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こうと思ったらとことん思い詰める人たち~シリウス・ブラックの場合(3)(4回シリーズ)

最初は合言葉が分らなかったためグリフィンドール塔に入る事ができずようやく合言葉を書いた羊皮紙を入手して寮に入れたと思ったら肝心のピーター・ペティグリューがいないというそんな有り様のシリウスだったのですが学期末試験の最終日にシリウスはやっという感じで・・・(全3項目)

3-1.グリフィンドール対レイブンクロー戦の夜に
10月31日ハロウィンのシリウスの最初の襲撃は大失敗でした。合言葉を知らなかったため怒りに任せ「太った婦人(レディ)」を襲ってしまいました。次に行く時には何としても合言葉を知っていなくてはと思ったでしょうね。

そんなシリウスの強力な援軍になってくれたのがハーマイオニーが新たに飼い始めた猫のクルックシャンクスでした。クルックシャンクスもまた初めて会ったその時からスキャバーズの事を怪しい奴だとそう思っていました。

そのためシリウスの元に連れて来ようとしてくれましたが試みは何度も失敗に終わりました。そこでシリウスのためグリフィンドール塔に入るための合言葉を入手してくれました。その被害者はネビル・ロングボトムでした。

そうでなくとも忘れん坊のネビルは寮に入るための合言葉を覚えるのに苦労していました。ところが「太った婦人(レディ)」に代わって門番を務めた「カドガン卿」は頻繁に合言葉を変えてネビルの苦労に拍車をかけました。

そこでネビルは合言葉を羊皮紙に書き留めておいたのです。そのベッド脇に置いてあった羊皮紙をクルックシャンクスが持ち去って行きました。こうしてシリウスはグリフィンドール塔に入るための合言葉を入手できました。

ついにシリウスはグリフィンドール塔に入る事ができました。その日はクィディッチのグリフィンドール対レイブンクロー戦が行われた日でした。シリウスがハリーとロンの寝室に入ったのは真夜中の事だったんですよね。

ところがそこにピーター・ペティグリューはいませんでした。何と試合が行われる直前の木曜日にピーター・ペティグリューは自分はクルックシャンクスに食われてしまったとそう見せかけて逃走を果たしたというわけです。

シリウスはまたしても目的を達成する事ができませんでした。

3-2.学期末試験最終日の夜に
やっと合言葉を手に入れたと思ったらピーター・ペティグリューはグリフィンドール塔にはいなかった。そんなシリウスがようやくピーター・ペティグリューを捕える事ができたのは学期末試験最終日の夜だったんですよね。

ヒッポグリフのバックビークが処刑される事になりハリーたち3人は「透明マント」を被ってハグリッドの小屋に行きました。しかしハグリッドはハリーたちがここにいる所を見られてはいけないと裏口から城に戻らせました。

ところがそこで思ってもみなかった展開が待ち受けていました。ミルク入れの容器からハーマイオニーがスキャバーズを発見したのです。ロンは暴れて必死に逃げようとしているスキャバーズを連れて城に戻ろうとしました。

校庭で逃げたスキャバーズをロンは無理やりポケットに押し込んで両手でしっかりと押えました。そこにやって来たのがシリウスでした。シリウスはロンの伸ばした腕をくわえると安々とロンを引きずって連れて行きました。

ハリーはロンと犬の姿のシリウスを追いましたが行く手を阻んだのは「暴れ柳」でした。杖先に灯りを点すと黒い犬が「暴れ柳」の根元の大きな隙間へとロンを引きずり込む所でした。やがてロンは姿が見えなくなりました。

助けを呼ばなくては。そう言うハーマイオニーにハリーは「駄目だ!あいつはロンを食ってしまうほど大きいんだ。そんな時間はない」と言って黒い犬ができたのだからと何とかなるはずと「暴れ柳」に近づこうとしました。

するとクルックシャンクスが前に出たかと思うと殴りかかる大枝の間をまるで蛇のようにすり抜けて両方の前脚を「暴れ柳」の節の1つに乗せました。何と「暴れ柳」は突如としてまるで大理石になったように止まりました。

「どうして判ったのかしら?」こう訊くハーマイオニーにハリーは「あの犬の友達なんだ。僕2匹が連れ立っている所を見た事がある」と答えて2人が「暴れ柳」の根元の隙間に近づくとクルックシャンクスは入って行きました。

ハリーとハーマイオニーはほとんど体を二つ折りにして急ぎに急ぎました。クルックシャンクスの尻尾が見え隠れしていて通路は延々と続いていました。あの巨大な犬はロンに何かをしていないだろうかとロンが心配でした。

