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すったもんだの末にファイアボルトはようやくハリーの元に戻って来ました。そして週末の土曜日となりファイアボルトのデビュー戦のグリフィンドール対レイブンクロー戦が行われました。ところがマクゴナガル先生にとってはリー・ジョーダンの実況内容が問題だったんですよね。(全3項目)

3-1.いよいよレイブンクロー戦だったが
こうしてすったもんだの末にファイアボルトはようやくハリーの元に戻って来ました。そして翌日の金曜日つまりレイブンクロー戦の前日にはその箒を使っての初めての練習が行われましたが思わぬ効果をもたらしたのです。

練習はこれまでで最高の出来でした。ファイアボルトがチームの中にあるというだけで選手全員の意気が上がってそれぞれが完璧な動きを見せたのです。選手が地上に降り立つとウッドは一言も文句のつけようがありません。

ジョージがそんな事は前代未聞だと言いました。ウッドは「当たる所敵なしだ!」と言い上出来だから早く寝ようと言ってこの日の練習の終了を宣言しました。こうして翌日となり土曜日の試合当日を迎えたというわけです。

「何をすべきか判ってるな。この試合に負ければ我々は優勝戦線から脱落だ。とにかく。とにかく昨日の練習通りに飛んでくれ。そうすりゃいただきだ!」

選手がロッカールームから出ようという時にウッドがこう言いました。ピッチに出ると割れるような拍手が沸き起こりました。ブルーのユニフォーム姿のレイブンクロー・チームはもうピッチの真ん中で待っていたのでした。

シーカーのチョウ・チャンが唯一の女性です。ハリーより頭1つ小さくハリーは緊張していたのにチョウ・チャンがとても可愛いという事に気づかないわけにはいきませんでした。チョウ・チャンはハリーに笑顔を見せました。

途端にハリーの胃のあたりが微かに震えてハリーはこれは緊張とは無関係だと思いました。フーチ先生が両キャプテンに「握手して」と指示しウッドはレイブンクローのキャプテンと握手していよいよ試合開始となりました。

フーチ先生のホイッスルを合図にハリーは地を蹴りました。ファイアボルトは他のどの箒よりも速く高く上昇しました。ハリーはピッチの遥か上空を旋回してスニッチを探して目を凝らしつつ実況放送に耳を傾けていました。

「全員飛び立ちました。今回の試合の目玉は何といってもグリフィンドールのハリー・ポッター乗る所のファイアボルトでしょう」

実況担当のリー・ジョーダンが続けて言うには「賢い箒の選び方によればファイアボルトは今年の世界選手権大会ナショナル・チームの公式箒になるとの事です」だそうです。ここでマクゴナガル先生がこう割り込みました。

「ジョーダン試合のほうがどうなっているか解説してくれませんか?」

そこでリーは「了解です。先生。ちょっと背景説明をしただけで」と答えましたが「ところでファイアボルトは自動ブレーキが組み込まれておりさらに」とファイアボルトの説明をまたも再開してしまう有り様だったのです。

そのためマクゴナガル先生に「ジョーダン!」とどやしつけられてしまいました。ここでようやくリーは「オッケーオッケー」と応えて試合の実況を始めました。ハリーはスニッチを探して猛スピードで飛んでいたのでした。

「ボールはグリフィンドール側です。グリフィンドールのケイティ・ベルがゴールを目指しています」

3-2.またもリー・ジョーダンに対して
ハリーはケイティと行き違いになる形で猛スピードで反対方向に飛び金色に輝く物はないかと目を凝らしてあたりを見ました。するとチョウ・チャンが自分のすぐ後ろに従いて来ているのにハリーは気づいたというわけです。

たびたびハリーの進路を塞ぐように横切って方向を変えさせるので確かに飛行の名手です。するとフレッドがアリシアを狙ったブラッジャーを追いかける途中でハリーのそばを飛びながらこう叫んで来たというわけですよね。

「ハリー。チョウに加速力を見せつけてやれよ!」

チョウとハリーがレイブンクローのゴールを回り込んだ時ハリーはファイアボルトを加速してチョウを振り切りました。ケイティが初ゴールを決めて観客席のグリフィンドール側がどっと歓声を上げたちょうどその時でした。

ハリーは地上近くの観客席を仕切る柵のそばをひらひらしているスニッチを見つけました。ハリーは急降下してチョウはハリーの動きを見て素早く後ろにつけて来ました。ハリーはスピードを上げました。血がたぎりました。

直滑降は十八番だ。ところがあと3メートルという所でレイブンクローのビーターが打ったブラッジャーがふいに突進をして来ました。ハリーは間一髪でブラッジャーを避けましたがコースを逸れてスニッチは消え去りました。

グリフィンドールの応援席からは「あぁぁぁぁぁー」と落胆した声が上がりましたがレイブンクロー側はチームのビーターに拍手喝采しました。ジョージは腹いせにもう1つのブラッジャーを叩きつけたというわけですよね。

