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居間に入って行くと乱暴狼藉の跡が目に飛び込んで来ました。例のかのダンブルドアの古い同僚はどこかに連れ去られてしまったのか?ハリーはそう思いましたが実はその人物はいたのです。ダンブルドアは突然さっと身を翻(ひるがえ)すと杖の先をハリーが思ってもみなかった意外な所に・・・(全3項目)

3-1.驚くハリー
ハリーの「ではその人は?」の問いにダンブルドアは「まだそのあたりにいるとな?その通りじゃ」と答えると突然さっと身を翻(ひるがえ)して膨れ過ぎた肘掛椅子のクッションへと杖の先を突っ込んだというわけですよね。

すると何と肘掛椅子が「痛い!」と叫んでダンブルドアは体を起こしながら椅子に向かって「こんばんはホラス」と挨拶するではありませんか。ハリーは唖然として口を開けました。今の今まで椅子があったその場所でした。

そこに堂々と太った禿の老人がうずくまり下っ腹をさすりながら涙目で恨みがましくダンブルドアを見上げているのです。男はよいしょと立ち上がりながら声を荒げて「そんなに強く杖で突く必要はなかろう」と言いました。

そして「痛かったぞ」とも言いました。飛び出した目と堂々たる銀色のセイウチ髭にライラック色の絹のパジャマを着てその上には栗色のビロードの輝くボタンのついた上着姿でした。頭には髪の毛は全くありませんでした。

その頭に杖灯りが反射しました。その背丈はダンブルドアの顎にも届かないくらいでした。まだ下腹をさすりながらよろよろと立ち上がった男が呻くように「何でバレた?」と言いました。肘掛椅子のふりをしていたのです。

それを見破られたばかりにしては見事なほどに恥じ入る様子がありません。ダンブルドアは「親愛なるホラスよ」と言いながらむしろ面白がっているように見えました。ダンブルドアはさらにはこうも言ったというわけです。

「本当に死喰い人が訪ねて来ていたのなら家の上に闇の印が出ていたはずじゃ」

ダンブルドアがホラスと呼んでいるその男はずんぐりとした手で禿げ上がった広い額をピシャリと叩くと「闇の印か」とそう呟いたというわけなんですよね。

3-2.後片付けが終わった後に
「何か足りないと思っていた。まあよいわ。いずれにせよそんな暇はなかっただろう。君が部屋に入って来た時には腹のクッションの膨らみを仕上げたばかりだったし」こう言うと男は大きな溜め息をついたというわけです。

ダンブルドアが礼儀正しく「片付けの手助けをしましょうかの?」と訊くと男は「頼む」と答えました。背の高い痩身の魔法使いつまりはダンブルドアと背の低い丸い魔法使いが背中合わせに立ち同じ動きで杖を振りました。

2人が杖を掃くように振ると家具が飛んで元の位置に戻り飾り物は空中で元の形になりましたし羽根はクッションに吸い込まれて破れた本は独りでに元通りになりながら本棚に収まって石油ランプは脇机まで飛んで戻りました。

そして再び火が灯り夥しい数の銀の写真立ては破片が部屋中を輝きながら飛んでそっくり元に戻り曇り1つなく机の上に降り立ちました。裂け目も割れ目も穴もそこいら中で閉じられて壁も独りでにきれいに拭き取られました。

「ところであれは何の血だったのかね?」

再生した床置き時計のチャイムの音に掻き消されないように声を張り上げてダンブルドアがこう訊きました。ホラスと呼ばれた魔法使いはシャンデリアが独りでに天井にねじ込まれるやかましい音に混じってこう叫びました。

「あああの壁か?ドラゴンだ」

最後にピアノがポロンと鳴って静寂が訪れホラスが気軽な口調で「ああドラゴンだ」と繰り返しました。そして「私の最後の1本だがこのごろ値段は天井知らずでね。いやまだ使えるかもしれん」と言ったというわけですよね。

ホラスは足音を立てて食器棚の上に置かれたクリスタルの小瓶に近づき瓶を明かりにかざして中のどろりとした液体を調べ「フムちょっと埃っぽいな」と言い瓶を戸棚の上に戻して溜め息をつきました。その時だったのです。

