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突如として大勢の魔法使いと魔女がハリーを迎えにプリベット通り4番地にやって来ました。最初にハリーに声をかけて来たのはマッド・アイ・ムーディでした。そして2番目は何とリーマス・ルーピンで3番目に声をかけて来たのは初対面の魔女でした。ハリーが階段を下りて行くと・・・(全3項目)

3-1.階段の踊り場に立つと
ハリーが部屋を出て階段の踊り場に立つと心臓が喉まで跳び上がりました。下の薄暗いホールに玄関のガラス戸を通して入って来る街灯の明かりを背にして人影が見えたからです。8人か9人もいて全員がハリーを見上げています。

「おい坊主。杖を下ろせ。誰かの目玉をくり貫くつもりか」

低い唸り声がこう言うのが聞こえて来てハリーの心臓はどうしようもなく激しく脈打ちました。聞き覚えのある声と思ったもののハリーは杖を下ろしませんでした。ハリーは半信半疑で「ムーディ先生?」と問いかけたのでした。

「先生かどうかはよく分らん。なかなか教える機会がなかったろうが?ここに降りて来るんだ。お前さんの顔をちゃんと見たいからな」

再びこう唸る声が聞こえて来ました。ハリーは杖を少し下ろしましたが握り締めた手を緩めず踊り場から動きませんでした。それにはちゃんとした理由がありハリーがマッド・アイ・ムーディだと思っていたのは違う人物でした。

この9ヵ月もの間ハリーがマッド・アイ・ムーディだと思っていたのは実は世間ではアズカバンで死んだと思われていたバーテミウス・クラウチ氏の息子で死喰い人だったのです。さらにはハリーを殺害しようとさえしたのです。

「大丈夫だよハリー。私たちは君を迎えに来たんだ」

しかしハリーが次の行動を決めるのに激しく逡巡している内に2番目の声がこう言うのが聞こえて来ました。ハリーは心が躍りました。もう1年以上聞いていませんでしたがこの声もまたハリーには聞き覚えがあったからでした。

信じられない気持ちで「ル、ルーピン先生?本当に?」と問いかけると「私たちどうしてこんな暗い所に立ってるの?」と3番目の声が聞こえました。それはハリーの全く知らない女性の声です。その女性がこう唱えたのでした。

「ルーモス!光よ!」

杖先が光って魔法の灯がホールを照らし出しました。明かりのない暗い所にずっといたのでハリーは目を瞬きました。階段下にいた人々が一斉にハリーを見上げました。ハリーをよく見ようとして首を伸ばしている人もいました。

リーマス・ルーピンが一番手前にいました。

3-2.突然こんなにも
まだそれほどの歳ではないのにルーピンはくたびれて少し病気のような顔をしていました。ハリーが最後に見た時よりも白髪は増えローブはみすぼらしくて継ぎはぎだらけでした。それを見てハリーはショックを受けたのでした。

それでもルーピンはハリーに笑いかけハリーもまた笑い返そうと努力したのでした。杖灯りを高く掲げた魔女が「わぁぁあ私の思ってた通りの顔をしてる」と言いました。迎えに来たメンバーの中では一番若い人のようでした。

色白のハート型の顔でキラキラと光る黒い瞳に髪は短く強烈な紫でつんつんと突っ立っています。ハリーに向かって「よっハリー!」と挨拶をしたのでした。そして一番後ろに立っている禿げた黒人の魔法使いがこう言いました。

「うむリーマス。君の言っていた通りだ。ジェームズに生き写しだ」

深いゆったりとした声で片方の耳には金の耳輪をしています。後方にいた白髪の魔法使いがゼイゼイ声で「目だけが違うな。リリーの目だ」と言いました。一方マッド・アイ・ムーディは目を細め怪しむようにハリーを見ました。

「ルーピン確かにポッターだと思うか?ポッターに化けた死喰い人を連れ帰ったらいい頭の皮だ。本人しか知らない事を質問してみたほうがいいぞ。誰か真実薬を持っていれば話は別だが?」

マッド・アイがこう言うのを受けてルーピンはハリーに「君の守護霊はどんな形をしている?」と訊いて来ました。ハリーはその問いに「牡鹿」と答えてルーピンはマッド・アイに「間違いなくハリーだ」と言ったというわけです。

