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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

ハリーとハグリッドは必死にそして懸命に逃げ死喰い人のほうは必死にそして懸命に追いかけて来ました。ところがです。ハリーが「武装解除の術」を使うと追跡していた死喰い人の1人が「あれだ。あいつがそうだ。あれが本物だ!」と言って姿を消しました。すると・・・(全3項目)

3-1.あれだ。あいつがそうだ。あれが本物だ!
「今行くぞハリー。今行くからな!」ハグリッドの巨大な手がハリーのローブの背中を捕まえ落ちて行くサイドカーから持ち上げました。バイクの座席に這い上がって気がつくとハグリッドとは背中合わせに座っていたのでした。

2人の死喰い人を引き離して上りながらハリーは落下して行くサイドカーに杖を向け「コンフリンゴ!爆発せよ!」と叫びました。サイドカーが爆発した時ハリーはヘドウィグを想い腸がよじれるような激しい痛みを感じました。

近くにいた死喰い人が箒から吹き飛ばされ姿が見えなくなりました。もう1人の仲間も退却して姿を消しました。ハグリッドが「すまねぇ。すまねぇ。俺が自分で直そうとしたんが悪かった。座る場所がなかろう」と謝りました。

そんなハグリッドにハリーは「大丈夫だから飛び続けて!」と叫び返しました。暗闇からまた2人の死喰い人が現れ段々自分たちに近づいていたからです。追っ手の放つ呪いが再びオートバイめがけて矢のように飛んで来ました。

ハグリッドはジグザグ運転でかわしました。自分が不安定な座り方をしている今の状態ではハグリッドは二度とドラゴン噴射を使う気になれないのだろうとハリーは思いました。ハリーは次から次へと「失神呪文」を放ちました。

しかし辛うじて死喰い人との距離を保てただけでした。追っ手を食い止めるためにハリーはまた呪文を発しました。一番近くにいた死喰い人が避けようとした拍子に頭からフードが滑り落ちました。ハリーの知っている人でした。

ハリーが続けて放った「失神呪文」の赤い光が照らし出した顔は奇妙に無表情なスタンリー・シャンパイクでした。ハリーが二度乗った事のある「夜の騎士(ナイト)バス」の車掌をしていたスタン・シャンパイクだったんですよね。

「エクスペリアームス!武器よ去れ!」

思わずハリーがこう叫ぶと・・・

「あれだ。あいつがそうだ。あれが本物だ!」

3-2.ヴォルデモートが!
もう1人のまだフードを被ったままの死喰い人の叫び声はエンジンの轟音をも乗り越えてハリーの耳に届きました。次の瞬間2人の追っ手は退却し視界から消えました。ハグリッドは大声を響かせハリーにこう訊いて来たのでした。

「ハリー何が起こった?連中はどこに消えた?」

この問いにハリーは「分らないよ!」と答えましたが不安でした。フード姿の死喰い人が「あれが本物だ!」と叫んだ。どうして判ったのだろう?一見何もない暗闇をじっと見つめながらハリーは迫り来る脅威を感じたのでした。

「ハグリッド。ドラゴン噴射をもう一度やって。早くここから離れよう!」

奴らはどこへ?そんな不安を抱えつつハリーは何とか半回転して前向きに座り直しハグリッドの上着の背中につかまりこう言いました。ハグリッドは「そんじゃしっかりつかまれハリー!」と言って再びドラゴン噴射をしました。

またしても耳を劈く咆哮と共に灼熱の青白い炎が排気筒から噴き出しました。ハリーは元から僅かしかない座席からさらにずり落ちるのを感じました。ハグリッドは噴射のその勢いでハリーの上に仰向けに引っくり返りました。

しかし辛うじてハンドルを握っていました。そして大声でハリーに「奴らを撒いたと思うぞ。上手くやったぞ!」と言いましたがハリーにはそうは思えません。間違いなく追っ手が来るという恐怖がひたひたと押し寄せました。

1人はまだ杖を持っていたのに連中は何故退却したのだろう?自分がスタンに武装解除呪文をかけた直後に死喰い人は「あいつがそうだ。あれが本物だ」と言い当てた。ハリーがそう考えているとハグリッドがこう叫びました。

「もうすぐ着くぞハリー。もうちっとで終わるぞ!」

ハリーはバイクが少し降下するのを感じました。しかし地上の明かりはまだ星のように遠くに見えました。その時でした。ハリーの額の傷痕が焼けるように痛みました。死喰い人がバイクの両側に1人ずつ姿を現わしたのでした。

