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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

ドラゴンの背中に乗ってグリンゴッツを脱出する。ハリーの驚くべき発想で3人はグリンゴッツを脱出する事に見事に成功しました。しかし舵を取る手段はなくハリーたち3人の行き先はドラゴン任せでした。そんなドラゴンが着陸地点に選んだのは?(全3項目)

3-1.脱出を果たして
舵を取る手段はありませんでした。そもそもほとんど目が見えないためドラゴン自身がどこに向かっているのか見えていませんでした。もし急に曲がったり空中で回転したりすればその広い背中にしがみついていられません。

その事をハリーは判っていました。にも関わらずどんどん高く舞い上がりロンドンが灰色と緑の地図のように眼下に広がるにつれてハリーは到底不可能と思われていた脱出ができた事への感謝の気持ちのほうが圧倒的に強い。

そう感じていました。ドラゴンの首に低く身を伏せて金属的な鱗にしっかりとしがみついているとドラゴンの翼が風車の羽根のように送る冷たい風が火傷で火脹れになった肌に心地よく感じました。そしてだったんですよね。

後ろではうれしいからか恐ろしいからかロンが声を張り上げて悪態をつきハーマイオニーは啜り泣いているようでした。5分も経つとドラゴンが3人を振り落とすのではないかという緊迫した恐れを少し忘れる事ができました。

ドラゴンが地下の牢獄からなるべく遠くに離れる事だけを思い詰めているようだったからです。しかしいつどうやって降りるのかという問題を考えるとやはり相当恐ろしかったんですよね。何も分からないからなんですよね。

ハリーはドラゴンという生き物が休まずにどのくらい飛び続けられるのか知りません。さらにこのほとんど目の見えないドラゴンがどうやって良い着陸地点を見つけるのかが全く分りませんでした。それだけではありません。

ハリーはひっきりなしにあたりに目を配りました。額の傷痕が疼くような気がしたからです。自分たちがレストレンジ家の金庫を破った事がヴォルデモートの知る所となるまでどのくらいかかるだろうとハリーは思いました。

グリンゴッツの小鬼たちはどのくらい急いでベラトリックスに知らせるのだろう?盗まれた品物が何なのかに気づくまでに一体どのくらいの猶予があるのだろう?そしてヘルガ・ハッフルパフの金のカップがなくなっている。

その事を知れば自分たちが分魂箱を探し求めている事にヴォルデモートもついに気づくだろうとハリーはそう思ったのでした。

3-2.日没の頃に
一方ドラゴンはより冷たく新鮮な空気に飢えているようです。どこまでも高く上がり今はとうとう冷たい薄雲が漂う中を飛んでいます。それまで色のついた小さな点のように見えていたロンドンに出入りする車も見えません。

ドラゴンは飛び続けました。緑と茶色の区画に分けられた田園の上を景色を縫って蛇行する艶消しのリボンのような道や光る川の上をどこまでも飛びました。でもこれだけ高い所を飛べばマグルに見られる心配もありません。

北へ北へと飛びながらロンが後ろから「こいつは何を探してるんだ?」と叫んでハリーは「分らないよ」と叫び返しました。冷たくて手の感覚がなくなっていましたがかといって握り直す事など怖くてとてもできはしません。

この間ハリーは眼下に海岸線が通り過ぎるのが見えたらどうしようと考えていました。もしドラゴンが広い海へと向かっていたらどうなるのだろう。ハリーは寒さにかじかんでいましとた。それだけではなかったんですよね。

死ぬほど空腹で喉も渇いていました。このドラゴンが最後に餌を食べたのはいつごろだろう?きっとその内に食料補給が必要になるのではないだろうか?そしてもしその時に3人の食べ頃の人間が背中にいる事に気づいたら?