迎えに来た一同が自分をまだ見つめている事をはっきり感じながらハリーは階段を下りました。下りながらハリーが杖をジーンズの尻ポケットにしまおうとするとマッド・アイがこう怒鳴ってハリーのした事を注意して来ました。

「おいそんな所に杖をしまうな!火が点いたらどうする?お前さんよりちゃんとした魔法使いがそれでケツを失くしたんだぞ!」

マッド・アイのこの言葉を聞いて紫の髪の魔女が「ケツを失くしたって一体誰?」と興味津々で尋ねました。マッド・アイは「誰でもよかろう。とにかく尻ポケットから杖を出しておくんだ!」と答えさらにこう言ったのでした。

「杖の安全の初歩だ。近頃は誰も気にせん」

魔女が「やれやれ」と言いたげに天井を見上げたのでマッド・アイは歩きながらさらには苛立ちながら「それにわしはこの目でそれを見たんだからな」と言いました。一方ルーピンは手を差し伸べてハリーと握手をしたのでした。

そしてルーピンは「元気か?」と言うとハリーをじっと覗き込みました。ハリーは「ま、まあ」と答えながら今の目の前の事が現実とはなかなか信じられませんでした。プリベット通りから自分を連れ出す計画の気配もなかった。

4週間も何もなかった。それなのに突然当たり前だという顔でまるで前々から計画されていたように魔法使いが束になってプリベット通り4番地にやって来た。ハリーはルーピンを囲んでいる魔法使いたちをざっと見つめました。

3-3.全英郊外芝生手入れコンテスト
誰もが貪(むさぼ)るようにハリーを見たままでした。ハリーはこの4日間最悪の心理状態だったため髪に全く櫛を入れていない事が突然気になりました。そのため口ごもりながら一同にこのように言ったというわけなんですよね。

「僕は。皆さんは。ダーズリー一家が外出していて。本当にラッキーだった」

するとハリーのこの言葉を受けて紫の髪の魔女が「ラッキー?へ!フ!ハッ!私よ。奴らを誘き出したのは。マグルの郵便で手紙を出して全英郊外芝生手入れコンテストで最終候補に残ったって書いたの」とそう言ったのでした。

最後に「今頃授賞式に向かってるわ。そう思い込んで」と言うのを聞いてハリーは「全英郊外芝生手入れコンテスト」がないと知った時のバーノン叔父さんの顔をチラッと目に浮かべました。それからこう問いかけたんですよね。

「出発するんだね?すぐに?」

これにルーピンが「まもなくだ。安全確認を待っている所だ」と答えました。ハリーはそうだといいなと思いながら行き先は「隠れ穴」かと訊きました。この問いにルーピンは手招きをしながら「隠れ穴」ではないと答えました。

あそこは危険過ぎる。暫くかかったが本部は見つからない所に設置したそうです。マッド・アイはテーブルの前に座り携帯用酒瓶から飲みつつ魔法の目を四方八方に回してダーズリー家の様々な便利な台所用品を眺めていました。

「ハリーこの方はアラスター・ムーディだ」

ルーピンがマッド・アイを指しこう言いました。ハリーは気まずそうに「ええ知っています」と言いました。1年間知っていると思っていた人を改めて紹介されるのは変な気持ちでした。こうしてメンバーの紹介が始まりました。

今日の最後に
皆さんはダーズリー一家が外出していて本当にラッキーだった。こう言うハリーに対して紫の髪の魔女がマグルの郵便で手紙を出して「全英郊外芝生手入れコンテストで最終候補に残った」と書いたとそう答えているんですよね。

そう言われてハリーは「全英郊外芝生手入れコンテスト」がないと知った時のバーノン叔父さんの顔をチラッと目に浮かべていますが何故かペチュニア叔母さんの顔は浮かべてはいません。それは一体どうしてなんでしょうね?

先週の記事でも言ったように当サイトでは「ペチュニア叔母さん秘密の守人」説を発表しています。さらには折りある毎に「ハリーは極めて優秀な開心術士である」とそう指摘をしています。つまりはハリーはこの事を見抜いた。

だからペチュニア叔母さんは「全英郊外芝生手入れコンテストで最終候補に残った」という手紙を夫のバーノン叔父さんに見せられたその瞬間には「家に帰って来たらハリーはいないんだ」とそう思った。この事は承知していた。

したがってバーノン叔父さんとは違ってペチュニア叔母さんは「全英郊外芝生手入れコンテスト」がないと知っても悔しがらないというわけなんですよね。
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