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ハリーのシリウス・ブラックに対する憎しみはかつてないほどの烈しさでしたがクリスマスにはそんな思いをも忘れさせてくれる出来事が待ち受けていました。そしてハリーたちが大広間で昼食を取っているとそこにトレローニー先生が姿を現して一緒に食事を取る事になったのですが・・・(全3項目)

3-1.クリスマスになって
ハリーがシリウス・ブラックに対して抱いた憎しみは経験した事のない烈しさでしたがクリスマスにはそんな思いをもすっかり忘れされる出来事が待ち受けていました。到底信じ難い物がハリーの元に贈られて来たのでした。

クリスマスの朝ハリーはロンに枕を投げつけられて目が覚めました。ロンの元には今年もやはり母親のウィーズリーおばさんから栗色のセーターが届いていましたがハリーにもおばさんから真紅のセーターが届いていました。

胸の所にグリフィンドールのライオンを編み込んだ物で他にはお手製のミンスパイが1ダースと小さいクリスマス・ケーキにナッツ入り砂糖菓子が1箱届いていました。全部を脇に寄せるとその下に長くて薄い包みがありました。

包みを破ったハリーは息を呑みました。見事な箒が燦然と輝きながらハリーのベッドカバーの上に転がり出て来ました。ハリーがダイアゴン横丁で毎日通い詰めたあの夢の箒の「炎の雷・ファイアボルト」だったからでした。

手紙も何も入っておらず誰が贈り主なのか全く分りません。しかしその日の朝のグリフィンドール談話室はクリスマスの慈愛の心が地に満ち溢れというわけにはいきませんでした。またしても一悶着あったからなんですよね。

クルックシャンクスがロンの懐のスキャバーズに襲いかかったのです。ロンはその事で激昂しハーマイオニーもまたロンがクルックシャンクスを蹴飛ばそうとした事で怒り2人が互いに双方に立腹しているという有り様でした。

ハリーは2人が口を利くようにしようと努力する事も諦めて談話室に持って来たファイアボルトをしげしげ眺める事に没頭しました。これがまた何故かハーマイオニーの癇に障ったようで不快そうに箒をちらちら見ていました。

まるで箒までもクルックシャンクスを批判したと言わんばかりでした。昼食に大広間に下りて行くと各寮のテーブルは壁に立て掛けられ中央に1つだけテーブルが置かれて食器が12人分用意されていたというわけなんですよね。

ダンブルドア校長にマクゴナガル先生とスネイプにスプラウト先生とフリットウィック先生の諸先生方が並び管理人のフィルチも普段着ている茶色の上着ではなくて古びた黴臭い燕尾服姿でした。他に生徒は3人しかいません。

緊張でガチガチの1年生が2人にふてくされた顔のスリザリン生の5年生が1人でした。ハリーにロンとハーマイオニーの3人がテーブルに近づくとダンブルドアが「メリー・クリスマス!」と挨拶をしたというわけなんですよね。

3-2.再び大広間の扉が開いて
「これしかいないのだから寮のテーブルを使うのはいかにも愚かに見えたのでのう。さあお座り!お座り!」ダンブルドアがこう言ってハリーにロンとハーマイオニーはテーブルの隅に並んで座ったというわけなんですよね。

ダンブルドアがはしゃいで「クラッカーを!」と言うと大きな銀色のクラッカーの紐の端をスネイプに差し出しました。スネイプが渋々受け取って引っ張ると大砲のようなバーンという音がしてクラッカーは弾けたのでした。

するとハゲタカの剥製をてっぺんに載せた大きな魔女の三角帽子が出て来ました。ハリーはルーピン先生の最初の授業の際に職員室で退治したまね妖怪の事を思い出しロンに目配せをして2人でニヤリとしたというわけです。

ネビルがまね妖怪をおばあさんの格好をしたスネイプに変身させたのです。その時まね妖怪スネイプは頭にハゲタカの剥製を載せた帽子を被っていました。スネイプは唇を強く結ぶと帽子をダンブルドアへと押しやりました。

ダンブルドアはすぐに自分の三角帽子を脱いでそれを被ると「どんどん食べましょうぞ!」と一同に笑いかけながら食べるようにと促したのでした。そしてハリーがちょうどロースト・ポテトを取り分けているその時でした。

大広間の扉が再び開きトレローニー先生がまるで車輪がついているかのようにすーっと近づいて来ました。お祝いの席にふさわしいスパンコール飾りの緑のドレスを着ているのでハリーには一層煌く特大トンボに見えました。

ダンブルドアが立ち上がり「シビルこれはお珍しい!」と声をかけるとトレローニー先生はいつもの霧の彼方からのようなか細い声で水晶玉を見ていたら自分も驚いた。いつもの自分を捨て皆様とご一緒する姿が見えました。

