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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

それはお互い様でもあるのですがフェンリール・グレイバックは多大な不信感を魔法省に対して抱いていたのでハリーをロンドンの魔法省ではなくヴォルデモートが滞在している「マルフォイの館」に連れて行く事にしました。幸いな事にそこにヴォルデモートはいませんでした。(全3項目)

3-1.グレイバックの決断
俺たちが「例のあの人」つまりヴォルデモートに直接渡す。グレイバックがこう言うとスカピオールは「あの人」をここに呼び出すのかと声を恐れおののかせつつ言いました。グレイバックは歯噛みしながらこう言いました。

「違う。俺にはそこまで。あの人はマルフォイの所を基地にしていると聞いた。こいつをそこに連れて行くんだ」

ハリーはグレイバックが何故ヴォルデモートを呼び出さないのか判るような気がしました。狼人間は死喰い人が利用したい時だけそのローブを着る事を許されはしますが「闇の印」をその腕に刻印されてはいないんですよね。

腕に「闇の印」を刻印されているのはヴォルデモートの内輪の者だけでグレイバックはその最高の名誉までは受けていないのです。そんな事に思いを馳せているハリーの額の傷痕がまたしても疼いたというわけなんですよね。

そして自分は夜の空を塔の一番上の窓までまっすぐに飛んで行った

こいつが本人だというのは本当に確かか?もし間違えでもすれば俺たちは死ぬ。こう弱音を吐く声にグレイバックは「指揮を執ってるのは誰だ?」と言い一瞬の弱腰を挽回すべく吠え声を上げるとこう言ったというわけです。

「こいつはポッターだと俺がそう言ってるんだ。ポッターとその杖それで即座に20万ガリオンだ!しかしお前らどいつも一緒に来る根性がなけりゃあ賞金は全部俺のもんだ。上手く行けば小娘のおまけもいただく!」

窓は黒い石に切れ目が入っているだけで人1人通れる大きさではない。骸骨のような姿が隙間から辛うじて見える。毛布を被って丸まっている。死んでいるのかそれとも眠っているのか?

一方ハリーの脳裏にはまたしてもヴォルデモートの想念が浮かんでいました。

3-2.一味と捕虜たちは「マルフォイの館」へ
「よし!よーし乗った!」とスカピオールは言い「どっこい他の奴らは。グレイバック他の奴らをどうする?」と訊きました。スカピオールのこの問いかけに対してグレイバックはこのように答えたというわけなんですよね。

「いっそまとめて連れて行こう。穢れた血が2人それで10ガリオン追加だ。その剣も俺によこせ。そいつらがルビーならそれでまた一儲けだ」

グレイバックはその剣が「グリフィンドールの剣」とは気づきませんでした。1つだけハリーの願いは叶いました。捕虜たちは引っ張られて立ち上がりました。ハリーの耳にハーマイオニーの怯えた荒い息遣いが聞こえました。

「掴(つか)め。しっかり掴(つか)んでろよ。俺がポッターをやる!」

グレイバックはハリーの髪の毛を片手で掴みました。グレイバックが3つ数えて一味は捕虜を引き連れて「姿くらまし」しました。ハリーはグレイバックの手を振り離そうともがきましたがどうする事もできはしませんでした。

ロンとハーマイオニーが両脇にきつく押しつけられていたので自分1人だけが離れる事はできませんでした。額の傷痕は一層ひどく痛みました。ハリーの頭の中には相変わらずヴォルデモートの想念が浮かんでいたんですよね。

自分は窓の切れ目から蛇の如く入り込み霞(かすみ)のように軽々と独房らしい部屋の中に降り立った。

一方ハリーたちを含めた捕虜たちはどこか郊外の小道に着地しよろめきぶつかり合いました。ハリーの両目はまだ腫れていて周囲に目が慣れるまで時間を要しましたがやがて長い馬車道のような道と両開きの門が見えました。

ハリーは少しほっとしました。まだ最悪の事態は起こっていない。ヴォルデモートはここにはいない。ヴォルデモートはどこか見知らぬ要塞のような場所の塔のてっぺんにいる。それがどこなのかハリーは知りませんでした。

実はヴォルデモートはヌルメンガードという監獄にグリンデルバルドを訪ねていたのです。したがってそう安々とは戻って来られません。しかしハリーはそれを知らないのでヴォルデモートの帰宅を恐れなくてはなりません。

