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グリモールド・プレイス12番地の不死鳥の騎士団本部で初めて寝起きをしたハリーは客間のドクシー退治に駆り出されました。そこでフレッドとジョージから「ずる休みスナックボックス」の事を聞いたり正午過ぎにはマンダンガスが例の盗品の大鍋を持って来たりもしました。そして・・・(全3項目)

3-1.フレッドとジョージの2人から
グリモールド・プレイス12番地の不死鳥の騎士団本部で初めて寝起きをしたハリーは翌朝ジョージに起こされて客間のドクシー退治に駆り出される事になりました。そこで聞いたのが「ずる休みスナックボックス」の事です。

2色の噛みキャンディで両半分の色が暗号になっているんだそうです。ハリーが最初に聞いたのは「ゲーゲー・トローチ」でオレンジ色の半分を噛むとゲーゲー吐く。すると慌てて教室から出され医務室に急げという事になる。

しかしその道すがらで残り半分の紫色を飲み込むとたちまちあなたは元気一杯。無益な退屈さに奪われるはずの1時間をお好み通りの趣味の活動に従事できるという優れ物と広告の謳い文句にはそう書くつもりなのだそうです。

おばさんの視界からじりじりと抜け出して来たフレッドが医務室に向かってからの説明をハリーに囁きました。フレッドは床にこぼれ落ちたドクシーを2~3匹さっと拾ってポケットに入れるとハリーにこう言ったのでした。

「だけどもうちょい作業が残ってるんだ。今の所実験台にちょいと問題があってゲーゲー吐き続けなもんだから紫のほうを飲み込む間がないのさ」

ハリーが「実験台?」と訊くとフレッドが「俺たちさ。代わりばんこに飲んでる。ジョージは気絶キャンディをやったし鼻血ヌルヌル・ヌガーは2人とも試したし」と答えました。それを受けジョージがこう言ったんですよね。

「お袋は俺たちが決闘したと思ってるんだ」

ハリーはノズルの調節をするふりをしながらこっそりと「それじゃ悪戯専門店は続いているんだね?」と訊きました。この問いにフレッドがさらに声を落としてこう答えました。相変わらずおばさんを警戒していたからです。

「うーんまだ店を持つチャンスがないけど。だから今んとこ通販でやってるんだ。先週日刊予言者新聞に広告を出した」

ちょうどその時おばさんは次の攻撃に備えてスカーフで額を拭った所でした。ここでジョージが「みんな君のお陰だぜ兄弟」と言って来ました。心配は無用でお袋は「日刊予言者新聞」に載せた広告には全然気づいていない。

もう「日刊予言者新聞」を読んでいないそうです。何故ならハリーやダンブルドアの事で新聞の内容が嘘八百なんだからそうです。フレッドとジョージの悪戯専門店は続いている。それを聞いてハリーはにやっと笑いました。

3-2.正午を過ぎて
三大魔法学校対抗試合の優勝賞金一千ガリオンをフレッドとジョージに無理やり受け取らせて悪戯専門店を開業したいという志の実現をハリーは助けました。しかし2人の計画の推進にハリーが関わっているのはバレていない。

おばさんが知らないというのはうれしいとハリーは思いました。おばさんは2人の息子の将来に悪戯専門店の経営はふさわしくないと考えているからです。一方客間のカーテンのドクシー駆除には何と午前中丸々かかりました。

おばさんが覆面スカーフを取ったのは正午を過ぎてからでした。おばさんはクッションの凹んだ肘掛椅子にドサッと腰を下しましたがギャッと悲鳴を上げると飛び上がりました。シリウスの忘れ物が置いてあったからでした。

死んだネズミの袋でした。カーテンはもうブンブンとは言わなくなりスプレーの集中攻撃で湿りだらりと垂れ下がっていました。その下のバケツには気絶したドクシーが詰め込まれ脇には黒い卵の入ったボウルがありました。

クルックシャンクスがボウルをフンフンと嗅ぎフレッドとジョージは「欲しくて堪らない」という顔をしてちらちらと見ていました。おばさんは暖炉の両脇にある埃を被ったガラス扉の飾り棚を指差してこう言ったのでした。

「こっちのほうは午後にやっつけましょう」

飾り棚の中には奇妙な物が雑多に詰め込まれていました。錆びた短剣類に鉤爪にとぐろを巻いた蛇の抜け殻にハリーが読めない文字を刻んだ黒く変色した銀の箱が幾つかに装飾的なクリスタルの瓶なんて物もあったのでした。

クリスタルの瓶は一番気持ちの悪い物で大粒の1つのオパールの栓が嵌め込まれ中にたっぷりと入っているのは血に違いないとハリーは思いました。玄関のベルがまたカランカランと鳴って全員の目がおばさんに集まりました。

またしてもブラック夫人の金切り声が階下から聞こえて来ました。おばさんはネズミ袋を引っ掴むと「ここにいなさい。サンドイッチを取って来ますからね」ときっぱりと言い渡して客間から出て行ったというわけですよね。

