アルバス・ダンブルドア「死の秘宝」編、その1(20)(52回シリーズ)

「ハリーお前さんはまた勝った。あいつの手を逃れたしあいつに真上まで迫られたちゅうのに戦って退けた!」ハリーを励ますようにこう言ったハグリッドでしたがハリーは「違うんだ」とそう言うのです。どうやら杖については専門家のオリバンダー翁ですら分らない事をハリーの杖がしたようでした。(全3項目)

3-1.そういう事じゃない!
今ここでハリーに出て行かれたら私たちの努力は全くの無意味になってしまう。こう言うアーサー氏の主張をハグリッドが「お前さんはどこにも行かねえ」と言って後押ししました。それはやはりとんでもない事なんだそうです。

ハリーをここ「隠れ穴」に連れて来るのにあれだけ色々あったというのにそれを全て無にしてはいけないというわけです。そしてジョージが「俺の流血の片耳はどうしてくれる?」と言ってさらに追い打ちをかけて来たのでした。

「判ってる」と答えたハリーにジョージが「マッド・アイはきっと喜ばないと思うぜ」とも言って来たのでハリーは「判ってるったら!」と声を張り上げたのでした。ハリーは包囲されて責められてるみたいだとそう思いました。

みんなが自分のためにしてくれた事を知らないとでも思っているのか?だからこそみんなが自分のためにこれ以上苦しまない内にたった今出て行きたいのだという事が分らないのか?ハリーはこう思って苛立っていたんですよね。

長い気詰まりな沈黙が流れていました。暫くしてそんな沈黙を破ったのはウィーズリーおばさんでした。おばさんはなだめすかすようにハリーに「ヘドウィグはどこなの?」と訊いて来ました。これはこれで大変辛い一言でした。

「ピッグウィジョンと一緒に休ませて何か食べ物をあげましょう」と言うおばさんにハリーは本当の事が言えませんでした。おばさんのその言葉に応えずに済むようハリーはグラスに残るファイア・ウィスキーを飲み干しました。

ハグリッドも同じ思いだったのか?ハリーを何とか励まそうとしたのか?おばさんがヘドウィグについての悲しみに追い打ちをかける言葉を言わないようにと配慮してくれたのか?ハグリッドはハリーにこう言って来たのでした。

「今に知れ渡るだろうがハリーお前さんはまた勝った。あいつの手を逃れたしあいつに真上まで迫られたちゅうのに戦って退けた!」

ハグリッドにこう言われてハリーは?

3-2.ハリーの杖は何をした?
「僕じゃない。僕の杖がやった事だ。杖が独りでに動いたんだ」にべもなくこう言うハリーにハーマイオニーが優しくこう言いました。それはハリーの思い違いでハリー自身がやった事なんだとハーマイオニーはそう言うのです。

「ハリー。でもそんなこと有り得ないわ。あなたは自分で気がつかない内に魔法を使ったのよ。直感的に反応したんだわ」

こう言うハーマイオニーにハリーは「違うんだ」と応えました。バイクが落下していて自分はヴォルデモートがどこにいるのかも分らなくなっていた。にも関わらず杖が手の中で回転しヴォルデモートを見つけて呪文を発射した。

しかも自分には何だか分らない呪文でこれまで出した事のない金色の炎だった。ハリーがこう説明すると今度はアーサー氏がハーマイオニーの説を補足するようにこう言いあくまでもハリー自身がやった事だと主張したのでした。

「よくある事だ。プレッシャーがかかると夢にも思わなかったような魔法が使える事がある。まだ訓練を受ける前の小さな子供がよくやる事だが」

2人がハリー自身がやった事だと揃って言ってもハリーは「そんな事じゃなかった」と反論し決してそれを認めようとはしません。それは自分こそヴォルデモートと対抗できる力を持っているとみんなが勝手に思っているからだ。

ハリーはそれが嫌で堪りませんでした。誰も何も言いませんでした。自分の言った事を信じていないのだとハリーには判っていました。それに考えてみれば杖が独りでに魔法を使うなんて話は聞いた事がないというのも確かです。

傷痕が焼けつくように痛んで来ました。呻き声を上げないようにするのが精一杯でした。ハリーは外の空気を吸って来ると呟きながらグラスを置いて居間を出ると裏庭まで来ました。ダンブルドアならこの事を何と言うだろう?

