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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

ようやくハリーから全幅の信頼を得たと思ったらとてつもなく悲しい別れの時を迎える事となってしまいました。ハリーは自分たちの命を救ってくれたドビーの墓穴を魔法ではなく手にスコップを持って掘り進めたのでした。そしてそんなドビーにルーナが感謝の言葉を捧げてくれました。(全3項目)

3-1.ドビーへの追悼の念が
同じ悪夢に二度引き込まれる思いでした。ハリーは一瞬ホグワーツの一番高いあの塔の下でダンブルドアの亡骸の傍らにひざまずいているような気がしました。しかし現実には目の前にあるのはドビーの亡骸だったのでした。

ハリーが見詰めていたのはベラトリックスの銀の小刀に貫かれて草むらに丸くなっている小さな体でした。ドビーはもはや呼び戻せない所に行ってしまったと判ってはいてもハリーはドビーの名前を呼び続けていたのでした。

暫くしてハリーは結局の所は目的地に正しく到着していた事を知りました。ひざまずいてドビーを覗き込んでいるハリーの周りにはビルとフラーにディーンとルーナが集まって来てハリーは思い出したようにこう訊きました。

「ハーマイオニーは?ハーマイオニーはどこ?」

ビルが「ロンが家の中に連れて行ったよ。ハーマイオニーは大丈夫だ」と答えました。ハリーは再びドビーを見詰めると手を伸ばしてドビーの体から鋭い小刀を抜き取りました。それから自分の上着をゆっくりと脱ぎました。

そして毛布を掛けるようにドビーを覆いました。どこか近くで波が岩に打ちつけている。ビルたちが話し合っている間ハリーは話し声だけ聞いていました。何を話し合い何を決めているのかにも全く興味が湧きませんでした。

怪我をしたグリップフックを家の中に運び込むディーンにフラーが急いで従いて行きました。ビルはドビーの埋葬について提案をしていました。ハリーは自分が何を言っているのかも分らず同意したというわけなんですよね。

同意しながら小さな亡骸をじっと見下ろしたその時ハリーの額の傷痕が疼き焼けるように痛み出しました。どこかハリーの心の一部でまるで長い望遠鏡を逆に覗いたかのようにヴォルデモートの姿が遠くに見えたんですよね。

ハリーたちが去った後にマルフォイの館に残った人々をヴォルデモートが罰している姿です。ヴォルデモートの怒りは恐ろしいものでしたがドビーへの哀悼の念がその怒りを弱めハリーにとっては遠い彼方の事のようでした。

ハリーには広大で静かな海のどこかの遠い彼方で起こっている嵐のように感じました。ハリーが意識して口に出した最初の言葉でした。ハリーは「僕きちんとやりたい。魔法ではなくスコップはある?」と言ったんですよね。

3-2.ドビーへの思いを込めて墓穴を掘るハリー
それから暫くしてハリーは作業を始めました。たった1人でビルに示された庭の隅の茂みと茂みの間に墓穴を掘り始めました。ハリーは憤りのようなものをぶつけながら掘り魔法ではなく自分の力で掘る事に意味がありました。

汗を流して掘り進めその一滴一滴が手のマメの1つ1つが自分たちの命を救ってくれたドビーへの供養に思えました。傷痕が痛みましたがハリーは痛みを制しました。痛みを感じはしてもそれは自分とはかけ離れたものでした。

ついにハリーは心を制御しヴォルデモートに対して心を閉じる方法を身につけました。ダンブルドアがスネイプからハリーに学び取らせたいと願ったその技です。シリウスの死の悲しみに胸塞がれ他の事が考えられなかった。

そのハリーの心をヴォルデモートは乗っ取る事ができませんでした。それと同様にこうしてドビーを悼んでいる心にもヴォルデモートの想念は侵入する事ができない。ダンブルドアならもちろんそれを愛だと言ったでしょう。

汗に悲しみを包み込み傷痕の痛みを撥ね退けハリーは固く冷たい土を掘り続けました。暗闇の中で自分の息と砕ける波の音だけを感じながらハリーはマルフォイの館で起こった事を考え耳にした事を思い出していたのでした。

すると闇に花が開くように徐々に色々な事が判って来ました。穴を掘る腕の規則的なリズムが頭の中にも刻まれたのです。秘宝。分魂箱。秘宝。分魂箱。もうあのおかしな執念に身を焦がす事はなかったというわけですよね。

喪失感と恐れが妄執を吹き消していました。横面を張られて目が覚めたような気がしました。ハリーは深くさらに深く墓穴を掘りました。ハリーにはヴォルデモートが今夜どこに行っていたのかが判っていたというわけです。

ヌルメンガードの一番高い独房で誰をそして何故殺害をしたのかをハリーは判っていました。それからハリーはワームテールの事を想いました。だった一度の些細な無意識で衝動的な慈悲のせいでワームテールは死んだのだ。

ダンブルドアはそれを予測していた。ダンブルドアという人はその他にはどれほど多くの事を知っていたのだろう?ハリーは時を忘れてロンとディーンが戻って来た時にも闇がほんの少し白んでいる事に気づいただけでした。

ハリーが「ハーマイオニーはどう?」と訊くとロンは「だいぶ良くなった。フラーが世話してくれてる」と答えました。2人がもし杖を使って完璧な墓を掘らないのは何故かと訊いたらハリーはその答えを用意していました。

しかし答える必要はありませんでした。ロンとディーンはスコップを手にハリーの掘った穴に飛び降りて十分な深さになるまで黙々と一緒に掘りました。ハリーはドビーが心地良くなるように上着ですっぽり包み直しました。

