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きっとこれがこの世の見納めだ。ところがハリーがそう思った途端にヴォルデモートの姿が消えました。そしてハリーは気がつくと見知らぬ居間のソファに横になっていました。そこでハリーは「何故ヴォルデモートが消えたのか?」の理由を知る事になったのでした。(全3項目)

3-1.テッド・トンクス
ハリーは金属や革つまりバイクの残骸に埋もれながら起き上がろうともがいていました。立ち上がろうとすると両手が泥水の中に沈み込みました。ヴォルデモートが一体全体どこに行ってしまったのかわけが分らない状態でした。

今にも暗闇からその姿を現わすのではと気が気ではありませんでした。ハリーは池から這い出すと地面に横たわるハグリッドによろよろと近づいて「ハグリッド。ハグリッド何か言ってよ」と声をかけましたが返事はありません。

「誰かね?ポッターか?君はハリー・ポッターかね?」

ハリーには聞き覚えのない男の声でした。それから女性の声がして「テッド!墜落したんだわ。庭に墜落したのよ!」と言うのが聞こえました。ハリーは頭がくらくらし「ハグリッド」と再び名前を繰り返すと意識を失いました。

気がつくとハリーはソファに仰向けに寝ていました。背中にクッションのような物を感じ肋骨と右腕には焼けるような感覚があって折れた歯は元通り生えていましたが額の傷痕はまだ痛んでいました。そこは見知らぬ居間でした。

濡れて泥だらけのリュックサックがハリーのすぐそばの床に置かれています。腹の突き出た明るい色の髪をした男が心配そうにハリーを見つめていました。ハリーがハグリッドの名前を口にしたので男はハリーにこう言いました。

「ハグリッドは大丈夫だよ。今妻が看病している。気分はどうかね?他に折れた所はないかい?肋骨と歯と腕は治しておいたがね。ところで私はテッドだよ。テッド・トンクス。ドーラの父親だ」

ハリーはガバッと起き上がりました。目の前に星が煌き吐き気と眩暈がしました。ハリーが「ヴォルデモートは」と言うとテッド・トンクス氏は「さあ落ち着いて」と言いハリーの肩に手を置いてクッションに押し戻しました。

「ひどい激突だったからね。何が起こったのかね?バイクがおかしくなったのかね?アーサー・ウィーズリーがまたやり過ぎたのかな?何しろマグルの奇妙な仕掛けが好きな男の事だ」

ハリーは「違います」と答えました。

そして・・・

3-2.ハグリッドの後に入って来たのは?
相も変わらず額の傷痕が生傷のように痛む中ハリーは言葉を途切れがちにしながら死喰い人が大勢いて自分たちは追跡されたと説明をしました。するとテッド氏は死喰い人とはどういう事かねとハリーに鋭い声で訊いて来ました。

あいつらは君が今夜移動する事を知らないはずだ。連中は30日の夜中まで動かないと思っている。そう言おうとしたテッド氏の言葉を途中で遮りハリーは「知ってたんです」と言いました。するとテッド氏は上を見上げて・・・

「そうかそれじゃあ我々の保護呪文が効いたというわけだね?連中はここから周辺百メートル以内には侵入できないはずだ」

テッド氏にこう言われてハリーは「ヴォルデモートが何故消えたのか?」の理由がようやく判りました。あれはオートバイが騎士団の呪文の境界内に入った時点だったのです。ハリーは呪文の効果が続きますようにと願いました。

ハリーは大きな透明の泡のような障壁を思い浮かべてこうして話をしている間にもヴォルデモートが百メートルの頭上で侵入する方法を探している姿を想像しました。そして腰を捻ってソファから両足を下ろしたというわけです。

ハグリッドが生きている事を自分の目で確かめないと信用できない。そういう思いだったからです。しかしハリーがまだ立ち上がり切らない内に扉が開きハグリッドが窮屈そうに居間に入って来ました。まさに奇跡の対面でした。

ハグリッドは華奢なテーブルを二脚と観葉植物のハランを一鉢引っくり返してたったの二歩でハリーのいる所に到着しました。ハグリッドがその怪力で抱き締めるので治ったばかりの肋骨がまたも折れそうになってしまいました。

「おったまげた。ハリー一体どうやって助かった?てっきり俺たち2人ともお陀仏だと思ったぞ」

ハグリッドにこう言われてハリーが「うん。僕も信じられないんだ」と応えようとしたら突然言葉が途中で途切れてしまいました。ハグリッドの後から居間に入って来た女性に気づいたからです。思わずこう叫んでしまいました。

「お前は!」

そして杖を出そうとポケットに手を突っ込みましたが空っぽでした。するとテッド氏が「杖ならここにあるよ。君のすぐ脇に落ちていたので拾っておいた」と言った後にハリーが今怒鳴ったのは自分の妻だとそう言ったのでした。

