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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

ついについにやって来ました。入念な下準備の末にハリーとハーマイオニーはハリーの生まれ故郷であるゴドリックの谷にやって来ました。そして何と2人がゴドリックの谷にやって来たその日はクリスマス・イブでした。教会の墓地に辿り着くとハーマイオニーが最初に見つけた墓は?(全3項目)

3-1.ついに故郷に!
ハリーの生まれ故郷のゴドリックの谷に「姿現わし」をするとハリーとハーマイオニーは雪深い小道に手を繋いで立っていました。この足元に深く積もる雪は想定外だったようでハーマイオニーはこう呟いたというわけです。

「こんなに雪が!どうして雪の事を考えなかったのかしら?あれだけ念入りに準備したのに雪に足跡が残るわ!消すしかないわね。前を歩いて頂戴。私が消すわ」

姿を隠したまま足跡を魔法で消して歩くなどハリーはそんなパントマイムの馬のような格好で村に入りたくなかったので「マントを脱ごうよ」と言いました。ハリーがそう言うとハーマイオニーは怯えたような顔をしました。

「大丈夫だから。僕たちだとは分らない姿をしているしそれに周りに誰もいないよ」

ハリーがマントをしまって2人はマントに煩わされずに歩きました。何軒もの小さな家の前を通り過ぎる2人の顔を氷のように冷たい空気が刺しました。ジェームズとリリーがかつて暮らした家もこうした中の1つかもしれない。

バチルダが今も住む家もそうかもしれない。そんな事を思いつつハリーは1軒1軒の入口の扉や雪の積もった屋根に玄関先をじっと眺め見覚えのある家はないかと探しましたが心の奥では思い出す事などないと判っていました。

この村を離れた時ハリーはまだ1才になったばかりでした。その上そのかつて住んでいた家が見えるかどうか定かではありませんでした。そこには「忠誠の術」がかけられていたからです。かけた者が死んだらどうなるのか?

ハリーは知りませんでした。2人の歩いている小道が左に曲がり村の中心の小さな広場が目の前に現れました。豆電球の灯りでぐるりと囲まれた広場の真ん中に戦争記念碑のような物が見えクリスマスツリーが飾られています。

ツリーはくたびれたような感じでその一部を覆っています。店が数軒に郵便局とパブが1軒あり小さな教会もあります。教会のステンドグラスが広場の向こう側で宝石のように眩く光り広場の雪は踏み固められていたのでした。

人々が1日中歩いた所は固くつるつるしていました。とにもかくにもこうしてハリーは物心ついてから初めて故郷の土を踏んだのです。

3-2.戦争記念碑が!
2人の前を行き交う村人の姿が街灯の明かりで時々照らし出されました。パブの扉が一度開いてまた閉まり笑い声やポップスが一瞬だけ流れ出ました。やがて小さな教会からはクリスマス・キャロルが聞こえて来たんですよね。

「ハリー今日はクリスマス・イブだわ!」
「そうだっけ?」

ハリーは日付の感覚を失っていました。2人とも何週間も新聞を読んでいませんでした。ハーマイオニーは教会を見つめつつ「間違いないわ」と言いました。続けてハーマイオニーがこう言いハリーは思わずぞくりとしました。

「お2人は。お2人ともあそこにいらっしゃるんでしょう?あなたのお父様とお母様あの後ろに墓地が見えるわ」

ハリーの気持ちは興奮を通り越してむしろ恐怖に近い心情でした。これほどまで近づいた今本当に見たいのかどうかハリーには分らなくなっていました。ハーマイオニーはおそらくそんなハリーの気持ちを察したようでした。

ハリーの手を取って初めて先に立ちハリーを引っ張りました。しかしハーマイオニーは広場の中ほどで突然立ち止まり「ハリー見て!」と言うと戦争記念碑を指差しました。戦争記念碑が様変わりしていたからなんですよね。

2人がそばを通り過ぎると同時に数多くの名前が刻まれたオベリスクではなく3人の像が建っていて眼鏡を掛けたくしゃくしゃな髪の男性に髪の長い優しく美しい顔の女性に母親の両腕に抱かれた男の子の像になっていました。

各々の頭に柔らかな白い帽子のように雪が積もっています。ハリーは近寄って両親の顔をじっと見ました。像があるとは思ってもみなかった。石に刻まれた自分の姿を見るのは不思議な気持ちでした。額に傷痕はありません。

