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何故ダンブルドア校長先生は自分に閉心術を学ばせたいとそう思ったのか?ハリーのこの疑問にスネイプは比較的真摯に答えてくれました。しかしスネイプは完璧にハリーを納得させる事はできませんでした。そしてハリーにとっては唐突に訓練がついに始まったのでした。(全3項目)

3-1.やはり怖い?
「闇の帝王の名前を言うな!」ハリーが「ヴォルデモート」と名前を口にしたためスネイプは吐き出すようにこう言いました。嫌な沈黙が流れました。やがてハリーが「ダンブルドア先生は名前を言います」と静かに言いました。

「ダンブルドアは極めて強力な魔法使いだ。あの方なら名前を言っても安心していられるだろうが。その他の者は」

スネイプは低い声でこう言うと左の肘の下あたりをどうやら無意識にさすりました。そこには「闇の印」が焼き付けられている事をハリーは知っていました。ハリーは丁寧な声に戻すよう努力しながらスネイプにこう言いました。

「僕はただ知りたかっただけです。何故」

するとスネイプは唸るように「君は蛇の心に入り込んだ。何故なら闇の帝王があの時そこにいたからだ。あの時帝王は蛇に取り憑いていた。それで君も蛇の中にいる夢を見たのだ」と言ってようやく説明を完結したんですよね。

それで「あの人」すなわちヴォルデモートは僕があそこにいたのに気づいた?ハリーがこう訊くとスネイプは「そうらしい」と冷たく答えました。しかしまだ納得ができないハリーは急き込んでスネイプにこう訊いたんですよね。

「どうしてそうだと判るんですか?ダンブルドア先生がそう思っただけなんですか?それとも」

こう訊くハリーにスネイプは目を糸のように細めて「言ったはずだ。我輩を先生と呼べと」と言いました。そこでハリーは「はい先生」と言った後に「でもどうしてそうだと判るんですか?」と改めて再び訊いたというわけです。

「そうだと判っていればそれで良いのだ。重要なのは闇の帝王が自分の思考や感情に君が入り込めるという事に今や気づいているという事だ」

「さらに帝王はその逆も可能だと推量した。つまり逆に帝王が君の思考や感情に入り込める可能性があると気づいてしまった」

「それで僕に何かをさせようとするかもしれないんですか?」こう訊いた後にハリーは慌てて「先生?」と付け加えたのでした。そう訊かれてスネイプはハリーのこの問いに対して冷たく無関心な声でこう答えたというわけです。

「そうするかもしれぬ。そこで閉心術に話を戻す」

こう答えたかと思うとスネイプは杖を取り出したのでした。

3-2.いよいよ訓練開始
スネイプは取り出した杖の先を自分のこめかみに当てると記憶を引っ張り出して「憂いの篩」に落としました。そして同じ動作を3回繰り返しました。それから自分の行動を一言も説明せず「憂いの篩」を棚に片付けたのでした。

「立てポッター。そして杖を取れ」

スネイプにこう言われてハリーは落ち着かない気持ちで立ち上がりました。2人は机を挟んで向かい合いました。するとスネイプはハリーに向かってこう言ったのでした。いよいよ閉心術を覚えるための訓練が始まったのです。

「杖を使い我輩を武装解除するもよしその他思いつく限りの方法で防衛するもよし」

ハリーは「それで先生は何をするんですか?」と訊きながらスネイプの杖を不安げに見つめました。その問いにスネイプは「君の心に押し入ろうとする所だ」と静かに言いました。さらにスネイプはハリーにこう言ったのでした。

「君がどの程度抵抗できるかやってみよう。君が服従の呪いに抵抗する能力を見せた事は聞いている。これにも同じような力が必要だという事が判るだろう。構えるのだ。行くぞ」

スネイプは「開心!レジリメンス!」と唱えました。スネイプはハリーがまだ抵抗力を奮い起こしもせず準備もできない内に攻撃して来ました。目の前の部屋が揺れるように回ると消え切れ切れの映画のように画面が過りました。

過去の出来事が次々浮かんでは消えて行きました。チョウ・チャンの記憶の所で「見せないぞ。見せるもんか。これは秘密だ」と声がしました。ハリーは膝に鋭い痛みを感じました。気がつくとハリーは床に膝をついていました。

