今週はまた違った角度と観点からシリウスを取り上げてみる事にしました。ハリーポッター・シリーズにはこうと思ったら徹底的にとことん追い詰める人が何人かいてシリウスもその1人なんですよね。シリウスがアズカバンを脱獄したのはハリーに危険が迫っている事を知ったからでした。(全3項目)

3-1.事の発端は?
13才の誕生日に初めてロンにハーマイオニーとハグリッドの誕生祝いのカードとプレゼントを受け取ったハリーは「日刊予言者新聞」に掲載されたウィーズリー一家9人全員が載っている写真を見て満面の笑みを浮かべました。

何でもアーサー・ウィーズリー氏が今年の「ガリオンくじグランプリ」を当てて700ガリオンを獲得したんだそうです。ハリーは金貨一山に当選するのにウィーズリー一家ほどふさわしい人たちはいないとそう思ったのでした。

ウィーズリー一家はとても親切な一方ひどく貧しかったからです。写真を眺めると9人全員が大きなピラミッドの前に立ちハリーに向かって思いっ切り手を振っていました。長身で禿げているアーサー氏に6人の息子と1人の娘。

真ん中にハリーの親友のロンがこれも長身で手足を持て余し気味に映っていました。肩にはペットでネズミのスキャバーズを腕を妹のジニーに回していました。ところがこの写真を全く違う思いで見ていた人物がいたのです。

それは今から12年前に無実の罪で魔法界の監獄アズカバンに送られたハリーの名付け親のシリウス・ブラックでした。魔法大臣コーネリウス・ファッジがこの「日刊予言者新聞」を持ってアズカバンにやって来たんですよね。

ロンの肩に乗っているスキャバーズを見てシリウスは即座に判りました。スキャバーズは実は未登録の「動物もどき」でその正体は12年前に世間では死んだと思われている魔法使いのピーター・ペティグリューだったのです。

写真の説明にはロンがホグワーツに戻ると書いてありました。すなわちそれはネズミのスキャバーズことピーター・ペティグリューがハリーのいるホグワーツに戻る事を意味していました。シリウスを襲ったのは妄執でした。

闇の陣営が再び力を得たとの知らせがちらりとでも入ったら行動を起こせる完璧な体勢だ。味方の力に確信が持てたら途端に襲えるよう準備万端だ。ポッター家最後の1人つまりハリーをいつでも差し出す事ができるのです。

そうすればヴォルデモートを裏切ったなどとは言われない。ピーター・ペティグリューは栄誉をもって再び迎え入れられる。世間では死んだと思われていてピーター・ペティグリューの生存を知っているのは自分1人だけだ。

ハリーの両親ポッター夫妻を裏切って2人の「秘密の守人」になり居場所を教えたのはシリウスではなくピーター・ペティグリューだったのです。だからシリウスはハリーの身に危険が迫っている事を知り脱獄したんですよね。

3-2.ホグワーツに行く前に
ホグワーツに入って憎むべきピーター・ペティグリューを始末する前に一目ハリーに会っておきたい。そう思ったシリウスはハリーが夏休みを過ごしているプリベット通り4番地付近へとやって来たというわけなんですよね。

しかしハリーには最大級の災難が降り掛かっていました。バーノン叔父さんの妹のマージ叔母さんことミス・マージョリー・ダーズリーが1週間プリベット通り4番地に滞在する事になりハリーに罵倒の限りを尽くしたのです。

マージ叔母さんが滞在する最後の夜についにハリーの堪忍袋の緒が切れました。マージ叔母さんは風船のように膨れ上がりハリーは怒りに猛り狂ってプリベット通り4番地を飛び出してマグノリア・クレセント通りに来ました。

ここでマグルの警察に見咎められてトランク一杯の呪文の教科書やら箒を持って真夜中に一体何をしているのかと訊かれたら説明に苦労する羽目になる。ハリーはトランクを開けると「透明マント」を取り出そうとしました。

しかしまだ見つからない内にハリーは突然身を起こし周囲を見回しました。首筋が妙にチクチクする。誰かに見詰められているような気がする。でも通りには誰もいない。立ち並ぶ家のどこからも一条の明かりもありません。

