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死闘を繰り広げた部屋を出てハリーがジニーを連れて戻って来るとハリーの「ロックハートはどこ?」の問いにロンからは「調子が悪くてね。来て見てご覧」という言葉が返って来ました。ロンの杖を使ったばかりにロックハートは惨憺たる状態に陥っていたというわけです。それは?(全3項目)

3-1.ハリーとジニーが戻って来ると
ハリーとジニーの2人が死闘を繰り広げた部屋を出て暗いトンネルを数分歩くと遠くのほうからゆっくりと岩がずれ動く音が聞こえて来ました。ハリーは足を速めながら「ロン!ジニーは無事だ!ここにいるよ!」と叫びました。

ロンが胸の詰まったような歓声を上げるのが聞こえました。崩れ落ちた岩の間にロンが作った相当大きな隙間の向こうから待ち切れないようなロンの顔が覗いていました。隙間から腕を突き出して最初にジニーを引っ張りました。

こうしてハリーに無事助け出されてジニーは兄ロンとの再会を果たしたというわけです。ハリーはロンにフォークスの事を訊かれ「ダンブルドアの鳥だ」と答えましたが剣については「ここを出てから説明するよ」と答えました。

「でも」と言うロンにハリーは「後にして」と急いで言いました。誰が「秘密の部屋」を開けたのかについて今ロンに話すのは好ましくないと思いましたしいずれにしてもジニーの前では言わないほうが良いと考えたからでした。

「ロックハートはどこ?」

代わりと言っては何ですがハリーはロンにこう訊きました。ロンはニヤッとして「あっちのほうだ」と答えるとトンネルからパイプへと向かう道筋を顎でしゃくり「調子が悪くてね。来て見てご覧」とそう答えたというわけです。

フォークスの広い真紅の翼が闇に放つ柔らかな金色の光に導かれハリーにロンとジニーはパイプの出口まで引き返して来ました。ギルデロイ・ロックハートが1人でおとなしく鼻歌を歌いながらそこに座っていたというわけです。

「記憶を失くしてる。忘却術が逆噴射して僕たちでなく自分にかかっちゃったんだ。自分が誰なのか今どこにいるのか僕たちが誰なのかちんぷんかんぷんさ。ここに来て待ってるように言ったんだ」

何故なら「この状態で1人で放っておくと怪我したりして危ないからね」とロンは言ったのでした。ロックハートは人の良さそうな顔で闇を透かすようにしてハリーにロンとジニーを見上げました。そしてこう言ったんですよね。

「やあ何だか変った所だね。ここに住んでいるの?」

ロンは「いや」と答えるとハリーのほうにちょっと眉を上げて目配せしたというわけなんですよね。

3-2.到着したのは?
ハリーは屈んで上に長く伸びる暗いパイプを見上げて「どうやって上まで戻るか考えてた?」と訊きました。ロンは首を横に振りました。するとフォークスがハリーの後ろから飛んで来てハリーの前に先回りして来たんですよね。

羽をバタつかせ目が闇に明るく輝き長い金色の尾羽を振っているのを見てロンは茫然として「掴まれって言ってるように見えるけど。でも鳥が上まで引っ張り上げるには君は重過ぎる」と言って当惑した顔をしたというわけです。

「フォークスは普通の鳥じゃない。みんなで手を繋がなきゃ。ジニー。ロンの手に掴まって。ロックハート先生は」

ロンが強い口調で「君の事だよ」とロックハートに言ってハリーは「先生はジニーの空いてるほうの手に掴まって」と言うと剣と「組み分け帽子」をベルトに挟みました。ロンがハリーの背中の所に掴まるとこれで準備完了です。

ハリーは手を伸ばすとフォークスの尾羽をしっかりと掴みました。全身が異常に軽くなったような気がしました。次の瞬間には風を切って4人はパイプの中を上に向かって飛んでいました。ロックハートは驚いてこう言いました。

「凄い!凄い!まるで魔法のようだ!」

こうしてハリーにロンとジニーさらにはロックハートの4人は「嘆きのマートル」のいる女子トイレに戻って来ました。楽しんでいる内に飛行は終わりました。降り立つとロックハートは帽子をまっすぐに被り直したのでした。

その間にパイプを覆い隠していた手洗い台が元の位置に戻ったのでした。マートルはハリーを見て「生きてるの」と落胆したように言ってハリーは「そんなにがっかりした声を出さなくてもいいじゃないか」とそう応えました。

何故ならマートルはもしもハリーが死んだら自分のトイレに一緒に住んで貰ったらうれしいとそう言うのです。ハリーがマートルに「君が死んだ時の様子を聞きたいんだ」と言ったのが大層お気に召したというわけなんですよね。

ジニーに「ライバルだ!」と突っ込んだロンでしたがそのジニーは声も立てずにまた泣いていました。そんなジニーを心配そうに見ながらロンはハリーに「さあどこへ行く?」と訊いてハリーはフォークスを指差したんですよね。

フォークスは金色の光を放って廊下を先導していました。4人は急ぎ足でフォークスに従いました。到着したのはマクゴナガル先生の部屋でした。ハリーは扉をノックすると押し開きました。そこには4人の人物がいたのでした。

