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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

ハリーが夏休みをどう過ごしたのかをやったその後は毎年「ハリーはどこで開心術を発揮したのか?」を紹介するのが恒例という事になっています。5年生の夏休みの8月12日にハリーはアーサー氏が付き添って懲戒尋問に出廷するために魔法省に赴く事となりました。(全3項目)

3-1.懲戒尋問の朝
8月12日の懲戒尋問の朝ハリーは5時半にしかもまるで誰かが耳元で大声を出したかのように突然はっきりと目覚めました。暫くの間ハリーはじっと横になっていましたが懲戒尋問の事が頭の隅々まで埋め尽くされたのでした。

そのためついに耐えられなくなりハリーはベッドから飛び出してメガネを掛けて着替えると階段を下りて厨房へとやって来たのでした。ハリーは誰もいないだろうと思っていましたが扉の所まで来ると話し声が聞こえました。

扉を開けるとウィーズリー夫妻にシリウスとルーピンにトンクスがハリーを待ち受けていたかのように座っていました。全員着替えを済ませていましたがおばさんだけ紫のキルトの部屋着を羽織っていたというわけですよね。

ハリーが入って行くとおばさんが勢いよく立ち上がり「朝食ね」と言って杖を取り出し暖炉のほうに急いだその後に「何を食べる?オートミール?マフィン?ニシンの燻製?ベーコンエッグ?トースト?」と呼びかけました。

ハリーは「あの-トーストだけお願いします」と答えました。おばさんはマーマレードを塗ったトーストを2枚ハリーの前に置いてくれました。ハリーは何とか食べようとしましたがまるで絨毯を噛み締めているかのようです。

アーサー氏は今日は魔法使いのローブではなく細縞のズボンに袖口と腰の締まった古いボマージャケットを着ていました。話していたトンクスからハリーのほうに向き直ると「気分はどうかね?」とそう訊いて来たのでした。

肩をすくめるハリーにアーサー氏は元気づけるように「すぐ終わるよ。数時間後には無罪放免だ」と言いました。それからその場に居合わせたトンクスにルーピンとシリウスがそれぞれアドバイスをしてくれたというわけです。

アーサー氏は時間をチェックしてハリーのほうを見ると「そろそろ出かけよう。少し早いがここでぐずぐずしているより魔法省に行っていたほうがいいだろう」と言ってハリーはトーストを離し反射的に「OK」と応えました。

こうしてハリーはアーサー氏について厨房を出るとアーサー氏が玄関の閂を外して冷たい灰色の夜明けの外に出たというわけです。

3-2.地下鉄に乗って
2人で広場を足早に歩きながらハリーが「いつもは歩いて行くんじゃないでしょう?」と訊くとアーサー氏は「いやいつもは姿現わしで行く」と答えました。そして今回は「姿現わし」を使わない理由をこう説明したのでした。

「しかし当然君にはそれができないし完全に魔法を使わないやり方で向こうに到着するのが一番良いと思う。君の懲戒処分の理由を考えればそのほうが印象がいいし」

アーサー氏は片手をジャケットに突っ込んだままで歩いていました。その手が杖を握り締めている事をハリーは知っていました。すなわちハリーがその事を見抜いたのは開心術でだったというわけです。だから判ったのです。

荒れ果てた通りにはほとんど人影もありませんでしたがみすぼらしい小さな地下鉄の駅に辿り着くとそこは既に早朝の通勤客で一杯でした。いつもの事ですがマグルの日常の生活を身近に感じるとアーサー氏は興奮しました。

そんな感情をアーサー氏は抑え切れないというわけです。アーサー氏は自動券売機を指差して「全く素晴らしい。驚くべき思いつきだ」と囁きました。一方ハリーは極めて冷静沈着で「故障してるよ」と貼り紙を指差しました。

それでもアーサー氏は「そうか。しかしそれでも」と言うと券売機に向かって愛しげに笑顔を見せました。券売機が故障していたのでマグルのお金に疎いアーサー氏に代わりハリーが眠そうな顔の駅員から切符を買いました。

そして5分後ハリーとアーサー氏は地下鉄に乗ってロンドンの中心部に向かって揺られていました。アーサー氏は窓の上に貼ってある地下鉄の地図を心配そうに何度も確かめていたのでした。そして1つ1つ駅を数えたのでした。

