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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

ハリーポッター・シリーズでは当の本人にとっては忘れる事のできない災難が後に劇的に本人に恵みをもたらす経験になるという事例が数多くあります。それをこれからこの新シリーズで取り上げて行こうと思います。ハリーがこの経験をしたのは生まれて初めて動物園に行った時の事でした。(全3項目)

3-1.事の発端は?
「さあ起きて!早く!」その日ハリーはペチュニア叔母さんにこう言われて驚いて目覚めました。叔母さんは金切り声で「起きるんだよ!」と言って一旦はキッチンのほうへと行きましたが再び戻って来るとこう言ったのでした。

「さあ支度をおし。ベーコンの具合を見ておくれ。焦がしたら承知しないよ。今日はダドリーちゃんのお誕生日なんだから間違いのないようにしなくっちゃ」

ハリーはのろのろと起き上がって着替えると廊下へ出てキッチンへと向かいました。食卓はダドリーの誕生日のプレゼントの山に埋もれてほとんど見えませんでした。そんな食卓でハリーが朝食を取っていると電話が鳴りました。

「バーノン大変だわ。フィッグさんが脚を折っちゃってこの子を預かれないって」

電話に出た後にキッチンに戻って来ると叔母さんはこう言ってハリーのほうを顎でしゃくりました。ダドリーはショックで口をあんぐり開けましたがハリーの心は躍りました。毎年誕生日にはダドリーは出かけるのが恒例でした。

友達と2人でダーズリー夫妻に連れられてアドベンチャー・パークやハンバーガー屋や映画に出かける事になっていました。ハリーはいつも置いてけぼりで二筋向こうに住んでいる変わり者のフィッグばあさんに預けられました。

するとそこでいつものように当のハリーを目の前にして本人を全く無視して「だったらどうする?」という話が始まりました。ところがダーズリー夫妻には最悪な事に一緒にお出かけするピアーズ・ポルキスが来てしまいました。

30分後ハリーは車の後部座席にピアーズ・ポルキスとダドリーと一緒に座り生まれて初めて動物園に向かっていました。信じられないような幸運でした。ダーズリー夫妻は2人ともハリーをどうするか思いつかなかったのでした。

そして動物園で事は起こったのです。

3-2.動物園に到着!
出発に当たってバーノン叔父さんはハリーにちょっとでも変な事をしたらクリスマスまでずっと物置に閉じ込めてやると言い渡しました。それに対してハリーは「何もしないよ。本当だよ」と答えましたが叔父さんは信じません。

何故ならばハリーにとっては困った事に自分の周りでよく不思議な事が起きてハリーが自分がやったんじゃないとダーズリー夫妻にいくら説明しても無駄だったからです。でも実はハリー自身が自覚していないだけだったのです。

不思議な事が起きたのはハリーのせいでした。今日は絶対おかしな事があってはならない。ハリーはそう思いましたが極めて残念な事に今日もまた起きてしまったのです。運転をしながら叔父さんは叔母さんに不平を言いました。

不平を言うのが好きなのです。会社の人間の事。ハリーの事。市議会の事。ハリーの事。銀行の事。ハリーの事。ざっとこんな所がお気に入りのネタでした。6項目中の3項目が「ハリーの事」なので特にお気に入りのようですね。

「ムチャクチャな音を出して走りおってチンピラどもが」

今朝バーノン叔父さんがやり玉に上げたのはオートバイでした。追い抜かれた時にこう言いました。するとハリーは急に思い出して叔父さんに「僕オートバイの夢を見た。空を飛んでいたよ」と言いました。すると叔父さんは?

