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こうしてハリーはクィディッチ・ワールドカップの決勝戦を観戦できる事になりましたがそこでは屋敷しもべ妖精のウィンキーという新たな出会いがありました。そしてその出会いをきっかけにハーマイオニーは屋敷しもべ妖精は不当に扱われていると思うようになりました。そこで・・・(全3項目)

3-1.ホグワーツにも
こうしてハリーはアーサー氏にフレッドとジョージにロンが迎えに来てプリベット通り4番地から「隠れ穴」に移動し翌朝の夜明け前に出発すると「移動キー」でワールドカップの競技場に隣接するキャンプ場にやって来ました。

ハリーたちの席は何と貴賓席で一番高い最上階でした。ハリーたち一行が一番乗りではなくハリーが後ろを振り返ると先客がいました。ハリーは半信半疑で「ドビー?」と呼びかけました。先客は屋敷しもべ妖精だったのでした。

その屋敷しもべ妖精は名前はウィンキーで女性でした。だからドビーではありませんでした。ところが驚く事にはドビーを知っていると言うのです。ウィンキーはドビーはいつもハリーの事を噂しているとそう教えてくれました。

ところがでした。ハリーが「ドビーはどうしてる?自由になって元気にやってる?」と訊くとウィンキーは決して失礼を申し上げるつもりはないがハリーがドビーを自由にしたのはドビーのためになったかどうか自信が持てない。

ウィンキーはそう言うのです。ハリーが「どうして?ドビーに何かあったの?」と訊くと何とドビーは身分不相応の高望みをしている。それはドビーは給料を欲しがっているので勤め口が見つからないとウィンキーは言いました。

ところがだったのです。新学期初日にハーマイオニーはグリフィンドール塔付きのゴースト「ほとんど首なしニック」の口からホグワーツにも百人以上の屋敷しもべ妖精がいると聞かされそれはそれはひどく驚く事になりました。

1人も見た事がない。こう言うハーマイオニーにニックは日中は滅多に厨房を離れる事はない。夜になると出て来て掃除をしたりする。存在を気づかれないのはいい屋敷しもべ妖精の証拠だとそう言ったというわけなんですよね。

「でも給料は貰ってるわよね?お休みも貰ってるわね?それに病欠とか年金とか色々も?」

ハーマイオニーがこう言うとニックは大笑いしました。あんまり高笑いしたので薄い皮1枚で辛うじて繋がっている首が落ちてぶら下がってしまいました。首を肩の上に戻して固定をするとニックはその問いにこう答えました。

「病欠に年金?屋敷しもべは病欠や年金を望んでいません!」

3-2.しもべ妖精福祉振興協会
ハーマイオニーは目の前でウィンキーがバーテミウス・クラウチ氏に解雇されるのを見て「屋敷しもべ妖精は不当に扱われている」と思うようになりました。さらにそれに加え衝撃的な事実を知る事になってしまったんですよね。

何とホグワーツにも百人以上の屋敷しもべ妖精がいるという事でした。日々自分が食べていた3度の食事も実は屋敷しもべ妖精が作っていて知らず知らずの内に自分もまたその不当な扱いに加担をしていたと知ったんですよね。

そこでハーマイオニーは一念発起して「しもべ妖精福祉振興協会」なるものを設立しハリーとロンが入会の第1号と第2号になりました。魔法生物仲間の目に余る虐待を阻止しその法的立場を変えるために設立したんだそうです。

さらにハーマイオニーが言うにはその短期的目標は屋敷しもべ妖精の正当な報酬と労働条件を確保する事で長期的目標は杖の使用禁止に関する法律改正としもべ妖精代表1人を「魔法生物規制管理部」に参加させる事だそうです。

ハリーもロンも冷淡だったのに屋敷しもべ妖精の権利を追求するハーマイオニーの決意は露ほども挫折しませんでした。2人とも入会費の2シックルを出しましたがそれはハーマイオニーを黙らせるためでした。ところがでした。

2人の2シックルはどうも無駄だった。というよりむしろハーマイオニーの鼻息を荒くしてしまいました。ハーマイオニー自身も毎晩グリフィンドールの談話室を精力的に駆け回りみんなを追い詰める事に余念がありませんでした。

「ベッドのシーツを替え暖炉の火を熾し教室を掃除し料理をしてくれる魔法生物たちが無給で奴隷働きしているのを皆さんご存知ですか?」

ハーマイオニーは激しい口調でこう言い続けました。ネビルなど何人かはハーマイオニーに睨みつけられるのが嫌で2シックルを出しました。何人かはハーマイオニーの言った事に少しだけですが辛うじて興味を持ったようです。

しかしそれ以上積極的に運動に関わる事には乗り気ではありませんでした。生徒の多くは冗談扱いしているというのが現状でした。フレッドとジョージの2人は2シックルを出すのを拒否していてジョージはこう言ったんですよね。

