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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

ルシウス・マルフォイ氏の杖を借り受けたヴォルデモートでしたがルシウス氏が代わりに自分の杖を受け取ろうとする素振りを見せたためヴォルデモートはマルフォイ一家を責め立て始めました。ベラトリックス・レストレンジにとっては名誉な事のようですが当のマルフォイ一家にとっては・・・(全3項目)

3-1.恐怖におののくマルフォイ一家の隣には?
「マルフォイ一家は何故不幸な顔をしているのだ?俺様が復帰して勢力を強める事こそ長年の望みだったと公言していたのではないのか?」ヴォルデモートにこう問われてルシウス・マルフォイ氏はこう答えたというわけです。

「我が君もちろんでございます。私どもはそれを望んでおりました。今も望んでおります」

こう答えながらもルシウス氏は上唇の汗を拭う手を震わせていました。そしてその左隣ではヴォルデモートと蛇から目を背けたままで妻のナルシッサ夫人が不自然に硬い頷き方をしていました。右隣には息子のドラコがいました。

ドラコは宙吊りの人間を見ていましたがヴォルデモートの言葉を聞いてちらりと視線をヴォルデモートに向けたものの直に目が合う事を恐れ即座に視線を逸らしてしまいました。確かにヴォルデモートの言う通りかもしれません。

マルフォイ一家の態度や素振りは到底ヴォルデモートが我が家に滞在している事を歓迎しているというのには程遠いという雰囲気でした。するとテーブルの中ほどにいた黒髪の女が感激に声を詰まらせながらこう言ったのでした。

「我が君。あなた様が我が親族の家にお留まりくださる事はこの上ない名誉でございます。これに選る喜びがありましょうか」

こう言ったのは実はナルシッサ夫人の姉でした。しかしその外観は隣に座っているナルシッサ夫人とは似ても似つかない容貌で立ち居振る舞いも全く違っていました。お側に侍(はべ)りたいという渇望を剥き出しにしていました。

「これに優る喜びはない」ヴォルデモートはこう言葉を繰り返すとベラトリックス・レストレンジを吟味するように僅かに頭を傾けました。そして「お前の口からそういう言葉を聞こうとは。ベラ殊勝な事だ」と言ったのでした。

ところがだったのです。

3-2.喜ばしい出来事?
ベラトリックスは頬を赤らめ喜びに目を潤ませて「我が君は私が心からそう申し上げているのを御存知でいらっしゃいます!」と言いました。そんなベラトリックスに向かってヴォルデモートは今度はこう言ったというわけです。

「これに優る喜びはない。今週お前の親族に喜ばしい出来事があったと聞くがそれに比べてもか?」

ベラトリックスはぽかんと口を開けて困惑した目でヴォルデモートを見ると「我が君。何の事やら私には分りません」と言いました。そこでヴォルデモートがこう言うと一座から狂喜の嘲笑が湧き起ったというわけなんですよね。

「ベラトリックスお前の姪の事だ。ルシウス。ナルシッサ。お前たちの姪でもある。先頃その姪は狼男のリーマス・ルーピンと結婚したな。さぞ鼻が高かろう」

身を乗り出してさも面白そうに顔を見合わせる者も大勢いました。テーブルを拳で叩いて笑う者もいました。今しがた喜びに上気したばかりのベラトリックスの顔は所々が赤い斑点の浮き出た醜い顔に変わってしまったのでした。

「我が君あんな奴は姪ではありません。私たちは。ナルシッサも私も。穢れた血と結婚した妹など以来一顧だにしておりません。そんな妹のガキもそいつが結婚する獣も私たちとは何の関係もありません」

大喜びで騒ぐ周囲の声に負けじとベラトリックスはこう叫びました。すると今度はヴォルデモートはドラコに向かって「お前はどうだ?狼の子が産まれたら子守をするのか?」と訊きました。浮かれ騒ぎが一段と高まりました。

ドラコは恐怖に目を見開いて父親を見ました。しかしルシウス氏は自分の膝を見つめたままだったのでドラコは母親の視線を捕らえました。ナルシッサ夫人は気づかれないくらい首を振ったきり向かい側の壁を無表情に見ました。

気の立っている蛇を撫でながらヴォルデモートが「もうよい」と二度言うと笑い声はぴたりと止みました。ヴォルデモートは一同に「旧い家柄の血筋も時間と共に幾分腐って来るものが多い」と言った後にさらにこう言いました。