ウィーズリー夫妻にマクゴナガル先生と何ともう1人は誰あろうアルバス・ダンブルドアその人だったというわけです。

3-3.恐ろしく物静か
一瞬の沈黙の後にウィーズリーおばさんが「ジニー!」と叫ぶと我が娘に駆け寄りアーサー氏もそれに続きました。2人は飛びついてジニーを抱き締めました。おばさんは今度はハリーとロンをきつく抱き締めこう言ったのでした。

「あなたたちがあの子を助けてくれた!あの子の命を!どうやって助けたの?」

するとマクゴナガル先生が「私たち全員がそれを知りたいと思っていますよ」と言いました。おばさんが腕を外すとハリーは若干躊躇しましたが歩いて机の上に「組み分け帽子」とバジリスクを倒した剣を置いたというわけです。

さらに「リドルの日記」も置くと一部始終を話し始めました。聞き手は魅せられたように静かに聞き入りました。姿なき声を聞いてそれが水道パイプの中を通るバジリスクだとハーマイオニーがついに気づいた事を話しました。

ロンと2人で蜘蛛を追跡し「禁じられた森」に入ってアラゴグがバジリスクの最後の犠牲者がトイレで死んだと話してくれた。その犠牲者は「嘆きのマートル」でトイレのどこかに「秘密の部屋」の入口があるのではとそう考えた。

でも一体全体どうやって全員生きて「秘密の部屋」を出られたというのか?マクゴナガル先生のこの問いに対してハリーはフォークスがちょうどよい時に現れて「組み分け帽子」が自分に剣をくれたとそう答えたというわけです。

さらにダンブルドアが自分が一番興味があるのはヴォルデモートがどうやってジニーに魔法をかけたかという事だと口添えてくれてハリーが「この日記だったんです」と応える事でジニーは退学を免れたというわけなんですよね。

苛酷な試練だっただろう。処罰はなし。もっと年上のもっと賢い魔法使いでさえヴォルデモートにたぶらかされて来た。ダンブルドアはこう言ってジニーには何のお咎めもいらないと言ってジニーを許したというわけですよね。

ダンブルドアはハリーとロンに「ホグワーツ特別功労賞」が授与されると言明し2人にそれぞれ「200点」のボーナス点を与えました。さらにダンブルドアは言葉を続けここで初めてロックハートの事に触れこう言及したのでした。

「しかし1人だけこの危険な冒険の自分の役割について恐ろしく物静かな人がいるようじゃ。ギルデロイ随分と控え目じゃな。どうした?」

ハリーはきれいさっぱりとロックハートの事を忘れていたので思わずびっくりしました。振り返って見るとロックハートは曖昧な微笑みを浮かべて部屋の隅に立っていました。ロンが急いでダンブルドアにこう言ったんですよね。

「秘密の部屋で事故があってロックハート先生は」

ここまで言った所でロックハートが少し驚いたように「私が先生?」と言うと「おやまあ私は役立たずの駄目先生だったでしょうね?」と言ったのでした。記憶を失うとロックハートは一転して謙虚な人になったというわけです。

「ロックハート先生が忘却術をかけようとしたら杖が逆噴射したんです」

ロンが静かにこう説明するとダンブルドアは首を振り口髭を小刻みに震わせて「何と。自らの剣に貫かれたかギルデロイ!」とそう言ったというわけです。これに対してロックハートはこう言葉を返したというわけなんですよね。

「剣?剣なんか持っていませんよ。でもその子が持っています。その子が剣を貸してくれますよ」

ダンブルドアはロンにロックハートを医務室に連れて行くようにと頼みました。その後に全校生徒の前でロックハート先生は残念ながら来学期学校に戻る事はできない。学校を去って記憶を取り戻す必要があると発表されました。

ダンブルドアのこの発表で相当に多くの先生が生徒と一緒に歓声を上げました。一方ロンは「残念だ。せっかくあいつに馴染んで来た所だったのに」と呟いたのでした。ようやく慣れて来たのにとそういう事というわけですよね。

最後に
こうしてギルデロイ・ロックハートはホグワーツを去り聖マンゴ魔法疾患障害病院に入院しました。ハリーにロンとハーマイオニーそれにジニーの4人は2年6か月後のクリスマス休暇中にそんなロックハートと再会したのでした。

テレビのドラマなんかでは主要登場人物の1人が記憶喪失になり最後には記憶を蘇らせてめでたしめでたしなんて話が時々あるようですが現実には一度失った記憶を取り戻すのは容易ではなくほとんど不可能なんだそうですね。

特に全健忘つまり自分の名前さえ覚えていないという場合はさらに厳しいんだそうです。ロックハートはこの全健忘に当たるので2年半後にハリーたち4人が再会した時にもほとんど記憶は戻っていないというそんな有り様でした。

最近もあるテレビのドラマで主人公のお父さんが記憶喪失になり行方不明になってしまって再会したものの最後まで記憶は戻らなかったという展開がありました。これは現実に則した話でこの終わり方のほうが自然なんですよね。

そういう事なんですよね。
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