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先週まで第3巻「アズカバンの囚人」のマクゴナガル先生を取り上げたので今週はそれに関連してヒッポグリフのバックビークをやってみる事にしました。ハリーが3年生になった時ハグリッドは「魔法生物飼育学」の教師になり最初の授業で取り上げたのがヒッポグリフでした。(全3項目)

3-1.ハグリッドの初授業で
今更かもしれませんがバックビークを含むヒッポグリフが登場して来たのはハリーが3年生になった時つまり第3巻「アズカバンの囚人」でした。この年度「魔法生物飼育学」の教職にハグリッドが新たに就く事になりました。

その最初の授業は初日の午後に行われて受けたのはハリーを含むグリフィンドールとドラコ・マルフォイを含めたスリザリンの3年生でした。そこでハグリッドが取り上げた魔法生物がヒッポグリフだったというわけですよね。

ハグリッドは教科書に指定した「怪物的な怪物の本」の開き方を教えた後に自分が魔法生物を連れて来るから待つようにと言うと大股で森に入り一旦姿を消しました。そしてその魔法生物を連れて再び姿を現したんですよね。

ラベンダー・ブラウンが放牧場の向こう側を指差して甲高い声で「オォォォォォォー!」と声を出しました。ハリーが見た事がないような奇妙な生き物が十数頭早足でこっちに向かって来ました。それがヒッポグリフでした。

胴体に後脚に尻尾は馬で前脚と羽に頭部は巨大な鳥のように見えました。鋼(はがね)色の残忍な嘴と大きなオレンジ色の目は鷲そっくりでした。前脚の鉤爪は15~6センチもあって見るからに殺傷力がありそうだったのでした。

それぞれ分厚い革の首輪をつけそれを繋ぐ長い鎖の端をハグリッドが全てまとめて握っていました。ハグリッドは「ドウドウ!」と大きく声をかけると鎖を振ってヒッポグリフを生徒たちの立つ柵のほうへと追いやりました。

「ヒッポグリフだ!美しかろう。え?」

生徒たちに手を振りながらハグリッドはうれしそうに大声でこう言いました。ハリーはハグリッドの言う事が判るような気がしました。半鳥半馬の生き物を見た時の最初のショックを乗り越えさえすればとそう思ったのです。

ヒッポグリフの輝くような毛並みが羽から毛へと滑らかに変わって行くさまは見応えがありました。それぞれ色が違っていて嵐の空のような灰色に赤銅色に赤ゴマの入った褐色に艶々した栗毛に漆黒などと色とりどりでした。

3-2.一番乗り
ハグリッドは両手を揉みながら生徒たちにうれしそうに笑いかけると「そんじゃもうちっとこっちゃこいや」と言いました。誰も行きたがりません。ハリーにロンとハーマイオニーだけは恐々という感じで柵に近づきました。

ここでハグリッドはヒッポグリフの説明を始めました。一番先に知らなければならない事はヒッポグリフは誇り高くてすぐに怒る事だそうです。ヒッポグリフは絶対に侮辱してはならない。もしそんな事をしてしまったら?

それがした人の最後の仕業になってしまうかもしれないのだそうです。必ずヒッポグリフのほうが先に動くのを待つ。それが礼儀なんだそうです。まずはヒッポグリフのそばまで歩いて行きそしてお辞儀をするのだそうです。

そして待つ。ヒッポグリフがお辞儀を返したら触ってもいいという事なんだそうです。もしお辞儀を返さなかったらヒッポグリフの鉤爪は痛いので素早く離れなくてはならないのだそうです。これがヒッポグリフだそうです。

「よーし。誰が一番乗りだ?」

ハグリッドは生徒たちにこう呼びかけました。生徒は答える代りにほとんどが前にも増して後退りしました。ヒッポグリフは猛々しい首を振り立てたくましい羽をばたつかせていて繋がれているのが気に入らないようでした。

ハグリッドが「誰もおらんのか?」と言ってすがるような目をしたのを見て取ってハリーが「僕やるよ」と一番を名乗り出ました。するとハリーのすぐ後ろであっと息を呑む音がしラベンダーとパーバティがこう囁きました。

「あぁぁー駄目よハリー。お茶の葉を忘れたの!」

この日の朝一番に受けた「占い学」の授業でハリーはトレローニー先生に死神犬が取り憑いていると死の宣告を受けていたのです。しかしハリーは2人のそんな指摘を無視して放牧場の柵を乗り越えたというわけなんですよね。

