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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

手紙で知らせた通りの金曜日の午後11時にダンブルドアはハリーを迎えにプリベット通り4番地にやって来ました。ところがダンブルドアは居間へと足を踏み入れました。何でも幾つか話し合わなくてはならない事があるんだそうです。居間へと入ったダンブルドアは・・・(全3項目)

3-1.居間に
「失礼になったら申し訳ないが」と言いつつ一言一言に失礼さをちらつかせながら切り出したバーノン叔父さんに対してアルバス・ダンブルドアはこのように言葉を引き継いで重々しく文章を完結させたというわけですよね。

「しかし悲しいかな意図せざる失礼が驚くほど多いものじゃ。なれば何も言わぬが一番じゃ」

こう言った後ダンブルドアは続けて「ああこれはペチュニアとお見受けする」と言いました。台所の扉が開いてそこにペチュニア叔母さんがゴム手袋を嵌めて寝巻の上に部屋着を羽織って立っていたというわけなんですよね。

「アルバス・ダンブルドアじゃ。お手紙をやり取りいたしましたのう」

明らかに寝る前の台所徹底磨き上げの最中で叔母さんの顔にはショック以外の何も読み取れませんでした。バーノン叔父さんが紹介してくれる気配がないのでダンブルドアはこう自己紹介しました。ところがだったのでした。

爆発する手紙つまり「吼えメール」を一度送った事をペチュニア叔母さんに思い出して貰うにしてはこういう言い方は変わっているとハリーは思いました。でもペチュニア叔母さんは何も反論しなかったというわけですよね。

「そしてこちらは息子さんのダドリーじゃな?」

その時ダドリーが居間の扉から顔を覗かせました。縞のパジャマの襟から突き出したブロンドの巨大な顔は驚きと恐れで口を呆然と開けていて体のない首だけのような奇妙さでした。暫くの間ダンブルドアは黙っていました。

どうやらダーズリー一家の誰かが口を利くのかどうかを確かめているようです。僅かの間ダンブルドアは黙って待っていたものの沈黙が続いたので微笑み「わしが居間に招き入れられた事にしましょうかの?」と言いました。

ダドリーはダンブルドアが前を通り過ぎる際に慌てて道を空けました。ハリーは望遠鏡とスニーカーを引っ掴んだままで階段の最後の数段を一気に飛び下りるとダンブルドアの後に従って居間へと入ったというわけですよね。

暖炉に一番近い肘掛椅子に腰を下ろして無邪気な顔であたりを観察しているダンブルドアの姿ははなはだしく場違いでした。何故ダンブルドアはプリベット通り4番地の居間に入ったのか?ハリーは心配そうにこう訊きました。

「あの-先生出かけるんじゃありませんか?」

3-2.ようやく本題に入って
ハリーの問いにダンブルドアは「そうじゃ出かける。しかしその前にまず幾つか話し合っておかねばならぬ事があるのじゃ」と答えました。さらに続けてダンブルドアはその理由をこのように説明をしたというわけですよね。

「それにおおっぴらに話をせぬほうが良いのでな。もう少しの時間叔父さんと叔母さんのご好意に甘えさせていただくとしよう」

するとバーノン叔父さんが「させていただく?そうするんだろうが?」と言いながらペチュニア叔母さんを脇にして居間に入って来ました。ダドリーは2人の後をこそこそと従いて来ました。ダンブルドアはこう答えました。

「いやそうさせていただく」

あっさりとそう言った後にダンブルドアは素早く杖を取り出しました。あまりの速さにハリーはほとんど杖が見えませんでした。軽く一振りするとソファーが飛ぶように前進しダーズリー一家3人の膝を後ろからすくいました。

3人は束になってソファーに倒れました。ダンブルドアがもう一度杖を振るとソファーはたちまち元の位置まで後退してダンブルドアは朗らかに「居心地良くしようのう」と言いました。それからポケットに杖をしまいました。

その際にハリーはダンブルドアの手が黒く萎びている事に気がつきました。肉が焼け焦げて落ちたかのようでハリーは「先生-どうなさったのですかその?」と訊きましたがダンブルドアはその問いには答えずこう言いました。

「ハリー後でじゃ。お掛け」

座るようにと言われたハリーは残っている肘掛椅子に座りました。そして驚いて口も利けないダーズリー一家のほうを見ないようにしました。すると今度はダンブルドアはバーノン叔父さんに向かってこう言ったんですよね。

「普通なら茶菓でも出してくださるものじゃが。しかしこれまでの様子から察するにそのような期待は楽観的過ぎて馬鹿馬鹿しいと言えるじゃろう」

三度目の杖が動いて空中から埃っぽい瓶とグラスが5個現れました。瓶が傾いて5個のグラスに蜂蜜色の液体をたっぷりと注ぎ入れグラスはふわふわと5人の元に飛んで行きました。ダンブルドアはこう言ったというわけです。

「マダム・ロスメルタの最高級オーク樽熟成蜂蜜酒じゃ」

ダンブルドアはハリーに向かってグラスを挙げました。ハリーは自分のグラスを捕まえ一口すすりました。これまで味わった事はありませんでしたがとてもおいしい飲み物でした。一方ダーズリー一家はどうしたでしょう?

