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セブルス・スネイプ語録集「謎のプリンス」編(23)(28回シリーズ)

ダンブルドアとマルフォイが話した事で全ての真相が明らかになりました。すると今度は何とダンブルドアはマルフォイの説得に取り掛かりました。当初マルフォイは自分には選択肢なんてないとダンブルドアの申し入れを拒絶していたのですが・・・(全3項目)

3-1.何故「闇の印」は打ち上げられた?
「君はわしが学校を出た事を知っていたのかね?いやなるほど」ダンブルドアはこう言って自分で自分の質問に答えました。訊いているその途中でダンブルドアは自分がした質問の答えが判ってしまったというわけですよね。

「ロスメルタがわしが出かける所を見て君の考えた素晴らしいコインを使って君に知らせたのじゃ。そうに違いない」

こう言うダンブルドアにマルフォイは「その通りだ」と応えました。しかしマダム・ロスメルタはダンブルドアが一杯飲みに出かけただけなのですぐ戻って来ると言ったんだそうです。それにダンブルドアはこう応えました。

「なるほど確かにわしは飲み物を飲んだのう。そして戻って来た。辛うじてじゃが」

ダンブルドアはヴォルデモートの分魂箱を手に入れるために水盆に満たされた薬を飲み干したのです。そこでマルフォイはダンブルドアを罠にかけようとした。つまり「闇の印」を打ち上げてここに誘導したというわけです。

そうかもしれないしそうでないかもしれない。ダンブルドアはこう言いそれなら殺害された者はいないと考えて良いのじゃなとマルフォイに訊きました。ところが何とマルフォイは「誰かが死んだ」とそう答えたんですよね。

「そっちの誰かだ。誰か分らなかった。暗くて。僕が死体を跨いだ。僕は校長が戻った時にここで待ち構えているはずだった。ただ不死鳥の奴らが邪魔して」

こう答えたマルフォイにダンブルドアは「左様。そういう癖があるでのう」と言葉を返したというわけなんですよね。

3-2.説得
下から聞こえる騒ぎや叫び声が一段と大きくなりました。今度はダンブルドアにマルフォイとハリーの3人がいる天文台塔の屋上に繋がっている螺旋階段で戦っているようです。ハリーの心臓は雷のように轟いていたのでした。

誰かが死んだ。マルフォイが死体を跨いだ。誰だったんだ?ハリーがこう思いを馳せているとダンブルドアが「いずれにせよ時間がない。君の選択肢を話し合おうぞドラコ」と言いマルフォイは大声でこう言ったんですよね。

「僕の選択肢!」

続けて自分は杖を持ってここに立っている。校長を殺害しようとしていると言うマルフォイにダンブルドアは虚仮威しはお終いにしよう。自分を殺害するつもりなら最初に杖を奪った時そうしていただろうと言ったのでした。

あれこれと方法論を楽しくおしゃべりして時間を費やす事はなかった。こう言うダンブルドアにマルフォイは「僕には選択肢なんかない!」と言ってそしてそう言ったかと思うとダンブルドアと同じぐらい蒼白になりました。

何故なら自分はやらなければならない。あの人が自分を殺害する。さらに家族も全員殺害されてしまうからだとマルフォイは言うのです。そんなマルフォイにダンブルドアは「君の難しい立場はよく判る」と言ったのでした。

ダンブルドアは自分が今までマルフォイに対抗しなかったのは自分が君を疑っているとヴォルデモートに気づかれてしまえば君は殺害されてしまうと判っていたからだと言うのです。マルフォイはその名を聞いて怯みました。

君に与えられた任務の事は知っていたがそれについて君と話をする事はできなかった。あの者が君に対して「開心術」を使うかもしれなかったからだとダンブルドアは言うのです。しかし今やっとお互いに率直な話ができる。

予期せぬ犠牲者たちが死ななかったのは非常に幸運な事ではあったが何も被害はなかった。君は誰をも傷つけていない。だからダンブルドアはマルフォイを助ける事ができると言うのです。しかしマルフォイは否定しました。

