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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

ロンはグリフィンドールの剣を振り下ろしヴォルデモートの分魂箱の金のロケットはついに破壊されました。ハリーとロンは改めて再会を互いに喜び合い2人はテントに戻って来ました。そしてロンは今度はハーマイオニーとの再会を果たしたのですが・・・(全3項目)

3-1.ついに分魂箱を破壊して
震える両腕でロンが剣を高く振りかざしたのでハリーは「やるんだロン!」と叫びました。するとロンはハリーに顔を向けました。ハリーはそのロンの両目に赤い色が走るのを見たように思って「ロン?」と問いかけました。

剣が光り振り下ろされました。ハリーは飛び退いて剣を避けました。鋭い金属音と長々しい叫び声が聞こえてハリーは雪に足を取られながらもくるりと振り向き杖を構えて身を守ろうとしましたが戦う相手はいませんでした。

自分自身とハーマイオニーの怪物版は消えていました。剣をだらりと下げたロンだけが平らな岩の上に置かれたロケットの残骸を見下ろし立っていました。それを見てハリーはゆっくりとロンのほうへ歩み寄って行きました。

何を言うべきか?何をすべきか?ハリーには分りませんでした。ロンが荒い息をしていたからです。両目はもう赤くなくいつものブルーに戻っていましたが涙に濡れていて分魂箱をついに破壊したという感慨はないようです。

ハリーは涙を見なかったふりをして屈み込むと破壊された分魂箱を拾い上げました。ロンは2つの窓のガラスを貫いていました。リドルの両眼は消え去っていました。染みのついた絹の裏地が微かに煙を上げていたんですよね。

分魂箱の中に息づいていた魂の欠片は最後にロンを責め苛んで消え去りました。ロンが剣を落としてガチャンと音を立てました。ロンはがっくりと膝を折って両腕で頭を抱えました。ロンは震えているが寒さのせいではない。

それがハリーには判りました。ハリーは壊れたロケットをポケットに押し込みました。そしてロンの脇に膝をついて片手をそっとロンの肩に置きました。ロンがその手を振り払わなかったのは良い徴だとハリーは思いました。

3-2.固く抱き合うハリーとロン
ハリーはロンの顔が隠れているのを有難く思いながらそっとこう話しかけました。ハーマイオニーは1週間泣いていた。僕に見られないようにしていただけでもっと長かったかもしれない。互いに口も利かない夜が随分あった。

「君がいなくなってしまったら」ここまででハリーの言葉は終わり最後まで言えませんでした。ロンが戻って来た今になってハリーは初めてロンの不在がハーマイオニーと自分にとってどんな大きな痛手だったか判りました。

それもはっきりと判りました。ハリーは今度は「ハーマイオニーは妹みたいな人なんだ。妹のような気持ちで愛しているしハーマイオニーの僕の対する気持ちも同じだと思う」とハーマイオニーについて語り始めたのでした。

「ずっとそうだった。君にはそれが判っていると思っていた」

最後にこう言ってハーマイオニーについて語り終えるとロンは答えませんでしたがハリーから顔を背けて大きな音を立てて袖で洟(はな)をかみました。ハリーは再び立ち上がるとロンの大きなリュックサックまで歩きました。

溺れる自分を救おうとロンが走りながら放り投げたのだろう。数メートル先に置かれていたそのリュックサックを背負うとハリーはロンのそばに戻りました。ロンはよろめきながら立ち上がりハリーが近づくのを待ちました。

泣いた目は真っ赤でしたが落ち着いていました。それからロンは声を詰まらせて「すまなかった。いなくなってすまなかった。本当に僕は。僕は」と最後に言い淀んだその後にロンは暗闇を見回したというわけなんですよね。

どこかから自分を罵倒する言葉が襲ってくれないか。その言葉が自分の口を突いて出て来てくれないかと願っているようでした。そんなロンの気持ちをそして願いを察してハリーはロンに向かってこう言ったというわけです。

「君は今晩その埋め合わせをしたよ。剣を手に入れて分魂箱をやっつけて。僕の命を救って」

ロンは「実際の僕よりもずっとかっこよく聞こえるな」と言ってハリーは「こういう事って実際よりもかっこよく聞こえるものさ。そういうものなんだってもう何年も前から君に教えようとしてたんだけどな」と応えました。

