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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

クラウチ・ジュニアはヴォルデモートの立てた計画通りにマッド・アイ・ムーディに成り済ましてホグワーツに潜入する事に成功し計画は概ね順調に進みました。ところが1つだけ計画外の出来事が発生してしまいました。バーテミウス・クラウチ氏が逃亡したのです。(全3項目)

3-1.バーテミウス・クラウチ氏を襲った悲劇
先週の記事で説明したようにバーテミウス・クラウチ氏は余命幾ばくもない奥方の最期の頼みを聞き入れて息子をアズカバンから助け出しました。そして「服従の呪文」をかけて息子を自宅に幽閉状態にしていたというわけです。

それを当時は部下だったバーサ・ジョーキンズに見られ「忘却術」をかけて忘れさせたもののヴォルデモートがその記憶を無理やり引っ張り出して知りワームテールと共に自宅を訪れ自分の復活の手助けをさせたというわけです。

父親が「服従の呪文」をかけて息子を管理していたのが今度はヴォルデモートが父親のクラウチ氏に「服従の呪文」をかけて管理及び操作をするという構図になりました。管理していた側が一転して管理される側になったのです。

ヴォルデモートはクラウチ氏がいつものように仕事を続け何事もなかったかのように振舞うように服従させました。逆に息子は解放され目覚め自分を取り戻しました。ここ何年もなかったほどに生き生きとしたというわけですよね。

しかし暫くしてクラウチ氏は息子がやったのと同じように「服従の呪文」に抵抗するようになりました。何が起こっているのかをクラウチ氏は時々気がつくようになりました。ヴォルデモートはもはや安全ではないと考えました。

ヴォルデモートはクラウチ氏に魔法省に手紙を書かせる事にしました。クラウチ氏に命じ病気という手紙を書かせました。クラウチ氏は三校対抗試合の「第1の課題」には来ましたがクリスマス・ダンスパーティは欠席しました。

しかしワームテールは義務を怠りました。十分に警戒していなかったのです。クラウチ氏は逃げ出しました。ヴォルデモートはホグワーツに向かったと判断をしました。クラウチ氏はダンブルドアに全てを告白するつもりでした。

息子をアズカバンからこっそり連れ出したと自白するつもりでした。ヴォルデモートはクラウチ氏が逃げたとクラウチ・ジュニアに知らせて何としても父親を止めるようにと言いました。息子は待機して見張ったというわけです。

3-2.やはりホグワーツに
クラウチ氏は三校対抗試合の代表選手が「第3の課題」の内容を教えられた日にホグワーツに姿を現しました。ビクトール・クラムがハリーに話があると言うので「禁じられた森」の近くで話している所に突然現れたのでした。

クラウチ氏は何日も旅をして来たかのように見えました。ローブの膝は破れ血が滲んでいました。顔は傷だらけで無精髭が伸び疲れ切って灰色でした。きっちりと分けていた髪も口髭も伸びて汚れ放題で行動もひどく奇妙でした。

クラウチ氏は身振り手振りで自分にしか見えない誰かと話しているようでした。クラムはクラウチ氏をじっと見てハリーに審査員の1人ではないのか?あの人はこっちの魔法省の人だろう?と訊きハリーはその問いに頷きました。

一瞬迷いましたがハリーはそれからゆっくりとクラウチ氏に近づきました。クラウチ氏はハリーには目もくれず近くの木に話し続けています。ハリーは慎重に「クラウチさん?」と声をかけると今度は大声でこう言ったのでした。

「クラウチさん?大丈夫ですか?」

クラウチ氏は木に話しかけていたかと思うとよろよろと脇に逸れ崩れ落ちるように膝をつきました。ハリーが振り返ってクラムを見るとクラムもハリーについて木立に入り驚いてクラウチ氏を見下ろすとハリーにこう言いました。

「この人ヴぁ一体どうしたの?」

この問いにハリーは「分らない」と呟きクラムに「誰かを連れて来てくれないか」と頼みました。するとクラウチ氏が喘いだかと思うと「ダンブルドア!」と言って手を伸ばしてハリーのローブを強く握って引き寄せたのでした。

クラウチ氏はあらぬ方向を見つめながら「私は。会わなければ。ダンブルドに」と言いハリーは「いいですよ。立てますか。クラウチさん。一緒に行きます」と応えました。するとクラウチ氏は低い声でこう言って来たのでした。

「私は。馬鹿な事を。してしまった。どうしても。話す。ダンブルドアに」

言葉を発する事さえも苦しそうなクラウチ氏にハリーは大声ではっきりと「立ってくださいクラウチさん。立つんです。ダンブルドアの所へお連れします!」と言いました。それから暫くの間は意味不明の押し問答が続きました。

ところがクラウチ氏の「ダンブルドアの?」という問いにハリーが「そうです」と答えるとクラウチ氏はハリーを緩める事のできないほどの恐ろしい力で引き寄せながら「警告を。ダンブルドアに」と言って来たというわけです。

