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ハリポタ通の館(やかた)

ここではハリーポッター・シリーズに関する様々な情報や私の推測(妄想?)をお届けしています。毎週、日曜・月曜・水曜・木曜更新。

ハリーとダンブルドアが居間を出て2人が玄関口まで来た時でした。後ろから「判った判った。引き受ける!」と叫ぶ声が聞こえスラグホーンはホグワーツの教壇に復帰する事になりました。再び来た道を戻る道すがらでハリーはダンブルドアからスラグホーンについての話を聞く事となり・・・(全3項目)

3-1.玄関口まで来た所で
スラグホーンが仮住まいをしているマグルの家をお暇する事になりダンブルドアは「ではさらばじゃ」と言いハリーは「さようなら」と言って別れの挨拶をすると2人は居間を出ました。そして玄関口まで行ったその時でした。

後ろから「判った判った。引き受ける!」と叫ぶ声が聞こえダンブルドアが振り返るとスラグホーンが居間の出口に息を切らせて立っていました。ダンブルドアが「引退生活から出て来るのかね?」と訊いたというわけです。

「そうだそうだ。馬鹿な事に違いない。しかしそうだ」

スラグホーンが急き込んでこう答えダンブルドアは「素晴らしい事じゃ」と言うと笑顔を見せてスラグホーンに「ではホラス。9月1日にお会いしましょうぞ」と言ってスラグホーンは「ああそういう事になる」と唸りました。

ダンブルドアとハリーが庭の小道に出た時にスラグホーンが「ダンブルドア給料は上げてくれるんだろうな!」と言う声が追いかけて来ました。スラグホーンにそう言われて今度はダンブルドアがクスクスと笑う番でした。

門の扉が2人の背後で音を立てて閉まり暗闇と渦巻く霧の中ハリーとダンブルドアは元来た坂道を下って行きました。ダンブルドアは「よくやったハリー」と言いましたがハリーは驚いて「僕何にもしてません」と言いました。

「いいやしたとも。ホグワーツに戻ればどんなに得る所が大きいかを君はまさに自分の身をもってホラスに示したのじゃ」

ダンブルドアはこう言ってハリーをねぎらうと続けて「ホラスの事は気に入ったかね?」と尋ねて来ました。ハリーは「あ」と言ったきり言葉が続きませんでした。好きかどうかがハリーには分らなかったからなんですよね。

3-2.スラグホーンの説得を終えて
あの人はあの人なりにいい人なのだろうと思いましたがハリーは同時にスラグホーンは虚栄心が強いように思えました。それに言葉とは裏腹にマグル生まれの者が優秀な魔女である事に異常なほど驚いていた。するとでした。

「ホラスは快適さが好きなのじゃ。それに有名で成功した力のある者と一緒にいる事も好きでのう。そういう者たちに自分が影響を与えていると感じる事が楽しいのじゃ」

ダンブルドアがこう話を切り出しハリーは何か答えなければならないという重圧から解放されました。ダンブルドアが続けて言うにはスラグホーンは決して自分が王座に着きたいとは望まずむしろ後方の席が好みだそうです。

ゆったりと体を伸ばせる場所が好みだった。スラグホーンはホグワーツでも自らお気に入りを選んだのだそうです。時には野心や頭脳により時には魅力や才能により様々な分野でやがては抜きん出るであろう者を選び出した。

そんな不思議な才能をスラグホーンは持っていたそうです。スラグホーンはお気に入りを集めて自分を取り巻くクラブのようなものを作ったんだそうです。そのメンバー間で人を紹介したり有用な人脈を固めたのだそうです。

その見返りに常に何かを得ていた。好物の砂糖漬けパイナップルの箱詰めとか小鬼連絡室の次の室長補佐を推薦する機会を得たりとかスラグホーンはしていたとの事でした。突然ハリーの頭の中に生々しい姿が浮かびました。

それは膨れ上がった大蜘蛛が周囲に糸を紡ぎ出してあちらこちらに糸を引っ掛け大きくておいしそうな蠅を手元に寄せる姿です。ダンブルドアは言葉を続けハリーにこういう事を聞かせるのは用心させるためだと言いました。

悪感情を持たせるためではない。これからはスラグホーン先生とお呼びしなければならんのう。間違いなくあの男はハリーを蒐集しようとする。ハリーは蒐集物の中の宝石になるだろうとダンブルドアはハリーに言いました。

ハリーは「生き残った男の子」又は近頃は「選ばれし者」と呼ばれているからだそうです。ダンブルドアが言った言葉で周りの霧とは何の関係もない冷気がハリーを襲いました。数週間前に聞いた言葉を思い出したのでした。