「針刺しの呪いをかけようとしたのか?」

スネイプが冷たくこう訊いて来たのでハリーは恨めしげに「いいえ」と答えました。するとスネイプは見下すように「違うだろうな。君は我輩を入り込ませ過ぎた。制御力を失った」とハリーに向かって言ったというわけです。

「先生は僕の見たものを全部見たのですか?」

答えを聞きたくないような気持ちでハリーがこう訊くとスネイプは唇を歪めて笑いながら「断片だが。あれは誰の犬だ?」と言いました。ハリーは「マージ叔母さんです」と答えながら「スネイプが憎い」とそう思ったのでした。

「初めてにしてはまあそれほど悪くなかった。君は大声を上げて時間とエネルギーを無駄にしたが最終的には何とか我輩を阻止した。気持ちを集中するのだ。頭で我輩を撥ねつけろ。そうすれば杖に頼る必要はなくなる」

こう言うスネイプにハリーは怒ったように「僕やってます。でもどうやったらいいか教えてくれないじゃないですか!」と言いました。するとスネイプはハリーに向かって脅すようにしてこう言って来たというわけなんですよね。

「態度が悪いぞポッター。さあ目をつむりたまえ」

3-3.努力していない
言われた通りにする前にハリーはスネイプを睨みつけました。スネイプが杖を持って自分と向き合っているのに目を閉じろと言われるのが気に入らなかったからです。スネイプは相も変わらず冷たい声でハリーにこう言いました。

「心を空にするのだポッター。全ての感情を棄てろ」

しかしハリーのスネイプへの怒りは毒のように血管を駆け巡りました。怒りを棄てろだって?両足を外すほうがまだたやすい。ハリーの怒りの感情を見て取ってスネイプはハリーに対してこう言って来たというわけなんですよね。

「できていないぞポッター。もっと克己心が必要だ。集中しろ。さあ」

ハリーは心を空にしようと必死に努力しました。そんなハリーに向かってスネイプは「もう一度やるぞ。3つ数えて。一二三」と数えると再び「レジリメンス!」と唱えました。ハリーの頭に再び過去の光景が次々浮かびました。

再び気がつくとハリーはまたしても膝を床についていました。セドリック・ディゴリーが死んだ時の光景が浮かんで来たからです。スネイプは今度は鋭い声でこう言って来ました。ハリーが努力をしていないとそう言うのです。

「立て!立つんだ!やる気がないな。努力していない。自分の恐怖の記憶に我輩の侵入を許している。我輩に武器を差し出している!」

スネイプはいつにも増して蒼ざめ怒っているようでしたがハリーの怒りには及びません。ハリーは言葉を途切れがちにして努力してると訴えましたがスネイプはそんなハリーに「感情を無にしろと言ったはずだ!」と言いました。

「なれば安々と闇の帝王の餌食になる事だろう!鼻先に誇らしげに心をひけらかす馬鹿者ども。感情を制御できず悲しい思い出に浸り安々と挑発される者ども。言うなれば弱虫どもよ。帝王の力の前にそいつらは何もできぬ!」

感情を無にするなんて今の自分にはそれが難しいみたいです。こう言うハリーにスネイプはこう言い最後に「ポッター帝王は安々とお前の心に侵入するぞ!」と言ったのでした。だからこそやらなければならないというわけです。

今日の最後に
ハリーはスネイプの課外授業の訓練のやり方に不満を抱き「どうやったらいいか教えてくれないじゃないですか!」と文句を言いました。実はハリーの念頭には3年生の時のルーピン先生の課外授業があったと私はそう思います。

これもクリスマス休暇明けから行われて週1回のペースだった課外授業でルーピン先生はハリーに「守護霊の呪文」を教えるのに当たって呪文は「エクスペクトパトローナム!守護霊よ来たれ!」だと教えてくれたんですよね。

でもスネイプはハリーに「閉心術」を教えるのに当たり呪文は何と唱えるのか言ってくれませんでした。我輩を武装解除するもよし。その他思いつく限りの方法で防御するもよしと言って具体的な呪文は言ってくれませんでした。

だからハリーは不満だったんですよね。
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