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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

シリウスが「ヴォルデモート」の名前を口にしたので部屋の雰囲気が瞬時に激変しました。その後はハリーに不死鳥の騎士団の活動状況を説明すべきか否かでシリウスとウィーズリーおばさんが激しく言い争う事となりました。そして大論争の末に出された結論とは?(全3項目)

3-1.シリウスが!
デザートのルバーブ・クランブルにカスタード・クリームをかけて3回もお代わりした後ハリーはジーンズのベルトが気持ち悪いほどきつく感じました。これは只事ではありませんでした。そのジーンズが問題だったんですよね。

それは何とダドリーのお下がりジーンズだったんですよね。ハリーがスプーンを置く頃には会話もだいたい一段落していました。アーサー氏は満ち足りてくつろいだ様子で椅子に寄りかかりトンクスは大欠伸をしていたのでした。

例の余興も終わって鼻は元通りになっていました。ジニーはクルックシャンクスを食器棚の下から誘い出し床にあぐらをかいてバタービールのコルク栓を転がして追わせてウィーズリーおばさんは欠伸をしながらこう言いました。

「もうお休みの時間ね」

すると空になった自分の皿を押し退けシリウスが「いや。モリーまだだ」と言うとハリーのほうを向いてこう言いました。シリウスのこの一言で部屋の雰囲気が激変しハリーはまるで吸魂鬼が現れた時のようだとそう思いました。

「いいか君には驚いたよ。ここに着いた時。君は真っ先にヴォルデモートの事を訊くだろうと思っていたんだが」

一瞬前は眠たげでくつろいでいました。今や警戒し張り詰めています。シリウスが「ヴォルデモート」の名前を口にしたのでテーブル全体に戦慄が走りちょうどワインを飲もうとしていたルーピンは緊張した面持ちになりました。

そしてゆっくりとゴブレットを下に置きました。ハリーは憤慨して「訊いたよ!ロンとハーマイオニーに訊いた。でも2人が言ったんだ。僕たちは騎士団に入れて貰えないから。だから」と言うとおばさんがこう反論をしました。

「2人の言う通りよ。あなたたちはまだ若過ぎるわ」

おばさんは背筋を思いっ切り伸ばして椅子に掛けていました。肘掛けに置いた両手を固く握り締めて眠気など一欠けらも残ってはいません。3人は若過ぎるからそれは当然だ。こう言うおばさんにシリウスはこう言ったのでした。

「騎士団に入っていなければ質問してはいけないといつからそう決まったんだ?ハリーはあのマグルの家に1ヵ月も閉じ込められていた。何が起こったのかを知る権利がある」

これが激しい大論争の始まりでした。

3-2.ハリーを巡って大論争に
シリウスのこの言葉を聞いてジョージが大声で「ちょっと待った!」と言いフレッドが怒ったように「何でハリーだけが質問に答えて貰えるんだ?」と声を上げました。さらにジョージがこう抗議をしたというわけなんですよね。

「僕たちだってこの1ヵ月みんなから聞き出そうとして来た。なのに誰も何1つ教えてくれやしなかった!」

フレッドが紛れもなく母親の声だと判る高い声で「あなたはまだ若過ぎます。あなたは騎士団に入っていません」と言ったその後に「ハリーはまだ成人にもなってないんだぜ!」と言いました。するとシリウスはこう言いました。

「騎士団が何をしているのか君たちが教えて貰えなかったのは私の責任じゃない。それは君たちのご両親の決めた事だ。ところがハリーのほうは」

シリウスがここまで言った所でおばさんが「ハリーにとって何がいいのかを決めるのはあなたではないわ!ダンブルドアがおっしゃった事をよもやお忘れじゃないでしょうね?」と鋭く言いこれにシリウスはこう言い返しました。

「どのお言葉でしょうね?」

シリウスは礼儀正しかったものの戦いに備えた男の雰囲気を漂わせていました。おばさんは「ハリーが知る必要があること以外は話してはならないとおっしゃった言葉です」と答えて最初の言葉を殊更に強調して言ったのでした。

「ハリーが知る必要があること」という所です。ロンにハーマイオニーとフレッドにジョージの4人は頭を振ってシリウスとおばさんのやり取りを見つめていました。ジニーも口を微かに開け2人の攻防を見つめていたのでした。

一方ルーピンの目はシリウスに釘付けになっていました。シリウスは「私はハリーが知る必要があること以外にこの子に話してやるつもりはないよ」とおばさんに言いました。さらに続けてシリウスはこう言ったというわけです。

「しかしハリーがヴォルデモートの復活を目撃した者である以上ハリーは大方の人間より以上に」

シリウスがここまで言った所でおばさんが「この子は不死鳥の騎士団のメンバーではありません!」と言いました。シリウスが再び「ヴォルデモート」の名前を口にしたのでまたしてもテーブル全体が一斉に身震いをしたのでした。

「この子はまだ15才です。それに」おばさんがこう言った所でシリウスがおばさんの言葉を遮ると「それにハリーは騎士団の大多数のメンバーに匹敵するほどの。いや何人かを凌ぐほどの事をやり遂げて来た」と言ったのでした。