「一方が生きる限り他方は生きられぬ」

恐ろしくてハリーにとっては特別な意味のあるこの言葉を思い出したのです。ダンブルドアは先程通った教会の所まで来ると足を止めてハリーに「このあたりでいいじゃろうハリー。わしの腕に掴まるがよい」と言いました。

今度は覚悟ができていたのでハリーは「姿現わし」する態勢になっていましたがそれでも快適ではありませんでした。締めつける力が消え再び息ができるようになった時ハリーは田舎道でダンブルドアの脇に立っていました。

目の前に世界で二番目に好きな建物の影が見えました。それは「隠れ穴」でした。たった今体中に走った恐怖にも関わらずハリーはその建物を見ると自然に気持ちが高揚しました。ここ「隠れ穴」にはロンがいるんですよね。

そしてハリーが知っている誰よりも料理が上手なウィーズリーおばさんもいるのです。

3-3.門を通り過ぎながら
すると門を通り過ぎながらダンブルドアが「ハリーちょっとよいかな。別れる前に少し君と話がしたい。2人きりで。ここではどうかな?」と言うとウィーズリー家の箒がしまってある崩れかかった石の小屋を指差しました。

何だろうと思いながらハリーはダンブルドアに続いてキーキー鳴る戸をくぐって普通の戸棚より若干小さいくらいの小屋の中に入りました。ダンブルドアは杖先に明かりを灯し松明のように光らせハリーに微笑みかけました。

ダンブルドアは「この事を口にするのを許して欲しいのじゃが」と前置きをした上でハリーに魔法省で色々とあったのにも関わらずよく耐えているとうれしくもありハリーを少し誇らしくも思っているとそう言ったのでした。

そしてダンブルドアは「シリウスも君を誇りに思ったじゃろう。そう言わせて欲しい」と言いました。ハリーはぐっと唾を飲みました。声がどこかへ行ってしまったようでシリウスの話をするのは耐えられないと思いました。

バーノン叔父さんが「名付け親が死んだと?」と言うのを聞いただけでハリーは胸が痛みましたしスラグホーンの口からシリウスの名前が気軽に出て来るのを聞くのもなお辛かったのでした。ダンブルドアはこう言いました。

「残酷な事じゃ。君とシリウスが共に過ごした時間はあまりにも短かった。長く幸せな関係になるはずだったものを無残な終わり方をした」

静かにこう言うダンブルドアの帽子を登り始めたばかりの蜘蛛から目を離すまいとしながらハリーは頷きました。ハリーにはダンブルドアは理解してくれているのだとそう判りました。そして多分見抜いているのかもしれない。

ダンブルドアの手紙が届くまではダーズリーの家で自分が食事も取らずほとんどベッドに横たわったままで霧深い窓を見詰めていた事をそして吸魂鬼がそばにいる時のように冷たく虚しい気持ちに沈んでいた事も知っていた。

ハリーはようやく低い声で「信じられないんです。あの人がもう僕に手紙をくれないなんて」と言いました。ハリーは突然目頭が熱くなり瞬きをしました。これはあまりに些細な事なのかもしれないがとハリーは思いました。

それでもホグワーツの外にまるで両親のように自分の身の上を心配してくれる人がいるという事こそが名付け親がいると判った大きな喜びだった。しかしもう二度と郵便配達ふくろうがその喜びを運んで来る事はありません。

そんなハリーにダンブルドアは?

今日の最後に
こうしてスラグホーンはホグワーツの教壇に復帰する事になりました。その帰り道でハリーはダンブルドアからスラグホーンの人物像について説明を受け悪感情を持たせるためでなく用心させるためだと言われたんですよね。

「生き残った男の子」に加えてハリーは近頃は「選ばれし者」と呼ばれているからなんだそうです。そのためスラグホーンは間違いなくハリーを蒐集しようとするだろう。ハリーはその中の宝石になるとの事なのだそうです。

ダンブルドアはスラグホーンについて「決して自分が王座に着きたいとは望まずむしろ後方の席が好みじゃ」と言いました。それだからこそダンブルドアはスラグホーンをホグワーツの教職に復帰させたというわけですよね。

この時もう既にダンブルドアは自分が余命幾ばくもなくせいぜい1年しか生きられない事を知っていました。そのためダンブルドアは自分の死後の自分がいなくなった後のホグワーツの事を考えていたというわけなんですよね。

ダンブルドアは自分の後任の校長になるのはセブルス・スネイプと決めていました。そこでその邪魔をしない後方の席が好みだというスラグホーンを引退生活から引きずり出しホグワーツの教壇に復帰させたというわけです。

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