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デザートも消え去って食事が終わるとダンブルドアの口から審査員に加わる2人が発表されフレッドとジョージにとっては待望の「どうやって代表選手を決めるのか?」の選考方法が明らかにされました。選ぶのは人ではなく荒削りの青白い炎を上げる木のゴブレットでした。(全3項目)

3-1.シルバーブロンドの美少女
「あのでーすねブイヤベース食べなーいのでーすか?」ハリーたちにこう話しかけて来たのはダンブルドアの挨拶の時に笑ったボーバトンの女子学生でした。ようやくマフラーを取っていて大きなブルーの瞳をした美少女でした。

長いシルバーブロンドの髪がさらりと腰まで流れ真っ白できれいな歯並びです。ロンは真っ赤になりました。美少女の顔をじっと見つめ口を開けたものの僅かに喘ぐ音が出て来るだけです。ハリーは「ああどうぞ」と答えました。

そして美少女のほうに皿を押しやりました。美少女が「もう食べ終わりまーしたでーすか?」と訊くとロンは「ええ。ええおいしかったです」と息も絶え絶えに答え美少女は皿を持ち上げるとこほさないように運んで行きました。

ロンはまるで生まれて初めて見るかのように穴が空くほど美少女を見つめ続けていました。それを見てハリーは笑い出しました。その笑い声でロンは我に返ったようです。ロンはかすれた声でハリーにこう言ったというわけです。

「あの女(ひと)ヴィーラだ!」

するとハーマイオニーが断固とした口調で「いいえ違います。まぬけ顔でポカンと口を開けて見とれてる人は他に誰もいません!」と言いました。しかしハーマイオニーの見方は必ずしも当たっているとは言えないようでした。

その美少女が大広間を横切ると沢山の男子生徒が振り向きましたし何人かはロンと同様に一時的に口が利けなくなったようでした。ロンは体を横に倒して美少女をよく見ようとしました。そしてこう力説したというわけですよね。

「間違いない!あれは普通の女の子じゃない!ホグワーツじゃああいう女の子は作れない!」

そんなロンにハリーは「ホグワーツだって女の子はちゃんと作れるよ」と反射的にそう言いました。そのシルバーブロンドの美少女から数席離れた所にハリーが思いを寄せるチョウ・チャンがたまたま偶然座っていたからでした。

3-2.デザートが消えると
そんなハリーとロンにハーマイオニーが「お2人さん。お目々がお戻りになりましたらたった今誰が到着したか見えますわよ」と言い教職員テーブルを指差しました。空いていた2つの席が塞がっていたというわけなんですよね。

ルード・バグマン氏がカルカロフ校長の隣にそしてマダム・マクシームの隣にパーシー・ウィーズリーの上司クラウチ氏が座っていました。ハリーが驚いて「一体何しに来たのかな?」と訊くとハーマイオニーがこう答えました。

「三校対抗試合を組織したのはあの2人じゃない?始まるのを見たかったんだと思うわ」

するとここでデザートが皿に現れました。やはり馴染みのないデザートが沢山あります。ロンは何だか得体の知れない淡い色のブラマンジェを繁々と眺めたかと思うとそれをそろそろと数センチぐらい自分の右側に移動しました。

レイブンクローのテーブルからよく見えるようにしたのです。しかし先程ブイヤベースを取りに来たヴィーラらしき美少女は「もう十分食べた」という面持ちでロンにとっては残念な事にブラマンジェを取りには来ませんでした。

デザートもなくなって金の皿が再びピカピカになるとダンブルドアが改めて立ち上がりました。心地よい緊張感が今しも大広間を満たしました。一体これからここ大広間で何が起こるのかとハリーは興奮でぞくぞくしたのでした。

ハリーから数席向こうでフレッドとジョージが身を乗り出し全神経を集中してダンブルドアを見つめています。ダンブルドアは一斉に自分を見上げている全ての顔に笑いかけました。そして一同に向かってこう言ったんですよね。

「時は来た。三大魔法学校対抗試合はまさに始まろうとしておる。箱を持って来させる前に二言三言説明しておこうかの」

ハリーが「箱って?」と呟くとロンは「知らない」と言いたげに肩をすくめました。ダンブルドアの説明は続き「今年はどんな手順で進めるのかを明らかにしておくためじゃが」と言うと後から来た2人の紹介を始めたのでした。

ハリーたち3人はクィディッチ・ワールドカップの決勝戦の日に会っていて知っていました。クラウチ氏が紹介されると儀礼的な拍手がまばらに起こりましたがバグマン氏が紹介されるとずっと遥かに大きな拍手が起こりました。

ビーターとして有名だったからかもしれません。ずっと人好きのする容貌のせいかもしれませんでした。バグマン氏は陽気に手を振って拍手に応えました。その一方でクラウチ氏のほうはにこりともせずに手も振りませんでした。

