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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。


アルバス・ダンブルドア「死の秘宝」編、その2(21)(52回シリーズ)

何故トテナム・コート通りで2人の死喰い人と出くわしたのか?その原因が分からないという事もありハリーとハーマイオニーは交代で見張りをする事にしました。そんな見張りをしているハリーの頭に浮かぶのは何故か不安な事ばかりでした。残りの分魂箱の事にクリーチャーの事に・・・(全3項目)

3-1.ロケットを手にして
ハリーは今この瞬間に手にしているこの小さい金の蓋の後ろに何が息づいているのかを突然強く意識しました。探し出すのにこれほど苦労したのにも関わらずハリーはロケットを投げ捨てたいという強い衝動に駆られました。

気を取り直してハリーは指で蓋をこじ開けようとしました。それからハーマイオニーがレギュラスの部屋を開ける時に使った呪文も試しましたがどちらも駄目でした。ハリーはロケットをロンとハーマイオニーに戻しました。

2人ともそれぞれ試してみましたがハリーと変わりない結果で開けられません。するとロンがロケットを握り締めて「だけど感じないか?」と声を潜めて言いました。ハリーが「何を?」と訊くとロンはロケットを渡しました。

暫くしてハリーはロンの言っている事が判るような気がしました。自分の血が血管を通って脈打つのを感じているのか?それともロケットの中の何か小さい金属のような物の脈打ちを感じているのか?区別がつかないのです。

ハーマイオニーの「これどうしましょう?」の問いかけにハリーが「破壊する方法が判るまで安全にしまっておこう」と答えて気が進みませんでしたがハリーは鎖を自分の首に掛けてロケットをローブの中に入れたのでした。

ロケットは外から見えないようになってハグリッドが17才の誕生日にくれたモークトカゲの巾着と並んでハリーの胸の上に収まりました。それからハリーはハーマイオニーにこう言いながら立ち上がって伸びをしたのでした。

「テントの外で交互に見張りをしたほうがいいと思うよ。それに食べ物の事も考える必要があるな」

起き上ろうとしてまた真っ青になったロンには「君はじっとしているんだ」とハリーは厳しく制しました。そしてハーマイオニーがこれも17才の誕生日にくれた「かくれん防止器」を慎重にテント内のテーブルに置きました。

それからハリーとハーマイオニーはその日1日交代で見張りに立ったというわけなんですよね。

3-2.見張りをしていて募る想い
しかし「かくれん防止器」は置かれたまま日がな1日音も立てず動きもしません。ハーマイオニーが周囲にかけた保護呪文やマグル避け呪文が効いているせいか?それともこのあたりにわざわざ来る人が滅多にいないからか?

時折やって来る小鳥やリス以外はハリーたちのいるこの空き地を訪れる人はいません。夕方になっても変わりません。10時にハーマイオニーと交代する時ハリーは杖灯りを点けて閑散としたあたりの光景に目を凝らしました。

保護された空き地の上に切り取ったように見える星空をコウモリたちが高々と横切って飛ぶのが見えました。ハリーは空腹を感じ頭が少しぼんやりとしました。夜にはグリモールド・プレイス12番地に戻っているはずでした。

そのためにハーマイオニーはバッグに何も食べ物を入れては来ませんでした。今夜の食事はハーマイオニーが近くの木々の間から集めて来た茸をキャンプ用のブリキ鍋で煮込んだ物だけでした。ロンは二口食べただけでした。

後は吐きそうな顔で皿を押しやりました。ハリーはハーマイオニーの気持ちを傷つけないようにという思いだけで堪えました。時として周囲の静けさを破るのは得体の知れない音や小枝の折れるような音だけだったのでした。

ハリーは人間ではなくむしろ動物の立てる音だろうと思いました。しかし杖はいつでも使えるようにしっかり握り続けていました。空腹にゴムのような茸を少しばかり食べた後の気持ちの悪さも手伝い胃が不安で痛みました。

分魂箱を何とか奪い返せばきっと意気揚々とした気持ちになるだろうと思っていましたが何故だかそんな気分ではありませんでした。ハリーには「これからどうなるのだろう?」という不安しか感じる事ができませんでした。

杖灯りは暗闇のほんの一部しか照らさない。こうしてじっと座っていると見えるのは暗闇だけだ。目の前の光景がハリーの今の心情を反映しているかのようだというわけです。ここまで来るのに何週間も何ヵ月も走って来た。

いやもしかしたら何年も走り続けて来たようだ。ところが今は急に道が途切れて立ち往生してしまったかのようでした。どこかに残りの分魂箱がある。しかし一体どこにあるのかがハリーには皆目見当がつかないんですよね。

残りの分魂箱が何なのか?その全部を把握しているわけでもない。その一方唯一見つけ出した分魂箱そして今ハリーの胸に直接触れている分魂箱は一体全体どうやったら破壊する事ができるのか途方に暮れるばかりなのです。

