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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

ウィーズリーおばさんが出したマグルの郵便が届いた直後にロンからの手紙も届きました。そしてついにその日を迎えたのですがウィーズリー一家は車で来るというバーノン叔父さんの予想に反する極めて意外な方法でプリベット通り4番地にやって来ました。その方法とは?(全3項目)

3-1.ついにその日曜日になり
翌日の12時までには学用品やらその他一番大切な持ち物の全てがハリーのトランクに収まりました。かつては父親の物で1年生のクリスマスにダンブルドアから貰った「透明マント」にシリウスから贈られたファイアボルトです。

それに3年生の時にフレッドとジョージから譲り受けた「忍びの地図」もでした。緩んだ床板の下の隠し場所から食べ物を全部出して空っぽにすると呪文集や羽根ペンを忘れていないかも部屋の隅々まで念入りに調べ上げました。

9月1日までの日付を数えていた壁の表も外しました。ホグワーツに帰る日まで表の日付に毎日「×」印をつけるのをハリーは楽しみにしていました。その一方プリベット通り4番地には極度に緊張した空気がみなぎっていました。

魔法使いの一行がまもなく我が家に来るという事でダーズリー一家は極度に緊張して苛立っていました。ウィーズリー一家が日曜日の午後5時に来訪するとハリーが知らせた時バーノン叔父さんは間違いなく度肝を抜かれました。

「きちんとした身なりで来るように言ってやったろうな。連中に」

叔父さんはすぐさま歯を剥き出してこう怒鳴りました。さらには「お前の仲間の服装をわしは見た事がある。まともな服を着て来るぐらいの礼儀は持ち合わせたほうがいいぞ。それだけだ」とも言われてしまったというわけです。

そう言われてハリーはちらりと不吉な予感がしました。ウィーズリー夫妻がダーズリー一家の言う所の「まとも」と呼ぶような格好をしているのを見た事などありません。子供たちは休み中にマグルの服を着ていたりもしました。

しかしウィーズリー夫妻はいつも長いローブを着ていました。隣近所が何と思おうともハリーは気になりませんでした。ただもしもウィーズリー一家がダーズリー一家の持つ魔法使いの最悪のイメージそのものの姿で現れたら?

ダーズリー一家がどんなに失礼な態度を取るのかと思うとそれが心配だったというわけなんですよね、

3-2.みなぎる緊張感
今日という日を迎えて叔父さんは一張羅の背広を着込んでいました。他人が見たらそれは歓迎の気持ちの表れだと思うかもしれません。しかし何故叔父さんが一張羅の背広を着ているのか?ハリーはその意図を見抜いていました。

叔父さんは威風堂々あるいは威嚇的に見えるようにしたかったのです。一方ダドリーは何故かしら縮んだように見えました。ついにダイエット効果が現れたと思いきやそう見えたのは恐怖で縮み上がっていたというわけですよね。

ダドリーが前回魔法使いつまりハグリッドに会った時は尻に尻尾を生やされてしまいダーズリー夫妻はロンドンの私立病院で尻尾を取って貰うのに高いお金を払いました。そのためダドリーは尻のあたりを頻繁に撫でていました。

前回と同じ的を敵に見せまいとしているのです。そこでダドリーは部屋から部屋へ移動する際も蟹歩きでしていたというわけです。昼食の間はほとんど無言が続きました。この日の昼食はカッテージチーズとセロリおろしでした。

相変わらずのダイエット・メニューでしたがダドリーは文句を言いませんでした。ペチュニア叔母さんに至っては何にも食べず腕を組み唇を強く結んでハリーに散々投げつけたい悪口雑言を我慢するように舌を動かしていました。

「当然車で来るんだろうな?」

テーブル越しに叔父さんがこう吼えました。全く考えていなかったハリーは「えーと」と言葉を濁した後「そうだと思うけど」と答えましたがこう訊かれて「ウィーズリー一家はどうやって迎えに来るのだろう?」と思いました。

もう車は持っていません。昔持っていた中古のフォード・アングリアは2年生の時ロンとハリーが学校に行くのに使い行方不明になってしまいました。でもアーサー氏は去年の新学期初日には勤め先の魔法省から車を借りました。

だからハリーは今回も借りると思って「そうだと思うけど」と答えたんですよね。それを聞いて叔父さんはフンと口髭に鼻息をかけました。いつもなら叔父さんは「どんな車を運転している?」とそう訊いて来る所なんですよね。

叔父さんはどのくらい大きくそして高価な車を持っているかで他人の品定めをするのが常です。しかしだからと言ってフェラーリを運転していたとしてもそれで叔父さんがアーサー氏を気に入るとはハリーには思えませんでした。