叩きつけたのはもちろん相手チームのビーターというわけです。標的のビーターはそのブラッジャーを避けるのにやむなく空中で一回転しました。そしてリーの実況放送は相も変わらずファイアボルトの称賛だったのでした。

「グリフィンドールのリード。80対0。それにあのファイアボルトの動きをご覧ください!ポッター選手あらゆる動きを見せてくれています。どうですあのターン。チャン選手のコメット号は到底敵いません」

さらにリーが「ファイアボルトの精巧なバランスが実に目立ちます。この長い」と言ってファイアボルトを誉めそやすのでマクゴナガル先生はリーを激しく叱責しました。マクゴナガル先生はこう言ったというわけですよね。

「ジョーダン!いつからファイアボルトの宣伝係に雇われたのですか?真面目に実況放送を続けなさい!」

レイブンクローが巻き返して来ました。ゴールを3回決めて「80対30」と差を50点差に縮めました。チョウがスニッチを取ればレイブンクローの勝利という事になります。ハリーは高度を下げ必死にフィールドを見渡しました。

高度を下げたのでレイブンクローのチェイサーと危うくぶつかりそうになりました。そして見つけました。スニッチは今度はグリフィンドールのゴールの柱の周りを回っていました。ハリーはしっかり見つめて加速しました。

しかし次の瞬間ふいにチョウが現れてハリーの行く手を遮りました。

3-3.三度目の正直
ハリーが衝突を避けて急にコースを変えるとウッドが「ハリー紳士面してる場合じゃないぞ!相手を箒から叩き落とせ。やるときゃやるんだ!」と吼えました。ハリーが方向転換をすると微笑むチョウの顔が目に入りました。

スニッチはまたしても見えなくなりました。ハリーはファイアボルトを上に向け瞬時に他の選手より6メートルも上に出ました。チョウが自分の後方から追って来るのがちらりと見えました。自分ではスニッチを探しはしない。

それよりハリーをマークしよう。そうする事にチョウは決めたようです。ようし自分に従いて来るつもりならそれなりの覚悟をして貰おうとハリーは考えました。そこでハリーはまた得意の急降下をしたというわけですよね。

チョウはハリーがスニッチを見つけたものと思いハリーを追おうとしました。ハリーは突然急上昇に転じました。チョウはそのまま急降下して行きました。ハリーは弾丸のように素早く上昇してそしてスニッチを見つけました。

三度目の正直だ。スニッチはレイブンクロー側のピッチの上空を輝きながら飛んでいました。ハリーはスピードを上げました。何メートルも下のほうでチョウは加速していたのでハリーは自分は勝てるとそう思ったのでした。

刻一刻とハリーがスニッチに近づいて行ったその時でした。チョウが一点を指差して「あっ!」と叫びました。ハリーは思わず下を見ました。頭巾を被った背の高い黒い姿の吸魂鬼が3人ハリーを見上げていたというわけです。

ハリーは迷いませんでした。手をユニフォームの首の所から突っ込んで杖を取り出すと大声で「エクスペクト・パトローナム!守護霊よ来たれ!」と叫びました。白銀色の何か大きな物がハリーの杖の先から噴き出しました。

それが吸魂鬼を直撃した事がハリーには判りましたがそれを見ようともしませんでした。不思議に意識がはっきりしていました。ハリーはまっすぐ前を見ました。もう少しだ。ハリーは杖を持ったまま手を伸ばしたのでした。

そして逃げようともがくスニッチをようやく指で包み込みました。フーチ先生のホイッスルが鳴りハリーが空中で振り返ると6つのぼやけた紅の物体がハリーめがけて迫って来るのが見えました。次の瞬間の事だったのでした。

チーム全員がハリーを抱き締めていました。その勢いでハリーは危うく箒から引き離されそうになりました。下では観衆の中でグリフィンドールがひときわ大歓声を上げているのがハリーの耳に聞こえていたというわけです。

今日の最後に
試合当日の朝ハリーが朝食を取るためにファイアボルトを持って大広間に入ると興奮した囁き声があちらこちらから聞こえて来てスリザリン・チームは全員が雷に打たれたような顔をしていてショックが明らかだったのです。

レイブンクローやハッフルパフのテーブルからは次々と生徒たちがファイアボルトを見に来ました。スリザリンからもドラコ・マルフォイが近くで見ようとやって来るほどです。それはもう大騒ぎだったというわけですよね。

だからリー・ジョーダンの実況も「ファイアボルト抜きでは到底できない!」という感じになってしまいました。しかしグリフィンドール贔屓の実況を決して許さないマクゴナガル先生にとっては激しく苛立つ事になりました。

そのためマクゴナガル先生は何度もリーの実況に割り込んでファイアボルトの宣伝を辞めさせなくてはならない事を余儀なくされたというわけですよね。挙句の果てにはこう烈しくリーを叱責しなくてはなりませんでしたね。

「ジョーダン!いつからファイアボルトの宣伝係に雇われたのですか?真面目に実況放送を続けなさい!」

私はしかたがなかったとそう思うのですがマクゴナガル先生の良心がそれを激しく許さなかったというわけなんですよね。
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