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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

ハリーは校長室に入ると「憂いの篩」にスネイプが死に際に自分に差し出した「記憶」を注ぎ込み飛び込みました。最初に出て来たのは9才か10才のスネイプでした。さらにそこにはハリーが見知った2人の女性が幼い姿で出て来たというわけなんですよね。(全3項目)

3-1.スネイプの「記憶」の中へ
頭から先に陽の光を浴びハリーの両足は温かな大地を踏みました。立ち上がるとほとんど誰もいない遊び場にいました。遠くに見える街の家並の上に巨大な煙突が1本立っていました。2人の女の子がブランコに乗っています。

それぞれ前後に揺れている2人の女の子を痩せた男の子が背後の灌木の茂みからじっと見ています。男の子の黒い髪は伸び放題で服装はわざとそうしたのかと思えるほどひどくちぐはぐでした。ハリーは男の子に近づきました。

短過ぎるジーンズに大人の男物らしいだぶだぶでみすぼらしい上着におかしなスモックのようなシャツを着ているその男の子こそがせいぜい9才か10才のスネイプだったというわけです。顔色が悪く小さくて筋張っていました。

ブランコをどんどん高く漕いでいるほうの少女を見詰めるスネイプの細長い顔には憧れが剥き出しになっていました。もう1人の少女が金切り声で「リリーそんな事しちゃ駄目!」と言いました。ところがだったんですよね。

リリーはブランコが弧を描いた一番高い所で手を離して飛び出し大きな笑い声を上げながら上空に向かって文字通り空を飛びました。普通なら遊び場のアスファルトに墜落しくしゃくしゃになるのですがリリーはなりません。

リリーは空中ブランコ乗りのように舞い上がって異常に長い間空中に留まると不自然なほど軽々と着地してしまいました。ペチュニアはサンダルの踵でブランコにブレーキをかけ立ち上がって腰に両手を当てこう言いました。

「ママがそんな事しちゃいけないって言ったわ!リリーあなたがそんな事するのは許さないってママが言ったわ!」

リリーはまだ笑いながら「だって私は大丈夫よ」と言いました。さらにペチュニアに向かって「チュニーこれ見て。私こんな事ができるのよ」とも言いました。ペチュニアは誰か他に人はいないかとちらりと周りを見ました。

遊び場には2人の他には誰もいません。2人に隠れてスネイプがいるだけです。リリーはスネイプが潜む茂みの前に落ちている花を拾い上げました。ペチュニアは見たい気持ちと許したくない気持ちの間で揺れ動いていました。

しかしリリーに近づいて行きました。リリーはペチュニアがよく見えるように近くに来るまで待ってから手を突き出しました。花はリリーの手の平の中で花びらを開いたり閉じたりしていました。それを見てペチュニアは?

ペチュニアは再び金切り声で「辞めて!」とそう言ったというわけですよね。

3-2.灌木の茂みから飛び出して
リリーは「何も悪さはしてないわ」と言うと手を閉じて花を放り投げました。一方ペチュニアは「いい事じゃないわ」と言いつつも目はリリーが放り投げた花を追い地面に落ちたその花を暫くは見ていたというわけですよね。

そして「どうやってやるの?」と訊くペチュニアの声にははっきりと羨ましさが滲んでいました。するとここでスネイプがもう我慢できないとばかりに「判り切った事じゃないか?」と言い茂みの陰から飛び出したのでした。

ペチュニアは悲鳴を上げブランコのほうに駆け戻りました。しかしリリーは明らかに驚いてはいましたがその場から動きませんでした。スネイプは姿を現した事を後悔している様子でリリーを見て頬に鈍い赤みが注しました。

スネイプは興奮し落ち着きを失っているように見えました。リリーが「判り切った事って?」と訊くとスネイプは離れた所でブランコの脇をうろうろしているペチュニアにちらりと目をやりながら声を落としこう答えました。

「僕は君が何だか知っている」

リリーがさらに「どういう事?」と訊くとスネイプは「君は。君は魔女だ」と囁きました。するとリリーは侮辱されたような顔をして「そんなこと他人に言うのは失礼よ!」と言いスネイプに背を向けてしまったんですよね。