ハグリッドは大声で「偉いぞハリー!」と言うと「よーしそんじゃ。バックビークとやってみよう」と言いました。ハグリッドは鎖を1本解いて灰色のヒッポグリフを群れから引き離すと繋いでいた革の首輪を外したのでした。

放牧場の柵の向こうでは生徒全員が息を止めているかのようでした。マルフォイは意地悪く目を細めていました。ハグリッドは静かに「さあ落ち着けハリー」と言いそしてこうも言いハリーはハグリッドの言う通りにしました。

「目を逸らすなよ。なるべく瞬きするな。ヒッポグリフは目をしょぼしょぼさせる奴を信用せんからな」

3-3.背中に乗って
たちまち目が潤んで来ましたがハリーは瞬きしませんでした。バックビークは巨大な鋭い頭をハリーのほうに向け猛々しいオレンジ色の片方の目だけでハリーを睨んでいました。ここでハグリッドはハリーにこう言いました。

「そうだハリーそれでええ。それお辞儀だ」

ハリーは首の根元をヒッポグリフに晒すのは気が進みませんでしたがハグリッドの言う通りにして軽くお辞儀をすると再び目を上げました。ヒッポグリフは気位高くハリーを見据えていて動きません。どうも危ないようです。

ハグリッドは心配そうな声でハリーにゆっくり下がれと指示しました。ところがその時でした。驚いた事に突然バックビークが前脚を折ってどう見てもお辞儀だと思われる格好をしたのです。ハグリッドは狂喜したのでした。

「やったぞハリー!よーし。触ってもええぞ!嘴を撫ぜてやれ。ほれ!」

ハグリッドにこう言われ「下がってもいいと言われたほうがご褒美なのに」と思いつつハリーはゆっくりとバックビークに近寄り手を伸ばしました。何度か嘴を撫でるとバックビークは楽しむようにとろりと目を閉じました。

生徒全員が拍手しました。マルフォイにクラッブとゴイルだけはひどくがっかりしたようでした。するとハグリッドは「よーしそんじゃハリーこいつはお前さんを背中に乗せてくれると思うぞ」と言い出すではありませんか。

「そっから登れ。翼の付け根んとっからだ。羽を引っこ抜かねえよう気をつけろ。嫌がるからな」

ハグリッドにこう言われてハリーはバックビークの翼の付け根に足をかけると背中に飛び乗りました。バックビークは立ち上がりました。一体どこに掴まったらいいのか分りません。目の前は一面羽に覆われていたからです。

ハグリッドは「そーれ行け!」と言いバックビークの尻を叩きました。すると何の前触れもなしに翼がハリーの左右で開きバックビークは羽ばたきました。バックビークが飛翔する前に首の周りにしがみつく間がありました。

到底快適とは言えません。バックビークは今にも振り落とされるのではと冷や冷やのハリーを乗せて放牧場の上空を一周すると地上へと降りて来ました。着地する衝撃が伝わって来ましたがハリーは何とか踏み止まりました。

ハグリッドは大声で「よーくできたハリー!」と言いマルフォイにクラッブとゴイル以外の全員が歓声を上げたというわけなんですよね。

今日の最後に
授業の冒頭にハグリッドが生徒たちに向かって教科書の「怪物的な怪物の本」を開けと言ったらドラコ・マルフォイが「どうやって教科書を開けばいいんです?」と訊きました。それはマルフォイだけではなかったのでした。

ハグリッドががっかりして誰も教科書を開かなかったのかと訊くと生徒全員が頷いたのです。するとハグリッドは当たり前の事だと言いたげに「お前さんたち撫ぜりゃーよかったんだ」とそう言ったというわけなんですよね。

ハグリッドはこれもテープで縛りつけてあるハーマイオニーの教科書つまり「怪物的な怪物の本」を取り上げるとテープを剥がして背表紙を親指で撫でました。するとこの本は震えて開いておとなしくなったというわけです。

ハグリッドにしてみれば「この怪物的な怪物の本は背表紙を親指で撫でればおとなしくなって開く」というのは知ってて当たり前の常識のようなんですが実際には知っている人はほとんどいないというのが実情のようですね。

フローリシュ・アンド・ブロッツ書店の経営者も従業員も誰も知らなかったようで相当な被害になってしまったみたいですよね。どっちにしろ最初の授業で取り上げたのでこの本にはヒッポグリフも載っているんでしょうね。
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