ハリーは再びトランクの上に屈み込みました。しかし途端にまた立ち上がりました。手にはしっかり杖が握られています。物音がしたわけでもない。むしろ気配を感じました。ハリーの背後の垣根とガレージの間の隙間です。

そこに誰かが何かが立っている。真っ黒な露地をハリーは目を凝らして見つめました。野良猫なのか?それとも何か別の物なのか?動いてくれさえすれば判るのにとハリーは思いました。そこでこう呪文を唱えたんですよね。

「ルーモス!光よ!」

杖先に灯りを点して頭上に高々と掲げると「2番地」と書かれた小石混じりの壁が照らし出されガレージの戸が微かに光りました。その間にハリーがくっきりと見たのは大きな目を怪しげに光らせた得体の知れない輪郭でした。

ハリーは後退りしました。そしてトランクにぶつかって足を取られました。倒れる体を支えようとして片腕を伸ばした弾みに杖が手を離れて飛びハリーは道路脇の排水溝に落ち込みました。その時の事だったというわけです。

耳を劈くような「バーン」という音がしたかと思うとハリーは急に目の眩むような明かりに照らされ目を覆いました。ハリーは叫び声を上げて転がり車道から歩道に戻りました。次の瞬間ハリーがいた所にそれは現れました。

それが「夜の騎士(ナイト)バス」だったのです。

3-3.ヴォルデモートの一の子分?
ハリーは「夜の騎士(ナイト)バス」に乗ってロンドンを目指す事となりました。もちろんハリーはこのバスの事を知りませんでした。しかし自分でも気づかない内に杖腕を上げて結果としてこのバスを呼び寄せたんですよね。

ハリーが眠れないでいると車掌のスタン・シャンパイクが「日刊予言者新聞」を広げて読み始めました。一面記事に大きな写真が載っていてもつれた長い髪の頬のこけた男がハリーを見たかと思うとゆっくり瞬きをしました。

「この人!マグルのニュースで見たよ!」

ハリーは一瞬ダーズリー一家はマージ叔母さんを下せたんだろうかという自分の悩みを忘れてこう言いました。ハリーは13才の誕生日にマージ叔母さんが来ると知る直前にテレビで脱獄犯のニュースを見ていたんですよね。

それがシリウスだったのです。スタンはハリーに新聞は読まないといけないとそう言って一面をハリーに渡してくれました。シリウス・ブラックは実は魔法使いで魔法大臣コーネリウス・ファッジはマグルの首相に知らせた。

この新聞記事を読んでハリーはシリウス・ブラックという脱獄犯のニュースをマグルのテレビでやっていた理由を知ったというわけです。そしてこのシリウス・ブラックがヴォルデモートの一の子分だと聞かされたのでした。

シリウス・ブラックはたった1つの呪文で13人もの人間を殺害した。真っ昼間だったし目撃者もいて大した騒ぎだったのだそうです。ヴォルデモートが支配するようになれば自分はNo.2になれるとそう思っていたんだそうです。

その後の隠蔽工作が大変でガス爆発事故という事にして処理したそうです。しかし実はこれは著しく事実に反していて実際に12人のマグルを殺害したのはシリウスではなくピーター・ペティグリューがやった事だったのです。

前述のようにシリウスは無実だったのにも関わらず12年の歳月をアズカバンで過ごす事になってしまったというわけなんですよね。

今日の最後に
シリウスは魔法大臣コーネリウス・ファッジがアズカバンに持って来た「日刊予言者新聞」でロンの肩に乗っているネズミのスキャバーズことピーター・ペティグリューを見て妄執に襲われてアズカバンを脱獄したのでした。

この世で一番好きなハリーに危険が迫っている事を知りピーター・ペティグリューが生きている事を知っているのは自分だけだ。だからハリーを救う事ができるのは自分しかないと思いシリウスはアズカバンを脱獄しました。

そしてホグワーツに入ってピーター・ペティグリューを始末する前にハリーに会いたいとシリウスはプリベット通り4番地付近にやって来ました。何故なら今は夏休みなのでピーター・ペティグリューはホグワーツにいません。

ロンと一緒にエジプトにいます。だからシリウスはハリーに会いに来たというわけなんですよね。
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