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1つ目の分魂箱を手に入れたものの破壊方法も分らず残り3つの在り処も皆目見当がつかないという状況でさらに問題が1つ解決したと思ったら「グリフィンドールの剣」という新たな探し物が加わってロンはハリーとハーマイオニーの元を離れて行ってしまいました。ところがだったんですよね。(全3項目)

3-1.グロスター州のディーンの森に
こうしてハリーたち3人は魔法省に潜入してかつてはシリウスの弟レギュラス・ブラックが偽物と取り換えてクリーチャーがグリモールド・プレイス12番地に持ち帰ったヴォルデモートの分魂箱を獲得する事ができたのでした。

しかしその一方で残り3つの分魂箱の隠し場所は皆目見当がつかず獲得した分魂箱の破壊方法も分りません。ハリーが思い浮かぶ隠し場所と云えば「ホグワーツ」だけでしたがハーマイオニーに簡単に却下されてしまいました。

ホグワーツならダンブルドアが見つけただろうしヴォルデモートは就職できなかったから創設者ゆかりの品を見つけたり分魂箱を隠したりする機会はなかった。そのためハーマイオニーはホグワーツはないとそう言うのです。

分魂箱を破壊する方法は思わぬ形で判りました。ハーマイオニーがビーズバッグに額縁を入れておいたお陰でフィニアス・ナイジェラス・ブラックから話を聞き「グリフィンドールの剣」が分魂箱を破壊できると判りました。

ところが残り3つの分魂箱に「グリフィンドールの剣」という新たな探し物が加わったという事でロンは堪忍袋の緒が切れてハリーとハーマイオニーの元を去って行ってしまったというわけですよね。これは大きな痛手でした。

ハリーとハーマイオニーはダンブルドアはバチルダ・バグショットに剣を預けたのではと考えてゴドリックの谷に行きました。しかし2人は間違っていました。ハリーは柊と不死鳥の杖を失うという更なる痛手を負いました。

そんなハリーとハーマイオニーがやって来たのはグロスター州のディーンの森でした。その昔一度だけハーマイオニーが両親と一緒にキャンプに来た事がある場所なんだそうです。そしてここで事は起こったというわけです。

3-2.銀色の牝鹿
目の前に明るい銀色の光が現れ木立の間を動きました。光の正体は分らず音もなく動いています。光はただハリーに向かって漂って来るかのように見えました。ハリーは素早く立ち上がってハーマイオニーの杖を構えました。

その輝きはハリーが目を細めるほどでした。その何物かはますます近づいて来て1本の木の小陰から歩み出て来ました。明るい月のように輝く銀色の牝鹿でした。牝鹿は一歩一歩進んでハリーへと近づいて来たというわけです。

ハリーは呆然として牝鹿を見詰めました。何故かしらこの牝鹿を知っているような気がしたからです。この牝鹿と会う約束をしてずっと来るのを待っていたのに今までその事を忘れていたようなそんな気がハリーはしました。

ついさっきまでハーマイオニーを呼ぼうとしていた強い衝動は消えてしまいました。何故なら誰が何と言おうと間違いない。この牝鹿は自分だけの所に来たのだとハリーはそう思ったからです。するとだったというわけです。

牝鹿とハリーは暫くの間は互いにじっと見詰め合っていました。それから牝鹿は向きを変えると去り始めてハリーは「戻って来て!」と言いましたが牝鹿は再び木立の間を歩みました。ハリーはほんの一瞬だけ躊躇しました。

罠かもしれない。危ない誘いかもしれない。慎重さが囁きかけました。しかし圧倒的な直感がこれは闇の魔術ではないとハリーにそう教えていたのです。そこでハリーは銀色の牝鹿の後を追い始めたというわけなんですよね。

牝鹿はハリーを森の奥に導きました。ハリーは足を速めました。牝鹿が立ち止まった時こそ近づいて良いという合図に違いない。そして牝鹿が口を開けばその声が知るべき事を教えてくれるに違いないとハリーは思いました。

ついに牝鹿が立ち止まりました。そしてその美しい頭を再びハリーへと向けました。知りたさに胸を熱くしてハリーは走り出しました。ところが何とハリーが口を開いた途端でした。銀色の牝鹿は消えてしまったんですよね。

それまでは牝鹿が安心感を与えてくれていましたが今や恐怖が襲って来ました。ハリーは小声で「ルーモス光よ」と唱えて杖の先に灯りを点しました。ハリーは今にも誰かが襲って来るのではないかとそう思ったんですよね。

