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ついにヴォルデモートは復活を遂げました。そしてヴォルデモートはワームテールの腕に刻まれた「闇の印」に蒼白い人差し指を押し当てました。すると「我が目を疑う」と言いたげな様子の死喰い人たちが続々と姿を現しました。そんな死喰い人たちに向かってヴォルデモートは・・・(全3項目)

3-1.復活を遂げると
ヴォルデモートはハリーから目を逸らすと自分の身体を調べ始めました。手はまるで大きな蒼ざめた蜘蛛のようでヴォルデモートはその長い指で自分の胸や腕をいとおしむように撫でました。感慨に耽っているかのようでした。

赤い瞳孔は猫の目のように縦に細く切れ暗闇でさらに明るく怪しげに光っています。両手を挙げ指を折り曲げるヴォルデモートの顔はうっとりと勝ち誇っていました。地面に横たわり痙攣しているワームテールなどは眼中にない。

そういった面持ちでした。いつの間にか戻って来てハリーの周りを這い回っている大蛇の事もまるで気に留めてはいません。ヴォルデモートは不自然に長い指のその手で杖を取り出すといつくしむように優しく杖を撫でました。

それから杖を上げてワームテールに向けました。ワームテールは地上から浮き上がりハリーが縛られている墓石に叩きつけられその足下に泣き喚きながら転がりました。そしてヴォルデモートは無慈悲な高笑いを上げたのでした。

「ご主人様。ご主人様。あなた様はお約束なさった。確かにお約束なさいました」

手を切り落とした腕をローブで覆いながらこう言うワームテールにヴォルデモートは物憂げに「腕を伸ばせ」と言いました。ワームテールは「おおご主人様。ありがとうございます。ご主人様」と言って右腕を差し出しました。

手を切り落としたほうの腕です。ところがヴォルデモートは笑うと「ワームテールよ。別のほうの腕だ」と言いワームテールは「ご主人様。どうか。それだけは」と言いました。こっちの手も差し出せと言われたと思ったのです。

ヴォルデモートは屈み込んでワームテールの左手を引っ張るとローブの袖を肘の上までまくり上げました。その肌に生々しい赤い刺青のようなものをハリーは見ました。口からは蛇が飛び出しています。それは「闇の印」でした。

「戻っているな。全員がこれに気づいたはずだ。そして今こそ判るのだ。今こそはっきりするのだ」

「闇の印」を丁寧に調べるとヴォルデモートは低い声でこう言いました。そして長い蒼白い人差し指をワームテールのその印に押し当てました。それと時を同じくしてハリーの額の傷痕がまたしても焼けるように鋭く痛みました。

ワームテールがまた新たな叫び声を上げました。ヴォルデモートが指を離すと「闇の印」が今度は真っ黒に変わっていました。ヴォルデモートは残忍な満足の表情を浮かべて立ち上がり頭をのけ反らせると墓場を眺め回しました。

「それを感じた時戻る勇気のある者が何人いるか。そして離れようとする愚か者が何人いるか」

ヴォルデモートは赤い目を光らせ星を見据えつつこう呟きました。そしてハリーとワームテールの前を往ったり来たりし始めたというわけです。その目はずっと墓場を見渡し続けていました。ヴォルデモートは待っていたのです。

3-2.そこに姿を現したのは?
ヴォルデモートは再びハリーを見下ろすと蛇のような顔を残忍な笑いに歪ませながら「ハリー・ポッターお前は俺様の父の遺骸の上におるのだ」と歯を食い縛りながら低い声で言いました。さらにはこうも言ったというわけです。

「マグルの愚か者よ。ちょうどお前の母親のように。しかしどちらも使い道はあったわけだな?お前の母親は子供を守って死んだ」

続けてヴォルデモートは自分は父親を殺害した。死んだ父親がどんなに役に立ったのかは見た通りだとも言ったのでした。そしてまた笑うと往ったり来たりしながらあたりを見回していたかと思うとハリーにこう言ったのでした。

「丘の上の館が見えるかポッター?俺様の父親はあそこに住んでいた。母親はこの村に住む魔女で父親と恋に落ちた。しかし正体を打ち明けた時父は母を捨てた。父は俺様の父親は魔法を嫌っていた」

ヴォルデモートは両親の出会いから自分の生い立ちの説明を始めました。奴つまり父親は母を捨てマグルの両親の元に戻った。ヴォルデモートが生まれる前の事だったんだそうです。そして母は自分を生むと死んだのだそうです。

残された自分はマグルの孤児院で育った。しかし自分は奴を見つけると誓った。復讐してやった。自分の名前を与えたあの愚か者それがトム・リドルとの事です。ヴォルデモートは墓から墓へと素早く目を走らせ歩いていました。