運命が自分を促しているのを拒む事ができまして?そこで取り急ぎ塔を離れたので遅れましてご免あそばせ。こう言うトレローニー先生にダンブルドアは目を輝かせて「それはそれは」と言ったその後こう言ったんですよね。

「椅子をご用意いたさねばのう」

ダンブルドアは杖を振り空中に椅子を描き出しました。椅子は数秒間回転するとスネイプとマクゴナガル先生の間に落ちました。しかしトレローニー先生は巨大な目玉でテーブルを見渡した途端に小さく悲鳴を漏らしました。

トレローニー先生は動こうとしません。そしてダンブルドアに向かって「とても座れませんわ!」と訴えました。それは自分がテーブルに着くと「13人」になってしまうからだそうです。こんな不吉な数はないと言うのです。

「お忘れになってはいけません。13人が食事を共にする時最初に席を立つ者が最初に死ぬのですわ!」

こう言うトレローニー先生にマクゴナガル先生が苛立って「シビルその危険を冒しましょう。構わずお座りなさい。七面鳥が冷え切ってしまいますよ」と言いました。トレローニー先生は迷った末に椅子に腰掛けたのでした。

トレローニー先生は目を堅く閉じ口を強く結んでまるで今にもテーブルに雷が落ちるのを予想しているかのようでした。マクゴナガル先生は手近のスープ鍋にさじを突っ込んで「シビル臓物スープはいかが?」と言いました。

トレローニー先生は返事をしませんでした。ここでようやくトレローニー先生は閉じていた目を開けたのでした。

3-3.さりげなく辛辣
そしてもう一度周りを見回すと「あらルーピン先生はどうなさいましたの?」と尋ねました。その問いにはダンブルドアが「気の毒に先生はまたご病気での」とみんなに食事をするようにと促しながら答えたというわけです。

「クリスマスにこんな事が起こるとは全く不幸な事じゃ」

ダンブルドアがこう言うのを受けてマクゴナガル先生は眉根をぴくりと持ち上げて「でもシビルあなたはとうにそれをご存知だったはずね?」と訊きました。トレローニー先生は冷やかにマクゴナガル先生を見たんですよね。

トレローニー先生は落ち着き払って「もちろん存じてましたわ。ミネルバ」と答えました。しかし「全てを悟れる者」である事を披瀝したりはしないものだそうです。それは他の方たちを怖がらせてしまう事になるそうです。

だからトレローニー先生は「内なる眼」を持っていないかのように振る舞う事がたびたびあるんだそうです。それを聞いてマクゴナガル先生は「それで全てがよく判りましたわ!」とぴりっとそう言ったというわけですよね。

霧の彼方からだったトレローニー先生の声から途端に霧が薄れて「ミネルバどうしてもとおっしゃるならあたくしの見る所ルーピン先生はお気の毒にもう長い事はありません」と言い今度はルーピン先生の番というわけです。

トレローニー先生によればルーピン先生自身もまた先が短いとお気づきなのだそうです。トレローニー先生が水晶玉で占って差し上げると言ったらまるで逃げるようになさったそうです。マクゴナガル先生はこう応えました。

「そうでしょうとも」

マクゴナガル先生の言い方はさりげなく辛辣でした。するとここでダンブルドアが「いやまさか」と朗らかに言いマクゴナガル先生にトレローニー先生の対話は終わりを告げました。さらにダンブルドアはこうも言いました。

「ルーピン先生はそんな危険な状態ではあるまい。セブルス。ルーピン先生にまた薬を造って差し上げたのじゃろう?」

その問いにスネイプは「はい校長」と答えたのでした。

今日の最後に
今学期最初の授業でマクゴナガル先生は「占い学」という魔法は大変不正確な分野で真の予言者は滅多にいない。そう言って事実上トレローニー先生は真の予言者ではない。つまりは偽者なんだとそう宣言したというわけです。

トレローニー先生が自分が座ると「13人」になってしまうから最初に席を立った者が最初に死ぬと言えばマクゴナガル先生は苛立って「構わずお座りなさい」と言いました。要はそんな事が起こるはずはないというわけです。

トレローニー先生はハリーに続いて今度はルーピン先生を血祭りに上げました。あの方自身も先が短いとお気づきのようです。水晶玉で占うと言ったら逃げたとトレローニー先生が言うとマクゴナガル先生はこう言いました。

「そうでしょうとも」

その言い方はさりげなく辛辣でした。マクゴナガル先生はトレローニー先生は真の予言者ではなく偽者だとそう確信しているのでこのようにしてトレローニー先生に対する物言いはさりげなく辛辣になってしまうんですよね。
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