おばさんは一段と声を高くして「誰もこの子がやり遂げた事を否定しやしません!」と言ってみせました。ところが「でもこの子はまだ」とおばさんが言った所でシリウスは言葉を遮り「ハリーは子供じゃない!」と言いました。

これにおばさんは「大人でもありませんわ!」と言葉を返すと続けてシリウスに「この子はジェームズじゃないのよ!」と言ったのでした。それに対してシリウスはおばさんにこう言い返したのでした。それは冷たい口調でした。

「お言葉だがモリー私はこの子が誰かはっきり判っているつもりだ」

ところがおばさんはそうは思えないと言うのです。時々シリウスがハリーの事を話す時にはまるで親友が戻って来たかのような口振りで話すとおばさんは言うのです。そこでハリーは「そのどこが悪いの?」と訊いたんですよね。

「どこが悪いかと言うとねハリーあなたはお父さんとは違うからですよ。どんなにお父さんにそっくりでも!」

おばさんは抉(えぐ)るような目でシリウスを睨みつつこう答えました。そしてさらにハリーに「あなたはまだ学生です。あなたに責任を持つべき大人がそれを忘れてはいけないわ!」と言うとシリウスが声を荒げこう言いました。

「私が無責任な名付け親だという意味ですかね?」

こう問い質すシリウスにおばさんは「あなたは向こう見ずな行動を取る事もあるという意味ですよシリウス。だからこそダンブルドアがあなたに家の中にいるようにと何度もおっしゃるんです」と言いシリウスはこう言いました。

「ダンブルドアが私に指図する事はよろしければこの際別にしておいて貰いましょう!」

全く結論が出ない有り様ですよね。

3-3.大論争の末に
両者譲らずちっとも話し合いがつかないので業を煮やしたおばさんは助けを求めて「アーサー!」と自分の夫の名前を呼ぶと「アーサー何とか言ってくださいな!」と言いました。しかしアーサー氏はすぐには答えませんでした。

メガネを外し妻のおばさんのほうを見ずにローブでゆっくり拭きました。そのメガネを慎重に鼻に載せ直し初めてアーサー氏は口を開きました。アーサー氏の言葉は残念ながらおばさんの期待していた内容ではありませんでした。

「モリー。ダンブルドアは立場が変化した事をご存知だ。今ハリーは本部にいるわけだしある程度は情報を与えるべきだと認めていらっしゃる」

こう言うアーサー氏におばさんは「そうですわ。でもそれとハリーに何でも好きな事を訊くようにと促すのとは全然別です」と言葉を返しました。するとここでルーピンがシリウスから目を離し「私個人としては」と言いました。

おばさんは「やっと味方ができた!」とばかりに急いでルーピンを振り返りました。しかしルーピンもまたアーサー氏と同意見だったのでした。ルーピンも「ハリーは事実を知っておいたほうが良いと思うね」と言ったのでした。

もちろん何もかもというわけじゃない。でも全体的な状況を自分たちから話したほうが良いと思う。何故なら誰か他の者から歪曲された話を聞かされるよりはそのほうがいいというのがルーピンの意見だというわけなんですよね。

ルーピンの表情は穏やかでしたがおばさんの追放を免れた「伸び耳」がある事を少なくともルーピンは知っているとハリーははっきりとそう思いました。おばさんは息を深く吸い込み支持を求めるようにテーブルを見回しました。

しかし誰もいないので「どうやら私は却下されるようね」と言って負けを認めました。しかしその上でダンブルドアがハリーにあまり多くを知って欲しくないとおっしゃるからにはダンブルドアなりの理由がおありのはずなんだ。

それにハリーにとって何が一番良い事かを考えている者として。おばさんがここまで言った所でシリウスが「ハリーはあなたの息子じゃない」と静かに言うとおばさんはそれに「息子も同然です」と激しい口調で言い返しました。

続けておばさんが「他に誰がいるって言うの?」と訊くとシリウスが「私がいる!」と答えました。するとおばさんは「そうね」と言うと口元をくいっと上げました。こう言うおばさんにシリウスは思わず立ち上がりかけました。

「ただしあなたがアズカバンに閉じ込められていた間はこの子の面倒を見るのが少し難しかったのじゃありません?」

これを聞いて今度はルーピンは厳しい口調でおばさんに「このテーブルに着いている者でハリーの事を気遣っているのは君だけじゃない」と言いシリウスに「座るんだ」と言いました。言われたおばさんは下唇が震えていました。

シリウスは蒼白な顔のまま椅子にゆっくりと腰掛けたのでした。

今日の最後に
ウィーズリーおばさんとしてはクリスマスには毎年セーターを贈って来たし2年生と4年生の夏休みには我が家の「隠れ穴」に滞在をさせて面倒を見て来たという事でハリーの事は息子同然に扱って来たという自負があるわけです。

だからこそ「息子も同然です」と苦もなく言い切る事ができたんですよね。しかしシリウスのほうも昨年度1年間は手紙のやり取りをそれも学期末に至っては毎日のようにやってハリーを陰から支えて来たという自負があります。

そのためにおばさんとシリウスの双方が自分こそがハリーの親代わりだと強く主張して激しく言い争ったというわけです。おばさんとシリウスの両方にとって不幸だったのは互いが互いのした事を知らないからなんでしょうね。

そういう事だと私は思いますね。

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