「オートバイは空を飛ばん!」

叔父さんは途端に前の車にぶつかりそうになり運転席から振り向くと顔を真っ赤にしてこう怒鳴りました。ハリーは「飛ばない事は判ってる。ただの夢だよ」と答えつつ「何も言わなきゃよかった」とそう思ったというわけです。

その日は天気もよく土曜日だったので動物園は家族連れで混雑していました。ダーズリー夫妻は入口でダドリーとピアーズに大きなチョコレート・アイスクリームを買い与えました。当然の如くハリーには何もなしのはずでした。

ところがハリーを急いでアイス・スタンドから遠ざけようとしたら愛想のよい売り子のおばさんが坊やは何がいいと訊いたのでハリーにもしかたなく安いレモン・アイスを買いました。これでも結構いけるとハリーは思いました。

園内のレストランで昼食を取りましたがダドリーはチョコレート・パフェが小さいと癇癪を起し叔父さんがもう1つ買ってやる羽目になりハリーはパフェのお下がりを食べる事を許されました。つまり幸運続きだったんですよね。

でもこんないい事が続くはずはありませんでした。

3-3.事が起きたのは?
昼食の後で一同が行ったのは爬虫類館でした。館内はひんやりとして暗く壁に沿ってガラスケースが並び中には照明がついていました。そこには色々なトカゲや蛇がいてダドリーとピアーズは取り分け巨大な蛇を見たがりました。

ダドリーはすぐに館内で一番大きな蛇を見つけました。バーノン叔父さんの車を二巻きにして砕いてしまいそうな大蛇です。ただ今はそういうムードではなさそうです。それと言うのもぐっすり眠り込んでしまっていたからです。

ダドリーはバーノン叔父さんに「動かしてよ」とせがみました。しかし叔父さんがガラスをいくら叩いても力強く叩いても蛇は身じろぎもせずに眠り続けていました。ダドリーは「つまんないや」と言うと行ってしまいました。

ハリーはガラスの前に来て蛇をじっと見つめました。蛇のほうこそ退屈で死んでしまっても不思議ではない。1日中ガラスを叩いてチョッカイを出す馬鹿な人間以外に友達もいない。自分のほうがまだマシとハリーは思いました。

それは突然でした。蛇は目を開けるととてもゆっくりと鎌首をもたげハリーの目線と同じ高さまで持ち上げました。そして何とウィンクをしたのです。ハリーは目を見張りました。慌てて誰かが見ていないかと周りを見回しました。

大丈夫だ。そう思ったハリーは蛇に視線を戻しウィンクを返しました。蛇は鎌首をバーノン叔父さんとダドリーのほうに伸ばすと目を天井に向けました。蛇のその様子は明らかに「いつもこうさ」とハリーに言っていたのでした。

聞こえるかどうかは分りませんでしたがハリーはガラス越しに「判るよ」と呟きました。さらにハリーが「本当にイライラするだろうね」と呟くと蛇は激しく頷きました。ハリーは自分でも気がつかない内に蛇と話していました。

「ダドリー!ダーズリー叔父さん!早く来て蛇を見て。信じられないような事やってるよ」

すると後ろから耳を劈くような大声でこう言うのが聞こえて来てハリーも蛇も飛び上がりそうになりました。ダドリーが戻って来てハリーの肋骨にパンチを食らわせました。不意を衝かれたのでハリーは床に引っくり返りました。

次の瞬間の出来事はあっという間に起きたのでどんな風に起こったのかは誰にも分りませんでした。ハリーは床から起き上がって見ると息を呑みました。その蛇のケースのガラスが消え去って蛇が外に這い出していたんですよね。

当初ピアーズとダドリーは思わぬ出来事に遭遇してパニック状態でした。しかしハリーにとっては最悪な事に落ち着きを取り戻したピアーズが「ハリーは蛇と話してた。ハリーそうだろ?」と言って来たというわけなんですよね。

「行け。物置。出るな。食事抜き」

バーノン叔父さんはハリーにこう言いました。この後ハリーは今までで最も長い期間に渡って物置に閉じ込められ許された時には夏休みが始まっていました。

今日の最後に
ハリーポッター・シリーズでは後に極めて重要となる出来事の経験については決して本人が忘れる事がないように非常に深く印象に残るようになっているんですよね。それに加えて殊更に辛く経験するという事になっていますね。

ハリーは生まれて初めて動物園に行くという幸運に恵まれました。そしてこの事でこれまででは最も長く物置に閉じ込められる羽目になりました。ハリーが自分が蛇語を話せるという事をはっきり自覚したのは2年生の時でした。

まさに1日で天国から地獄へと突き落とされ半端ない落差だったというわけです。忘れるはずがありませんよね。

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