ロンは墓穴の縁に腰掛けて靴を脱ぎ靴下をドビーの素足に履かせました。ディーンは毛糸の帽子を取り出しハリーがそれをドビーの頭に丁寧に被せ耳を覆いました。ルーナが「目を閉じさせたほうがいいもン」と言いました。

ルーナがこう言うまでハリーは他の人たちが闇の中を近づいて来る音に気づきませんでした。ビルは旅行用マントを着てフラーは大きな白いエプロンを掛けていました。そのポケットには「骨生え薬」と判る瓶がありました。

借り物の部屋着姿のハーマイオニーは青ざめた顔をしていて足元がまだふらついていました。そばに来たハーマイオニーにロンは片腕を回しました。フラーのコートを着たルーナが屈んでそっとドビーの瞼に指を触れました。

見開いたままのガラス玉のような眼を閉じさせるとルーナは優しく「ほーらドビーは眠っているみたい」と言いました。ハリーはドビーを墓穴に横たえると小さな手足を眠っているかのように整えたというわけなんですよね。

そして墓穴から出ると最後にもう一度ドビーの小さな亡骸を見詰めました。ダンブルドアの葬儀を思い出してハリーは泣くまいと堪えました。何列も続く金色の椅子に前列には魔法大臣。ダンブルドアの功績を讃える弔辞。

堂々とした白い大理石の墓。ハリーはドビーもまたそれと同じ壮大な葬儀に値すると思いました。しかしドビーは粗っぽく掘った穴で茂みの間に横たわっています。ここで突然ルーナがこう言ったというわけなんですよね。

「あたし何か言うべきだと思う。あたしから始めてもいい?」

3-3.葬儀を終えて1人残ると
そしてみんなが見守る中ルーナは墓穴の底のドビーの亡骸に語りかけました。ルーナはドビーへの葬送の言葉を言い終えると促すようにロンを振り返りました。でもロンもディーンもハリーも一言しか言えなかったのでした。

「あたしを地下牢から救い出してくれてドビー本当にありがとう。そんなにいい人で勇敢なあなたが死んでしまうなんてとっても不公平だわ。あなたがあたしたちにしてくれた事をあたし決して忘れないもン」

「あなたが今幸せだといいな」

ロンは咳払いをしてくぐもった声で「うん。ドビー。ありがとう」と言いディーンは「ありがとう」と呟きました。ハリーはゴクリと唾を飲んで「さようならドビー」と言いました。ハリーはそれだけしか言えませんでした。

ルーナがハリーの言いたい事を全部言ってくれていたからです。ビルが杖を上げると墓穴の横の土が宙に浮き上がりきれいに穴に落ちて小さな赤みがかった塚ができました。こうしてドビーの葬儀は終わったというわけです。

ハリーが一同に「僕もう少しここにいるけどいいかな?」と訊くと口々に返事をする呟き声が聞こえましたが言葉は聞き取れませんでした。誰かが背中を優しく叩くのを感じました。みんなは家に向かって戻って行きました。

ドビーのそばに1人残されたハリーはあたりを見回しました。海が丸くした大きな白い石が幾つも花壇を縁取っていました。ハリーは一番大きそうな石を1つ取ってドビーの眠っている塚の頭のあたりへと枕のように置きました。

それからポケットを探ると杖を取り出そうとしました。杖は2本ありました。何がどうだったのか記憶が途切れて今となっては誰の杖だったのかは思い出せませんでした。ただ誰かの手から杖を奪った事は覚えていたのでした。

ハリーは短いほうの杖を選びました。それのほうが手に馴染むような気がしたからです。そして杖を石に向けるとハリーは呪文を呟いてゆっくり石の表面に文字を深く刻みました。ハリーは決して上手ではないと思いました。

ハーマイオニーならもっときれいにしかもおそらくもっと早くできただろう。しかし墓穴を自分で掘りたかったようにドビーが眠るその場所を自分で記しておきたいとハリーは思ったのです。ハリーは再び立ち上がりました。

自由なしもべ妖精ドビーここに眠る

立ち上がったその時その石にはこう刻まれていたんですよね。

今日の最後に
ハリーはドビーの死に接する事によってようやく閉心術を自分のものにして完璧に習得し心を制御してヴォルデモートに対して心を閉じて想念を閉め出す方法を身につけました。ドビーへの哀悼の念がそうさせたんですよね。

かつてヴォルデモートはシリウスの死の悲しみに胸塞がれ他の事が考えられなかったハリーの心を乗っ取る事ができませんでした。その時はシリウスの死に今回はドビーの死に対する哀悼の念がハリーの心を閉じさせました。

ハリーは5年生のクリスマス休暇明けから閉心術を習得するためダンブルドア校長の肝煎りでスネイプの課外授業を受ける事になりました。その最初の課外授業の際に訓練を始めるに当たりスネイプはハリーにこう言いました。

「杖を使い我輩を武装解除するもよしその他思いつく限りの方法で防衛するもよし」

さらにスネイプはハリーに「気持ちを集中するのだ。頭で我輩を撥ねつけろ。そうすれば杖に頼る必要はなくなる」とも言いました。それに対してハリーは怒ったように「僕やってます」と言った後こう文句を言っています。

「でもどうやったらいいか教えてくれないじゃないですか!」

つまり具体的に「どんな呪文を唱えるのか?」をスネイプはハリーに言いませんでした。でもこうしてハリーが閉心術を習得してみると閉心術を習得する方法は1人1人が違っていて教える事などできないという事のようです。

ハリーの場合はシリウスやドビーの死に接してその哀悼の念が心を閉じさせる方法になったのです。こうしてハリーはドビーの死に接してその哀悼の念が心を閉じる事になりようやく閉心術を習得する事ができたんですよね。

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