おばさんは客間から出る時きっちり扉を閉めました。その途端に全員が一斉に扉ではなく窓際に駆け寄り玄関の石段を見下ろしました。赤茶色のもじゃもじゃ頭のてっぺんと積み上げた大鍋が危なげにふらふら揺れています。

「マンダンガスだわ!大鍋をあんなに沢山どうするつもりかしら?」

こう言うハーマイオニーにハリーが「安全な置き場所を探してるんじゃないかな。僕を見張っているはずだったあの晩取り引きしてたんだろ?胡散臭い大鍋の?」と答えるとフレッドが「うんそうだ!」と言ったんですよね。

その時に玄関の扉が開いてマンダンガスがよっこらしょと大鍋を運び込んだので窓からは見えなくなりました。フレッドとジョージは「うへー。お袋はお気に召さないぞ」とそう言うと今度は扉に近寄って耳を澄ませました。

「マンダンガスがシリウスとキングズリーに話してる。よく聞こえねえな。伸び耳の危険を冒すか?」

フレッドがしかめっ面で耳をそばだてながらこう呟きました。するとジョージが「その価値ありかもな。こっそり上まで行って一組取って来るか」とまで言ったまさにその瞬間でした。階下で大音響が炸裂をしたんですよね。

「伸び耳」は用無しになりました。ウィーズリーおばさんが声を限りにこう叫んでいるのが全員に聞き取れました。

「ここは盗品の隠し場所じゃありません!」

3-3.客間に新たに入って来たのは?
「お袋が誰か他の奴を怒鳴りつけるのを聞くのはいいもんだ」フレッドはこう言うと満足気ににっこりしながら扉を僅かに開けおばさんの声がもっとよく部屋中に行き渡るようにし「気分が変わって中々いい」と言いました。

「無責任もいいとこだわ。それでなくても色々大変なのにその上あんたがこの家に盗品の大鍋を引きずり込むなんて」

すると今度はジョージが「あの馬鹿どもお袋の調子を上げてるぜ。早いとこ矛先を逸らさないとお袋さん段々熱くなって何時間でも続けるぞ」と頭を振り振り言いました。それからハリーに向かってこうも言ったんですよね。

「しかもハリー。マンダンガスが君を見張っているはずだったのにドロンしてからお袋はあいつを怒鳴りたくてずっとうずうずしてたんだ。ほーら来た。またシリウスのママだ」

おばさんの声はホールの肖像画の悲鳴と叫びの再開で掻き消されてしまいました。ジョージは「こいつは聞きたくない」とばかりに騒音を抑えるために扉を閉めようとしましたが閉め切る前に入り込んで来た者がいました。

屋敷しもべ妖精のクリーチャーです。腹に腰布のように巻いた汚らしいボロ以外は素っ裸で相当の年寄りに見えました。皮膚は体の数倍もあるかのようにだぶつき屋敷しもべ妖精に共通の禿げ頭でコウモリのような大耳です。

その大耳からぼうぼうと白髪が生えていました。どんよりとした灰色の目は血走り肉づきのいい大きな鼻は豚のようでした。クリーチャーはハリーにも他の誰にも全く関心を示しません。まるで誰も見えないかのようでした。

背中を丸めゆっくりと執拗に部屋の向こう側まで歩きながらひっきりなしに食用ガエルのような太いかすれた声で何かをブツブツ呟いていました。口にしているのは差別用語満載の誹謗中傷の数々でこんな言葉だったのです。

「ドブ臭い。おまけに罪人だ。あの女も同類だ。いやらしい血を裏切る者。そのガキどもが奥様のお屋敷を荒らして。ああお可哀想な奥様」

「お屋敷にカスどもが入り込んだ事をお知りになったらこのクリーチャーに何と仰せられる事か。おお何たる恥辱。穢れた血。狼人間。裏切り者。泥棒めら。哀れなこのクリーチャーはどうすればいいのだろう」

とまあ呆れるほどに凄まじい内容というわけです。

今日の最後に
ハリーとダンブルドアの事で嘘八百だからお袋は「日刊予言者新聞」を読んでいない。そのためハリーがフレッドとジョージの悪戯専門店開業に三校対抗試合の優勝賞金一千ガリオンを出して関わっている事はバレていない。

だからウィーズリーおばさんは2人が新聞に悪戯専門店の広告を掲載している事を気づいていないんだそうです。でもハーマイオニーは「敵が何と言っているのか知る必要がある」と称し「日刊予言者新聞」を読んでいました。

したがって私はハーマイオニーはフレッドとジョージが新聞に悪戯専門店の広告を載せていた事を知っていたとそう思います。それならば何故ハーマイオニーは2人に広告の掲載を辞めなさいとは言わなかったんでしょうか?

ハーマイオニーはクィディッチ・ワールドカップの決勝戦の際にフレッドとジョージが全財産をルード・バクマン氏に賭けで預けて失ってしまった事は聞いて知っていました。だからそもそも2人には開業をする資金がない。

そう思っているので「できるわけがない」と静観しているというわけなんですよね。ハリーもまた一千ガリオンをフレッドとジョージに提供した事がバレればハーマイオニーが怒るのが判り切っているので黙っているのです。

そういう事というわけです。
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