ハリーに視線が行ってホラスは「ほほう」と言いました。ハリーと初対面した人の多くがそうするようにホラスもまた例に漏れず丸い大きな目がハリーの額にそしてそこに刻まれた稲妻形の傷痕に飛んだというわけですよね。

ホラスは今度は興奮したように「ほっほう!」と言いました。ダンブルドアが紹介するために進み出て「こちらはハリー・ポッター」とホラスにハリーを紹介しました。そして今度はこう言いハリーにホラスを紹介しました。

「ハリーこちらがわしの古い友人で同僚のホラス・スラグホーンじゃ」

スラグホーンは抜け目のない表情で「それじゃあその手で私を説得しようと考えたわけだな?いや答えはノーだよアルバス」とダンブルドアに食ってかかりました。それから決然と顔を背けてハリーのそばを通り過ぎました。

その時スラグホーンは誘惑に抵抗する雰囲気を漂わせていたというわけなんですよね。

3-3.不機嫌なスラグホーンに
そんなスラグホーンにダンブルドアは「一緒に飲むぐらいの事はしてもよかろう?」と問いかけスラグホーンは「昔のよしみで?」と問い返し躊躇したその後に「良かろう一杯だけだ」と無愛想にそう答えたというわけです。

ダンブルドアはハリーに微笑みかけほんの先程までスラグホーンが化けていた椅子とそう違わない椅子を指し座るようにと促しました。その椅子は火の気の戻ったばかりの暖炉と明るく輝く石油ランプのすぐ脇にありました。

ハリーはダンブルドアが何故だか可能な限りできるだけ自分を目立たせたがっているとはっきり感じながら椅子に腰掛けました。確かにデカンターとグラスの準備に追われていたスラグホーンが再び部屋を振り返った時です。

スラグホーンの目は真っ先にハリーへと行きました。まるで目が傷つくのを恐れているようにしてスラグホーンは「フン」と言うと急いで目を逸らし「ほら」と言って勝手に腰掛けていたダンブルドアに飲み物を渡しました。

それからハリーに盆をぐいと突き出してから元通りになったソファにとっぷりと腰を下ろすと何と不機嫌に黙り込んでしまいました。そんなスラグホーンに向かってダンブルドアがこのように尋ねたというわけなんですよね。

「さて元気だったかねホラス?」

スラグホーンは即座に「あまりパッとしない。胸が弱い。ゼイゼイする。リュウマチもある。昔のようには動けん。まあそんなもんだろう。歳だ。疲労だ」と答えました。しかしダンブルドアはこう言葉を返したんですよね。

「それでも即座にあれだけの歓迎の準備をするには相当素早く動いたに相違なかろう。警告はせいぜい3分前だったじゃろう?」

スラグホーンは半分苛立ち残りの半分は誇らしげに「2分だ」と答えました。風呂に入っていたので「侵入者避け」が鳴るのが聞こえなかったんだそうです。

今日の最後に
スラグホーンはハリーがいる事に気づくと当初はうれしそうでしたがハリーを紹介されると抜け目のない表情で「それじゃあその手で私を説得しようと考えたわけだな?」と言い答えはノーとそう言ったというわけですよね。

ホグワーツの教壇に復帰すればハリーが教え子となり頻繁にそして日常的に会う事ができるというわけです。それに不快を示すスラグホーンにダンブルドアは「一緒に飲むぐらいの事はしてもよかろう?」と問いかけました。

スラグホーンが渋々承諾するとダンブルドアはハリーを火の気の戻った暖炉と明るく輝く石油ランプのすぐ脇にある椅子へと座らせました。ハリーはダンブルドアが自分をできるだけ目立たせたがっているとそう感じました。

その効果は早速現れ飲み物の準備を終えたスラグホーンが再び部屋を振り返ると真っ先にハリーに目が行きました。ダンブルドアはハリーがスラグホーンの説得に「僕はどんな役に立つんですか?」と訊くとこう答えました。

「ああ君が何に役立つかは今に判るじゃろう」

それが今判り始めたというわけなんですよね。
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