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アルバス・ダンブルドア「死の秘宝」編、その2(10)(52回シリーズ)

全ての分魂箱を見つけ出して破壊しなければヴォルデモートを真に滅ぼす事はできない。アルバス・ダンブルドアがハリーたち3人に託したその使命を達成するために3人はまずは魔法省に潜入するために動き始めたというわけなんですよね。(全3項目)

3-1.ロンが間に入って
2人は睨み合いました。ハーマイオニーを説得し切れなかった事もハーマイオニーが反論をまとめている最中という事もハリーには判りました。自分の杖に関するハリーの考え方は間違っているとハーマイオニーは考えている。

それはヴォルデモートの心を覗く事をハリーが容認しているという事実も同様に間違っているとハーマイオニーは思っているというわけです。しかしロンが口を挟んでくれたのでハリーはホッとしたというわけなんですよね。

「辞めろよ。ハリーが決める事だ。それに明日魔法省に乗り込むなら計画を検討すべきだと思わないか?」

ロンがこう言ってハーマイオニーは渋々議論するのを辞めましたがハリーとロンはハーマイオニーのそんな気持ちを読み取りました。折あらばすぐにまた攻撃を仕掛けて来るに違いないとハリーはそう思ったというわけです。

ハリーたち3人が厨房に戻るとクリーチャーはシチューと糖蜜タルトを給仕しました。そしてその晩は3人とも遅くまで起きていました。何時間もかけて計画を何度も復習し互いに一言一句違えず空で言えるようになりました。

シリウスの部屋で寝起きをするようになっていたハリーはベッドに横になり父親とシリウスにルーピンそれにペティグリューの写っている古い写真に杖灯りを向けながらさらに10分間1人で計画を小声で繰り返したのでした。

しかし杖灯りを消したその後に頭に浮かんだのはポリジュース薬でもゲーゲー・トローチでも魔法ビル管理部の濃紺のローブでもなくグレゴロビッチの事でした。それほどまでに強くヴォルデモートは思い詰めているのです。

ヴォルデモートのこれほど執念深い追跡を受けてこの杖作りはあとどのくらい隠れ続けられるのだろうかとハリーは思ったというわけです。夜明けが理不尽な速さで真夜中に追いつきあっという間に朝になってしまいました。

ハリーを起こしに部屋に入って来たロンが「何てひどい顔してるんだ」と言ったのが朝の挨拶でした。ハリーは欠伸交じりに「すぐ変わるさ」と言いました。ハリーとロンが厨房に行くとハーマイオニーは既に来ていました。

3-2.いよいよ決行当日になり
ハーマイオニーはクリーチャーが給仕したコーヒーとほやほやのロールパンを前に憑かれたような顔つきをしていました。ハリーは思わず試験勉強をしている時のハーマイオニーの顔を連想してしまったというわけですよね。

ハーマイオニーはビーズバッグの中を突き回す手を止めませんでしたが声を潜めて「ローブ」と言うと神経質に頷いてハリーとロンが来た事に気づいている事を示しました。そしてハリーが持って行く物の確認をしました。

「ポリジュース薬。透明マント。おとり爆弾。万一のために1人が2個ずつ持つこと。ゲーゲー・トローチ。鼻血ヌルヌル・ヌガー。伸び耳」

朝食を一気に飲み込み3人は1階への階段を上り始めました。クリーチャーはお辞儀をして3人を厨房から送り出しお帰りまでにはステーキ・キドニー・パイを用意しておくと約束しました。ロンが愛情を込めてこう言いました。

「いい奴だな。それなのに僕はあいつの首をちょん切って壁の飾りにしてやりたいなんて思った事があるんだからなぁ」

3人は慎重な上にも慎重に玄関前の階段に出ました。徹夜明けで腫れぼったい目の2人の死喰い人が朝靄のかかった広場の向こうから屋敷を見張っています。まず最初にハーマイオニーがロンと一緒に「姿くらまし」しました。

それからハリーを迎えに戻って来ました。3人が来たのは小さな路地で計画の第1段階はその場所で起こる予定でした。路地にはまだ人影はなく大きなゴミ容器が2つあるだけでハーマイオニーが時計を見ながらこう言いました。

「さあそれでは予定の魔女はあと5分ほどでここに来るはずだわ。私が失神呪文をかけたら」

一番乗りで出勤する職員たちも通常は8時前にここに現れる事はありません。するとロンが厳しい声で「ハーマイオニー判ってるったら。それにその魔女がここに来る前に扉を開けておく手筈じゃなかったか?」と言いました。

ハーマイオニーは金切り声を上げて「忘れる所だった!下がって」と言うとすぐ脇にある南京錠の掛かった落書きだらけの防火扉に杖を向けました。扉は大きな音を立てて開きました。扉が開くと暗い廊下が現れたのでした。

