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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

ウィーズリーおばさんから手紙が届きハリーをクィディッチ・ワールドカップに連れて行きたいとの申し入れがあった事を受けて居間でバーノン叔父さんとハリーの交渉が始まりました。話は終始ハリーのペースで進みハリーが最後に切り札を出して・・・(全3項目)

3-1.ウィーズリーおばさんの手紙を眺め回しながら
叔父さんはこの人に会った事がある。自分の友達のロンのお母さんで学校から学期末に汽車で帰って来た時に迎えに出てた人だ。ハリーにこう説明されてバーノン叔父さんはひどく不愉快なものを思い出すように顔を歪めました。

「ずんぐりした女か?赤毛の子供がウジャウジャの?」

そしてこう訊いて来ました。ハリーは眉を潜めました。自分の息子を棚に上げ叔父さんがおばさんの事を「ずんぐり」と呼んだのであんまりだと思ったのです。ダドリーは3才の時から今か今かと恐れていた事をついに実現した。

そのため今では縦より横幅のほうが大きくなっています。叔父さんはもう一度手紙を眺め回していました。そして声を潜め吐き出すように「クィディッチ」と言うとハリーに向かって「このくだらんものは何だ?」と訊きました。

知りもしないものを「くだらんもの」と叔父さんが言うのでハリーはまた苛立ちました。そこでハリーは「スポーツです」と手短に答えた後に「競技は箒に」と説明しようとしましたが叔父さんはもういいと声を張り上げました。

叔父さんが微かにうろたえたのを見てハリーは少し満足しました。我が家の居間で「箒」などという言葉を聞くなんて事は叔父さんには我慢できないようなのです。叔父さんはそれから逃げるようにまたも手紙を眺め回しました。

叔父さんの唇の動きをハリーは「普通の方法で私どもにお送りいただくのがよろしいかと」と読み取りました。叔父さんはしかめっ面をしたかと思うと吐き棄てるようにこう訊いて来ました。その言葉はハリーの読み通りでした。

「どういう意味だ。この普通の方法っていうのは?」

3-2.最後の切り札
この問いにハリーは叔父さんが止める間も与えず「僕たちにとって普通の方法つまりふくろう便の事。それが魔法使いの普通の方法だよ」と一気に言い切りました。ハリーのこの言葉を聞いて叔父さんは烈火の如く激怒しました。

まるでハリーが汚らしい罵りの言葉を吐いたかのようです。叔父さんは怒りで震えながら神経を尖らせて窓の外を見ました。その素振りは隣近所が窓ガラスに耳を押し当て聞いているようです。叔父さんは凄んでこう言いました。

「何度言ったら判るんだ?この屋根の下で不自然な事を口にするな。恩知らずめが。わしとペチュニアのお陰でそんな風に服を着ていられるものを」

これにハリーは「ダドリーが着古した後にだけどね」と冷たく言葉を返しました。その時ハリーが着ていたお下がりのコットンシャツは大き過ぎて袖を5つ折りにしないと手が使えませんしシャツの丈は膝下まであったのでした。

履いていたジーンズもぶかぶかでした。しかし叔父さんは怒り狂って震えながら「わしに向かってその口のききようは何だ!」と言い放ちました。でも叔父さんにそう言われたからといってハリーは決して引っ込みませんでした。

ダーズリー家の馬鹿馬鹿しい規則を1つ残らず守らなければならなかったのはもう昔の事です。ハリーはダーズリー一家のダイエットに従ってはいませんでしたし叔父さんがワールドカップに行かせまいとしてもそうはさせない。

そのつもりでした。上手く抵抗できればの話ですけどね。そして何よりハリーがここまで叔父さんに強気に出られるのは「最後の切り札」があるからというわけです。ハリーは深く息を吸って気持ちを落ち着かせこう言いました。

