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ダンブルドアとハリーが「隠れ穴」の台所に入るとそこには夜遅いのにウィーズリーおばさんの他にニンファドーラ・トンクスがいました。トンクスに続いてダンブルドアもまた魔法大臣ルーファス・スクリムジョールと会わなくてはならないと言って帰ってしまい・・・(全3項目)

3-1.台所にいたのは?
ハリーとダンブルドアは「隠れ穴」の裏口に近づきました。いつものように古いゴム長靴や錆びた大鍋が周りに散らかっています。遠くの鳥小屋からは鶏の低い眠そうな鳴き声が聞こえて来ました。そこでだったんですよね。

ダンブルドアが三度扉を叩くと台所の窓越しに中で急に何かが動くのがハリーの目に入って神経質な声が「誰?」と訊いた後「名を名乗りなさい!」と言いました。ハリーはそれがウィーズリーおばさんの声だと判りました。

「わしじゃダンブルドアじゃよ。ハリーを連れておる」

ダンブルドアがこう言うと即座に扉が開き着古した緑の部屋着姿のウィーズリーおばさんが立っていて「ハリーまあ!全くアルバスったらドキッとしたわ。明け方前には着かないっておっしゃったのに!」と言ったのでした。

「運が良かったのじゃ。スラグホーンはわしが思ったよりずっと説得し易かったのでな。もちろんハリーのお手柄じゃ。ああこれはニンファドーラ!」

ハリーが見回すとこんな遅い時間なのにウィーズリーおばさんは1人ではありませんでした。くすんだ茶色の髪にハート形の蒼白い顔をしたニンファドーラ・トンクスが大きなマグを両手に挟んでテーブル脇に座っていました。

トンクスはダンブルドアに「こんばんは先生」と挨拶すると今度はハリーに「ようハリー」と挨拶をしてハリーは「やあトンクス」と挨拶を返しました。ハリーはトンクスがやつれたように感じました。病気かもしれません。

無理をして笑っているようでしたが見た目にはいつもの風船ガムピンクの髪をしていないので間違いなく色褪せています。するとトンクスは「私もう帰るわ」と短くそう言うと立ち上がってマントを肩に巻きつけたのでした。

3-2.トンクスとダンブルドアがいなくなると
ウィーズリーおばさんに「モリーお茶と同情をありがとう」と言って帰ろうとするトンクスにダンブルドアが「わしへの気遣いでお帰りになったりせんよう」と優しく言うとその理由をこう説明したというわけなんですよね。

「わしは長くはいられないのじゃ。ルーファス・スクリムジョールと緊急に話し合わねばならん事があってのう」

トンクスは「いえいえ私帰らなければいけないの」と言いながらダンブルドアとは目を合わせようとせず「お休み」と別れの挨拶をして帰ろうとしました。そんなトンクスにウィーズリーおばさんがこう声をかけたのでした。

「ねえ週末の夕食にいらっしゃらない?リーマスとマッド・アイも来るし?」

トンクスは「ううんモリー駄目。でもありがとう。みんなお休みなさい」と答えると急ぎ足でダンブルドアとハリーのそばを通って庭へと出ました。戸口から数歩離れた所でトンクスはくるりと回って跡形もなく消えました。

ここでハリーはウィーズリーおばさんが心配そうな顔をしている事に気づきました。そして今度はダンブルドアがハリーに「さてホグワーツで会おうぞハリー」と次にウィーズリーおばさんにこう別れの挨拶をしたのでした。

「くれぐれも気をつける事じゃ。モリーご機嫌よろしゅう」

ダンブルドアはウィーズリーおばさんに一礼するとトンクスに続いて出て行き全く同じ場所で姿を消しました。庭に誰もいなくなるとウィーズリーおばさんは扉を閉めハリーの肩を押して光が明るい所まで連れて行きました。

「ロンと同じだわ。2人ともまるで引き伸ばし呪文にかかったみたい。この前ロンに学校用のローブを買ってやってからあの子間違いなく10センチは伸びてるわね。ハリーお腹空いてない?」

テーブルを照らすランタンの光の所でハリーの姿を確かめるとウィーズリーおばさんはこう言いました。最後に「お腹空いてない?」と問われるとハリーは突然空腹感に襲われ「うん空いてる」と答えたというわけですよね。

おばさんはハリーに「お座りなさいな。何かあり合わせを作るから」と言いハリーは腰掛けたというわけです。その途端にクルックシャンクスがハリーの膝に飛び乗り喉をゴロゴロ鳴らしながら座り込んだというわけです。

