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アルバス・ダンブルドア「死の秘宝」編、その2(6)(52回シリーズ)

この3日間でハリーは初めてクリーチャーの事を全く考えていませんでした。そのため当初は目の前で起きている事が理解できませんでした。そしてヴォルデモートの分魂箱はハリーたち3人が思ってもみなかった意外な人物の手へと渡っていました。(全3項目)

3-1.この3日間で初めて
あまりの衝撃の大きさでこの3日間でハリーは初めてクリーチャーの事を全く考えていませんでした。とっさにハリーはルーピンが凄まじい勢いで厨房に戻って来たと思ったので目の前で起きている事が理解できませんでした。

ハリーが座っている椅子のすぐ脇では何かの塊が突如として現われ手足をばたつかせていました。ハリーが急いで立ち上がると塊から身をほどいたクリーチャーが深々とお辞儀をしたかと思うとハリーにこう報告をしました。

「ご主人様クリーチャーは盗っ人のマンダンガス・フレッチャーを連れて戻りました」

あたふたと立ち上がりマンダンガスが杖を抜きましたがハーマイオニーの速さには敵いませんでした。ハーマイオニーが「エクスペリアームス!」と唱えるとマンダンガスの杖が宙を飛びハーマイオニーがそれを捕えました。

杖を失って「姿くらまし」できなくなりマンダンガスは階段へとダッシュしましたがロンがタックルを噛ましてマンダンガスは鈍い音を立てて石の床に倒れました。ロンにがっちり掴まれて身をよじりながらこう叫びました。

「何だよぅ?俺が何したって言うんだ?屋敷しもべ野郎をけしかけやがってよぅ。一体何ふざけてやがんだ。俺が何したって言うんだ。放せ放しやがれ。さもないと」

ハリーは新聞を投げ捨てマンダンガスの傍らに膝をつくと「脅しをかけられるような立場じゃないだろう?」と言いました。マンダンガスはジタバタするのを辞め今度は怯えた顔になっていました。ロンは立ち上がりました。

そしてハリーが慎重にマンダンガスの鼻に杖を突きつけるのを見ていました。ここでクリーチャーは「ご主人様クリーチャーは盗っ人を連れて来るのが遅れた事をお詫びいたします」とハリーに謝罪の言葉を言って来ました。

「フレッチャーは捕まらないようにする方法を知っていて隠れ家や仲間を沢山持っています。それでもクリーチャーはとうとう盗っ人を追い詰めました」

マンダンガスを捕えて連れて来るのに3日もかかった理由をこう説明したクリーチャーにハリーは「君は本当によくやってくれたよ」と言い労をねぎらいました。言われたクリーチャーは深々と頭を下げたというわけですよね。

3-2.マンダンガスに
「さあお前に少し訊きたい事があるんだ」ハリーがこう言うとマンダンガスはすぐさま喚き出しました。マンダンガスはどうやらハリーが訊きたい事はプリベット通り4番地を出発した夜に自分が逃げた事だと思ったようです。

一緒に行きたいとかハリーのために進んで死ぬなんて1回も言ってないとかヴォルデモートが自分めがけて飛んで来たからなどと言い訳を並べ立てていたマンダンガスでしたがハーマイオニーがこう突っ込みを入れたのでした。

「言っておきますけど他には誰も姿くらましした人はいないわ」

これにマンダンガスはお前さんたちはそりゃご立派な英雄さんたちでしょうよとか俺は1回だって自分が死んでもいいなんて格好をつけた事はないなどと言って来たのですがそんなマンダンガスにハリーはこう言ったのでした。

「お前が何故マッド・アイを見捨てて逃げたかなんて僕たちには興味ない」

ハリーはマンダンガスの目にさらに杖を近づけると「お前が信頼できないクズだって事は僕たちはとっくに判っていた」と言いました。するとマンダンガスは今度は12番地から持ち出したゴブレットの事だと思ったようです。

「ゴブレットの事でもない。もっともなかなかいい線行ってるけどね」

もう1つも残っていないと言うマンダンガスにハリーはこう言いました。そしてハリーが「お前がこの屋敷から貴重品をさらって行った時」と言うとマンダンガスはハリーの言葉をまたしても途中で遮ってこう言ったのでした。

「シリウスはよぅ気にしてなかったぜガラクタの事なんぞ」

足音がして銅製の何かが光ったかと思うと「グワーン」という響きと痛そうな悲鳴が聞こえました。クリーチャーがマンダンガスに駆け寄ってソース鍋で頭を殴ったのです。クリーチャーはもう一度その鍋を振り上げました。

