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ボーバトンにダームストラング両校の代表団を迎え入れるという事で10月30日は最後の授業が30分早く終わり生徒たちは一旦寮に戻ってカバンを置いてから玄関ホールに集合しました。ところが何とダームストラング生の中にクィディッチ・ワールドカップの代表選手ビクトール・クラムがいてホグワーツ生は騒然となりました。(全3項目)

3-1.両校の代表団がホグワーツ入りして
こうして10月30日はボーバトンとダームストラング両校の代表団を迎え入れるという事で最後の授業は30分早く終わり生徒たちは事前の指示通りに一旦は各寮に戻ってカバンを置くと全校生徒が玄関ホールに集合したんですよね。

何故ダンブルドア校長は生徒たちにカバンを一旦寮に置いてから玄関ホールに集まれと指示したのか?それは相当数の生徒がボーバトンに続きダームストラングの代表団を迎えた時に思い知る事となったというわけなんですよね。

「ハリー。クラムだ!まさか!クラムだぜハリー!ビクトール・クラム!」

何とダームストラングの代表団つまりは三大魔法学校対抗試合の代表選手の候補生の中にクィディッチ・ワールドカップのブルガリア代表選手でシーカーのビクトール・クラムがいてロンは呆然としてこう言ったというわけです。

そんなロンにハーマイオニーは「落ち着きなさいよ。たかがクィディッチの選手じゃない」と言い放ちました。ロンは耳を疑うという顔でハーマイオニーを見ると「たかがクィディッチの選手?」とその言葉を繰り返しました。

「ハーマイオニー。クラムは世界最高のシーカーの1人だぜ!まだ学生だなんて考えてもみなかった!」

何て事を言うんだとばかりにロンはこう言い返しましたがビクトール・クラムが現れた事で興奮しているのはロンだけではありませんでした。リー・ジョーダンもクラムの頭の後ろだけでも見ようと何度も跳び上がっていました。

6年生の女子生徒も数人が歩きながら夢中でポケットを探り「あぁどうしたのかしら。私羽根ペンを1本も持ってないわ」とか「ねえあの人。私の帽子に口紅でサインしてくれると思う?」などと言っている有り様だったのでした。

ロンも「サイン貰えるなら僕が貰うぞ」と言いハリーに「羽根ペン持ってないか?」と訊きました。しかしハリーはそんなロンに「ない。寮のカバンの中だ」と答えました。だいたいハリーは大広間に羽根ペンを持って来ません。

いつも手紙に返事を出す時ハリーはロンかハーマイオニーに羽根ペンを借りているんですよね。ハリーたち3人は大広間に入るとグリフィンドールのテーブルまで歩いて座りました。ロンはわざわざ入口の見える席を選びました。

ところがだったのです。

3-2.全ての生徒が大広間に入って
ロンが入口が見える席を選んだのはクラムを含めたダームストラングの生徒たちがどこに座っていいのかが分らないらしく入口付近に塊っていたからです。ボーバトンの生徒たちはレイブンクローのテーブルを選んで座りました。

ボーバトンの生徒たちはむっつりした表情で大広間を見回していました。その中の3人がまだ頭にスカーフやショールを巻きつけしっかり押さえていました。それを観察していたハーマイオニーが苛立ってこう文句を言いました。

「そこまで寒いわけないでしょ。あの人たちどうしてマントを持って来なかったのかしら?」

するとロンが歯を食い縛るように「こっち!こっちに来て座って!こっちだ!ハーマイオニーそこどいて。席を空けてよ」と突然言いハーマイオニーは「どうしたの?」と訊きましたがロンは悔しげに「遅かった」と言いました。

ビクトール・クラムを含むダームストラングの生徒たちがスリザリンのテーブルに着いていました。マルフォイにクラッブとゴイルが得意気な顔をしているのをハリーは見ました。マルフォイはクラムのほうにと乗り出しました。

「おうおうやってくれ。マルフォイ。おべんちゃらベタベタ」

クラムに話しかけるマルフォイを見てロンがこう毒づきました。さらにクラムなんかきっといつもみんながじゃれついて来るのでマルフォイなんかすぐにお見通しだとも言ったのでした。さらにはロンはこうも言ったんですよね。

「あの人たちどこに泊まると思う?僕たちの寝室に空きを作ったらどうかなハリー。僕のベッドをクラムにあげたっていい。僕は折り畳みベッドで寝るから」

これを聞いてハーマイオニーがフンと鼻を鳴らしました。一方ハリーはダームストラング生の様子を見て「あの人たちボーバトンの生徒よりずっと楽しそうだ」と言いました。ダームストラング生は分厚い毛皮を脱いでいました。

興味津々で星の瞬く黒い天井を眺めたり何人かは金の皿やゴブレットを持ち上げては感心したように眺め回していました。教職員テーブルでは晴れの日にふさわしく古ぼけた燕尾服を着込んだフィルチが椅子を追加していました。