「お前たちの場合も健全さを保つには枝落としが必要ではないか?残り全員の健全さを損なう恐れのある腐った部分を切り落とせ」

取りすがるようにヴォルデモートを見ていたベラトリックスは感謝に目を潤ませながら「我が君。判りました。できるだけ早く!」と囁くように言いました。そんなベラトリックスに向かってヴォルデモートはこう言いました。

「そうするがよい。お前の家系に於いても世界全体でも純血のみの世になるまで我々を蝕む病根を切り取るのだ」

3-3.宙に浮く客人は?
ヴォルデモートはルシウス氏の杖を上げテーブルの上で回転する宙吊りの姿を狙うと小さく振りました。息を吹き返した魔女は呻き声を上げ見えない束縛から逃れようとしました。ヴォルデモートはスネイプにこう言いました。

「セブルス。客人が誰だか判るか?」

スネイプは宙吊りになっている魔女を見上げました。居並ぶ死喰い人たちも興味を示す許可が出たかのように囚われ人を見上げました。その顔が暖炉の灯りに照らされた時その魔女が怯え切った声でスネイプに助けを求めました。

「セブルス!助けて!」

囚われの魔女の顔が再び向こうむきになるとスネイプが「なるほど」と言いました。すると再びヴォルデモートがドラコに向かって「お前はどうだ?」と訊いたのでした。ドラコはまるで痙攣したように首を横に振ったのでした。

魔女が目を覚ました今はドラコはもうその姿を見る事さえできないようでした。ヴォルデモートはドラコに「いやお前がこの女の授業を取るはずはなかったな」と言い一同に向かって宙吊りになっている魔女をこう紹介しました。

「知らぬ者にご紹介申し上げよう。今夜ここに御出でいただいたのは最近までホグワーツ魔法魔術学校で教鞭を執られていたチャリティ・バーベッジ先生だ」

バーベッジ教授は魔法使いの子弟にマグルの事を教えておいでだった。つまりは「マグル学」の教師だったというわけです。マグルが我々魔法族とそれほど違わないとか受け入れなくてはならないと教えておられたんだそうです。

「魔法族の子弟の精神を汚辱するだけでは飽き足らずバーベッジ教授は先週日刊予言者新聞に穢れた血を擁護する熱烈な一文をお書きになった。我々の知識や魔法を盗む奴らを受け入れなければならぬとのたもうた」

こう言うとヴォルデモートはさらに「純血が徐々に減って来ているのはバーベッジ教授によれば最も望ましい状況であるとの事だ。我々全員をマグルと交わらせるおつもりよ。もしくはもちろん狼人間とだな」と言ったのでした。

今度は誰も笑いませんでした。ヴォルデモートの声にはまぎれもなく怒りと軽蔑がこもっていました。そしてヴォルデモートはチャリティ・バーベッジ教授に向かって「死の呪文」を放ちました。そして優しくこう言いました。

「ナギニ。夕餉だ」

今日の最後に
「マルフォイ一家は何故不幸な顔をしているのだ?俺様が復帰して勢力を強める事こそ長年の望みだったと公言していたのではないのか?」ヴォルデモートにこう問われてルシウス氏はもちろんそれを望んでいると答えています。

それなら何故マルフォイ一家は不幸な顔をしているのでしょうか?実はスネイプに殺害される直前にダンブルドアが説得するのに当たり息子のドラコに「父上のほうは今の所アズカバンにいて安全じゃ」と言っているんですよね。

さらには「時が来れば父上も我々が保護しよう。正しいほうにつくのじゃ」とも言いました。しかしドラコはダンブルドアの申し入れには応じませんでした。そしてルシウス氏はその安全なアズカバンから出て来てしまいました。

今マルフォイ一家はヴォルデモートにいつ殺害されるか分らないと戦々恐々の日々を過しています。何せヴォルデモートが我が家に滞在しているんですよね。しかも当分の間は出て行きそうにないというそういった状況なのです。

自分たちがご主人様のご機嫌を損ねないよう細心の注意を払っていても他の死喰い人がヴォルデモートの逆鱗に触れるような行為をすればとばっちりで巻き添えを食らうかもしれない。だから不幸な顔をしているというわけです。

そういう事なんですよね。

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