そしてつんと上を向いて鼻息も荒くペチュニアのほうに歩いて行きました。スネイプの顔は今や真っ赤で「違うんだ!」と言いました。ハリーは何故スネイプが馬鹿馬鹿しいほどだぶだぶの上着を脱がないのかと訝りました。

その下に着ているスモックを見られたくないのか?スネイプは2人の少女を追いかけました。大人のスネイプと同じようでまるで滑稽なコウモリのような姿でした。2人の姉妹は反感という気持ちで団結していたというわけです。

ブランコの支柱が鬼ごっこの安全地帯の場所でもあるかのように掴まって2人はスネイプを観察していました。スネイプはリリーに「君は本当にそうなんだ」と言いました。それからスネイプはさらにリリーにこう訴えました。

「君は魔女なんだ。僕は暫く君の事を見ていた。でも何も悪い事じゃない。僕のママも魔女で僕は魔法使いだ」

自分は魔法使いだ。スネイプが最後にこう言ったのを聞いてペチュニアはスネイプに冷水のような笑いを浴びせて「魔法使い!」と叫びました。当初ペチュニアは突如として姿を現した男の子つまりはスネイプに驚きました。

しかしもうそのショックから回復して負けん気が戻ったので「魔法使い!」と叫ぶ事ができたんですよね。ペチュニアはリリーにこう言いました。その口調からスネイプが住む所が芳しくないと考えているのは明らかでした。

「私はあなたが誰だか知ってるわ。スネイプって子でしょう!この人たち川の近くのスピナーズ・エンドに住んでるのよ」

3-3.最初は上手く行かなかったが
「どうして私たちの事をスパイしていたの?」と訊くペチュニアにスネイプは「スパイなんかしていない」と答えてさらに意地悪く「どっちにしろお前なんかスパイしていない。お前はマグルだ」とそう付け加えたのでした。

ペチュニアにはスネイプが言った「マグル」という言葉の意味が分っていないようでしたがスネイプの声の調子から決して好意的ではないという事が間違いようもなかったためリリーに甲高い声でこう言ったというわけです。

「リリー行きましょう。帰るのよ!」

リリーはすぐに従い去り際にスネイプを睨みつけました。遊び場をさっさと出て行く姉妹をスネイプはじっと見詰めていました。そんなスネイプを観察していたハリーはスネイプが苦い失望を噛み締めているのが判りました。

そしてスネイプがこの時のために暫く前から準備していた事を開心術で見抜いて理解しました。準備していたのにも関わらず上手く行かなかったのです。ここで場面が消えていつの間にかハリーの周囲が形を変えていました。

今度はハリーは低木の小さな茂みの中にいました。木の幹を通して太陽に輝く川が見えました。木々の影が涼しい緑の木陰を作っています。2人の子供が足を組み向かい合って地面に座っています。リリーとスネイプでした。

今回スネイプは上着を脱いでいました。おかしなスモックは木陰の薄明かりではそれほど変には見えませんでした。最初は上手く行きませんでしたが時が経ってスネイプとリリーは2人だけで会うようになったみたいですね。

今日の最後に
5年生の夏休みハリーはペチュニア叔母さんの口から吸魂鬼がアズカバンの看守だと聞かされてひどく驚かされました。何とペチュニア叔母さんとハリーのお母さんはスネイプとは幼い頃の顔見知りだったというわけですよね。

その時にペチュニア叔母さんが言っていた「あのとんでもない若造」というのはハリーの両親のポッター夫妻の事ではなくて実はリリーはホグワーツ入学前から顔見知りだったセブルス・スネイプの事だったというわけです。

これも5年生のクリスマス休暇明けに閉心術を覚えるためにハリーはスネイプの課外授業を受けましたがスネイプがハリーに見られないよう「憂いの篩」に移し替えておいた「記憶」でハリーのお父さんが言っていましたよね。

スネイプの事を「むしろこいつが存在するって事実そのものがね」と評していました。ハリーのお父さんのジェームズ・ポッターが言ったこの言葉の意味はリリーとスネイプがホグワーツ入学前から顔見知りだった事でした。

ハリーのお母さんとスネイプはそういう関係だったんですよね。

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