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正午過ぎにマンダンガス・フレッチャーが例の盗品の大鍋を持ち込んで来たためホールで一騒動が勃発する事となりました。その騒ぎをよく聞こうとフレッドが客間の扉を開けたら屋敷しもべ妖精のクリーチャーが入って来ました。するとクリーチャーはご主人様のシリウスに対して・・・(全3項目)

3-1.クリーチャー
フレッドは扉をピシャリと閉めながら大声で「おーいクリーチャー」と呼びかけました。するとクリーチャーはぱたりと止まって呟くのを辞めて大袈裟な一方で嘘臭い様子で驚いてみせました。そしてこう言ったんですよね。

「クリーチャーめはお若い旦那様に気づきませんで」

こう言うとクリーチャーは後ろを向いてフレッドにお辞儀をしました。そしてうつむいて絨毯を見たままはっきりと聞き取れる声でその後を続けて「血を裏切る者のいやらしいガキめ」とそう言ったというわけなんですよね。

「え?最後に何て言ったか分からなかったけど」

ジョージがこう訊くとクリーチャーは今度はジョージにお辞儀をしながら「クリーチャーは何も申しません」と言いました。それからクリーチャーは低い声ではっきりとこう付け加えました。またもや誹謗中傷の一言でした。

「それにその双子の片割れ。異常な野獣め。こいつら」

ハリーは笑っていいのやらどうやら分りませんでした。クリーチャーは体を起こし全員を憎々しげに見つめて誰も自分の言う事が聞こえないと信じ切っているようでした。そのためその後もブツブツ言い続けていたのでした。

「それに穢れた血め。図々しく鉄面皮で立っている。ああ奥様がお知りになったらああどんなにお嘆きか。それに1人新顔の子がいる。クリーチャーは名前を知らない。ここで何をしてるのか?クリーチャーは知らない」

するとハーマイオニーが遠慮がちに「こちらハリーよ。クリーチャー。ハリー・ポッターよ」とハリーの事を紹介しました。クリーチャーは濁った目をかっと見開き前よりもっと早口になり怒り狂ってこう呟いたんですよね。

「穢れた血がクリーチャーに友達顔で話しかける。クリーチャーめがこんな連中と一緒にいる所を奥様がご覧になったらああ奥様は何と仰せられる事か」

するとロンとジニーが黙っていませんでした。

3-2.クリーチャーは何のために客間に?
ロンとジニーは激昂すると「ハーマイオニーを穢れた血なんて呼ぶな!」と同時に言いました。しかしいかなる所でもどんな状況でも屋敷しもべ妖精を徹底的に擁護するハーマイオニーはこう囁いたというわけなんですよね。

「いいのよ。正気じゃないのよ。何を言ってるのか分ってないんだから」

そんなハーマイオニーにフレッドが「甘いぞハーマイオニー。こいつは何を言ってるのかちゃーんと判ってるんだ」とクリーチャーの事を「嫌な奴」と睨みながら言いました。一方クリーチャーはまだハリーを見ていました。

「本当だろうか?ハリー・ポッター?クリーチャーには傷痕が見える。本当に違いない。闇の帝王を止めた男の子。どうやって止めたのかクリーチャーは知りたい」

ハリーを見ながらこう呟くクリーチャーにフレッドが「みんな知りたいさクリーチャー」と言って今度はジョージが「ところで一体何の用だい?」と訊きました。するとクリーチャーはこう答えて誤魔化したというわけです。

「クリーチャーめは掃除をしております」

するとハリーの後ろで声がして「見え透いた事を」と言う人がいました。シリウスが客間に戻って来ていました。戸口から苦々しげにクリーチャーの事を睨みつけています。ホールの肖像画たちの騒ぎは静まっていたのでした。

ウィーズリーおばさんとマンダンガスの議論は厨房に縺れ込んだようです。シリウスの姿を見るとクリーチャーは身を躍らせ馬鹿丁寧に頭を下げて鼻を床に押しつけました。シリウスはそんなクリーチャーにこう言いました。

「ちゃんと立つんだ。さあ一体何が狙いだ?」

苛立ちながらこう訊くシリウスにクリーチャーは「クリーチャーめは掃除をしております」と同じ言葉を繰り返しました。そして次に「クリーチャーめは高貴なブラック家にお仕えするために生きております」と言いました。

「そのブラック家は日に日にますますブラックになっている。汚らしい」

シリウスがこう言うとクリーチャーは「ご主人様はいつもご冗談がお好きでした」と言いもう一度お辞儀をした後に低い声で「ご主人様は母君の心をめちゃめちゃにしたひどい恩知らずの卑劣漢でした」とも言ったのでした。