「ありがとうウェーザビー。それが終わったら紅茶を一杯貰おうか。妻と息子がまもなくやって来るのでね。今夜はファッジご夫妻とコンサートに行くのだ」

ハリーはダンブルドアに警告をと言うクラウチ氏に「離してくれたらダンブルドアを連れて来ます。クラウチさん離してください。そしたら連れて来ますから」と言いましたがクラウチ氏はハリーから手を離すとこう言いました。

「そうなんだよ。息子は最近O.W.N(ふくろう)試験で12科目もパスしてね。満足だよ。いやありがとう。いや全く鼻が高い。さてとアンドラの魔法大臣のメモを持って来てくれるかな。返事を書く時間ぐらいあるだろう」

クラウチ氏は再び木に向かって流暢に話し始めました。ハリーがそこにいる事など全く気づいていないようです。ハリーはあまりの驚きからクラウチ氏が手を離した事にも気づきませんでした。気づくとクラムにこう言いました。

「君はこの人と一緒にここにいてくれ!僕がダンブルドアを連れて来る。僕が行くほうが早い。校長室がどこにあるかを知ってるから」

するとクラウチ氏は再びハリーを引き止め「私を置いて行かないで」とか「逃げて来た」とか「警告しないと」とか「闇の帝王。より強くなった」などと言葉を途切れがちにして訴えて来ましたがハリーはそれを振り解きました。

しかしハリーがダンブルドアを連れて戻るとクラウチ氏の姿は忽然と消えていてビクトール・クラムは地面に大の字になって倒れていました。クラウチ氏が一体どうなったのかの答えはハリーは「占い学」の授業で知ったのです。

3-3.奴は死んだ
ハリーは「占い学」の授業中に居眠りをして夢を見ました。ハリーはワシミミズクの背に乗って澄み切ったブルーの空に高く舞い上がり高い丘の上に立つ古い屋敷へと向かっていました。2階の破れた窓から中に入ったのでした。

一番奥の部屋に入るとハリーはワシミミズクから降りました。ワシミミズクは部屋を横切るとハリーに背を向けた椅子のほうへと飛んで行きました。椅子のそばの床には2つの黒い影が見え蠢いていました。1つは巨大な蛇でした。

「ワームテール貴様は運のいい奴よ。全く運のいい奴よ。貴様はしくじったが全てが台無しにはならなかった。奴は死んだ」

もう1つの影はワームテールで暖炉マットの上でゼイゼイ声を上げ啜り泣いていました。床にひれ伏したワームテールは喘ぎながら「ご主人様」と言ったその後にこう言って安堵と謝罪の気持ちを表していたというわけですよね。

「ご主人様。わたくしめは。わたくしめは。まことにうれしゅうございます。まことに申し訳なく」

すると今度はヴォルデモートは「ナギニお前は運が悪い。結局ワームテールをお前の餌食にはしない。しかし心配するな。よいか。まだハリー・ポッターがおるわ」と言いました。次にはヴォルデモートはこう言ったんですよね。

「さてワームテールよ。失敗はもう二度と許さん。そのわけをもう一度お前の体に覚えさせよう」

ワームテールは「ご主人様。どうか。お許しを」と言いましたが椅子の奥のほうから杖が出て来て「クルーシオ!苦しめ!」とヴォルデモートが唱えました。ワームテールは悲鳴を上げてハリーの額の傷痕が激しく痛みました。

ワシミミズクが届けたのはクラウチ氏が死んだという知らせでした。ホグワーツにいたクラウチ・ジュニアが父親を殺害したのです。そしてその結果をリトル・ハングルトンの「リドルの館」のヴォルデモートに知らせたのです。

これで邪魔者は1人もいなくなりました。ハリーは「第3の課題」でセドリック・ディゴリーと共に優勝杯を握りヴォルデモートとワームテールの待つリトル・ハングルトンの教会墓地へと運ばれて行ったというわけなんですよね。

今日の最後に
これでヴォルデモートとクラウチ・ジュニアには実の父親を殺害するという共通点ができたというわけです。しかし同じ実の父親を殺害したという行為でも私はクラウチ・ジュニアがした行為のほうが罪が重いとそう思いますね。

ヴォルデモートの父親は自分の息子を探そうともせずほったらかしにしていました。ヴォルデモートは大勢の人を殺害しましたが唯一1人だけ同情の余地があるとすればこの実の父親を殺害した事だと私はそのように思いますね。

一方クラウチ・ジュニアのほうはアズカバンで死ぬ運命にあったのを父親が助けてくれました。前述のようにふくろう試験が12科目合格の息子は父親にとっては自慢の息子でした。愛情があったからこそ息子を助けたんですよね。

クラウチ・ジュニアは自分を愛していなかったが母を愛していた。だから自分を助けたとそう思っているようですが息子に対して愛情があったからこそクラウチ氏は息子を助けたのです。そうでなければ絶対に息子を助けません。

バーテミウス・クラウチ氏はそういう人なんですよね。

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