「こいつを何とかしろ辞めさせろ。檻に入れとけ!」

マンダンガスは頭を抱えて悲鳴を上げるとこう言いました。ハリーは「クリーチャーよせ!」と叫びましたがクリーチャーは「ご主人様もう一度だけよろしいでしょうか?ついでですから」と言ってハリーはこう答えました。

「クリーチャー気を失うとまずいんだよ。だけどこいつを説得する必要が出て来たら君にその仕切り役を果たして貰うよ」

ロンはそんな突如として熱血漢に変貌したクリーチャーを見て声を上げて笑いましたが当のクリーチャーは「有難うございます。ご主人様」と言うとお辞儀をして少し後ろに下がり憎々しげにマンダンガスを睨んでいました。

「お前がこの屋敷から手当たり次第に貴重品を持ち出した時厨房の納戸からも一抱え持ち去った。その中にロケットがあった。それをどうした?」

ハリーはこう訊きました。

3-3.ロケットの行方は?
するとマンダンガスが「何でだ?値打ちもんか?」と訊き返して来てハーマイオニーは「まだ持っているんだわ!」と叫びましたがロンが「いや持ってないね」と鋭く見抜いたのでした。さらにロンはこう言ったんですよね。

「もっと高く要求したほうが良かったんじゃないかってそう思ってるんだ」

「もっと高く?」と言ったその後マンダンガスが言った言葉にハリーは思わず「どういう事だ?」と訊きました。何故なら何とマンダンガスは忌々しい事にタダでくれてやったと言うのです。ダイアゴン横丁だったそうです。

あの女が来て魔法製品を売買する許可を持っているかと言って来たのだそうです。全く余計なお世話だ。罰金を取るとまで言ったんだそうです。それがロケットに目を止めこいつをよこせば今回だけ見逃すと言ったそうです。

ハリーが「その魔女誰だい?」と訊くとマンダンガスは「知らねえよ。魔法省のババアだ」と答え眉間に皺を寄せて一瞬考え「小せえ女だ。頭のてっぺんにリボンだ」と言ったその後に顔をしかめるとこう言ったんですよね。

「ガマガエルみてえな顔だったな」

これを聞いてハリーは杖を取り落としました。それがマンダンガスの鼻に当たって赤い火花が眉毛に飛び火が点きました。ハーマイオニーが「アグアメンティ!水よ!」と叫んでマンダンガスの眉毛に点いた火を消しました。

顔を上げたハリーは自分が受けたのと同じ衝撃がロンとハーマイオニーの顔にも表れているのを見ました。右手の甲の傷痕が再び疼くような気がしました。ロケットを持ち去って行ったのはドローレス・アンブリッジでした。

今日の最後に
屋敷しもべ妖精のクリーチャーに不死鳥の騎士団のメンバーの1人のマンダンガス・フレッチャーと魔法省の高級官僚ドローレス・アンブリッジはいずれもアルバス・ダンブルドアがハリーに引き合わせた人物というわけです。

クリーチャーは名付け親のシリウスがハリーに譲り渡した遺産の一部です。当初ハリーは嫌悪感しか抱いておらず「いらない」と言いましたがダンブルドアの勧めで所有する事となり今回の大活躍に繋がったというわけです。

嫌っていたのはクリーチャーもだったのですがダンブルドアとハリーが持ち帰ったヴォルデモートの偽の分魂箱を授与されて態度が一変してこれまでとは打って変わってハリーに対して従順になったというわけなんですよね。

マンダンガスを騎士団のメンバーにしたのもどうやらダンブルドアの判断のようですね。騎士団内では信用できなくなったメンバーの事を「マンダンガス並み」と例えるぐらいにマンダンガスは信用されていないんですよね。

それでもマンダンガスが騎士団のメンバーなのはやはりダンブルドアがメンバーにしたのだからという事なんでしょうね。だからこそマンダンガスが何度も失態を重ねてもその存在を認めている。そういう事というわけです。

ハリーがアンブリッジに初めて会ったのは5年生の夏休み中に魔法省で行われた懲戒尋問ででした。ダンブルドアが新任の「闇の魔術に対する防衛術」の教師を見つける事ができずアンブリッジがホグワーツにやって来ました。

しかしもちろんダンブルドアがアンブリッジがホグワーツに乗り込んで来るよう策を施したというわけです。ハリーの懲戒尋問の際に魔法大臣コーネリウス・ファッジとアンブリッジを挑発してそうするよう誘導したのです。

こうしてハリーはこの3人と出会ったというわけなんですよね。

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