「クリーチャー。私の母に心などなかった。母は怨念だけで生き続けた」

そんなクリーチャーにシリウスはこうばしりと言いました。クリーチャーはしゃべりながらまたお辞儀をしました。クリーチャーは憤慨し「ご主人様の仰せの通りです」と呟くと言葉を尽くしてシリウスを罵倒したのでした。

「ご主人様は母君の靴の泥を拭くのにもふさわしくない。ああお可哀想な奥様。クリーチャーがこの方にお仕えしているのをご覧になったら何と仰せられるか。どんなにこの人をお嫌いになられていたか」

さらに「この方がどんなに奥様を失望させたか」と言うクリーチャーにシリウスは再び「何が狙いだと聞いている」と冷たく言いました。クリーチャーは掃除をしているふりをして現われた時の行動は決まっているそうです。

自分たちが捨ててしまわないようにクリーチャーは必ず何かをくすねて自分の部屋に持って行くんだそうです。シリウスがこう指摘するとクリーチャーはこの屋敷であるべき場所から何かを動かした事はないと言いました。

「タペストリーが捨てられてしまったら奥様はクリーチャーめを決してお許しにはならない。七世紀もこの家に伝わるものを。クリーチャーは守らなければなりません」

「クリーチャーはご主人様や血を裏切る者やそのガキどもにそれを破壊させはいたしません」

クリーチャーはこれらの言葉を早口で言いました。七世紀もこの家に伝わるタペストリー。クリーチャーが守ろうとしていたのはこれだったのです。

3-3.出て行くその瞬間まで
シリウスは「そうじゃないかと思っていた」と言い蔑むような目つきで反対側の壁を見ました。そしてこう言ってクリーチャーにこの客間から出て行くように命じました。クリーチャーはこの命令には逆らえないようでした。

「あの女はあの裏にも永久粘着呪文をかけているだろう。間違いなくそうだ。しかしもし取り外せるなら私は必ずそうする。クリーチャーさあ立ち去れ」

シリウスに「立ち去れ」と命じられたのにも関わらずクリーチャーは最後の抵抗とばかりにのろのろと足を引きずるようにしてシリウスのそばを通り過ぎました。そしてありったけの嫌悪感を込めてシリウスを見たのでした。

そして部屋を出るまで呟き続けました。アズカバン帰りがクリーチャーに命令するとか奥様がお可哀想とか今のお屋敷の様子をご覧になったら何と仰せになるかとかカスどもが住んで奥様のお宝を捨てているとも言いました。

奥様はこんな奴は自分の息子ではないと仰せられた。それなのに戻って来た。その上に皆が人殺しだと言う。それを聞きシリウスはクリーチャーを締め出すとバタンと扉を閉めながら苛立ってこう言い放ったというわけです。

「ブツブツ言い続けろ。本当に人殺しになってやるぞ!」

そんなシリウスにハーマイオニーが「シリウス。クリーチャーは気が変なのよ。私たちには聞こえないと思っているのよ」と弁護をするように言いました。シリウスはそんなクリーチャーについてこう不満をぶちまけました。

「あいつは長いこと独りで居過ぎた。母の肖像画からの狂った命令を受け独り言を言って。しかしあいつは前からずっと腐った嫌な」

するとハーマイオニーは願いを込め「自由にしてあげさえすればもしかしたら」と言いました。しかしシリウスはにべもなく「自由にはできない。騎士団の事を知り過ぎている」と言ったその後シリウスはこうも言いました。

「それにいずれにせよショック死してしまうだろう。君からあいつにこの家を出てはどうかと言ってみるがいい。あいつがそれをどう受け止めるか」

シリウスは壁のほうに歩いて行きました。そこにはクリーチャーが守ろうとしていたタペストリーが壁一杯に掛かっていました。

今日の最後に
クリーチャーの事をとことん嫌うシリウスに対して「穢れた血」と呼ばれても決して怒ったりはせず徹底的にクリーチャーを庇うハーマイオニーと2人のクリーチャーに対する態度と対応は本当に極めて対照的なんですよね。

一方クリーチャーは初めて会ったハリーをハーマイオニーから紹介されて「闇の帝王を止めた男の子。どうやって止めたのかクリーチャーは知りたい」とそう言っていますね。この事については非常に興味があるようですね。

しかしクリーチャーが「何故ハリーはヴォルデモートを凋落させる事ができたのか?」というこの原因を知りたがっている理由は「二度とあんな事があってはならない」とそう思っているからだと私はそのように思いますね。

この言葉を聞いてフレッドが「みんな知りたいさ」と言っていますがフレッドもクリーチャーも知りたいという気持ちは同じでも知りたい理由は違うというわけですね。つまりはこれは「同床異夢」というわけなんですよね。
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