ワールドカップでのスマートな背広姿を覚えているハリーにとってはむしろ魔法使いのローブがクラウチ氏とちぐはぐな感じさえしました。鬚もきっちり分けた髪もダンブルドアの長い白髪と顎鬚の隣では際立って滑稽でした。

「バグマン氏とクラウチ氏はこの数ヵ月というもの三校対抗試合の準備に骨身を惜しまず尽力されて来た」

さらにダンブルドアの話は続きバグマン氏とクラウチ氏はカルカロフ校長とマダム・マクシームそれに自分と共に代表選手の健闘ぶりを評価する審査委員会に加わってくださる。つまり2人は3人の校長と共に審査員になるのです。

ダンブルドアの口から「代表選手」という言葉が出た途端に熱心に聞いていた生徒たちの耳が一段と研ぎ澄まされました。ダンブルドアは生徒が急に静かになったのに気づいたのか?笑顔を見せながらこう言ったというわけです。

「それではフィルチさん。箱をこれへ」

3-3.公正なる選者「炎のゴブレット」
大広間の隅に誰にも気づかれず身を潜めていたフィルチが宝石を散りばめた大きな木箱を掲げダンブルドアのほうに進み出ました。かなり古い物のようで見つめる生徒たちから「一体何だろう?」と興奮のざわめきが起きました。

デニス・クリービーはよく見ようと椅子の上に立ち上がりましたがそれでもあまりに小柄なのでみんなの頭よりも少し上に出ただけでした。ダンブルドアがこう言った後にフィルチが木箱を恭しく前のテーブルに置いたのでした。

「代表選手たちが今年取り組むべき課題の内容は既にクラウチ氏とバグマン氏が検討し終えておる。さらにおふた方はそれぞれの課題に必要な手配もしてくださった」

次にダンブルドアは「課題は3つあり今学年を通して間を置いて行なわれ代表選手はあらゆる角度から試される」と言いました。それは魔力の卓越性に果敢な勇気と論理・推理力に言うまでもなく危険に対処する能力だそうです。

危険に対処する能力。この最後の言葉で大広間は完璧に沈黙しました。息をする者さえいないかのようです。ダンブルドアは静かに言葉を続け「皆も知っての通り試合で競うのは3人の代表選手じゃ」と言い次にこう言いました。

「参加三校から各1人ずつ。選手は課題の1つ1つをどのように巧みにこなすかで採点され3つの課題の総合点が最も高い者が優勝杯を獲得する。代表選手を選ぶのは公正なる選者。炎のゴブレットじゃ」

ここでダンブルドアは杖を取り出し木箱の蓋を三度軽く叩きました。蓋は軋みながらゆっくりと開きダンブルドアは手を差し入れると中から大きな荒削りの木のゴブレットを取り出しました。一見すると見栄えのしない杯でした。

ただその縁からは溢れんばかりに青白い炎が踊っていました。ダンブルドアは木箱の蓋を閉めるとその上にそっとゴブレットを置いて大広間にいる全員によく見えるようにしました。このゴブレットが代表選手を決めるのです。

さらにダンブルドアが言うには代表選手に名乗りを上げたい者は羊皮紙に名前と所属校名をはっきりと書いてこの「炎のゴブレット」に入れるんだそうです。立候補の志がある者はこれから24時間以内に名前を提出するそうです。

明日つまり10月31日のハロウィンの日の夜に「炎のゴブレット」は各校の代表に最もふさわしいと判断した3人の名前を返してよこすのだそうです。このゴブレットは今夜玄関ホールに置かれるとダンブルドアは言ったのでした。

「我と思わん者は自由に近づくがよい」

そしてダンブルドアはこうも言ったのでした。こうして代表選手の選考方法が発表されたというわけなんですよね。

今日の最後に
史上最強の闇の魔法使いにして「例のあの人」ことヴォルデモートを凋落させ「死の呪文」で撃たれたのに生き残ったハリーの事はイギリス国内のみならずヨーロッパ中に知れ渡っていて外国の魔法使いまでもが知っていました。

クィディッチ・ワールドカップの時もハリーたち一行は貴賓席だったのですがその場に居合わせたブルガリアの魔法大臣が興奮した様子で話しながらハリーの額の傷痕を指差していました。ハリーは外国でも有名人なんですよね。

「あのでーすねブイヤベース食べなーいのでーすか?」翌日の夜にはボーバトンの代表選手に選ばれてハリーたちも名前を知るフラー・デラクールはこう言ってハリーたちに声をかけて来ました。ハリーを見に来たんでしょうね。

おそらくはフラーが「あそこにいるのがハリー・ポッターじゃないかしら?」とハリーの事を見つけて確認するために近づいて来たんだと私はそう思います。つまりブイヤベースはハリーに近づく口実だったというわけですよね。

もうハリーの事を確認したのでロンがブラマンジェを移動させて見えるようにしても今度は取りに来なかったというわけなんですよね。
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