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何故ハリーの両親ポッター夫妻はヴォルデモートに殺害されたのか?それは何と父ジェームズの一番の親友でこの夏アズカバンを脱獄したシリウス・ブラックが裏切ったからだった。内緒にしていたこの事実を「三本の箒」に来たマクゴナガル先生を含む4人が全てハリーにぶちまけてしまいました。(全3項目)

3-1.ハリーの両親が死んだ事の経緯
それじゃシリウス・ブラックがポッター夫妻の「秘密の守人」に?マダム・ロスメルタが囁くようにこう訊くとマクゴナガル先生が「当然です」と答えました。そしてマクゴナガル先生はその理由の説明を始めたのでした。

ジェームズ・ポッターはシリウス・ブラックなら自分たちの居場所を教えるぐらいなら死を選ぶだろう。それにシリウス・ブラックも身を隠すつもりだとダンブルドアにそう伝えたんだそうです。ところがだったんですよね。

それでもまだダンブルドアは心配をしていた。ダンブルドアは自分がポッター夫妻の「秘密の守人」になろうと申し出たのだそうです。ダンブルドアはポッター夫妻に関する憂慮すべき確信を抱いていたというわけですよね。

「ダンブルドアはブラックを疑っていらした?」

こう訊くマダム・ロスメルタにマクゴナガル先生はダンブルドアには誰かポッター夫妻に近い者が2人の動きを「例のあの人」つまりはヴォルデモートに通報しているという確信があったと答えました。裏切り者がいたのです。

ダンブルドアはその少し前から味方の誰かが裏切ってヴォルデモートに相当の情報を流していると疑っていたとの事です。それでもジェームズ・ポッターはシリウス・ブラックを使うとそう主張したというわけなんですよね。

マダム・ロスメルタがそう訊くとファッジが重苦しい声で「そうだ」と答えました。そしてそれは「忠誠の術」をかけてから1週間も経っていない時だったんだそうです。シリウス・ブラックは2人を裏切ったのだそうです。

「ブラックが2人を裏切った?」

マダム・ロスメルタが囁き声でこう訊くとファッジが「まさにそうだ」と答えました。シリウス・ブラックは二重スパイの役目に疲れてヴォルデモートへの支持をおおっぴらに宣言しようとしていた。ところがだったのです。

シリウス・ブラックはポッター夫妻の死に合わせて宣言する計画だったらしい。ところが知っての通りヴォルデモートは幼いハリーのために凋落した。力も失いひどく弱体化し逃げ去った。全く嫌な立場に立たされたのです。

自分が裏切り者だと旗幟鮮明にした途端に自分の旗頭が倒れてしまった。逃げるしかなかった。ファッジがこう説明をするとハグリッドが「くそったれのあほんだらの裏切り者め!」と罵声を上げたというわけなんですよね。

この罵声でパブにいた人の半分が静まり返りマクゴナガル先生が「シーッ!」と注意したというわけですよね。

3-2.怒るハグリッドになだめるマクゴナガル先生
ハグリッドは「俺は奴に出会ったんだ」と言い歯噛みをしました。シリウス・ブラックに最後に出会ったのは自分に違いないとハグリッドは言いました。その後でシリウス・ブラックは13人もの人を殺害したというわけです。

あの家からハリーを助け出したのは自分だ!崩れた家からすぐにハリーを連れ出した。可哀想な小さなハリー。額に大きな傷を受け両親は死んでしまった。そんな所にシリウス・ブラックが姿を現したとの事なんだそうです。

いつもの空飛ぶオートバイに乗ってあそこに何の用で来たのかはハグリッドには思いもつかなかったのだそうです。シリウス・ブラックがリリーとジェームズの「秘密の守人」だとはハグリッドは知らなかったとの事でした。

ヴォルデモートの襲撃の知らせを聞きつけて何かできる事はないかと駆けつけて来たとハグリッドは思ったんだそうです。シリウス・ブラックは真っ青になって震えていたのだそうです。そこでハグリッドは何をしたのか?