ダンブルドアの両脇に2つずつ4つも椅子を置いたのでハリーは驚き「だけど2人増えるだけなのにどうしてフィルチは椅子を4つも出したのかな?後は誰が来るんだろう?」と訊きましたがロンは「はぁ?」と曖昧に答えました。

まだクラムに熱い視線を向けていたからです。全ての生徒が大広間に入り各寮のテーブルに着くと教職員が一列になって上座のテーブルに着席しました。列の最後は三校の校長でした。そしてボーバトンの校長が入った時でした。

ボーバトンの校長マダム・マクシームが大広間に入って来るとボーバトン生は起立をしてマダム・マクシームがダンブルドアの左手に着席するまでは席に座りませんでした。ホグワーツ生の何人かがその様子を見て笑いました。

ボーバトン生は平然としていました。ダンブルドアは椅子には座らず立ったままでした。大広間は水を打ったように静かになりました。ダンブルドアはこう挨拶してボーバトンにダームストラングの学生に向かい笑いかけました。

「今晩は。紳士・淑女そしてゴーストの皆さん。そしてまた今夜は特に客人の皆さん。ホグワーツへのおいでを心から歓迎いたしますぞ。本校での滞在が快適で楽しいものになる事をわしは希望しまた確信しておる」

ダンブルドア校長のこの挨拶を聞いてボーバトンの女子学生でまだしっかりとマフラーを頭に巻きつけたままの子が間違いなく嘲笑と取れる笑い声を上げました。その女子学生を睨みつけながらハーマイオニーがこう呟きました。

「あなたなんか誰も引き止めやしないわよ!」

3-3.今夜は無制限の大盤振る舞い
「三校対抗試合はこの宴が終わると正式に開始される。さあそれでは大いに飲み食しかつくつろいでくだされ」ダンブルドアはこう言うと着席しました。ダンブルドアの着席と時を同じくして目の前の皿が食事で満たされました。

ハリーが見ているとダームストラングのカルカロフ校長がすぐに身を乗り出してダンブルドアと話し始めました。今夜は厨房の屋敷しもべ妖精が無制限の大盤振る舞いにしたらしくハリーが見た事のない色々な料理が並びました。

その中にははっきりと外国料理と判る物が幾つかありました。ロンが「あれ何だい?」と指差したのは貝類のシチューのような物でした。ハーマイオニーが「ブイヤベース」と答えるとロンが「今くしゃみした?」と訊きました。

「フランス語よ。一昨年の夏休みフランスでこの料理を食べたの。とってもおいしいわ」

ハーマイオニーがこう答えるとロンはブラッド・ソーセージをよそいながら「ああ信じましょう」と言いました。たかだか20人生徒が増えただけなのに大広間はどういうわけか普段よりずっと混雑しているように見えていました。

多分ホグワーツの黒いローブの中で違う色の制服が目に入るからのようでした。毛皮のコートを脱いだダームストラング生はその下には血のような深紅のローブを着ていました。歓迎会が始まってから20分ほどが経った頃でした。

ボーバトンにダームストラング両校を迎えた時にはいなかったハグリッドが教職員テーブルの後ろの扉から横滑りで入って来ました。テーブルの端の席にそっと座ると包帯でぐるぐる巻きの手をハリーたちに向かって振りました。

ハリーがハグリッドに「スクリュートは大丈夫なの?」と呼びかけるとハグリッドは「ぐんぐん育っちょる」とうれしそうに答えました。今学期「魔法生物飼育学」では「尻尾爆発スクリュート」という生き物を育てていました。

包帯でぐるぐる巻きのハグリッドの手を見てロンは「ああそうだろうと思った。あいつらついに好みの食べ物を見つけたらしいな。ほらハグリッドの指さ」と得意のブラック・ジョークを飛ばしました。そしてその時の事でした。

「あのでーすねブイヤベース食べなーいのでーすか?」

誰かがこう言う声が聞こえて来ました。

今日の最後に
これも確か以前に指摘済みの事なんですがボーバトンにダームストラング両校の代表団を迎えるに当たりダンブルドア校長は生徒に一旦寮に戻ってカバンを置いてそれから玄関ホールに集合するようにと指示を送ったんですよね。

それはおそらくは事前に手紙でダームストラングのカルカロフ校長から候補生の1人がビクトール・クラムと知らされていたからだとそう思いますね。何せこの夏にクィディッチ・ワールドカップが行なわれたばかりなのです。

サインをして貰おうとホグワーツの生徒たちがビクトール・クラムの元に殺到するという事態を避けるためというわけです。そして話は変りますがこの日の厨房の屋敷しもべ妖精たちは無制限の大盤振る舞いに出たみたいですね。

明らかに外国料理と判る物がありグリフィンドールのテーブルにはフランス料理のブイヤベースがありました。私は今にして思えばホグワーツの厨房にボーバトンとダームストラング両校の屋敷しもべ妖精が来ていたと思います。

つまりブイヤベースはボーバトンの屋敷しもべ妖精が作った。そういう事だと私は思いますね。
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