ハリーが「じゃハーマイオニーもいるの?」とクルックシャンクスの耳の後ろを掻きながらうれしそうに訊くとおばさんは大きな鉄鍋を杖で叩きながら「ええそうよ。一昨日着いたわ」とそう答えたというわけなんですよね。

鍋はガランガランと大きな音を立てて飛び上がり竈に載ってたちまち煮え出しました。ハリーがあと数時間は来ないと思っていたのでもちろんみんなはもう寝ているんだそうです。そんな事を言っている内にできたようです。

おばさんは再び鍋を叩きました。すると鍋が宙に浮きハリーのほうに飛んで来て傾きました。おばさんは深皿をさっとその下に置きとろりとしたオニオンスープが湯気を立てて流れ出すのを見事に受けたというわけですよね。

3-3.ウィーズリーおばさんが一番言いたかった事
おばさんが「パンはいかが?」と訊いて来たのでハリーは「いただきます」と答えておばさんが肩越しに杖を振るとパン一塊とナイフが優雅に舞い上がってテーブルに降りパンが勝手に切れて鍋は竈に戻ったというわけです。

「それじゃあなたがホラス・スラグホーンを説得して引き受けさせたのね?」

おばさんはハリーの向かい側に腰掛けるとこう訊いて来ました。口がスープで一杯で話せなかったのでハリーは答える代りに頷きました。そんなハリーに向かっておばさんはスラグホーンについてこう言ったというわけです。

「アーサーも私もあの人に教えて貰ったの。長い事ホグワーツにいたのよ。ダンブルドアと同じ頃に教え始めたと思うわ。あの人のこと好き?」

おばさんに好きかと問われてハリーは今度はパンで口が塞がっていたので肩をすくめてどっちつかずに首を振りました。するとおばさんは「そうでしょうね」と言うと訳知り顔で頷いてスラグホーンについて語り始めました。

もちろんスラグホーンはその気になればいい人になれるんだそうです。だけどアーサー氏はスラグホーンの事をあまり好きじゃなかったのだそうです。何でも魔法省はスラグホーンのお気に入りだらけとの事なんだそうです。

スラグホーンはいつもそういう手助けが上手との事でした。でもアーサー氏にはスラグホーンはあんまり目をかけた事がなかった。それはスラグホーンがアーサー氏の事を出世株だとは思わなかったらしいとの事だそうです。

「でもほらスラグホーンにだってそれこそ目違いってものがあるのよ。ロンはもう手紙で知らせたかしら-ごく最近の事なんだけど-アーサーが昇格したの!」

おばさんが最初からこれを言いたくて堪らなかった事は火を見るよりも明らかでした。ハリーは熱いスープをしこたま飲み込みました。喉が火膨れになるのが判るような気がしてハリーは息を呑んで「凄い!」と言いました。

おばさんは「優しい子ね」と言うと笑顔を見せました。ハリーが涙目になっているのをアーサー氏が昇格した知らせを聞いて感激していると勘違いしたらしいんですよね。おばさんは「そうなの」と言った後こう言いました。

「ルーファス・スクリムジョールが新しい状況に対応するために新しい局を幾つか設置してね」

アーサー氏は「偽の防衛呪文並びに保護器具の発見並びに没収局」の局長になったんだそうです。とっても大切な仕事で今では部下が何と「10人」もいるのだそうです。

今日の最後に
先回の記事で言ったようにダンブルドアはウィーズリー夫妻に緘口令を敷いていてハリーにロンとハーマイオニーの3人にはホラス・スラグホーンがかつて「魔法薬学」の教師だったという事は言わないように言ってあります。

そしてこの場面ではウィーズリー夫妻のみならず「隠れ穴」に出入りしている騎士団員にも口止めがされているという事が見て取れますよね。つまりはトンクスもやはり事前にその事を言わないようにと言われていますよね。

ダンブルドアはトンクスに自分への気遣いで帰ったりしないようにと言いました。トンクスがハリーの顔を見るなり帰り支度を始めたのは自分はおっちょこちょいでうっかり口を滑らせてしまうのではと思ったんでしょうね。

ウィーズリーおばさんも自分とアーサー氏もスラグホーンに教えて貰った。長いことホグワーツにいてダンブルドアと同じ頃に教え始めたと思うとスラグホーンの事を説明しましたが教わった科目については言っていません。

何故ならばダンブルドアが口止めしていたからというわけなんですよね。
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