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こうと思ったらとことん思い詰める人たち~シリウス・ブラックの場合(2)(4回シリーズ)

学期が始まってシリウスはピーター・ペティグリューを始末するためにホグワーツに入り込みました。でも誰もがシリウスが命を狙っているのはハリーだと思っていたのでしなくてもいい事をしてみたり心配をしたり懸念を抱いたりしてしまったというわけなんですよね。(全3項目)

3-1.10月31日のハロウィンの日に
シリウスにピーター・ペティグリューとハリーのお父さんのジェームズ・ポッターは未登録の「動物もどき」でした。だからピーター・ペティグリューはネズミのスキャバーズとしてウィーズリー家に入り込んだんですよね。

かつてスキャバーズはパーシーのペットでした。でもパーシーがふくろうのヘルメスを買って貰ったのでスキャバーズはロンのペットになりました。こうしてハリーのそばにその身を置く事になったというわけなんですよね。

シリウスは動物になると黒い犬に変身します。犬の姿でホグワーツの校庭に潜入しずっと「禁じられた森」に棲んでいました。しかし城内は生徒で一杯なのでシリウスが城に足を踏み入れるのは容易ではないというわけです。

そこでシリウスは10月31日ハロウィンに城に入り込む事にしました。その日なら全ての生徒に教職員がハロウィン・パーティで大広間にいるのでピーター・ペティグリューを狙って城に入るには最適というわけなんですよね。

しかしここで大きな問題が発生しました。グリフィンドール寮に入るには「合言葉」を言わなければなりません。ところが当然シリウスは知りません。そのために寮の入口で「太った婦人(レディ)」に入るのを拒否されました。

腹を立てたシリウスは「太った婦人(レディ)」に襲いかかって絵を滅多切りにしてズタズタにしてしまいました。レディは逃げました。その一部始終を見ていたのがポルターガイストのピーブズだったというわけなんですよね。

そのためハリーを含めたグリフィンドール生は寮に入れなくなり大広間で寝袋に入って一夜を過ごす羽目になりました。その他の3つの寮の生徒たちも念のために大広間に戻って来て一緒に過ごす事になったというわけです。

3-2.その事で広がった波紋と懸念
シリウス・ブラックはハリーの命を狙っているらしい。でもシリウス・ブラックがヴォルデモートの右腕なら当然同じようにダンブルドアの事を恐れているのでは?それならば城の中に入り込む可能性はほとんどないだろう。

ハリーが城の中にいれば安全だ。ウィーズリーおばさんもそういう意見でしたしハリーも同意見でした。何故なら過去の2年間に於いてもヴォルデモートはダンブルドアを学校の敷地外に追い出してから行動を起こしました。

一昨年つまりハリーが1年生の時ヴォルデモートはダンブルドアに偽の手紙を出してロンドンの魔法省に行かせて追い出しました。そして昨年度のハリーが2年生の時にはダンブルドアは停職処分となってやはりいませんでした。

しかしシリウス・ブラックは大胆不敵にもダンブルドアのいるホグワーツに堂々と入り込んで来ました。これでハリーとウィーズリーおばさんの楽観論は木っ端微塵に吹き飛びアーサー氏の見解のほうが当たったんですよね。

アーサー氏はシリウス・ブラックはアズカバンを破って出られたのだからホグワーツにだって破って入れるとそう言っていました。一体どうやって入り込んだのか?スネイプは内部に手引きした者がいるとそう主張しました。

ダンブルドアはスネイプのその意見をきっぱりと否定しました。それから数日というものは学校中がシリウス・ブラックの話で持ち切りでした。どうやって城に入り込んだのかを巡って話がどんどん大きくなって行きました。

ハッフルパフ生のハンナ・アボットは「薬草学」の授業の間はずっと話を聞いてくれる人を捕まえてはシリウス・ブラックは花の咲く灌木に変身できるのだとしゃべりまくったのでした。でも今にして思えば鋭い意見でした。

花の咲く灌木はともかくシリウス・ブラックは学校の全ての入口を見張っている吸魂鬼の裏をかくような変身をしてホグワーツに入り込んだ。そこは当たっていますよね。つまりそれが未登録の「動物もどき」変身なのです。