「じゃ僕ワールドカップを見に行けないんだ。もう行ってもいいですか?シリウスに書いてる手紙を書き終えなきゃ。ほら僕の名付け親」

これが最後の切り札というわけです。叔父さんの顔色は見る見る内に変わって行きました。そしてハリーに「お前。お前は奴に手紙を書いているのか?」と訊いて来ました。そう訊いて来た叔父さんの声は平静を装ってはいました。

しかしハリーは元々小さい叔父さんの瞳が恐怖でさらに縮んだのを見ました。ハリーはさりげなく「ウン。まあね」と答えると叔父さんのその恐怖心をさらにさらに増幅させるようにと工夫を凝らしてこう言ったというわけです。

「もう随分長いこと手紙を出してなかったから。それに僕からの便りがないとほら何か悪い事が起こったんじゃないかって心配するかもしれないし」

ハリーは敢えてここで言葉を切り言葉の効果を楽しみました。きっちり分け目をつけた叔父さんの黒い髪の下で歯車がどう回っているのかハリーにはそれが見えるようでした。叔父さんはきっとこう考えているに違いないだろう。

シリウスに手紙を書くのを辞めさせればシリウスはハリーが虐待されていると思う。クィディッチ・ワールドカップに行ってはならんと言えばハリーはその事を手紙に書いてハリーが虐待されている事をシリウスが知ってしまう。

叔父さんの取るべき道はただ1つしかない。巨大な口髭のついた頭の中が透けて見えるかのようにハリーは叔父さんの頭にその結論が出来上がって行くのが見えるようでした。ハリーはなるべく無表情でいるように努力しました。

すると・・・

3-3.交渉成立!
叔父さんは「まあよかろう。そのいまいましいその馬鹿馬鹿しいそのワールドカップとやらに行ってよい」と渋々という感じでハリーがクィディッチ・ワールドカップの決勝戦を観戦に行く事を許可したというわけなんですよね。

そして手紙を書きこの連中つまりウィーズリー家の人々に迎えに来るように言えとハリーに告げました。叔父さんはハリーをどこへやら分らん所へ連れて行く暇はないそうです。それから夏休みはずっとそこで過ごしてよろしい。

そして最後に叔父さんはハリーの名付け親のシリウスにハリーがワールドカップに行ける事になったと言うんだぞと言いました。そうしないとシリウスが我が家にやって来てとんでもない被害に遭うと思っているんでしょうね。

ハリーは朗らかに「オーケーだよ」と言うと居間の出入り口に向き直り飛び上がって「ヤッタ!」と叫びたいのを堪えながら歩き出しました。行けるんだ。ウィーズリーの所そしてクィディッチ・ワールドカップに行けるんだ!

廊下に出るとダドリーにぶつかりそうになりました。扉の陰に潜んでハリーが叔父さんに叱られるのを盗み聞きしようとしていたに違いないとハリーは思いました。ハリーが笑っているのを見てダドリーはショックのようでした。

「素晴らしい朝食だったね?僕満腹さ。君は?」

ハリーがこう言うとダドリーは驚いていました。ハリーはそれを見て笑いながら階段を一度に三段ずつ駆け上がって飛ぶように自分の部屋に戻ったというわけなんですよね。

今日の最後に
「競技は箒に」とクィディッチの説明を言いかけてみたりウィーズリーおばさんが書いて来た「普通の方法」をそれはふくろう便の事で魔法使いの普通の方法だと言ってみたりするなどこの日のハリーはとっても強気でしたよね。

それと言うのもハリーには名付け親のシリウスという最後の切り札がありました。バーノン叔父さんの魔法使いに対する恐怖心は半端ないほど強くハリーがシリウスの名前を出すと叔父さんはハリーの期待通りの事を言いました。

しかし実はシリウスは遥か彼方の遠い所にいて例え「ハリーが虐待されている」と知っても即座にはプリベット通り4番地には駆け付けられなかったんですよね。叔父さんの心配は残念ながら杞憂だったというわけなんですよね。

しなくてもいい取り越し苦労をしていたというわけです。

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