ダンブルドアなら絶対に自分の言う事を信じてくれるだろう。ダンブルドアなら自分の杖が何故独りでにそしてどのようにして動いたのかも判っていただろう。何故ならダンブルドアはどんな時にでも答えを持っていたからです。

杖一般についても知っていたし自分の杖とヴォルデモートの杖の間に不思議な絆がある事も説明してくれた。しかしダンブルドアは逝ってしまった。ハリーが二度と話ができない所へと行ってしまいました。するとその時でした。

全く唐突に傷痕の痛みが最高潮に達しました。ハリーが額を押さえ目を閉じると頭の中で声が聞こえて来ました。そして今度はハリーの脳裏に映像が浮かんで来ました。ヴォルデモートがオリバンダー翁を責め立てていたのです。

3-3.オリバンダー翁にも分らない?
「誰か他の者の杖を使えば問題は解決すると貴様はそう言ったな!」ヴォルデモートがこう言いながらオリバンダー翁を責め立てオリバンダー翁は長く恐ろしい叫び声を上げていました。それは同時に耐え難い苦痛の悲鳴でした。

「止めて!止めてください!どうかどうかお許しを」

こう言って許しを乞うオリバンダー翁にヴォルデモートは自分に対して嘘をついたなと言っていました。それにオリバンダー翁は「嘘ではない。決して嘘など」と応えました。そう言うオリバンダー翁にヴォルデモートは・・・

「お前はポッターを助けようとしたな。俺様の手を逃れる手助けをしたな!」

こう言うヴォルデモートにオリバンダー翁は「決してそのような事は。別の杖なら上手く行くだろうと信じていました」と応えました。何故ならばハリーだけではなくあれはヴォルデモートにも理解できない事だったんですよね。

「それなら何故あのような事が起こったのだ。言え。ルシウスの杖は破壊されたぞ!」

ヴォルデモートのその疑問にオリバンダー翁は「分りません。絆は2人の杖の間に。その2本の間にしかないのです」と答えていました。杖職人で杖については専門家であるはずのオリバンダー翁でも答えられない事だったのです。

「ハリー家の中に戻って。出て行くなんてまだそんな事を考えているんじゃないでしょうね?」

事は突然終わりました。ハリーは「ハリー?」と呼びかけられて暫くしてからようやくロンとハーマイオニーがそばに立っている事に気づきました。ハーマイオニーが小声でこう言いロンがハリーの背中を叩くとこう言いました。

「そうさおい。君はここにいなきゃ」

近づいて来たハーマイオニーが「気分が悪いの?」と言いハリーの顔を覗き込むと「ひどい顔よ!」と言いました。これにハリーは「まあね。多分オリバンダーよりはましな顔だろうけど」と応えた後に今見た光景を説明しました。

ロンは呆気に取られた顔をしましたがハーマイオニーは怯えきっていました。そしてそういう事は終わったはずだ。またその繋がりを開いたりしてはいけない。ダンブルドアはハリーが心を閉じる事を望んでいたと言ったのでした。

「ハリーあの人は魔法省を乗っ取りつつあるわ!新聞も魔法界の半分もよ!あなたの頭の中までそうなっちゃ駄目!」

ハリーが黙っているとハーマイオニーはハリーの腕を強く握ってこう言ったというわけなんですよね。

今日の最後に
ダンブルドアならこの事を何と言うだろう?ダンブルドアなら絶対に自分の言う事を信じてくれるだろう。ダンブルドアなら自分の杖が何故独りでにそしてどのようにして動いたのか判っていただろう。ハリーはこう思いました。

杖職人で杖については専門家であるはずのオリバンダー翁でも何が起こったのか全く分らない。そしてハーマイオニーとアーサー氏の2人はハリーが無意識の内に何らかの魔法を行使したのだとそう主張して譲らないんですよね。

実はハリーが思った通りでダンブルドアは「ハリーの杖は一体何をしたのか?何故ルシウス氏の杖は破壊されたのか?」の答えを持っていました。でもハリーがダンブルドアのその答えを聞くのは遥かに先の日の事なんですよね。

それまでには乗り越えなくてはならない試練が沢山あるというわけなんですよね。

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