FC2ブログ
ヴォルデモートがホグワーツに隠した分魂箱は何と「必要の部屋」にありました。それを破壊して残る1つは蛇のナギニになりました。ハリーたちはヴォルデモートとナギニがいる「叫びの屋敷」に向かいましたがそこに呼ばれて戦いの最中にやって来たのがスネイプでした。(全3項目)

3-1.ナギニを追って「叫びの屋敷」へ
ヴォルデモートがホグワーツに隠した分魂箱は何と「必要の部屋」にありました。破壊したのはハリーでもロンでもハーマイオニーでもなくクラッブがおそらくはアミカス・カローから習った「悪霊の火」で破壊をしました。

残る分魂箱はあと1つという事でハリーたちは「叫びの屋敷」に向かいました。ヴォルデモートがナギニと共にそこにいたからでした。しかし静かになった「暴れ柳」を目の前にしてハリーにはほんの一瞬の迷いがありました。

ヴォルデモートの思惑はハリーが「叫びの屋敷」に向かう事です。自分はロンとハーマイオニーを罠に引き込もうとしているのでは?その一方で前進する唯一の道は大蛇を殺害するという残酷で明白な現実が迫っていました。

その蛇はヴォルデモートと共にある。そしてヴォルデモートはこのトンネルの向こう側にいる。ロンが「ハリー僕たちも行く。とにかく入れ!」とハリーを押しました。ハリーはトンネルへと体を押し込んだというわけです。

行く手を阻むものに出会うかもしれないと覚悟していましたが何も出て来ませんでした。トンネルがようやく上り坂になりハリーは行く手に細長い明かりを見ました。ハーマイオニーがハリーの踵を引っ張りこう囁きました。

「マントよ!このマントを着て!」

ハリーは後ろを手探りしました。ハーマイオニーはハリーの杖を持っていないほうの手に「透明マント」を押しつけました。ハリーは動きにくい姿勢のままで何とかマントを被り杖灯りを消して極力静かに前進したのでした。

今にも見つかりはしないか?冷たく通る声が聞こえはしないか?緑の閃光つまりは「死の呪文」が見えはしないかとハリーは全神経を張り詰めていました。するとその時の事です。前方の部屋から話し声が聞こえて来ました。

トンネルの出口が梱包用の古い木箱のような物で塞がれているので少しくぐもった声でした。ハリーは息をする事さえも我慢しながら出口の穴のぎりぎりの所まで寄り木枠と壁の間に残った僅かな隙間から覗き見たのでした。

3-2.ヴォルデモートに呼び出されて
前方の部屋はぼんやりとした灯りに照らされ海蛇のようにとぐろを巻いてゆっくり回っているナギニの姿が見えました。星を散りばめたような魔法の球体の中でナギニは安全にぽっかりと宙に浮いていたというわけですよね。

ハリーにはテーブルの端と杖をもてあそんでいるヴォルデモートの長く青白い指が見えました。その時スネイプの声がしてハリーの心臓がぐらりと揺れました。スネイプはハリーが隠れている所の僅か数センチ先にいました。

「我が君。抵抗勢力は崩れつつあります」
「しかもお前の助けなしでもそうなっている」

ヴォルデモートは甲高いはっきりした声で言いました。さらにヴォルデモートはスネイプに熟達の魔法使いではあるが今となってはお前の存在も大した意味がない。我々はもう間もなくやり遂げるとも言ったというわけです。

「小僧を探すようお命じください。私めがポッターを連れて参りましょう。我が君。私ならあいつを見つけられます。どうか」

こう言うとスネイプは大股で覗き穴の前を通り過ぎました。ハリーはナギニに目を向けたままで少し身を引きました。ハリーはナギニを囲んでいる守りを貫く呪文はあるのだろうかと考えましたが何も思いつきませんでした。

一度失敗をすれば自分の居場所を知られてしまうので一発でナギニを仕留めなくてはなりません。するとヴォルデモートが立ち上がりました。ハリーはその姿を見る事ができました。ヴォルデモートは静かにこう言いました。

「問題があるのだセブルス」

スネイプが「我が君?」と問い返すとヴォルデモートは指揮者がタクトを上げる繊細さと正確さでニワトコの杖を上げてスネイプに「セブルスこの杖は何故俺様の思い通りにならぬのだ?」と訊いたというわけなんですよね。

「わ-我が君?私めには理解しかねます。我が君は-我が君はその杖で極めて優れた魔法を行っておいでです」

スネイプは感情のない声でこう言いました。これにヴォルデモートは「違う」と言葉を返しました。自分が成しているのは普通の魔法だ。確かに自分は極めて優れているのだがこの杖は違うとヴォルデモートは言うのです。