ハリーとロンは同時に歩み寄って抱き合いました。ハリーはまだぐしょぐしょのロンの上着の背を厭わずにしっかりと抱き締めました。そして互いに相手を離しながらハリーがロンに向かってこう言ったというわけですよね。

「さあそれじゃ後はテントを再発見するだけだな」

3-3.ハーマイオニーとの再会
それは難しい事ではありませんでした。銀色の牝鹿と暗い森を歩いた時は遠いように思いましたがロンがそばにいると帰り道は驚くほど近く感じられました。ハリーはハーマイオニーを起こすのが待ち切れない気持ちでした。

興奮で小躍りをしながらハリーはテントに入りました。ロンはその後ろから遠慮がちに入って来ました。唯一の明かりは床に置かれたボウルで微かに揺らめいているリンドウ色の炎だけでした。ここは素晴らしく温かでした。

凍った池に飛び込んだ後だったからです。ハーマイオニーは毛布に包(くる)まり丸くなってぐっすり眠っていました。ハリーが何回か呼んでも身動きもしません。そしてついにハーマイオニーが目覚める時がやって来ました。

「ハーマイオニー!」

もぞもぞっと動いた後ハーマイオニーは素早く身を起こし顔にかかる髪の毛を払い退けると「何かあったの?ハリー?あなた大丈夫?」と矢継ぎ早に訊いて来ました。そんなハーマイオニーにハリーはこう答えたんですよね。

「大丈夫だ。全て大丈夫。大丈夫以上だよ。僕最高だ。誰かさんがいるよ」

ハーマイオニーは「何を言ってるの?誰かさんて?」と言うとロンを見ました。ロンは剣を持ってすり切れた絨毯に水を滴らせながら立っていました。ハリーは薄暗い隅のほうに引っ込みロンのリュックサックを下しました。

そしてテントの布地の背景に溶け込もうとしました。ハーマイオニーは簡易ベッドから滑り降りロンの青ざめた顔をしっかり見据えて夢遊病者のようにロンのほうへと歩いて行きました。唇を少し開けると目を見開きました。

それからロンのすぐ前で止まりました。ロンは弱々しく期待を込めて微笑みかけると両腕を半分挙げました。ハーマイオニーはその腕に飛び込みました。しかし残念ながらハリーのように即座に大歓迎とはなりませんでした。

手の届く所をむやみやたらと打ったのです。ロンはその痛みに大声を上げる事になってしまったというわけなんですよね。

今日の最後に
分魂箱から出て来たリドル・ハリーとリドル・ハーマイオニーは無遠慮にもロンがハリーとハーマイオニーにも打ち明けていなかった内なる憂いや葛藤を全てあからさまにぶちあげてハリーに知らしめてしまったんですよね。

随分色々と暴露してくれました。自分たちはロンがいないほうか良かったとか幸せだったとかいなくなって喜んでいたとも言いましたよね。2人でロンの愚かさや臆病さや思い上がりを笑っていたなんてぶちまけたんですよね。

ロンになんか誰も目もくれない。ハリー・ポッターと並んだら誰が注目するというんだ?選ばれし者に比べたら何をしたというんだ?生き残った男の子に比べたら一体何なんだとも言いましたよね。それだけではありません。

母親の愛情がいつも一番少なかった。母親は娘が欲しかったのだ。今も愛されていない。その娘はハリーのほうを好んだ。ロンはいつも2番目だ。永遠に誰かの陰だ。母親は息子にするならハリーのほうを選ぶとも言いました。

息子にするならロンよりハリーのほうがいい。喜んで取り替えるとも言いました。女だってハリーを選ぶ。誰がロンなんかを選ぶとも言いました。ハリーに比べればロンなんてクズだとも言いました。ところがなんですよね。

これらは全てロンの思い込みに過ぎないのです。ハリーはこれらの事を一考だにせず一言も触れず戻って来たロンを受け入れました。こんな風に思っていた自分が馬鹿だったと気づいてロンは気持ちを落ち着かせたのでした。

だからアルバス・ダンブルドアはリドル・ハリーとリドル・ハーマイオニーを通じてロンのそんな思いを吐露させたというわけなんですよね。

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