「俺様が家族の歴史を物語るとは。何と俺様も感傷的になったものよ。しかし見ろポッター!俺様の真の家族が戻って来た」

マントを翻す音があたりにみなぎりました。墓と墓の間からあるいはイチイの木の陰から暗がりという暗がりから魔法使いが「姿現わし」して来ました。全員フードを被り仮面をつけています。全員が近づいて来ていたのでした。

ゆっくりと慎重に。それは「我が目を疑う」と言いたげでした。ヴォルデモートは黙ってそこに立ち全員を待ちました。その時「死喰い人」の1人がひざまづきヴォルデモートに這い寄るとその黒いローブにキスをしたのでした。

その死喰い人が「ご主人様。ご主人様」と呟き後ろにいた死喰い人が同じようにひざまづいて前に這い寄りヴォルデモートのローブにキスをしました。そして後ろに退くと全員が輪になって3人を取り囲んだというわけですよね。

その3人とはハリーにヴォルデモートとワームテールでした。しかし輪には切れ目がありました。まるで後から来る者を待つかのようでした。しかしヴォルデモートはこれ以上来るとは思っていないようでこう言ったのでした。

「よう来た。死喰い人たちよ。13年。最後に我々が会ってから13年だ。しかしお前たちはそれが昨日の事であったかのように俺様の呼びかけに応えた。さすれば我々は未だに闇の印の下に結ばれている。それに違いないか?」

ヴォルデモートが一同をぐるりと見渡すと風もないのに死喰い人たちは震えました。そしてヴォルデモートは静かにこう言いました。そしてヴォルデモートは恐ろしい顔をのけ反らせ切れ込みのような鼻腔を膨らませると・・・

「罪の臭いがする。あたりに罪の臭いが流れているぞ」

一同に二度目の震えが走りました。誰もが皆ヴォルデモートから後退りしたくて堪らないのにどうしてもそれができないという震えでした。そんな自分を取り囲む死喰い人に向かってヴォルデモートはこう言ったというわけです。

「お前たち全員が無傷で健やかだ。魔力も失われていない。こんなに素早く現れるとは!そこで俺様は自問する。この魔法使いの一団はご主人様に永遠の忠誠を誓ったのに何故そのご主人様を助けに来なかったのか?」

3-3.死喰い人たちに問いかけるヴォルデモート
誰も口を利かず動く者さえおらずヴォルデモートの問いに答える死喰い人はいませんでした。動いているのは腕から血を流しながらまだ啜り泣いているワームテールだけです。ヴォルデモートは一同に囁くようにこう言いました。

「そして自問するのだ。お前たちは俺様が敗れたと信じたのに違いない。いなくなったと思ったのだろう。お前たちは俺様の敵の間にするりと立ち戻り無罪を無知をそして呪縛されていた事を申し立てたのだ」

ヴォルデモートはさらに「それなれば」と自分は自問すると言った上で死喰い人にこう問いかけました。何故お前たちは自分が再び立つとは思わなかったのか?自分はとっくの昔に死から身を護る手段を講じていたと知っていた。

何故生きている魔法使いの誰よりも自分の力が強かった時にその絶大なる力の証を見て来たお前たちが何故?そして自分はこう答える。多分お前たちはより偉大な力で自分さえ打ち負かす力が存在するのではと信じたのであろう。

多分お前たちは今や他の者に忠誠を尽くしているのだろう。多分あの凡人の穢れた血のそしてマグルの味方のアルバス・ダンブルドアにか?ダンブルドアの名前が出ると一同は動揺してある者は頭を振って呟いたというわけです。

「俺様は失望した。失望させられたと告白する」

突然1人の死喰い人が輪を崩して前に飛び出しました。頭から爪先まで震えながらその死喰い人はヴォルデモートの足下にひれ伏し悲鳴のような声で「ご主人様!ご主人様お許しを!我々全員をお許しください!」と訴えました。

ヴォルデモートは笑い出しました。そして杖を上げると「クルーシオ!苦しめ!」と唱えました。その死喰い人は地面をのたうって悲鳴を上げました。ハリーはその悲鳴が周囲の家まで聞こえるに違いないとそう思ったのでした。

警察が来るといい。誰でもいい。何でもいいから。ハリーは必死にそう願ったというわけなんですよね。

今日の最後に
多分お前たちは今や他の者に忠誠を尽くしているのだろう。ヴォルデモートがこう言ってアルバス・ダンブルドアの名前を出すと大方の死喰い人たちは動揺をしていましたが中には頭を振って呟いている死喰い人がいましたよね。

私はそれはルシウス・マルフォイ氏だとそう思いますね。ルシウス氏はハリーが2年生の時にダンブルドアをホグワーツの校長職から追い落とそうとして策略を巡らせジニーに「リドルの日記」を持たせたという事がありました。

しかしダンブルドアを一時期停職にしただけで結局ダンブルドアは復帰してルシウス氏はホグワーツの理事を辞めさせられる事になってしまいました。要はルシウス氏は負けたのでした。でも何もしなかったというわけではない。

だからルシウス氏は頭を振って呟いていたんですよね。
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