「俺は殺人者の裏切り者を慰めたんだ!」

ハグリッドはこう吼えました。するとマクゴナガル先生が「ハグリッド!お願いだから声を低くして!」と言いました。ハグリッドはシリウス・ブラックはリリーとジェームズが死んだから取り乱していたと思ったそうです。

違うと自分に判るはずがない。シリウス・ブラックが気にしていたのはヴォルデモートだったんだ。そしてシリウス・ブラックが言うにはハリーを自分に渡してくれ。自分が名付け親とそうハグリッドに言ったのだそうです。

しかしハグリッドはシリウス・ブラックに言ったんだそうです。ハグリッドはダンブルドアに言われてハリーを叔父さんと叔母さんの所に連れて来るようにと言われていたのでシリウス・ブラックの申し出を断ったそうです。

シリウス・ブラックはゴチャゴチャ言ってはいたものの結局諦めた。そしてハリーを届けるのに自分のオートバイを使えとハグリッドに言ったんだそうです。シリウス・ブラックは自分にはもう必要がないと言ったそうです。

何かおかしいとその時に気づくべきだった。シリウス・ブラックはあのオートバイが気に入っていた。それを何故自分にくれる?何故もう必要がないんだ?ハグリッドはそのオートバイは目立ち過ぎるからと思ったそうです。

ダンブルドアはシリウス・ブラックがポッター夫妻の「秘密の守人」だという事を知っている。シリウス・ブラックはあの晩の内に逃げなくてはならないと判っていた。魔法省が追いかけて来るのも時間の問題と知っていた。

ハグリッドが言うにはもし自分がハリーをシリウス・ブラックに渡していたなら海のど真ん中あたりまで飛んだ所で無二の親友の息子のハリーを放り出していたに違いないとそう言うのです。誰だろうが何だろうが関係ない。

それはシリウス・ブラックが闇の陣営に与した魔法使いだからなんだそうです。ハグリッドが話し終わったその後は長い沈黙が続きました。それからマダム・ロスメルタが若干満足気にこう言ったというわけなんですよね。

「でも逃げ遂せなかったわね?魔法省が次の日に追い詰めたわ!」

ファッジが口惜しげに「あぁ魔法省だったらよかったのだが!」と言いました。何故ならシリウス・ブラックを見つけたのは魔法省ではなくてピーター・ペティグリューというポッター夫妻の友人の1人だったのだそうです。

悲しみで頭がおかしくなったのだろう。シリウス・ブラックがポッター夫妻の「秘密の守人」だと知っていたペティグリューは自らシリウス・ブラックを追った。その名前を聞いてマダム・ロスメルタはこう言ったのでした。

「ペティグリュー。ホグワーツにいた頃はいつも2人の後にくっついていたあの肥った小さな男の子かしら?」

この問いにマクゴナガル先生が「ブラックとポッターの事を英雄のように崇めていた子だった」と答えました。そしてピーター・ペティグリューについてこう言いマクゴナガル先生は後悔の念を滲ませたというわけですよね。

「能力から言ってあの2人の仲間には成り得なかった子です。私あの子には時に厳しく当たりましたわ。私が今どんなにそれを。どんなに悔いているか」

マクゴナガル先生は急に鼻風邪を引いたような声になりました。そんなマクゴナガル先生にファッジは「さあさあミネルバ」と優しく声をかけて「ペティグリューは英雄として死んだ」と慰めるように言ったというわけです。

もちろんそのマグルたちの記憶も消しましたが目撃者の証言ではペティグリューはシリウス・ブラックを追い詰めたんだそうです。泣きながら「リリーとジェームズが。シリウス!よくもそんな事を!」と言ったそうです。

それから杖を取り出そうとした。しかし当然の如くシリウス・ブラックのほうが速かった。ペティグリューは木っ端微塵に吹き飛ばされてしまったんだそうす。

3-3.何もかも全て
マクゴナガル先生は鼻をかみ擦(かす)れた声で言葉を途切れがちにしながら「馬鹿な子。間抜けな子。どうしようもなく決闘が下手な子でしたわ。魔法省に任せるべきでした」と言いましたがハグリッドはこう吼えました。

「俺なら俺がペティグリューのチビより先に奴と対決してたら杖なんかもたもた出さねえぞ。奴を引っこ抜いて。バラバラに。八つ裂きに」

これを聞いて今度はファッジがハグリッドに「馬鹿を言うもんじゃない」と厳しく言いました。魔法警察部隊から派遣される訓練された特殊部隊以外は追い詰められたシリウス・ブラックに太刀打ちをできる者はいなかった。

ファッジはそうだろうと言いました。ファッジはその時魔法惨事部の次官だったそうですがシリウス・ブラックがあれだけの人間を殺害した後に現場に到着した第一陣の1人だったそうです。あの光景が忘れられないそうです。