ハリーはその日の午後ほとんど自分の部屋にいました。5時にウィーズリー一家が来ると知らせたのに叔母さんが数秒毎にレース編みのカーテンから外を覗くのを見るに耐えられなかったからです。そして5時15分前の事でした。

ハリーはようやく2階から下りて居間に入りました。叔母さんは強迫観念に囚われたようにクッションの皺を伸ばしていました。ダドリーは肘掛け椅子に体を押し込んで両手を尻に敷くと両脇から尻をがっちり固めていました。

叔父さんは新聞を読むふりをしていましたが小さい目はじっと止まったままです。本当は全神経を集中して車の近づく音を聞き取ろうとしているのがハリーにはよく判りました。居間は凄まじいほどの緊張感に満ちていました。

ハリーはそれに耐えられず居間を出て玄関の階段に腰掛けて時計を見つめました。興奮と不安で心臓が高鳴っていました。ところが5時になり5時を過ぎました。背広を着込んだ叔父さんは汗ばみ始めました。そしてだったのです。

「連中は遅れとる!」

居間を出て玄関の扉を開けると叔父さんは通りを端から端まで眺めて急いで首を引っ込めるとハリーに向かってこう怒鳴りました。そんな叔父さんに対しハリーは道が混んでいるとかそんなんじゃないかなとそう応えたのでした。

さらに5時を10分過ぎさらに15分過ぎました。ハリーも不安になり始めました。そしてそれは5時半になった時でした。

3-3.長い叫び声が聞こえたと思ったら
ダーズリー夫妻は「失礼ったらありゃしない」とか「わしらに他の約束があったらどうしてくれるんだ」や「遅れて来れば夕食に招待されるとでも思ってるんじゃないかしら」などと文句を言い叔父さんは最後にこう言いました。

「そりゃ絶対にそうはならんぞ」

こう言うと叔父さんは立ち上がり居間を往ったり来たりし始めてその足音が玄関にいるハリーにも聞こえて来ました。そして「連中はあいつめを連れてすぐ帰る。長居は無用。もちろん奴らが来ればの話だが」と言っていました。

さらに「日を間違えとるんじゃないか。全くあの連中と来たら時間厳守など念頭にありゃせん。さもなきゃ安物の車を運転していてぶっ壊れ」などと文句を並べ立てていたかと思ったらとてつもなく長い叫び声が響き渡りました。

「ああああああああーーーーーっ!」

ハリーは飛び上がりました。居間の扉の向こう側ではダーズリー一家3人がパニックして部屋の隅に逃げ込む音が聞こえます。次の瞬間ダドリーが恐怖で引きつった顔をして廊下に飛び出して来てハリーはこう訊いたのでした。

「どうした?何が起こったんだ?」

しかしダドリーは口も利けない様子で両手でぴったり尻をガードしたまま急いで台所に駆け込んで行きました。ハリーは急いで居間に入りました。騒動の源はハリーが居間に入ったその瞬間に判明しました。それは暖炉でした。

板を打ちつけて塞いだ暖炉の中から叩いたり擦ったりする大きな音がしていました。暖炉の前には石炭を積み上げた形をしている電気ストーブが置いてあるのです。叔母さんは後退りして壁に貼りつくと恐々暖炉を見つめました。

そして喘ぎながらハリーに「あれは何なの?」と訊き続けて今度は叔父さんに「何なの?」と訊きました。その疑問は1秒も経たない内に解けました。塞がれた暖炉の中から人間の声が聞こえて来たからというわけなんですよね。

ハリーはその瞬間に判りました。ウィーズリー一家は煙突飛行粉でプリベット通り4番地にやって来たのです。

今日の最後に
先回の記事で取り上げたようにロンは手紙でダーズリー家の人々が「イエス」と言おうが「ノー」と言おうが構わず日曜日の午後5時にハリーを迎えに行くと書いて来ました。幸いバーノン叔父さんの返事は「イエス」でしたね。

でももし叔父さんの返事が「ノー」だったら?ウィーズリー一家はダーズリー一家の不意を衝いて訪問しハリーを連れ去るつもりだったのか?何せアーサー氏は杖を使う事ができるのでそうしようと思えば不可能ではありません。

しかしアーサー氏は例え突然訪問しても筋を通してきちんと説明すればダーズリー一家は結局は納得をしてハリーを渡してくれるのではとそう考えたのかもしれません。ところが思わぬ障害が待ち受けていたというわけですよね。

煙突飛行粉で来たら暖炉が塞がれていて出られないというアクシデントに遭ってしまったんですよね。

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