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極めて強い呪いのかかった指輪を嵌めて瀕死の重傷を負ったダンブルドアをスネイプは懸命にそして必死に救いました。ところがその当のダンブルドアから思いもかけない言葉を聞かされてスネイプは当惑する事になりました。さらに言葉を失う事をスネイプはダンブルドアから申し渡されて・・・(全3項目)

3-1.ダンブルドアに死の宣告
ダンブルドアはゴーントの家に隠されていたヴォルデモートの分魂箱の1つの蘇りの石を嵌め込んだ指輪を発見して破壊しました。しかしその指輪を自分の指に嵌めてしまったため瀕死の重傷を負ってしまったというわけです。

スネイプはその指輪が「死の秘宝」の1つの蘇りの石だという事もヴォルデモートの分魂箱だという事も知りませんでした。だからダンブルドアに向かって「何故その指輪を嵌めたのです?」と訊いたというわけなんですよね。

「その指輪には異常に強力な呪いがかかっていた。上手く行ってもせいぜいその力を封じ込める事しかできません。呪いを片方の手に押さえ込みました。しばしの間だけ」

怒ったように「ここまで戻って来られたのは奇跡です!」と言った後スネイプはこう言いました。ダンブルドアは黒ずんで使えなくなった手を挙げ珍しい骨董品を見せられたような表情で眺めつつスネイプにこう言いました。

「よくやってくれたセブルス。わしはあとどのくらいかのう?」

ダンブルドアの口調は至極当たり前の話をしているようでした。天気予報でも訊いているかのような調子でした。ダンブルドアに「わしはあとどのくらいかのう?」と訊かれて躊躇しましたがスネイプはやがてこう答えました。

「はっきりとは分りません。おそらく1年。これほどの呪いを永久に留めておく事はできません。結局は広がるでしょう。時間と共に強力になる種類の呪文です」

ダンブルドアは微笑みました。あと1年も生きられないという報せもほとんどと言うより全く気にならないようでスネイプに「わしは幸運じゃ。セブルス。君がいてくれてわしは非常に幸運じゃ」とそう言ったというわけです。

「私をもう少し早く呼んでくださったらもっと何かできたものを。もっと時間を延ばせたのに!」

こう言うとスネイプは憤慨しながら割れた指輪とグリフィンドールの剣を見下ろしました。そしてダンブルドアに「指輪を割れば呪いも破れると思ったのですか?」と訊きました。その問いにダンブルドアはこう答えました。

「そんなようなものじゃ。わしは熱に浮かされておったのじゃ。紛れもなく」

3-2.ヴォルデモートが巡らせているあの計画について
ダンブルドアは力を振り絞って椅子に座り直すと「いやまことにこれで事はずっと単純明快になる」と言いました。スネイプは完全に当惑した顔をしました。ダンブルドアは微笑みました。ダンブルドアが言っているのは?

ヴォルデモートが自分の周りに巡らせている計画の事なんだそうです。哀れなマルフォイ少年つまりはドラコ・マルフォイに自分を殺害させるという計画だそうです。スネイプはダンブルドアの机の前の椅子に腰掛けました。

ハリーが何度も座った椅子でした。ダンブルドアの呪われた手についてスネイプがもっと何かを言おうとしているのがハリーには判りましたがダンブルドアはこの話題は打ち切るという丁寧な断りの印にその手を挙げました。

「闇の帝王はドラコが成功するとは期待していません。これはルシウスが先頃失敗した事への懲罰に過ぎないのです。ドラコの両親は息子が失敗しその代償を払うのを見てじわじわと苦しむ」

スネイプは顔をしかめながらこう言いました。これにダンブルドアは「つまりあの子はわしと同じように確実な死の宣告を受けているという事じゃ」と言いました。さらに続けてダンブルドアはスネイプにこうも言いました。

「さてわしが思うにドラコが失敗すれば当然その仕事を引き継ぐのは君じゃろう?」

一瞬の間が空いてスネイプが「それが闇の帝王の計画だと思います」と答えるとダンブルドアはヴォルデモートは近い将来ホグワーツにスパイを必要としなくなる時が来るとそう予測しているのかなとスネイプに訊きました。