母親の腕に抱かれてハリーは幸せな赤ん坊でした。思う存分眺めた後ハリーは「さあ」と促して2人は再び教会に向かいました。道を渡ってからハリーが振り返ると3人の像は戦争記念碑に戻っていました。そしてついにでした。

教会に近づいて行くと歌声は段々と大きくなりました。まさに走馬灯のようにホグワーツの事が痛いほどに思い出されてハリーは胸が締め付けられました。そんな中には手編みのセーターを着たロンの姿もあったんですよね。

墓地の入口には1人ずつ入る狭い小開き門がありました。ハーマイオニーがその門をできるだけそっと開けて2人はすり抜けるように中に入りました。教会の扉までは踏み固められて滑りそうな雪道でしたがそこは違いました。

降り積もったままの深い雪でした。2人は教会の建物を回り込むようにして明るい窓の下の影を選んで雪の中に深い溝を刻んで進みました。こうしてハリーは初めて両親の墓参りをしに教会の墓地に足を踏み入れたんですよね。

3-3.ハーマイオニーが見つけた墓は?
教会の裏は雪の毛布に覆われ綿帽子を被った墓石が何列も突き出ていました。青白く光る雪の所々にはステンドグラスの灯りが映り点々と赤や金色や緑に眩く光っています。ハリーは一番手前の墓に近づくとこう言いました。

「これ見てアボット家だ。ハンナの遠い先祖かもしれない!」

ハリーのこの言葉を聞きハーマイオニーは「声を低くして頂戴」と哀願しました。屈み込んでは古い墓石に刻まれた文字を判読しながら2人は次第に墓地の奥へと入り込みました。警戒のほうも決して怠ってはいませんでした。

時々闇を透かして誰にも追けられていない事を確かめるのも忘れませんでした。ハーマイオニーが二列後ろの墓石の所から「ハリーここ!」と呼びかけてハリーは自分の鼓動をはっきりと感じながら雪を掻き分け戻りました。

ハーマイオニーは黒い墓石を指していました。あちらこちらが苔むして凍りついた御影石でハリーは屈んで覗き込みました。それはハリーの両親の墓ではなくてケンドラとアリアナ・ダンブルドア母娘の墓だったんですよね。

「汝の財宝(たから)のある所には汝の心もあるべし」

こう引用文が刻まれていました。リータ・スキーターもミュリエルも事実の一部は捉えていた。その事を示す墓石でした。ダンブルドアの家族は間違いなくこのゴドリックの谷に住んでその内の何人かはこの地で死んだんだ。

墓は話に聞く事より目にするほうが辛いとハリーは思いました。ダンブルドアも自分もこの墓地に深い絆を持っていた。その事を自分に話してくれるべきだったのに2人の絆をダンブルドアは一度たりとも分かち合わなかった。

ハリーはどうしてもそう考えてしまいました。2人でここを訪れる事もできたのだ。一瞬ハリーはダンブルドアと一緒にここに来る場面を想像しました。どんなに強い絆を感じられた事か。どれだけ大きな意味を持っただろう。

しかしダンブルドアにとっては両方の家族が同じ墓地に並んで眠っているという事実など取るに足らない偶然でありダンブルドアが自分にやらせようとした仕事とはおそらく無関係だったんだろうとハリーは思ったのでした。

今日の最後に
ハリーはゴドリックの谷の教会墓地にある母ケンドラと妹アリアナの墓を見て何故ダンブルドア校長は生きている内に一緒にここに立ち墓参りをしてくれなかったのだろうかと苛立ちと憤りを感じたというわけなんですよね。

でもアルバス・ダンブルドアにはそれができない理由と事情があったと私はそう思いますね。何故ならば昨年度生きている内にそれをやってしまったら17才になったハリーはゴドリックの谷を訪れない事が明らかだからです。

ヴォルデモートは自由の身になったハリーが両親の墓参りをするためにゴドリックの谷に行くと予想しているだろう。これがハリーがゴドリックの谷に行く事を反対するハーマイオニーの理由でしたよね。でも2人は来ました。

それはハーマイオニーが分魂箱を破壊する事のできるグリフィンドールの剣をダンブルドアがゴドリックの谷に住むバチルダ・バグショットに預けたのではと推測したからです。だから危険を承知の上で2人は来たんですよね。

しかし前回の記事でも触れたようにハリーはこの地でとてつもない重大な試練を抱える事になります。でもその試練を乗り越えなければハリーは雌雄を決する最後の対決でヴォルデモートに勝利する事ができないんですよね。

だからダンブルドアはこの選択をしたのです。

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