そのためハリーは自分がここにいると知ってヴォルデモートがやって来るまでに果たしてどのくらい時間の猶予があるのかは別の問題と恐れなくてはなりませんでした。一味と捕虜たちは「マルフォイの館」に着いたのです。

一味の1人が門に近づき揺さぶると「どうやって入るんだ?鍵がかかってる」と言いました。すると次の言葉を言い終わらない内にその男は仰天し手を引っ込めました。鉄が歪んで恐ろしい顔に変わり響く声で話し始めました。

「目的を述べよ!」と門が言うのでグレイバックが勝ち誇ったように「俺たちはポッターを連れて来た!ハリー・ポッターを捕まえた!」と吠えました。すると門は開いてグレイバックは一味に「来い!」と言ったのでした。

捕虜たちは門から中へそして馬車道へと歩かされました。両側の高い生垣が一行の足音をくぐもらせました。他の捕虜と背中合わせに縛られたままでハリーはよろめきながら横歩きをしていました。ハリーは目を閉じました。

ハリーは暫く傷痕の痛みに屈伏する事にしました。ヴォルデモートが何をしているのかと自分が捕まった事をヴォルデモートがもう知っているのかを知りたかったからです。実はヴォルデモートはまだ知りはしませんでした。

3-3.マルフォイの館に到着して
やつれ果てた姿が薄い毛布の下で身動きしこちらに寝返りを打った。そして骸骨のような顔の両目が見開かれた。弱り切った男は落ち窪んだ大きな目でこちらをヴォルデモートを見据えると上半身を起こして笑ったのでした。

「やって来たか。来るだろうと思っていた。その内にな。しかしお前の旅は無意味だった。私がそれを持っていた事はない」

ほとんど歯のないその口からこう言葉が発せられヴォルデモートは「嘘をつくな!」と言いました。ヴォルデモートの怒りがハリーの中で脈打ちました。ハリーの額の傷痕は痛みで張り裂けそうでした。でもここまででした。

ハリーは心をもぎ取るようにして自分の体に戻して捕虜の1人として歩かされているという現実から心が離れないように戦いました。冷たい女の声が「何事ですか?」と訊きグレイバックがこう答えたというわけなんですよね。

「我々は名前を言ってはいけないあの人にお目にかかりに参りました」

一行を迎えたのはナルシッサ・マルフォイ夫人でした。ナルシッサ夫人が「お前は誰?」と訊くのでグレイバックは声に憤りを滲ませつつ「あなたは私をご存知でしょう!」と言いました。そして次にこう言ったんですよね。

「フェンリール・グレイバックだ!我々はハリー・ポッターを捕えた!」

グレイバックはハリーをぐいと掴んで半回転させ正面の明かりに顔を向けさせました。一緒に縛られていたので他の捕虜もまた半回転させられる羽目になってしまいました。グレイバックはナルシッサ夫人にこう言いました。

「この顔がむくんでいるのは判っていやすがねマダムしかしこいつはア(ハ)リーだ!」

今日の最後に
ハリーが禁句の「ヴォルデモート」を口にしてしまったがためにハリーにロンとハーマイオニーの3人は狼人間のフェンリール・グレイバックが率いる人さらい一味に身柄を拘束される事となってしまったというわけですよね。

でもむしろそれが「不幸中の幸い」でした。グレイバックは魔法省に多大な不信感を抱いていたのでロンドンの魔法省にハリーを連れて行ったら向こうの手柄にされてしまうとハリーを「マルフォイの館」に連れて来ました。

「マルフォイの館」に連れて来られたハリーの元にはこれから次から次へと一見すると不幸な偶然が舞い込んで来ます。ところがその一方で幸運な偶然も待ち受けているというわけです。いい事も舞い込んで来るんですよね。

そんなハリーに幸運をもたらす種をダンブルドアは蒔いていたんですよね。そして例の問題の場面が近づいて来ました。ここで押さえておくべきはハリーたちの身柄を拘束した一味のリーダーがグレイバックだという事です。

ある意味ではディーン・トーマスと小鬼のグリップフックはハリーとほぼ同時に捕まったのは運が良かったという事になりますよね。そしてここいら辺あたりからグレイバックの印象が良いほうへと変わって来ていますよね。

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