ハリーは杖を高く掲げました。誰も襲って来る気配はありません。木陰から緑色の閃光が飛び出して来るわけでもありません。それならば何故に銀色の牝鹿は自分をここに連れて来たのだろうとハリーはそう考えたのでした。

杖灯りで何かが光りました。後ろを向くと小さな凍った池がありました。よく見ようとしてハリーが杖を持ち上げると池の表面が割れて光っていました。ハリーは用心深く近づくと池を見下ろしました。するとだったのです。

ハリーの心臓が喉元まで飛び出しました。信じ難い物が池の底に横たわっていました。それは何と「グリフィンドールの剣」でした。どうしてこんな事が?自分たちが野宿をしている場所のこんな近くの池に横たわっている。

「どうして?」とハリーは思いました。

3-3.驚きの再会
ハリーは杖を剣の十字に向け「アクシオ剣よ来い」と呟くように唱えましたが案の定という感じで剣は微動だにしません。ハリーも剣が動くとは全く期待していませんでした。そんなに簡単に動くとは思っていませんでした。

それならば剣は凍った池の底にではなく拾い上げられるような地面に置かれていただろうとハリーは思っていたからです。色々考えた末にハリーは長い溜め息をつきました。何をすべきかをハリーには判っていたからでした。

最初に氷を通して剣を見つけた時からこうなるのではないかとハリーは考えていたのです。ハリーはもう一度周りの木々をぐるりと眺めて今度こそ自分を襲う者は誰もいないと確認をした上でその行動を取り始めたのでした。

それはあまりに気の進まない事でした。寒さで思うように動かない指でハリーは1枚1枚服を脱ぎ始めました。服を脱ぎ終わるとハリーは歯の根も合わないほど震えていました。ハリーはハーマイオニーの杖を氷に向けました。

「ディフィンド!裂けよ!」

池の表面が割れてハリーはその中へと飛び込みました。ところがだったのです。ハリーが剣を拾い上げたその後でした。何かがハリーの首を絞めました。多分水草だろうと思ってハリーは空いた手で払い除けようとしました。

ところがそれは水草ではありませんでした。分魂箱の鎖がきつく絡みつきハリーの喉を締め上げていたのでした。ハリーは何とか水面に戻ろうとがむしゃらに水を蹴りましたが池の岩場のほうへと進むばかりで浮び上れません。

溺れるんだ。もう死ぬとハリーは思いました。ところがふと気づいて我に返ってみるとハリーは雪の上に腹這いになっていました。どこか近くでもう1人の誰かが喘ぎ咳き込みよろめいています。その誰かがこう言いました。

「おい-気は-確かか?」

その声を聞いてハリーはようやくふらふらと立ち上がりました。びしょ濡れで髪が顔に張り付き片手にグリフィンドールの剣を持ちもう一方の手に鎖の切れた分魂箱を持ったロンが立っていました。まさに驚愕の極地です。

銀色の牝鹿などロンの出現に比べれば何でもないとハリーは思いました。ロンは池に飛び込んでハリーの命を救ったのです。

最後に
こうしてロンはハリーとハーマイオニーの元に戻って来ました。ロンがハリーに会う事ができたのはアルバス・ダンブルドアが遺贈した「火消しライター」のお陰でした。そして1つ目の分魂箱はロンが破壊したんですよね。

この時にはハリーは想像だにできなかった事なんですが実はハリーが敵だと思っていた2人の人物が密かに動いてハリーはグロスター州のディーンの森で「グリフィンドールの剣」を手に入れる事ができたというわけですよね。

1人目は「グリフィンドールの剣」が分魂箱を破壊できると暗に教えてくれたフィニアス・ナイジェラス・ブラックでした。ハーマイオニーのビーズバッグの中でそうと知られないように聞き耳を立てていたというわけですね。

ハリーに「ここはどこ?」と訊かれた時ハーマイオニーはビーズバッグからテントの柱を引っ張り出しながら「グロスター州のディーンの森よ」と答えました。それをフィニアス・ナイジェラス・ブラックは聞いていました。

それを校長室に戻って来て何とこの人もまたハリーたちが敵だと思っていたセブルス・スネイプに知らせたのです。スネイプは校長室の別の所に隠しておいた「グリフィンドールの剣」を持ってディーンの森に向かいました。

後にハリーは「叫びの屋敷」で死んで行くスネイプが差し出した「記憶」を「憂いの篩」で見て実はそうだったんだという事を知ったというわけなんですよね。
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