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地下牢を脱出したハリーとロンはハーマイオニーを助けるために客間に飛び込みました。しかし杖を奪われたベラトリックスは今度はハーマイオニーの喉元に小刀を押しつけて2人に杖を捨てるよう迫りました。そんなハリーとロンの窮地をドビーが救ってくれたのですが・・・(全3項目)

3-1.ハーマイオニーを人質に取って
地下牢を脱出したハリーとロンはハーマイオニーを救出するため客間に踏み込みベラトリックスの杖を武装解除の術で奪いましたがベラトリックスはハーマイオニーに小刀を突きつけて杖を捨てるようにと2人に迫りました。

ロンはワームテールの杖を握り締めたままで固まっていました。ハリーがベラトリックスの杖を持ったまま立ち上がるとベラトリックスはハーマイオニーの喉元に小刀を押しつけてこう甲高く叫んだというわけなんですよね。

「捨てろと言ったはずだ!」

ハーマイオニーの喉元に血が滲むのを見てハリーは「判った!」と叫びベラトリックスの杖を足元の床に落としました。ロンもワームテールの杖を床に落としました。ハリーとロンは両手を肩の高さに挙げたというわけです。

ベラトリックスは「いい子だ!」と言うとにやりと笑い「ドラコ杖を拾うんだ!闇の帝王が御出でになる。ハリー・ポッターお前の死が迫っているぞ!」と言いました。それはハリーにも判っていたというわけなんですよね。

額の傷痕は痛みで破裂しそうでヴォルデモートが暗い荒れた海の上を遠くから飛んで来るのを感じました。まもなくこの館へと「姿現わし」できる距離まで近づくでしょう。ハリーはもはや逃れる道はないとそう思いました。

「さぁてシシーこの英雄気取りさんたちを我々の手でもう一度縛らないといけないようだ。グレイバックがミス穢れた血の面倒を見ている内にね」

ドラコが杖を集め急いで戻る間ベラトリックスは静かにこう言いさらに「グレイバックよ闇の帝王は今夜のお前の働きに対してその娘をお与えになるのを渋りはなさらないだろう」と言いました。ところがだったんですよね。

3-2.クリスタルのシャンデリアが!
ベラトリックスのその言葉が終わらない内に奇妙なガリガリという音が天井から聞こえて来ました。その場にいた全員が見上げるとクリスタルのシャンデリアが小刻みに震えて軋む音やらチリンチリンと不吉な音がしました。

それからシャンデリアが落ち始めました。その真下にいたベラトリックスはハーマイオニーを放り出して悲鳴を上げると飛び退きました。シャンデリアは床に激突して大破したクリスタルや鎖もまた床に落ちて来たのでした。

大破したクリスタルや鎖はハーマイオニーとグリップフックの上に落ちました。それでもグリップフックはしっかりとグリフィンドールの剣を握ったままでした。光るクリスタルの欠片があたり一面へと飛び散ったのでした。

ドラコは血だらけの顔を両手で覆い体をくの字に曲げました。ロンはハーマイオニーに駆け寄り瓦礫の下から引っ張り出そうとしました。ハリーも当然このチャンスを逃さず肘掛椅子を飛び越えて行動に出たというわけです。

ハリーはドラコが握っていた3本の杖を奪うと3本ともグレイバックに向けて「ステューピファイ!」と叫びました。グレイバックは3倍もの呪文を浴びて撥ね飛ばされて天井に吹っ飛び床に叩きつけられてしまったのでした。

ナルシッサ夫人がドラコを傷つかないように庇って引き寄せる一方で勢いよく立ち上がったベラトリックスは髪を振り乱して怒りに任せて小刀を振り回しました。その一方ナルシッサ夫人は杖を客間の扉へと向けていました。

ナルシッサ夫人が「ドビー!」と叫びベラトリックスでさえも凍りついて「お前!お前がシャンデリアを落としたのか?」と言いました。ドビーは震える指で昔の女主人を指差しながら小走りで客間に入って来たんですよね。

「あなたはハリー・ポッターを傷つけてはならない」

ドビーはこう言いベラトリックスはナルシッサ夫人に殺害してしまえと金切り声で言いましたがパチンと大きな音がしてナルシッサ夫人の杖もまた宙を飛んで部屋の反対側へと落ちました。ベラトリックスはこう喚きました。

「この汚らわしいチビ猿!魔女の杖を取り上げるとは!よくもご主人様に歯向かったな!」

これに対してドビーは「ドビーにご主人様はいない!ドビーは自由な妖精だ。そしてドビーはハリー・ポッターとその友達を助けに来た!」と応えました。そのハリーは今や額の傷痕の激痛で目が眩みそうになっていました。