太陽が傾いて空は藍色に変わりましたがドラゴンはまだ飛び続けています。大小の街が矢のように通り過ぎてドラゴンの巨大な影が大きな黒雲のように地上を滑って行きハリーはドラゴンの背に必死にしがみついていました。

そのせいだけでハリーは体中のあちらこちらが痛みました。そして長い無言の時間が過ぎてやがてロンが「僕の錯覚かなぁ?それとも高度が下がっているのかなぁ?」と叫びました。そこでハリーは下を見たというわけです。

日没の光で赤銅色に染まった深い緑の山々と湖とが幾つか見えました。ドラゴンの脇腹から目を細めて確かめている内にも見る見る景色は大きくなって細部が見えて来ました。ドラゴンは淡水の存在を感じ取ったようでした。

陽の光の反射でです。ドラゴンは次第に低く飛んで大きな輪を描きながら小さめの湖の1つに的を搾り込んでいるようでした。ハリーは後ろのロンとハーマイオニーにこう呼びかけて湖に飛び込むように言ったというわけです。

「十分低くなったらいいか飛び込め!ドラゴンが僕たちの存在に気づく前にまっすぐ湖に!」

2人は了解したもののハーマイオニーの返事は少し弱々しかったのでした。その時ハリーにはドラゴンの広い黄色い腹が湖の面に映って小さく波打っているのが見えました。ここでハリーは「今だ!」と言ったというわけです。

3-3.ようやく岸に到着して
ハリーはドラゴンの脇腹を滑り降りて湖の表面目がけて足から飛び込みました。落差は思ったよりも大きくハリーはしたたか水を打って葦に覆われた凍りつくような緑色の水の世界に石が落下するかのように突っ込みました。

水面に向かって水を蹴り喘ぎながら顔を出して見回すとロンとハーマイオニーが落ちたあたりに大きな波紋が広がっているのが見えました。ドラゴンは何も気づかなかったようで既に14~5メートル先を低空飛行していました。

そして傷ついた鼻面で水をすくっていました。ロンとハーマイオニーの顔がようやく水面に現れて喘ぎながら水を吐き出している内にドラゴンは翼を強く羽ばたかせてさらに飛びついには遠くの湖岸へと着陸したんですよね。

ハリーたち3人はドラゴンとは反対側の岸を目指して泳ぎました。湖はそう深くないように見えましたがやがて泳ぐというよりむしろ葦と泥を掻き分けて進む事になってしまいました。こうしてようやく岸に到着したのでした。

岸に着いた時には3人とも水を滴らせて息を切らしながら疲労困憊してつるつる滑る草の上にばったり倒れました。ハーマイオニーは咳き込み虚脱状態で震えていてハリーもそのまま横になり眠れたらどんなに幸せと思いました。

しかしよろよろと立ち上がって杖を抜くといつもの保護呪文を周囲に張り巡らし始めたのでした。それが終わって2人のそばへと戻ったハリーは金庫から脱出して初めて2人をまともに見ました。焼け焦げの火傷だらけでした。

2人とも顔と腕中を火傷で赤く腫れ上がらせて着ている物も所々焼け焦げて痛さに顔をしかめ身をよじりながら火傷にハナハッカのエキスを塗っていました。ハーマイオニーはハリーにも薬瓶を渡したというわけなんですよね。

そして「貝殻の家」から持って来たかぼちゃジュース3本と乾いた清潔なローブを3人分取り出したというわけです。

今日の最後に
こうしてドラゴンの背中に乗りハリーたち3人はグリンゴッツを脱出する事ができました。ハリーは額の傷痕が疼くような気がしてひっきりなしにあたりに目を配ったんだそうです。第一報が入ったという事なんでしょうか?

グリンゴッツに金庫破りに入った輩がいたらしい。そうヴォルデモートに報せが入ったんでしょうか?でも疼いた程度なので「どこの金庫なのか?」などの詳細はまだ知らされずヴォルデモートもまさかと思ったんでしょう。

グリンゴッツの小鬼たちもまずは「双子の呪文」で増えた宝のコピーの後始末をした後に「なくなっている物はないか?」とレストレンジ家のリストと照合して調べるという作業に入ったんでしょうね。凄い量でしたからね。

その照合作業が日没までかかったという事なんでしょうか?この後ヴォルデモートは戦慄の報告を受ける事になるんですよね。

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