ハリーは「すみません」と謝りました。トンクス夫人がベラトリックス・レストレンジにそっくりだったからです。でも髪は明るく柔らかい褐色でしたし目はもっと大きく親しげでした。しかし何だか少しつんとしているようです。

ハリーが怒鳴ったからのようです。トンクス夫人は「娘はどうなったの?ハグリッドが待ち伏せされたと言っていましたがニンファドーラはどこ?」と訊いて来ました。でも残念な事にハリーは分りませんとしか答えられません。

他のみんながどうなったのか僕たちには分らないんです。ハリーがこう答えるとトンクス夫妻は顔を見合わせました。その表情を見てハリーは恐怖と罪悪感の入り交じった気持ちになりました。他の誰かが死んだら自分の責任だ。

全部自分のせいだ。何故なら作戦に同意して髪の毛を提供しポリジュース薬で6人を自分の姿にしたからです。

3-3.気まずい気持ちを抱えながら
自分が「7人のハリー・ポッター作戦」に同意してポリジュース薬に髪の毛を提供してしまったし初対面なのにトンクス夫人に向かって「お前は!」と怒鳴ってしまったという事でハリーは強い自責の念に駆られたようでした。

トンクス夫人を怒鳴ってしまった。一刻も早くこの場を立ち去りたい。私はそういう気持ちからハリーは突然「移動キー」の事を思い出したんだとそう思います。そこでハリーはテッド氏にこう申し出たというわけなんですよね。

「僕たち隠れ穴に戻らないといけない。どうなったか様子を見ないと。そうしたら僕たちお2人に伝言を送れます。でなければ。でなければトンクスからお送りします。着いた時に」

するとテッド氏は「ドーラは大丈夫だよドロメダ。あの子はどうすればよいか知っている。闇祓いの仲間と一緒にこれまでも散々危ない目に遭って来た子だ」と言って自分の奥方を励ましました。そしてハリーにこう言いました。

「移動キーはこっちだよ。使うつもりならあと3分でここを発つ事になっている」

ハリーは「ええ行きます」と言うとリュックサックを背中に担ぎ上げました。そしてトンクス夫人を見ました。恐怖に陥れたまま残して行く事を詫びたいと思いました。自分がどれだけその責任を深く感じているのかを述べたい。

そして謝りたいと思いました。しかし言うべき言葉を思いつきませんでした。どんな言葉も虚しいし誠意がないように思えたからです。トンクスに連絡するように言います。あちらこちら治していただいてありがとうございます。

ハリーは言葉を途切れがちにしながらトンクス夫妻にお礼の言葉を言いました。テッド氏に従いてこの部屋を出て行けるのがハリーにとっては救いでした。移動キーは寝室にありました。ハグリッドもその後から従いて来ました。

「さああれが移動キーだよ」

テッド氏は化粧台に置かれた小さな銀のヘアブラシを指差しこう言いました。ハリーは「ありがとう」と言って手を伸ばし指を1本乗せていつでも出発できるようにしました。するとハグリッドがあたりを見回しこう言いました。

「ちょっと待った。ハリー。ヘドウィグはどこだ?」

この問いにハリーは「ヘドウィグは撃たれた」と答えました。口に出して言う事で現実が実感として押し寄せて来ました。鼻の奥が痛くなるのをハリーは恥ずかしく思いました。ハグリッドはハリーの肩を叩くとこう言いました。

「もうええ。もうええ。あいつは幸せに長生きした」

ここでテッド氏が「ハグリッド!」と気遣わしげに声をかけました。ヘアブラシが明るいブルーに光り出したのです。間一髪ハグリッドは人差し指でヘアブラシに触れました。ハグリッドとハリーは「隠れ穴」に向かいました。

数秒後には両足が固い地面を打ちハリーとハグリッドは「隠れ穴」の裏庭に到着しました。到着と同時に叫び声が聞こえたのでした。

今日の最後に
こうしてハリーは名付け親のシリウスがハグリッドに譲り渡した空飛ぶオートバイでニンファドーラ・トンクスの実家に到着しました。ヴォルデモートが「アバダ」まで「死の呪い」を唱えた直後に保護呪文の圏内に入りました。

つまりはハグリッドがシリウスからこのオートバイを譲り受けた件にもアルバス・ダンブルドアが関わっていますよね。両親はヴォルデモートに殺害されてしまったものの1人生き残ったハリーをハグリッドが引き取りに行った。

それはダンブルドアがハグリッドに命じてゴドリックの谷に行かせた。そこでハグリッドはシリウスに会いシリウスはハリーが一刻も早くプリベット通り4番地に到着できるようにと空飛ぶオートバイをハグリッドに譲りました。

このようにしてハグリッドはこの空飛ぶオートバイを手に入れたというわけなんですよね。
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