薄れる意識の中でハリーはヴォルデモートが来るまであと数秒しかない事を感じ取り杖を1本放り投げて「ロン受け取れ。そして逃げろ!」と叫びました。それからグリップフックをシャンデリアの下から引っ張り出しました。

グリフィンドールの剣をしっかり抱えたままで呻いているグリップフックを肩に背負うとハリーはドビーの手を捉えてその場で「姿くらまし」しました。暗闇に入り込む直前もう一度客間の様子がハリーには見えたのでした。

ナルシッサ夫人とドラコの姿がその場に凍りつきロンの髪の赤色が流れ部屋の向こうからベラトリックスの投げた小刀が自分の姿が消えつつあるあたりでぼやけた銀色の光になっていました。それが後に問題になったのです。

ビルとフラーの所。貝殻の家。ビルとフラーの所。

ハリーは一度も行った事のない知らない所に「姿くらまし」しました。目的地の名前を繰り返しそれだけで行ける事を願うしかありませんでした。額の傷痕は突き刺すように痛みグリップフックの重みが肩にのしかかります。

ハリーは背中にグリフィンドールの剣がぶつかるのを感じました。その時ドビーがハリーが握っている手を強く引きました。もしかしたらドビーが正しい方向へ導いているのではと思いハリーはドビーの指を強く握りました。

それで良いと伝えようとしたのです。その時ハリーたちは固い地面を感じ潮の香を嗅ぎました。ハリーは膝をつきドビーの手を離してグリップフックをそっと地面に下ろそうとしました。グリップフックは身動きをしました。

3-3.胸から突き出ていたのは?
そのためハリーは「大丈夫かい?」と声をかけましたがグリップフックはただ鼻を鳴らすばかりで言葉を返しては来ませんでした。ハリーは暗闇を透かしてあたりを見回しました。到着した所は一面に星空が広がっています。

少し離れた所に小さな家が建っていました。その外で何かが動くのを見たような気がしました。ハリーは必要があれば戦えるようにとマルフォイの館から持って来た2本の杖をしっかり握りながら小声でこう言ったのでした。

「ドビーこれが貝殻の家なの?僕たち正しい場所に着いたの?ドビー?」

ハリーは周囲を見回しました。ドビーはすぐそばに立っていました。ドビーはぐらりと傾きハリーは「ドビー!」と叫びました。ドビーとハリーは同時にドビーの激しく波打つ胸から突き出る銀の小刀の柄を見下ろしました。

「ドビー。ああっ。誰か!」

ハリーは小屋に向かってそこで動いている人影に向かって大声で「助けて!」と言いました。その人影が魔法使いなのかマグルなのか敵か味方なのかも分りませんでしたがハリーはそんな事はどうでもいいとそう思いました。

ドビーの胸に広がって行くどす黒い染みの事しか考えられず自分に向かってすがりつくように伸ばされた細い両腕しか見えませんでした。ハリーはドビーを抱き止めてひんやりした草に横たえるとこう訴えたというわけです。

「ドビー駄目だ。死んじゃ駄目だ。死なないで」

ドビーの眼がハリーを捉え何か物言いたげに唇を震わせました。しかしトビーは「ハリー・・・ポッター・・・」と言うと小さく身を震わせそれきり動かなくなりました。

大きなガラス玉のような両眼はもはや見る事のできない星の光を散りばめて光っていたのでした。

今日の最後に
何故そもそもドビーはハリーたちを助けにかつて仕えていたマルフォイ家の館に来る事になったのか?ドビーはハリーに2年生の学期末に自由にして貰いました。ところがなかなか新しい勤め口が見つからなかったんですよね。

その理由はドビーが給料を欲しがったからでした。しかしウィンキーがクラウチ家を解雇されて自由になりドビーはウィンキーと2人で働ける所はないかと考えホグワーツに来てダンブルドアが給料を払うと言ってくれました。

実はこれはコメントで指摘されて知った事なんですがドビーとウィンキーは同時に雇われてホグワーツで働く事になりましたが雇い主が違うんですよね。ウィンキーの雇い主はホグワーツ魔法魔術学校つまりは学校法人です。

一方ドビーの雇い主はダンブルドア個人です。それはドビーが給料を欲しがったからです。ウィンキーもホグワーツで働く百人以上の屋敷しもべ妖精も誰も給料を欲しがらないのでホグワーツにはそんな予算枠はありません。

そのためドビーの雇い主はダンブルドア個人でドビーの給料はダンブルドアの懐から出ていたというわけですよね。しかしそのダンブルドアが死んでしまったためドビーの雇い主は他の人に変わったというわけなんですよね。

その新しい雇い主がハリーたちを助けにマルフォイの館に行けとドビーに命じた。そういう事だったんですよね。
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