霊で吸魂鬼は動きが鈍っただけでした。もう二度とロンとハーマイオニーに会えない。でも次の瞬間の事でした。

息をつこうともがくハリーの心に2人の顔がくっきり浮かび上がりました。ハリーが再び「エクスペクト・パトローナム!」と唱えると今度は杖先から巨大な牡鹿が噴出しました。角が胸に当たると吸魂鬼は投げ飛ばされました。

敗北をした吸魂鬼は飛び去って行きました。ハリーは牡鹿に向かって「こっちへ!」と叫ぶと同時に向きを変えて杖先の灯りを掲げで全力で路地を走りました。十歩と走らない内にハリーはダドリーのいる場所に辿り着きました。

「ダドリー?ダドリー!」

ダドリーは地面に丸くなって転がり両腕でしっかり顔を覆っていました。二体目の吸魂鬼がダドリーの上に屈み込み両手でダドリーの手首を掴んで両腕をこじ開けフードを被った顔をダドリーの顔に下げてまさにその直前でした。

ハリーが大声で「やっつけろ!」と言うと銀色の牡鹿は怒涛の如くハリーの脇を駆け抜けて行きました。ダドリーの顔すれすれに顔を近づけていた吸魂鬼を守護霊は捉え空中に放り投げました。吸魂鬼は宙に飛び上がると・・・

暗闇に吸い込まれて行きました。まさにその寸前にダドリーは生きた屍にならずに済んだというわけなんですよね。

3-3.ダドリー・ダーズリー、その3
ダドリーは身を震わせながら泣き体を丸めて地面に転がっていました。ハリーはダドリーが立ち上がれる状態かどうかを見ようとして身を屈めました。しかしその時背後から誰かが走って来る大きな足音が聞こえて来たのでした。

ハリーは反射的に杖を構え振り返ると新たな相手に立ち向かおうとしました。ところがそれが近所に住むフィッグばあさんだったため慌てて杖を隠そうとしました。ところが何と驚く事にフィッグばあさんはこう言って来ました。

「馬鹿。そいつをしまうんじゃない!まだ他にもその辺に残ってたらどうするんだね?」

ハリーは「えっ?」と言って唖然茫然としました。この時ハリーは初めてフィッグばあさんがスクイブの魔女だと知りました。フィッグばあさんは立てと激しく叱咤しましたがダドリーは血の気の失せた顔で震えるばかりでした。

そして動こうとはしません。そこでハリーが「僕がやるよ」と言ってダドリーの腕を取ると散々苦労して何とか立ち上がらせましたがダドリーは気絶しかけているようでした。こうして苦心惨憺の末に家まで連れて来たのでした。

玄関の明かりは点いていました。ハリーはベルを鳴らしペチュニア叔母さんがやって来るのを見ていました。ハリーは横を向いてダドリーを見るとダドリーからさっと身を引きました。ダドリーは玄関マットに嘔吐したのでした。

「ダドちゃん!ダドちゃんどうしたの?バーノン?バーノン!」

呼ばれてバーノン叔父さんが居間から出て来ました。てんやわんやの大騒ぎで2人ともハリーには気づきません。そのどさくさに紛れてハリーは2階にこっそり上ろうとしましたが駄目でした。ダドリーが声を取り戻したのです。

「小僧!こっちへ来い!」

バーノン叔父さんにこう言われてハリーはしかたなくダーズリー一家に従いてキッチンに入りました。脅すように「息子に何をした?」と訊く叔父さんにハリーは「何にも」と答えましたが叔父さんが信じるはずなどありません。

すると立て続けにふくろうが手紙を持って来ました。最初は魔法省からでハリーが「守護霊の呪文」を行使したのでホグワーツを退校になるという手紙で二通目はアーサー氏からでダンブルドアが何とか収拾を図ろうとしている。

それじゃお前は魔法を使ったと認めるわけだ!一体ダドリーに何をした?こう言う叔父さんにハリーは再び「何にも。あれは僕がやったんじゃない」と答えました。すると出し抜けにダドリーが「やった」と口走ったのでした。

叔父さんは手で叩くような仕種をしてハリーを黙らせると覆い被さるようにダドリーを覗き込みました。叔父さんはダドリーに「坊主続けるんだ。あいつは何をした?」と言いペチュニア叔母さんが「坊や話して」と言いました。

杖を僕に向けた。全部真っ暗になった。みんな真っ暗。それから聞いた。何かを僕の頭の中で。ハリーが杖は向けたがダドリーには何もしていないと言おうとしましたがダーズリー夫妻が「黙って!」と同時に吼えたのでした。

ダーズリー夫妻は恐怖そのものの目を見合わせました。2人にとってこの世で一番嫌いなのは魔法ですが間違いなくワースト10に入るのが「ありもしない声が聞こえる」という事なのです。それがダドリーの身に起きてしまった。

2人はダドリーが正気を失いかけていると思ったのです。ペチュニア叔母さんは目に涙を浮かべながらダドリーに「どんなものが聞こえたの?」と囁くように訊きました。バーノン叔父さんは不自然なほどに静かな声で・・・

「坊主どうして転んだりした?」

「躓いた。そしたら」ダドリーはこう言うと自分の胸を指差しました。ハリーにはそれが判りました。ダドリーは吸魂鬼が望みや幸福感を吸い取って行く時のじっとりとした冷たさが肺を満たす時の感覚を思い出しているのです。

「おっかない。寒い。とっても寒い」ダドリーはかすれた声でこう言いました。バーノン叔父さんは無理に冷静な声で「よしよし。それからどうした?」と言ってペチュニア叔母さんは心配そうに額に手を当てて熱を測りました。

「感じたんだ。感じた。感じた。まるで。まるで」

「まるで二度と幸福になれないような」ハリーは抑揚のない声でその後を続けました。ダドリーは小刻みに震えながら小声で「うん」と言いました。ハリーとダドリーは初めて吸魂鬼が近づいた時のその感覚を共有したのでした。

今日の最後に
リーマス・ルーピンが言うにはマグルは吸魂鬼を見る事ができないのだそうです。でもその存在は感じ取る事ができるんだそうです。楽しい気分も幸福な想い出も全て吸い取られてしまう。ダドリーはまさにそれを経験しました。

それはとてつもなく恐ろしい感覚でしょうね。真っ暗闇で何も見えずその存在を認識する事はできないというのに何かが自分の手を動かしている。でもこれで吸魂鬼が近づいた時の感覚をハリーと共有する事ができたんですよね。

共通した経験をした事で連帯感が生まれる。それが後に2人つまりハリーとダドリーの関係を好転させて行く事に繋がるというわけなんですよね。

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