できっこない。誰にもできない。あの人が自分にやれと命じた。やらなければ殺害される。自分には他に道がない。こう言うマルフォイにダンブルドアは「我々の側に来るのじゃ」と言ってマルフォイを説得したんですよね。

マルフォイの杖を持った手は激しく震えていました。ダンブルドアはマルフォイの想像もつかないほど完璧に君も母上も匿う事ができると言うのです。父上は今の所はアズカバンにいて安全だが時が来れば我々が保護しよう。

正しいほうにつくのじゃ。君は殺人者ではない。マルフォイはダンブルドアをじっと見つめました。そしてこう言いました。だけど自分はここまでやり遂げた。途中で死ぬだろうとみんながそう思っていた。だけど違った。

自分はここにいる。そして校長は自分の手中にある。杖を持っているのは自分だ。あんたは自分のお情けで。マルフォイがこう言った所でダンブルドアはこう言いました。マルフォイは無言で何も答えはしなかったのでした。

「いやドラコ。今大切なのは君の情けではなくわしの情けなのじゃ」

マルフォイの杖を持つ手はまだ震えていました。ハリーには心なしかマルフォイの杖が僅かに下がったように見えたのでした。それはつまりマルフォイがダンブルドアの説得に応じたその瞬間だったというわけなんですよね。

3-3.4人の死喰い人が乱入
ところがそこに突然階段を踏み鳴らして駆け上がって来る音がしたかと思うと次の瞬間マルフォイは屋上に躍り出た黒いローブの4人に押し退けられてしまいました。階下の戦いはどうやら死喰い人が勝利を収めたようでした。

ハリーは身動きできず瞬きできない目を見開いて恐怖に駆られながら4人の侵入者を見つめました。ずんぐりした男が奇妙に引きつった薄ら笑いを浮かべながら笑い声を上げて妹と思われる小柄な女を振り返りこう言いました。

「ダンブルドアを追い詰めたぞ!ダンブルドアには杖がない。1人だ!よくやったドラコよくやった!」

女も勢い込んで笑っていました。しかしダンブルドアはまるで茶会に客を迎えるかのように「こんばんはアミカス。それにアレクトもお連れくださったようじゃな。ようおいでくだされた」と落ち着いて挨拶をしたのでした。

女は怒ったように小さく忍び笑いをすると「死の床で冗談を言えば助かると思っているのか?」とダンブルドアを嘲りました。それにダンブルドアは「冗談とな?いやいや礼儀というものじゃ」とそう答えたというわけです。

ハリーの一番近くに立っていたもつれた灰色の髪の大柄で手足が長く動物のような口髭が生えた男がマルフォイにやれと命じました。死喰い人の黒いローブが窮屈過ぎて着心地が悪そうです。ダンブルドアがこう言いました。

「フェンリールじゃな?」

ハリーが聞いた事もない種類の神経を逆撫でするような吠え声を上げます。泥と汗にそれに間違いなく血の臭いの混じった強烈な悪臭がハリーの鼻を突きました。汚らしい両手には長くて黄ばんだ爪が伸びていたのでした。

フェンリール・グレイバックが「その通りだ。会えてうれしいかダンブルドア?」と言うとダンブルドアは「いや。そうは言えぬのう」と答えました。それを聞いてグレイバックは尖った歯を見せ不敵な笑みを浮かべました。

今日の最後に
何と驚くべき事にダンブルドアは自分を殺害しようとしているドラコ・マルフォイを説得してしまいました。我々の側に来るのだ。正しいほうにつきなさい。そして最後にこう言いダンブルドアはマルフォイを説得しました。

「今大切なのは君の情けではなくわしの情けなのじゃ」

スネイプもまたスラグホーンのクリスマス・パーティの会場にフィルチに連れて来られた際にマルフォイと話しました。しかしマルフォイを説得する事もできないばかりか援助を申し出ても激しく拒絶されてしまいましたね。

2人の際立って違う所はダンブルドアは一度もそして一言もマルフォイを責めなかった事でした。褒めて褒めてしかもダンブルドアの口調は終始落ち着いていて静かで穏やかでした。こうして見事に説得する事に成功しました。

これでもはやマルフォイはダンブルドアを殺害する気持ちがすっかり途絶えてしまったというわけなんですよね。

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