辿り着いた所には雑然とした埃っぽい部屋がありました。壁紙は剥がれかけていて床は染みだらけで家具という家具はまるで誰かが打ち壊したかのようにして破損していました。全ての窓には板が打ちつけられてありました。

「ハリーここ叫びの屋敷の中だわ」

ハーマイオニーがこう言いました。

3-3.ルーピン先生が現れて
「君なら友を助けに来ると思った。君の父親も私のためにそうしたに違いない。君は勇敢だ。先生の助けを求めなかった。有り難い。そのほうがずっと事は楽だ」ハリーの顔を見るなりシリウスはハリーにこう言いました。

クリスマス休暇の前日に初めてホグズミードに行った時に両親のポッター夫妻が死んだのは父親の無二の親友のシリウス・ブラックが裏切ったからだと聞かされたハリーはシリウスに対する憎しみが一気に燃え上がりました。

「君の父親も私のためにそうしたに違いない」

シリウスのこの言葉がハリーの心に火を点けました。ハリーの耳にはまるでシリウスが大声で叫んだように鳴り響きました。魔法を忘れ果て自分が痩せて背の低い13才である事さえも忘れてハリーは挑みかかって行きました。

乱闘の末ハリーはシリウスから杖を取り戻し突きつけました。しかし杖腕は微動だにしません。お前は自分の両親を殺害した。こう言うハリーにシリウスは「否定はしない。しかし君が全てを知ったら」と静かに言いました。

「全て?お前は僕の両親をヴォルデモートに売った。それだけ知れば沢山だ!」

こう言ったハリーにシリウスは「聞いてくれ。聞かないと君は後悔する。君には分っていないんだ」と言葉を返しましたがハリーは「お前が思っているより僕は沢山知っている」と言ってさらにハリーはこう言ったのでした。

お前はあの声を聞いた事がないんだ。母さんがヴォルデモートが自分を殺害するのを止めようとして。お前がやったんだ。ハリーがこう言いハリーもシリウスも次の言葉を言わない内に次なる展開が待ち受けていたのでした。

クルックシャンクスがハリーが攻撃できないようにとシリウスの胸の上に陣取ったのです。シリウスは「どけ」と呟くとクルックシャンクスを払いどけようとしましたがクルックシャンクスは絶対に動かないという構えです。

ハリーは杖を構えました。やるなら今だ。今がチャンスだ。するとそこに新しい足音が聞こえて来ました。誰かが階下で動いています。するとハーマイオニーが突然叫び出して階下にいる人物に向かってこう呼びかけました。

「ここよ!私たち上にいるわ。シリウス・ブラックよ。早く!」

赤い火花が飛び散り扉が勢いよく開きました。ハリーが振り向くと蒼白な顔で杖を構えてルーピン先生がいるのが見えました。状況を確認するように見回すとルーピン先生は「エクスペリアームス!」とそう叫んだのでした。

ハリーの杖が手を離れて飛びハーマイオニーが持っていた自分とロンの杖も飛びました。ルーピン先生は3本とも器用に捕まえてシリウスを見据えたまま部屋の中に入って来ました。とうとうやらなかった。弱気になったんだ。

ところがルーピン先生の次の言葉が問題でした。

「シリウスあいつはどこだ?」

今日の最後に
ハリーは杖を奪われ丸腰なのにも関わらずシリウスに挑みかかるという無謀な行動に打って出て来ました。そのためシリウスは思わず杖を上げ遅らせてしまい乱闘の末にハリーに杖を奪い返されるという大失態を演じました。

フレッドとジョージから「忍びの地図」を譲り受けハリーはクリスマス休暇前日に初めてホグズミードに行く事ができました。ところがロンにハーマイオニーと一緒にパブ「三本の箒」に入ったその時の事だったんですよね。

そこに魔法大臣コーネリウス・ファッジとハグリッドにフリットウィック先生とマクゴナガル先生が入って来てハリーの両親つまりポッター夫妻は父親の無二の親友のシリウス・ブラックの裏切りで死んだと聞かされました。

ハリーはシリウス・ブラックへの烈しい憎しみで明け方まで眠れませんでした。以前にお伝えしましたがシリウスは好きになった人の事は半端なくとことん好きになる一方で嫌いになった人物の事もとことん嫌いになります。

実はハリーもそうなんですよね。だから杖を持たず丸腰でもシリウスに挑みかかるなんて無謀極まりない行動に打って出る事ができるというわけです。ハーマイオニーもハリーのそんな行動を見て戸惑いを隠せませんでした。

だから思わずルーピン先生が入って来た時に突然「ここよ!私たち上にいるわ。シリウス・ブラックよ。早く!」と叫んで助けを呼んでしまったのです。ハーマイオニーもまたどう対応していいのか分らなかったんですよね。

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