「まあ聞けハーマイオニー。君は厨房に下りて行った事があるか?」

この問いにハーマイオニーは「もちろんないわ。学生が行くべき場所とはとても考えられないし」と素っ気なく答えました。それを聞いてジョージはフレッドのほうを指差しながらハーマイオニーにこう言葉を返したんですよね。

「俺たちはあるぜ。何度もある。食べ物を失敬しに。そして俺たちは連中に会ってるが連中は幸せなんだ。世界一いい仕事を持ってると思ってる」

これに対しハーマイオニーは「それはあの人たちが教育も受けてないし洗脳されてるからだわ!」と熱くなって反論しました。ところがハグリッドには理路整然と反対意見を言われハーマイオニーは返す言葉がありませんでした。

「そいつはハーマイオニーかえってあいつらのためにならねえ。人の世話をするのは連中の本能だ。それが好きなんだ」

続けてハグリッドは「ええか?仕事を取り上げっちまったら連中を不幸にするばっかりだし給料を払うなんちゅうのは侮辱もええとこだ」とも言いました。これに対してハーマイオニーはドビーの事を持ち出して反論をしました。

ハリーに自由にして貰ったドビーは今では給料を要求していると聞いた。するとハグリッドは中にはお調子者の変わり者もいるが連中の大多数は決してそんな説得は聞かない。骨折り損だとハーマイオニーに言ったんですよね。

3-3.ハーマイオニーが言いたかった事とは?
このようにしてハーマイオニーの頭の中はクィディッチ・ワールドカップ以降は屋敷しもべ妖精一色といった感じでした。一方で新学期初日にはダンブルドア校長の口から心躍るイベントの発表がされたというわけなんですよね。

それは百年以上ぶりにホグワーツに於いて三大魔法学校対抗試合が復活開催されるという事でした。しかしハーマイオニーはこの三校対抗試合が夥しい数の死者が出るに至って競技が中止されたと聞いた瞬間に興味を失いました。

さらにそれに拍車をかけたのが今回に限り「代表選手は17才以上」という年齢制限が設けられた事でした。フレッドとジョージもまだ16才なのでハーマイオニーの身近にいる人はハリーにロンも含めて立候補する事ができません。

しかし優勝賞金が一千ガリオンという事で悪戯専門店の開業資金が欲しかったフレッドとジョージは何とかして代表選手に名乗りを上げたいとそう思っていました。そこでマクゴナガル先生に代表選手の選出方法を訊いたのです。

ところが「黙ってアライグマを変身させる練習をなさい」と言って教えてくれなかったんだそうです。ロンは自分もハリーもこれまでに危険な事をやって来たのだから課題をこなせると言いました。フレッドがこう反論しました。

「審査員の前ではやってないぞ」

選出方法は教えてくれませんでしたがマクゴナガル先生によれば代表選手が課題をいかに上手くこなすかによって点数がつけられると教えてくれたのだそうです。ここでハリーが「誰が審査員になるの?」とそう訊いたのでした。

「そうね。参加校の校長は必ず審査員になるわね」

ハリーの問いにこう答えたのはハーマイオニーでした。一同はかなり驚いて一斉に振り向きました。ハーマイオニーはさらにこう説明を付け加えました。ハーマイオニーによれば「ホグワーツの歴史」に全部書いてあるそうです。

「1792年の試合で選手が捕まえるはずだった怪物のコカトリスが大暴れして校長が3人とも負傷してるもの」

一同の視線に気づいたハーマイオニーは私の読んだ本を他の誰も読んでいないなんてといういつもの歯痒そうな口調でさらに「ホグワーツの歴史」は完全に信用できない。より正確なのは「改訂ホグワーツの歴史」と言いました。

さらに続けて「偏見に満ちた選択的ホグワーツの歴史-嫌な部分を塗りつぶした歴史」もいいと言いました。何と改訂版も含め「ホグワーツの歴史」を3冊も読んだ。それを聞いてロンは「何が言いたいんだい?」と訊きました。

「屋敷しもべ妖精!」

ハーマイオニーはこう声を張り上げましたがハリーはハーマイオニーが口を開く前から答えが判っていました。そのためハーマイオニーが発した言葉はハリーの予想通りでした。これも開心術で見抜いていたというわけですよね。

ハーマイオニーによれば「ホグワーツの歴史」は千ページ以上あるのに百人もの奴隷つまり屋敷しもべ妖精の圧制に自分たち全員が共謀しているとは一言も書いていないとの事でした。ハリーはやれやれと首を振ったんですよね。

今日の最後に
「ホグワーツの歴史は千ページ以上あるのに百人もの奴隷の圧制に私たち全員が共謀してるなんて一言も書いてない!」ハーマイオニーはこう言っていますが魔法使いも屋敷しもべ妖精もそもそも圧制だという認識がありません。

だから書いてないのは当然の事ですよね。この後もハーマイオニーは屋敷しもべ妖精のために良かれと思って色々な事をするんですが屋敷しもべ妖精にとってはありがた迷惑でそれらの事の全てが裏目にと出てしまうんですよね。

それが暫くの間は続いてしまう事になるんですよね。
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