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ダンブルドア校長の話が突然現れた男によって中断されてしまいました。何とその男こそが今年度「闇の魔術に対する防衛術」の教職に就任する事になったムーディ先生ことマッド・アイ・ムーディでした。そしてその後ダンブルドアの口から驚くべき発表が成されたんですよね。(全3項目)

3-1.中断されたダンブルドア校長の話
ダンブルドア校長の話は続き「いつもの通り校庭内にある森は生徒立ち入り禁止。ホグズミード村も3年生になるまでは禁止じゃ」と言いました。森の件については前にも出た話だったのですがこの後の一言が問題だったのです。

「寮対抗クィディッチ試合は今年は取り止めじゃ。これを知らせるのはわしの辛い役目でのう」

ハリーは「エーッ!」と驚いた後に絶句しました。チームメイトのフレッドとジョージを振り向くとやはり2人ともあまりの事に言葉もなくダンブルドアに向かってただ口をパクパクさせるばかりでした。一体全体何故なのか?

「これは10月に始まり今学年の終わりまで続くイベントのためじゃ。先生方もほとんどの時間とエネルギーをこの行事のために費やす事になる。しかしじゃ。わしは皆がこの行事を大いに楽しむであろうと確信しておる」

それならそれはいかなる行事なのか?ダンブルドアは続く言葉で「ここに大いなる喜びを持って発表しよう」と言いました。ところがダンブルドアが「今年ホグワーツで」と言ったその時です。ダンブルドアの話が中断しました。

耳を劈く雷鳴と共に大広間の扉が開きました。戸口には1人の男が立っていました。長いステッキに寄り掛かり黒い旅行マントをまとっています。大広間の顔という顔が一斉にその戸口に立った見知らぬ男に向けられたのでした。

今しも天井を走った稲妻が突然その男の姿をくっきりと照らし出しました。男はフードを脱ぎ馬のたてがみのような長い暗灰色まだらの髪をブルッと振るうと教職員テーブルに向かって歩き出しました。その姿は一種独特でした。

一歩踏み出す毎に「コツッコツッ」という鈍い音が大広間に響きました。テーブルの端に辿り着くと男は右に曲がって一歩毎に激しく体を浮き沈みさせながらダンブルドアのほうに向かいました。再び稲妻が天井を横切りました。

ハーマイオニーが息を呑みました。稲妻がその男の顔をくっきりと浮かび上がらせたからでした。

3-2.突然現れたその男こそが
その男の顔はハリーが今まで見たどんな顔とも違っていました。人の顔がどんなものかをほとんど知らない誰か。それも鑿の使い方に不慣れな誰かが風雨にさらされた木材を削って作ったような顔です。一体どんな顔なのか?

その皮膚は1ミリの隙もないほどに傷痕に覆われているようでした。口はまるで斜めに切り裂かれた傷口に見え鼻は大きく削がれていました。しかしその男の形相が恐ろしいのは何よりも左右が不揃いの目のせいだったのです。

片方の目は小さく黒く光っています。もう一方の目は大きくて丸いコインのようで鮮やかで明るいブルーでした。そのブルーの目は瞬きもせず一方の普通の目とは全く無関係にぐるぐると上下左右に絶え間なく動いていました。

ちょうどその目がくるりと裏返しになり瞳が男の真後ろを見る位置に移動したので正面からは白目しか見えなくなりました。見知らぬ男はダンブルドアに近づき手を差し出しました。差し出した手も顔と同様に傷痕だらけでした。

握手をしながらダンブルドアが何かを呟きましたがハリーには聞き取れませんでした。その見知らぬ男に何かを訊いたようでしたが男はにこりともせずに頭を振り低い声で答えダンブルドアは頷くと男に座るようにと促しました。

ダンブルドアの右手の空いた席でした。男は席に着くと暗灰色のたてがみをバサッと顔から払い除けソーセージの皿を引き寄せると残骸のように残った鼻の所まで持ち上げて匂いを嗅ぎました。そして小刀を取り出したのでした。

その小刀の先にソーセージを突き刺し食べ始めました。片方の正常な目はソーセージに注がれていましたがブルーの目は相変わらずぐるぐる動き回り大広間や生徒たちを観察していました。ダンブルドアが明るくこう言いました。