約束された威力を発揮していない。この「ニワトコの杖」も昔オリバンダー翁から手に入れた杖も何ら違いを感じないとヴォルデモートはそう言うのです。こう言うヴォルデモートの口調は瞑想しているかの如く静かでした。

しかしハリーの額の傷痕は疼き始めていてハリーはヴォルデモートの抑制された怒りが徐々に高まって来ているのを感じ取りました。ヴォルデモートは「何ら違わぬ」と繰り返しスネイプは何も答えず無言だったんですよね。

ハリーにはその顔が見えませんでしたが危険を感じたスネイプがご主人様つまりはヴォルデモートを安心させるための適切な言葉を探しているのではないかという気がしました。ヴォルデモートは部屋の中を歩き始めました。

動いたのでヴォルデモートの姿がハリーからは一瞬見えなくなりました。ヴォルデモートは相変わらず落ち着いた声で話してはいたもののハリーの額の傷痕の痛みは次第に高まりヴォルデモートはスネイプにこう言いました。

「俺様は時間をかけてよく考えたのだセブルス。俺様が何故お前を戦いから呼び戻したか判るか?」

3-3.再び同じ申し出を
その時にハリーは一瞬スネイプの横顔を見ました。スネイプは魔法の檻の中でとぐろを巻いているナギニを見詰めていました。ヴォルデモートに呼び戻された理由が分らなかったようでスネイプはこう答えたというわけです。

「いいえ我が君。しかし戦いの場に戻る事をお許しいただきたく存じます。どうかポッターめを探すお許しを」

ヴォルデモートは「お前もルシウスと同じ事を言う」とスネイプの申し出を固辞しました。スネイプもルシウス・マルフォイ氏も自分ほどにハリーを理解していないとヴォルデモートはスネイプにそう言ったというわけです。

探す必要などない。あやつのほうから自分の所に来るだろう。あやつの弱点を自分は知っている。1つの大きな欠陥だ。周りで他の奴らがやられるのを見てはおられぬのだ。どんな代償を払っても自分を止めようとするだろう。

「しかし我が君あなた様以外の者に誤って殺されてしまうかもしれず」

自分のせいでそうなっている事を知りながら見てはおられぬのだ。あやつは来る。こうも言ったヴォルデモートにスネイプはこう訴えました。しかしそんなスネイプにヴォルデモートはこう言葉を返したというわけですよね。

死喰い人たちには明確な指示を与えている。ポッターを捕えよ。奴の友人たちは殺害せよ。多ければ多いほどいい。しかしハリーは殺害するなと言ってあるとヴォルデモートはスネイプに言い渡したというわけなんですよね。

「私めがあなた様にお仕えする事のみを願っていると我が君にはお判りです。しかし-我が君この場を下がりポッターめを探す事をお許しくださいますよう。あなた様の許に連れて参ります。私にはそれができると」

しかし自分が話したいのはお前の事だ。ハリー・ポッターの事ではない。お前は自分にとって非常に貴重だった。こう言うヴォルデモートにスネイプはこう言いました。それにヴォルデモートはこう言い放ったというわけです。

「言ったはずだ。許さぬ!」

今日の最後に
ヴォルデモートはハリーを差し出せば誰も傷つけないと申し渡しをしました。しかし当然ハリーを差し出さなかったので戦いは始まりました。そしてその戦いの真っ只中にヴォルデモートはスネイプを呼びつけたんですよね。

ヴォルデモートは何故スネイプを自分のいる「叫びの屋敷」に呼び寄せたのか?何でもどうやら「ニワトコの杖」に問題があるようですね。自分の思い通りにならぬ。約束された威力を「ニワトコの杖」は発揮しないのです。

以前にオリバンダーの店で手に入れて持っていたイチイの木の杖と何ら違いがない。ヴォルデモートが「ニワトコの杖」の事で自分を「叫びの屋敷」に呼び寄せたと知ってからスネイプは同じ申し出を繰り返したんですよね。

戦いの場に戻らせて欲しい。ハリーを探す事を許して欲しい。スネイプはもう自分の身に危険が近づいている事に気がついていたんでしょうね。だからこの場を離れようと何度も何度も同じ申し出をしたというわけですよね。

スネイプの懸念は的中してしまいました。
Secret

TrackBackURL
→http://tokimekiboy.blog43.fc2.com/tb.php/2587-ca7146d6