奇妙な事にロケットはハリーの体温で温まる事もなくまるで氷水から出たばかりのような冷たさで肌に触れていました。気のせいかもしれませんが時々ハリー自身の鼓動と並んで別の小さく不規則な脈が感じられたのでした。

暗闇にじっとしていると言い知れぬ不吉な予感が忍び寄って来ました。ハリーは不安と戦い押し退けようとしましたが暗い想いはなおも容赦なくハリーを苛みました。ハリーの脳裏にあの文言が浮かび上がって来たのでした。

一方が生きる限り他方は生きられぬ

今ハリーの背後にいるロンとハーマイオニーはそうしたければ去る事ができる。ハリーはできません。この場で自分自身の恐れや疲労を克服しようと戦うハリーにはこの分魂箱が残された時を刻んでいるように思えました。

馬鹿馬鹿しい考えだ。そんな風に考えるな。そうハリーは自分に言い聞かせたのでした。

3-3.傷痕が痛み出して
傷痕が痛み出しました。そんな風に考える事がこの痛みを自ら招く結果になっているのではと不安になってハリーは別の事を考えようとしました。そんなハリーが脳裏に思い浮かべたのはクリーチャーの事だったんですよね。

哀れなクリーチャー。3人の帰りを待っていたのに代わりにヤックスリーを迎えなくてはならなくなってしまった。クリーチャーは沈黙を守るだろうか。それとも死喰い人に自分の知っている事を全部話してしまうのだろうか。

ハリーはこの1ヵ月の間にクリーチャーの自分に対する態度は変わったと信じたい気持ちでした。今は自分に忠誠を尽くすと信じたいとハリーは思いました。でも何が起こるかは分りません。嫌なイメージが頭に浮かびました。

死喰い人がクリーチャーを拷問したら?クリーチャーのために自分は何もしてやれない。ハーマイオニーもハリーもクリーチャーを呼び寄せない事に決めていました。魔法省から誰か一緒に従いて来るかもしれないからです。

ハーマイオニーの袖口を掴んだヤックスリーをグリモールド・プレイス12番地に連れて来てしまいました。それと同じような欠陥が屋敷しもべ妖精の「姿現わし」には絶対ないとは言い切れないからというわけなんですよね。

傷痕は今や焼けるようでした。自分たちの知らない事が何と多い事かとハリーは思いました。ルーピンが言った事は正しかった。出会った事も想像した事もない魔法がある。ダンブルドアは何故もっと教えてくれなかった?

まだまだ時間があると思ったのだろうか?この先何年ももしかしたら友人のニコラス・フラメルのように何百年も生きると思っていたのだろうか?そうだとしたらダンブルドアは間違っていた。それはスネイプの奴のせいだ。

そしてダンブルドアは落ちて行った。落ちて・・・

「俺様にそれを渡せグレゴロビッチ」と言うハリーの声は甲高く冷たくてはっきりとしていました。青白い手と長い指で杖を掲げています。杖を向けられたその男はロープもないのに逆さ吊りになって浮かんでいたのでした。

見えない薄気味の悪い縛りを受けて手足を体に巻きつけられて揺れています。怯えた顔がハリーの顔の高さにありました。逆さなので頭に血が下がって赤い顔をしています。男の髪は真っ白で豊かな顎髭を生やしていました。

手足を縛られたサンタクロースです。ヴォルデモートはついにブルガリアの杖職人のグレゴロビッチを捕えたようです。

今日の最後に
分魂箱の破壊方法も残りの分魂箱がどこにあるのかも皆目見当がつかない。何か別の事を考えようとハリーが脳裏に思い浮かべたのはグリモールド・プレイス12番地に置いて来たクリーチャーの事だったというわけですよね。

シリウスから遺贈されハリーが所有する事になったもののハリーもクリーチャーも互いが双方に激しい嫌悪感を抱いていました。それがハリーがレギュラスの偽のロケットをクリーチャーに授与した事で劇的に好転しました。

果たしてクリーチャーは12番地でヤックスリーと対面をしたのか?それは不明ですがクリーチャーはハリーたちが帰って来なかった事を受けてホグワーツに戻りました。ハリーがそれを知ったのは翌年の5月の事だったのです。

そこにはハリーを巡って激しく掴み合いの喧嘩までしたドビーがいますよね。今度は一転してハリーの事を「ハリー様」と何とファーストネームに「様」つきで呼ぶほどになりハリーの事を大好きになって戻って来ましたね。

ドビーもクリーチャーもまたようやくハリーの素晴らしさが判ったと大喜びしたんでしょうね。ハリーとクリーチャーがそうなったようにドビーとクリーチャーの関係もまた劇的に好転して2人は仲良しになったんでしょうね。

そんなドビーを雇ったのもクリーチャーをハリーに所有させるよう取り計らったのもアルバス・ダンブルドアというわけなんですよね。

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