「闇の魔術に対する防衛術の新しい先生を紹介しよう。ムーディ先生です」

新任の先生は拍手で迎えられるのが普通でしたがダンブルドアとハグリッド以外は職員も生徒も誰1人として拍手しませんでした。2人の拍手が静寂の中で寂しく鳴り響きました。その拍手もほとんどすぐに止んでしまいました。

他の全員はあまりに不気味な有り様のムーディに呪縛されたかのようにただただじっと見つめるばかりでした。今年度の「闇の魔術に対する防衛術」の新任教師がムーディ先生と聞いてハリーはロンに小声でこう訊いたのでした。

「ムーディ?マッド・アイ・ムーディ?君のパパが今朝助けに行った人?」

ハリーのこの問いにロンもまた圧倒されたように「そうだろうな」と低い声で答えました。さらにハーマイオニーもロンにこう囁いて来ました。何せムーディ先生にロンのみならず圧倒されて大広間が静まり返っていたからです。

「あの人一体どうしたのかしら?あの顔何があったの?」

3-3.先程言いかけていた重大発表
ハーマイオニーのこの問いにロンはムーディを魅入られたように見つめながら「知らない」と囁き返しました。一方ムーディはお世辞にも到底温かいとは言い難い歓迎ぶりにも全く無頓着のようでマイペースを貫いていました。

目の前のかぼちゃジュースのジャーには全く無関心で旅行用マントから今度は携帯用酒瓶を引っ張り出して飲み始め飲む時に腕が上がりマントの裾が床から数センチ持ち上がると先端に鉤爪のついた木製の義足が垣間見えました。

「先程言いかけていたのじゃが」

ダンブルドア校長は咳払いをすると身じろぎもせずにマッド・アイ・ムーディを見つめ続けている生徒たちに向かってこう言いました。さらに続けてダンブルドアは生徒たちににこやかにこう語りかけたというわけなんですよね。

「これから数ヵ月に渡り我が校はまことに心躍るイベントを主催するという光栄に浴する。この催しはここ百年以上行なわれていない。この開催を発表するのはわしとしても大いにうれしい」

「今年ホグワーツで三大魔法学校対抗試合を行なう」

今年ホグワーツで三大魔法学校対抗試合を行なう。最後にダンブルドアがこう言うとフレッド・ウィーズリーが大声で「ご冗談でしょう!」と言いました。フレッドのこの一言でムーディが到着してからの緊張が急に解けました。

大広間にずっと張り詰めていた緊張が解けてほとんど全員が笑い出してダンブルドアも絶妙の掛け声を楽しむように笑い声を上げました。そしてそんなフレッドに向かってダンブルドアはこう語りかけたというわけなんですよね。

「ミスター・ウィーズリーわしは決して冗談など言っておらんよ。とは言えせっかく冗談の話が出たからには実は夏休みに素晴らしい冗談を1つ聞いてのう。トロールと鬼婆とレプラコーンが一緒に飲み屋に入ってな」

ダンブルドアがここまで言った所でマクゴナガル先生が大きな咳払いをしました。そのためダンブルドアは「フム。しかし今その話をする時では。ないようじゃの」と言って三大魔法学校対抗試合の詳しい説明を始めたんですよね。

今日の最後に
これもひょっとしたら過去にやった事があるかもしれませんが魔法省に勤めるアーサー氏とパーシーは三大魔法学校対抗試合の事を知っていてウィーズリーおばさんにビルとチャーリーもおそらくアーサー氏から聞いていました。

そのためキングズ・クロス駅の9と3/4番線にハリーたち在校生を見送りに来た際にもちらりとこの三校対抗試合の話が出ましたしドラコ・マルフォイがハリーたちのコンパートメントにやって来た時にもその話をしたんですよね。

しかし結局それが何なのかはハリーたちにフレッドとジョージにジニーは聞かされませんでした。でも知らなかったお陰でフレッドが大声で「ご冗談でしょう!」と言い大広間にずっと張り詰めていた緊張を解く事ができました。

ほとんど全員が笑い出した。事前に知っていて決してこれが言えなかったドラコ・マルフォイはきっと笑えなかったんでしょうね。
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