そこはこれまでの慎重な偵察から空き家になった劇場に続いている事が判っていました。ハーマイオニーは扉を手前に引いて元通りに閉まっているように見せかけました。ハーマイオニーは向き直ると2人にこう言いました。

「さて今度は再び2人で透明マントを被って」

ロンが言葉を引き取り「そして待つ」と言うとセキセイインコに目隠し覆いを掛けるようにハーマイオニーの頭からマントを被せながら呆れたように目をぐるぐるさせてハリーを見ました。それから1分ほどが経った時でした。

ポンという小さな音と共に小柄な魔女職員がすぐ近くに「姿現わし」しました。

3-3.計画実行
太陽が雲間から顔を出したばかりで白髪の魔女は突然の明るさに目を瞬きましたが予期せぬ暖かさを満喫する間もなくハーマイオニーの無言「失神呪文」が胸に当たって引っくり返りロンがそれを見てこう言ったんですよね。

「上手いぞハーマイオニー」

ロンは劇場の扉の横にあるゴミ容器の陰から現れて言いました。3人はその小柄な魔女を舞台裏に続く暗い廊下に運び込んでハーマイオニーが魔女の髪の毛を数本引き抜いてビーズバックから取り出したフラスコに加えました。

そのフラスコにポリジュース薬が入っているのです。ロンはその魔女のハンドバックを引っかき回し身分証明書を見つけて「マファルダ・ホップカークだよ」と言いました。その魔女は魔法不適正使用取締局の局次長でした。

「ハーマイオニーこの証明書を持っていたほうがいい。それとこれが例のコインだ」

ロンは魔女のバッグから取り出した小さな金色のコインを数枚ハーマイオニーに渡しました。全部に「M.O.M」と刻印が打ってあります。ハーマイオニーはポリジュース薬を飲んでその魔女の姿に変身したというわけですよね。

「僕たち予定より遅れているよ。魔法ビル管理部さんがもう到着する」

ハーマイオニーがマファルダ・ホップカークから外したメガネを掛けているとハリーが時計を見ながらこう言いました。3人は本物のマファルダ・ホップカークを閉じ込めて急いで扉を閉めハリーとロンはマントを被りました。

ハーマイオニーはそのままの姿で待ちました。まもなくまたポンと音がして背の低い魔法使いが現れるとハーマイオニーに「おやおはようマファルダ」と挨拶をして来てハーマイオニーは「おはよう!」と挨拶を返しました。

ハーマイオニーの声は年寄りの震え声でした。そして続けて「お元気?」と言いました。その小柄な魔法使いはしょげきって「いや実はあんまり」と答えてハーマイオニーとその魔法使いは表通りに向かって歩き出しました。

「透明マント」を被ったハリーとロンはその後ろをこっそり追って行きました。そしてハーマイオニーは「気分が優れないのはよくないわ」とその魔法使いが問題を説明しようとするのを遮ってきっぱりと言ったんですよね。

表通りに出るのを阻止するためなのです。

今日の最後に
マンダンガス・フレッチャーがグリモールド・プレイス12番地から持ち去ったヴォルデモートの分魂箱すなわちスリザリンの金のロケットをドローレス・アンブリッジから奪い返すためハリーたち3人は動き始めたのでした。

魔法省に潜入するに当たってハリーが確認した所持品の中に1人が2個ずつ持った「おとり爆弾」というのがありましたがこれはフレッドとジョージの悪戯専門店「ウィーズリー・ウィザード・ウィーズ」の商品なんですよね。

へんてこりんな黒いラッパのような物で本当にこそこそ隠れようとします。こっそり落とすと逃げて行って見えない所で景気よく音を一発出す。フレッドによれば棚に並べた途端に足が生えているように売れて行くそうです。

注意を逸らす必要がある時にいい。フレッドにそう説明されてハリーは「便利だ」と言って感心していますね。しかし私はハリーがこの「おとり爆弾」をこうして魔法省に持って行く機会ができるとは思いませんでしたね。

それからハーマイオニーがポリジュース薬で成り済ました魔法不適正取締局の局次長マファルダ・ホップカークは過去の巻に名前が二度登場しています。最初は第2巻「秘密の部屋」で二度目は第5巻「不死鳥の騎士団」です。

第2巻では一通そして第5巻では二通の魔法省からの公式警告状の最後にこの人の名前がありました。ハーマイオニーの無言呪文で失神させられて空き家になっている劇場の暗い廊下に横たわるという仕打ちを受けていますね。

これはつまり過去に理不尽な公式警告状を三通も送りつけられたハリーのさりげない意趣返しという事なんでしょうか?

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