同時に背後から放たれた2本の「死の呪い」はハリーをすれすれにかすめて行きました。そしてハリーは見ました。ヴォルデモートが風に乗った煙のように箒もセストラルもなしに飛んで来ます。ヴォルデモートは杖を上げました。

ハグリッドは恐怖の叫び声を上げバイクを一直線に下に向けました。不安が的中したハリーは生きた心地がしませんでした。夜空に向かって失神呪文を乱射すると誰かが物体のように落ちて行ったので1人には命中したようです。

その時です。爆発音がしたかと思うとエンジンが火を噴くのが見えました。オートバイは全く制御不能となり錐もみしながら落ちて行きました。するとまたしても緑の閃光が幾筋かハリーとハグリッドをかすめて通り過ぎました。

ハリーは上も下も分らなくなりました。傷痕はまだ焼けるように痛みます。ハリーは死を覚悟しました。間近に箒に乗ったフード姿が迫り腕が上がるのが見えました。ハグリッドは怒りの叫び声を上げバイクから飛び降りました。

「この野郎!」

そしてその死喰い人に襲いかかりました。ハリーは恐怖に目を見開いていました。その前をハグリッドと死喰い人は落ちて行き姿が見えなくなりました。箒はハグリッドの重みに耐えられなかったのです。その時だったのでした。

「俺様のものだ!」

3-3.ハリーの杖が!
もうお終いだ。ヴォルデモートがどこにいるのか姿も見えず声も聞こえなくなりました。死喰い人が1人すっと道を開けるのがちらりと見えた途端にヴォルデモートが「死の呪い」を唱える声がハリーに聞こえて来たのでした。

「アバダ-」

傷痕の激痛でハリーは目を固く閉じました。その時です。ハリー自身でさえも到底考えられない摩訶不思議な現象が起こりました。杖が自分の手を引っ張って行く。ハリーの杖が独りでに動いて行くと金色の炎を噴き出しました。

それをハリーは閉じた瞼の間から見ました。その動きはまるで巨大な磁石のようでした。バシンという音と共に怒りの叫び声が聞こえました。1人残っていた死喰い人が大声を上げヴォルデモートは「しまった!」と叫びました。

そして何故かハリーの目と鼻の先にドラゴン噴射のボタンが見えました。杖に引かれていないほうの手を握って拳で叩くとバイクはまたしても炎を吹き出し一直線に地上に向かいました。ハリーは必死にバイクにつかまりました。

「ハグリッド!アクシオ!ハグリッド!」

バイクにつかまりながらハリーがこう叫ぶとバイクは地面に吸い込まれるようにスピードを上げました。遠くの明かりが瞬時に近づいて来るのが見えました。このままでは衝突する。しかしどうしようもない。背後からは・・・

「お前の杖だ。セルウィン。お前の杖をよこせ!」

ヴォルデモートがこう叫ぶのが聞こえて来ました。ヴォルデモートの姿が見える前にハリーはその存在を感じました。きっとこれがこの世の見納めだ。ヴォルデモートは再びハリーに「死の呪い」をかけようとしていたのでした。

ところがその時です。ヴォルデモートの姿が消えました。下を見るとハグリッドが真下の地面に大の字に伸びていました。ハグリッドの上に落ちないようにとハリーは必死にハンドルをぐいと引きブレーキをかけようとしました。

しかしブレーキをかける事はできず耳を劈き地面を揺るがす衝突音と共にハリーは池の泥水の中へと突っ込んで行ったのでした。

今日の最後に
ここが第7巻「死の秘宝」の序盤で最重要の場面ですよね。ヴォルデモートは杖職人のオリバンダー翁を拉致し自分の杖とハリーの杖が同じ不死鳥の尾羽根を芯に持つ兄弟杖と知りました。無理やり戦わせると正常に動作しない。

何とその不死鳥はダンブルドアの飼っているフォークスでした。復活直後にヴォルデモートがハリーと対決した際にハリーをまたも逃がしたのは兄弟杖を無理やり戦わせたからだ。そこでルシウス・マルフォイ氏の杖を使った。

ダンブルドアはダイアゴン横丁のオリバンダーの店でハリーがこの杖を購入した直後にオリバンダー翁が手紙をくれたので知っていました。そしてハリーは命からがら学校に戻って来た時にそれをダンブルドアから聞きました。

ヴォルデモートは兄弟杖の事を知り「他の者の杖を使えばいい」とルシウス氏に杖を差し出させ「今度こそは!」と意気込んでハリーを襲いました。ところがハリーの杖から金色の炎が噴き出しルシウス氏の杖は破壊されました。

そこでヴォルデモートは新たな杖を追い求めるようになったというわけなんですよね。

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