今でも時々夢に見るほどで道の真ん中には深くえぐれたクレーター。その底のほうで下水管に亀裂が入っていた。死体が累々。マグルたちは悲鳴を上げていた。そしてシリウス・ブラックがそこに仁王立ちになって笑っていた。

「その前にペティグリューの残骸が。血だらけのローブと僅かの。僅かの肉片が」

ファッジが最後に言葉を途切れがちにしてこう言うと鼻をかむ音が5人分聞こえてファッジが「さてそういう事なんだよロスメルタ」と擦れた低い声で言いました。そしてその後の経緯をこう説明したというわけなんですよね。

「ブラックは魔法警察部隊が20人がかりで連行しペティグリューは勲一等マーリン勲章を授与された。哀れなお母上にとってはこれが少しは慰めになった事だろう。ブラックはそれ以来ずっとアズカバンに収監されていた」

マダム・ロスメルタは長い溜め息をつくと「大臣ブラックは狂ってるというのは本当ですの?」と訊きました。ファッジは考えながらゆっくりと「そう言いたいがね」と答えました。つまりはそうではないというわけです。

ご主人様が敗北した事で確かに暫くは正気を失っていたと思う。ペティグリューやあれだけのマグルを殺害したのは追い詰められて自暴自棄になった男の仕業で残忍で何の意味もないとファッジはそう言ったというわけです。

ところが先日ファッジがアズカバンの見回りに行った時だったそうです。あそこの囚人は大方が暗い中に座り込んで独り言を言っているし正気じゃない。しかしシリウス・ブラックがあまりに正常なので驚いたんだそうです。

ファッジに対して全く筋の通った話し方をするので何だか意表を衝かれた気がしたのだそうです。シリウス・ブラックは単に退屈をしているだけのように見えてファッジに新聞を読み終わったらくれないかと言ったそうです。

その理由が洒落ていてクロスワードパズルが懐かしいからと言ったんだそうです。吸魂鬼がほとんど影響を与えていない事にファッジは大いに驚いたとの事でした。さらにはあそこでは最も厳しく監視されている1人だった。

昼も夜も吸魂鬼がシリウス・ブラックの独房のすぐ外にいたのだそうです。だけどそれならば何のために脱獄したのか?シリウス・ブラックはまたヴォルデモートを組むつもりなのか?マダム・ロスメルタはこう訊きました。

ファッジは言葉を濁しそれがシリウス・ブラックの最終的な企てと言えるだろうと答えましたが我々は近い内シリウス・ブラックを逮捕するだろうとファッジは言いました。ヴォルデモートが孤立無援ならそれはそれでよし。

しかしその一方でヴォルデモートの最も忠実な家来が戻って来たとなるとヴォルデモートがあっという間に復活してしまうかもしれない。考えただけでも身の毛がよだつとファッジはそう言ったのでした。その時の事でした。

「さあコーネリウス。校長と食事なさるおつもりなら城に戻ったほうがいいでしょう」

マクゴナガル先生がこう言いファッジにハグリッドとフリットウィック先生は「三本の箒」を出て行きました。マダム・ロスメルタはバーの裏側に消えました。こうして4人は洗いざらいハリーにぶちまけ行ってしまいました。

今日の最後に
新学期初日の9月1日にキングズ・クロス駅でアーサー・ウィーズリー氏はハリーに「君が出発する前にどうしても言っておかなければならない事がある」と緊張した声で言いハリーに対して警告を発したというわけですよね。

約束してくれ。私に誓ってくれ。どんな事があっても君が何を聞こうとシリウス・ブラックを探さないでくれとアーサー氏はハリーに言いました。アーサー氏にそう言われた時ハリーは言われた意味が理解できませんでした。

何故自分の命を狙っている人物を自分から探さなくてはならないんだとハリーは思ったのです。アーサー氏は前日にもシリウス・ブラックはアズカバンを破って出られたのだからホグワーツも破って入れると言っていました。

それは10月31日のハロウィンに起きてしまいましたね。アーサー氏の懸念は的中しました。ハリーは父ジェームズの無二の親友のシリウス・ブラックの裏切りでポッター夫妻が死んだという事をいずれは知ってしまうだろう。

そうアーサー氏は思ってハリーに警告を発したというわけです。そしてこうしてマクゴナガル先生を含む4人が全てをハリーに話してしまったというわけなんですよね。
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