「あと4駅だハリー。これであと3つになった。あと2つだハリー」

ロンドンの中心部の駅でブリーフケースを抱えたスーツ姿の男女の波に流されるようにハリーとアーサー氏は電車を降りました。エスカレーターを上って改札口を通って広い通りに出ると堂々たるビルが立ち並んでいました。

アーサー氏は改札口を通る際に自動改札機に切符が吸い込まれるのを見て大喜びでした。既に車で混雑する通りを歩きつつアーサー氏がポカンとして「ここはどこかな?」と言うのでハリーは一瞬心臓が止まると思いました。

あんなにひっきりなしに地図を見ていたのに降りる駅を間違えたんだろうかとハリーは思いました。しかし次の瞬間アーサー氏は「ああそうか。ハリーこっちだ」と言うとハリーを脇道に導いたその後にこう言ったのでした。

「すまん。何せ電車で来た事がないのでマグルの視点から見ると何もかもかなり違って見えたのでね。実を言うと私はまだ外来者用の入口を使った事がないんだ」

3-3.初めて魔法省へ
さらに歩いて行くと建物は段々小さくなり厳めしさはなくなりました。最後に辿り着いた通りは相当みすぼらしいオフィスが数軒とパブが1軒にゴミが溢れた大型ゴミ容器が1つありアーサー氏は「さあ着いた」と言いました。

ハリーは魔法省のある場所はもう少し感動的な所だろうと期待していましたが違いました。アーサー氏が着いたと言って指差したのは赤い古ぼけた電話ボックスでアーサー氏はその扉を開けハリーに先にお入りと言いました。

その電話ボックスはガラスが数枚なくなっていましたし後ろの壁は落書きだらけです。一体どういう事なのかわけが分りませんでしたがハリーは中に入りました。するとアーサー氏も入り込んで来たというわけなんですよね。

アーサー氏が扉を閉めるとぎゅうぎゅうでハリーの体は電話機に押しつけられていました。電話機を外そうとした野蛮人がいたらしく電話機は斜めになっていました。アーサー氏はハリー越しに受話器を取ったんですよね。

これも故障しているみたいだよとハリーがそう言うとアーサー氏は「いやいやこれは大丈夫」と応えてハリーの頭の上で受話器を持ちダイヤルを覗き込んで回し始めました。すると摩訶不思議な事が起こったというわけです。

ダイヤルが滑らかに回転し終わるとアーサー氏が手にした受話器ではなく電話ボックスの中から落ち着き払った女性の声が流れて来ました。しかも2人のすぐそばに姿の見えない女性がいるように大きくはっきり聞こえました。

「魔法省へようこそ。お名前とご用件をおっしゃってください」

何せ初めて外来者用入口を使ったのでアーサー氏も戸惑いましたが用件を伝えると落ち着き払った女性の声が応えて普通なら釣り銭が出て来るコイン返却口から「ハリー・ポッター懲戒尋問」と書いたバッジが出て来ました。

そして電話ボックスの床が揺れたと思うとゆっくり地面に潜り始めました。電話ボックスのガラス越しに地面が段々上昇しついに頭上まで真っ暗になるのをハリーははらはらしながら見つめました。何も見えなくなりました。

ハリーにはもっと長い時間に感じられましたが1分ほど経つと一筋の金色の光が射し込んで来て足下を照らしました。光は段々広がりハリーの体を照らしついに顔をも照らしました。女性の声がこう言ったというわけですよね。

「魔法省です。本日はご来省ありがとうございます」

今日の最後に
朝の5時半に目覚めハリーが厨房に降りて行くとそこにはウィーズリー夫妻とシリウスにルーピンとトンクスがハリーを待ち受けていたかのように座っていました。そこではルーピンがさりげない心遣いをしていたんですよね。

ハリーをちらっと見てそれからトンクスに話しかけました。ハリーは懲戒尋問を受けるプレッシャーが半端なくかかっていて腸がのた打ち回っていました。そのため会話に加わる必要がない事を有難く思ったというわけです。

当サイトでは以前にリーマス・ルーピンは極めて優秀な開心術士だとそう指摘しています。ハリーとルーピンの開心術に於ける大きな違いはハリーは全く自覚がないのに対してルーピンは自覚しているという所なんですよね。

ルーピンは先発護衛隊の1人としてプリベット通り4番地に来た時も「君を迎えに行きたいと名乗りを上げる人がびっくりするほど沢山いてね」とハリーの「どうしてこんなに大勢いるんだろう?」という疑問に答えています。

開心術でハリーの気持ちを読んだというわけなんですよね。

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