「あの方はまもなく学校を掌握できると信じています。おっしゃる通りです」

スネイプはこう答えダンブルドアは余談だがという口調で「そしてもしあの者の手に落ちれば君は全力でホグワーツの生徒たちを守ると約束してくれるじゃろうな?」と訊いてスネイプは短く頷いたというわけなんですよね。

ダンブルドアは「よろしい」と言いスネイプに「君にとってはドラコが何をしようとしているかを見つけ出すのが最優先課題じゃ」と告げました。恐怖に駆られた十代の少年は自分の身を危険にさらすだけではないそうです。

他人にまで危害を及ぼす。手助けして導いてやるとドラコに言えばいいのだそうです。あの子は君を好いているから受け入れるはずだ。ダンブルドアがこう言うとスネイプはこう応えて否定的な見解を示したというわけです。

「そうでもありません。父親が寵愛を失ってからはドラコは私を責めています。ルシウスの座を私が奪ったと考えているのです」

こう言うスネイプにダンブルドアは「いずれにせよやってみる事じゃ」と言いました。ダンブルドアは自分の事よりあの少年つまりドラコが何か手立てを思いついた時偶然その犠牲になる者の事が心配との事なんだそうです。

もちろん最終的には自分たちがあの少年をヴォルデモートの怒りから救う手段はたった1つしかない。ダンブルドアがこう言うとスネイプは眉を吊り上げました。そして茶化すような調子でダンブルドアにこう尋ねたのでした。

「あの子にご自分を殺させるおつもりですか?」

3-3.あの子ではなく君だ
スネイプのこの問いにダンブルドアは自分を殺害するのはドラコではなく君だ。つまりスネイプだと告げました。長い沈黙が流れました。その沈黙を破るのは不死鳥のフォークスが餌を啄(つい)ばむ音だけだったんですよね。

「今すぐにやって欲しいですか?それとも少しの間墓に刻む墓碑銘をお考えになる時間が要りますか?」

こう言うスネイプの声は皮肉たっぷりでした。ダンブルドアは微笑みながら「おお。そうは急がぬ。そうじゃな。その時は自然にやって来ると言えよう。今夜の出来事からして」と言うと自分の萎えた手を指差したんですよね。

そして「その時は間違いなく1年以内に来る」と言いました。するとスネイプは乱暴な言い方で「死んでもいいのならドラコにそうさせてやったらいかがですか?」と言いました。これにダンブルドアはこう答えたんですよね。

「あの少年の魂はまだそれほど壊されておらぬ。わしのせいでその魂を引き裂かせたりはできぬ」

それならば自分の魂なら引き裂かれても構わないのか?そう言いたげにスネイプは「それではダンブルドア。私の魂は?私のは?」と訊きました。そんなスネイプにダンブルドアはこのように答えたというわけなんですよね。

「老人の苦痛と屈辱を回避する手助けをする事で君の魂が傷つくかどうかは君だけが知っている事じゃ」

今日の最後に
ダンブルドアは何故非常に強力な呪いがかけられていると判っていたのにあの指輪を嵌めたのか?第1には失敗すると判っていて自分を殺害せよとヴォルデモートに命じられたドラコ・マルフォイを救うためだったんですよね。

結果としてドラコが殺害しなくてもスネイプが代わりに実行して自分が死に計画が成功に終わればドラコは死なずに済むというわけですね。そして第2にはスネイプが自分を殺害するという事が重要になって来るんですよね。

さらにはそれを事前にスネイプ本人に承知させるという事が肝心なのです。ダンブルドアが自分を殺害せよとスネイプに申し渡したのは勝者がない状態で自分が持っている「ニワトコの杖」の所有権を移動させるためでした。

そうすれぱ自分の死と共に「ニワトコの杖」はその威力を失って普通の杖になるというわけです。しかしダンブルドアのこの願いは達成されませんでした。ドラコ・マルフォイに「ニワトコの杖」の所有権が移ったからです。

ドラコが「武装解除の術」でダンブルドアから「ニワトコの杖」を奪って真の所有者になりそのドラコをハリーが打ち負かし最終的には「ニワトコの杖」の所有権はハリーに移動しました。その強力な威力は維持されました。

その火種は残ってしまったというわけなんですよね。
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