3人は互いに恐々と顔を見合わせた後に自分たちのグラスを完全に無視しようとしました。しかしそれは至難の業でした。何しろグラスが3人の頭を「飲んで」と言いたげに脇から軽く小突いていたからというわけなんですよね。

ハリーはダンブルドアが大いに楽しんでいるのではないかという気持ちを打ち消す事ができませんでした。ダンブルドアは「さてハリー」と言うとハリーを見ました。ここでようやく本題へと入る事になったというわけです。

何でも面倒な事が起きたんだそうです。ハリーが我々つまり不死鳥の騎士団のためにそれを解決してくれる事を望んでいるのだそうです。その事よりまずハリーに話さなくてはならない事があるとダンブルドアは言うのです。

「シリウスの遺言が一週間前に見つかってのう。所有物の全てを君に遺したのじゃ」

ソファーのほうからバーノン叔父さんがこっちに顔を向けました。しかしハリーは叔父さんを見もしませんでしたし「あ。はい」と言う他に何も言うべき言葉を思いつきませんでした。続けてダンブルドアはこう言いました。

「ほとんどが単純明快な事じゃ。グリンゴッツの君の口座にほどほどの金貨が増えた事そして君がシリウスの私有財産を相続した事じゃ。少々厄介な遺産は」

ダンブルドアがここまで言った所でバーノン叔父さんが大声で「名付け親が死んだと?」と訊きました。ここでダンブルドアもハリーも叔父さんのほうを見ました。グラスが今度は相当しつこく叔父さんの頭を小突きました。

3-3.グリモールド・プレイス12番地の問題
そのグラスを払い除けようとしながら叔父さんが「死んだ?こいつの名付け親が?」と訊くとダンブルドアは「そうじゃ」と一言で答えました。そしてダンブルドアはそれ以上何も言いはしなかったというわけなんですよね。

ダンブルドアはハリーに何故ダーズリー一家に打ち明けなかったのかと尋ねたりはしませんでした。そしてまるで邪魔が入らなかったかのように「問題は」とハリーに話し続けてダンブルドアはハリーにこう告げたのでした。

「シリウスがグリモールド・プレイス12番地を君に遺したのじゃ」

これを聞いてバーノン叔父さんは目を細め意地汚く「屋敷を相続しただと?」と訊きました。しかしハリーもダンブルドアもそれを無視しました。そしてハリーはダンブルドアに向かってこう言ったというわけなんですよね。

「ずっと本部として使っていいです。僕はどうでもいいんです。あげます。僕は本当に要らないんだ」

ハリーはできる事ならグリモールド・プレイス12番地には二度と足を踏み入れたくはありませんでした。シリウスはあそこを離れようとしてあれほど必死だった。それなのにあの家に閉じ込められてたった1人で徘徊していた。

ハリーはそんなシリウスの記憶に一生つきまとわれるだろうと思いました。そんなハリーに向かってダンブルドアは「それは気前の良い事じゃ」と言いました。しかしハリーはダンブルドアの一言を聞き逃していたようです。

「しかしながら我々は一時的にあの建物から退去した」

こう言うダンブルドアにハリーは「何故です?」と訊きました。ハリーが聞き逃したのはダンブルドアの「問題は」という一言でした。そうなのです。あのグリモールド・プレイス12番地には問題があるというわけですよね。

バーノン叔父さんはしつこい蜂蜜酒のグラスに今や矢継ぎ早に頭をぶたれブツクサ文句を言っていましたがダンブルドアは知らん顔でした。ダンブルドアはグリモールド・プレイス12番地を退去した理由の説明を始めました。

何でもブラック家の伝統であの屋敷は代々ブラックの姓を持つ直系の男子に引き継がれる決まりになっていたそうです。シリウスはその系譜の最後の者だった。それは弟レギュラスが先に亡くなっていたからなんだそうです。

だからブラックの姓を持たず直系の男子でもないハリーにはグリモールド・プレイス12番地は引き継げないかもしれないというわけなんですよね。

今日の最後に
ダンブルドアはハリーに「シリウスの遺言が一週間前に見つかってのう。所有物の全てを君に遺したのじゃ」と告げてバーノン叔父さんはこの時に初めてハリーの名付け親のシリウスが死んだ事を知ったというわけですよね。

しかし「死んだ?こいつの名付け親が?」と訊くバーノン叔父さんにダンブルドアは「そうじゃ」と一言だけで答えてハリーにも何故ダーズリー一家に打ち明けなかったのかと尋ねたりはしなかったというわけなんですよね。

それはダンブルドアもハリーとダーズリー一家の関係は熟知していたのでハリーがダーズリー一家にシリウスが死んだ事を打ち明けたりするはずがないと確信していたからに他ならないでしょう。だから一言で済ませました。

言うまでもない事かもしれませんが夏休みに入ってたったの二週間でハリーをプリベット通り4番地から連れ出して「隠れ穴」に連れて行く事にしたのもシリウスが死んで悲しみのどん底に沈むハリーを思ってというわけです。

ハリーはその措置を「話が上手過ぎる」と思ってしまったようですね。うれしさよりも戸惑いが上回ったというわけですよね。

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