切り刻まれた「太った婦人(レディ)」の肖像画は壁から取り外されてその代わりにずんぐりした灰色のポニーに跨った「カドガン卿」の肖像画が掛けられました。勇ましいのはいいのですが誰もがみんな大弱りだったのです。

カドガン卿は誰彼構わず決闘を挑みましたしそうでなければとてつもなく複雑な合言葉を捻り出すのに余念がありませんでした。そして少なくとも1日2回は合言葉を変えシェーマス・フィネガンはパーシーにこう訴えました。

「あの人超狂ってるよ。他に人はいないの?」

パーシーによればどの絵もこの仕事を嫌ったんだそうです。レディが滅多切りという被害を受けたので誰もが怖がり名乗り出る勇気があったのはカドガン卿だけだったのだそうです。しかしハリーはもっと大変だったのです。

3-3.マクゴナガル先生の葛藤
ハリーにはカドガン卿を気にする余裕はありませんでした。今やハリーを監視する目が大変だったからです。先生方は何かと理由をつけてハリーと一緒に廊下を歩きました。それよりもっとひどいのはパーシーだったのです。

ハリーの察する所では母親のウィーズリーおばさんの言いつけのようでハリーの行く所にはどこでもぴったりとついて来ました。まるで踏ん反り返った番犬のようでした。上には上がいて極め付きはマクゴナガル先生でした。

自分の部屋に呼んだ時ハリーはマクゴナガル先生があまりにも暗い顔をしているので誰かが死んだのかと思ったほどでした。マクゴナガル先生は深刻そのものの声でハリーに向かってこう言って来たというわけなんですよね。

「ポッター今となっては隠していてもしょうがありません。あなたにとってはショックかもしれませんが実はシリウス・ブラックは」

ハリーはもううんざりだという口調で「僕を狙っている事は知っています。ロンのお父さんがお母さんに話しているのを聞いてしまいました。ウィーズリーさんは魔法省にお勤めですから」とマクゴナガル先生に言いました。

ハリーにそう言われてマクゴナガル先生はドキリとした様子でした。一瞬ハリーを見つめたその後にハリーに対して夕刻にハリーがクィディッチの練習をするのはあまりにも危険な事で好ましい事ではないと言い出しました。

そんなマクゴナガル先生にハリーは「土曜日に最初の試合があるんです!絶対練習しないと!」と言いました。マクゴナガル先生はハリーをじっと見つめました。先生はグリフィンドールの勝算に大きな関心を寄せている。

ハリーはその事を知っていました。そもそもハリーをグリフィンドール・チームのシーカーに抜擢したのは他ならぬマクゴナガル先生自身なのです。ハリーは息を凝らして言葉を待ちマクゴナガル先生はこう言ったのでした。

「今度こそ優勝杯を獲得したいものです。しかしそれはそれこれはこれ。ポッター私としては誰か先生に付き添っていただければより安心です。フーチ先生に練習の監督をしていただきましょう」

「それはそれこれはこれ」と言うのでクィディッチよりもハリーのほうがずっと大事だと言うのかとそう思ったらマクゴナガル先生は練習にフーチ先生を立ち会わせる事で自分を納得させる事にしたというわけなんですよね。

今日の最後に
シリウス・ブラックはハリーの命を狙っている。世間の人たちもホグワーツの先生方も誰もがそう思っています。でもこれは事実誤認以外の何物でもなくて実際にシリウスが命を狙っているのはピーター・ペティグリューです。

ところがピーター・ペティグリューのいる所がグリフィンドール塔だったためシリウスは「太った婦人(レディ)」を襲ってその結果シリウス・ブラックが命を狙っているのはやっぱりハリーだと誰もが確信してしまいました。

それがためにしなくてもいいのにパーシーがハリーに番犬のようにぴったりと張りついてみたりマクゴナガル先生がクィディッチのグリフィンドール・チームの勝算とハリーの身の安全を天秤にかけて悩まなくてはならない。

諸悪の根源はピーター・ペティグリューが生きているという事実を知っているのがシリウス1人だけという事なんですよね。

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