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いつもならこの時期はバーノン叔父さんを取り上げるのが毎年恒例になっているのですが今年はハリーの夏休みシリーズと内容が重なるので今年に限ってはシリウスを取り上げる事にしました。当初ハリーは何気なしにシリウスに手紙を書いてヘドウィグに持たせたのですが・・・(全3項目)

3-1.額の傷痕が痛んで
仰向けに横たわったままハリーはまるで疾走して来た後のように荒い息をしていました。生々しい夢で目が覚めてハリーは両手を顔に強く押しつけていました。その指の下では額の稲妻形の傷痕が激しく痛んでいたのでした。

その痛みは白熱した針金を押しつけられたかのようでした。もう一度指で傷痕をなぞってみるとまだ疼いています。目覚める前にどんな夢を見ていたのかハリーは思い出そうとしました。それはあまりにも生々しい夢でした。

2人は知っている。ヴォルデモートとワームテールことピーター・ペティグリューです。3人目は知りません。あの老人は誰だったのだろう?確かに年老いた男がいました。そして暖炉マットには蛇がいたというわけですよね。

ハリーは落ち着かない気分でした。傷痕の痛みが気になったわけではありません。違うんだ。何かが気になるのは前回傷痕が痛んだ原因がヴォルデモートが近くにいたからなのです。でもそんな事は今は到底考えられません。

ヴォルデモートがプリベット通りに潜んでいるなんて馬鹿げた考えだ。有り得ない。そんなハリーが次に考えたのは親友のハーマイオニーとロンに額の傷痕が痛んだと言ったら2人は何と言うだろうという事だったのでした。

しかしハリーは自分でそうだと認めるのは恥ずかしかったのですが本当は誰か父親や母親のような人が欲しかったのです。大人の魔法使いでこんな馬鹿な事をと思わずに相談できて自分を心配してくれる誰かというわけです。

闇の魔術の経験がある誰か。するとふっと答えが思い浮かびました。こんな簡単でこんな明白な事を思いつくのにこんなに時間がかかるなんてとハリーは思いました。シリウスだ。何故最初から思い浮かべなかったのだろう。

ハリーは自分でもまだ驚いていました。しかしその一方でそんなに驚く事ではないのかもしれないとも思いました。そもそもシリウスは無実でハリーの身に危険が迫っていたのでそのためにアズカバンを脱獄したんですよね。

ハリーの両親ポッター夫妻を裏切り「秘密の守人」になってヴォルデモートに居所を教えたピーター・ペティグリューがホグワーツにいる事を知ってシリウスはアズカバンから脱獄して来たのでした。そうだったんですよね。

そこでハリーはシリウスに手紙を書いて額の傷痕が痛んだ事を相談する事にしたというわけなんですよね。

3-2.返事が来たと思ったら
シリウス宛ての手紙をヘドウィグに持たせたその翌日ハリーは「隠れ穴」に移動しました。イギリスで30年ぶりに開催されたクィディッチ・ワールドカップの決勝戦を観戦するためで「隠れ穴」には2週間滞在したのでした。

ハリーは「隠れ穴」に滞在中にヘドウィグがシリウスの返事の手紙を持って帰って来ると思い手紙にもそう書き加えてヘドウィグにも自分は「隠れ穴」にいると言いましたが返事の手紙は来ないまま新学期を迎えたのでした。

ヘドウィグがシリウスの返事の手紙を持って帰って来たのは学期が始まって最初の週の木曜日の夜の事でした。トントンと軽く窓を叩く音がしたかと思うと月明かりに照らされて窓枠に止まっていたのがヘドウィグでした。

ハリーは「ヘドウィグ!」と叫ぶように名前を呼ぶと椅子から飛び出して窓に駆け寄り窓を開けました。ハリーは急いで手紙を解くと座って読み始めました。ところがその手紙の内容がハリーにとっては大問題だったのです。

とても短い手紙でしかも大急ぎで走り書きしたようにも見えました。手紙の冒頭には「すぐに北に向けて飛び発つつもりだ」と書かれていました。数々の奇妙な噂がここにいるシリウスの耳にも届いているとの事だそうです。

取り分けハリーの傷痕の事はその一連の出来事に連なる最新のニュースなんだそうです。また痛む事があればすぐにダンブルドアの所へ行きなさいとシリウスは書いていてマッド・アイ・ムーディの事もまた触れていました。

風の便りではダンブルドアがマッド・アイ・ムーディを隠遁生活から引っ張り出したとか。それは他の者は誰も気づいていなくとも何らかの気配をダンブルドアが読み取っているという事なのだとシリウスは綴っていました。

最後にシリウスは「またすぐ連絡する」と書きハリーには「くれぐれも用心するよう」と綴っていました。手紙の内容を聞いてハーマイオニーは「北に向けて飛び発つって?帰って来るってこと?」と呟いたというわけです。

一方ロンは「ダンブルドアは何の気配を読んでるんだ?」と当惑していたのでした。それからハリーに「どうしたんだい?」と訊いたのでした。ハリーが拳で自分の額を叩いている所だったのです。ハリーはこう答えました。

「シリウスに言うべきじゃなかった!」

激しい口調でこう答えるハリーにロンはびっくりして「何を言い出すんだ!」と言いました。ハリーは「手紙のせいでシリウスは帰らなくっちゃならないって思ったんだ!」とそう言葉を返してさらにこうも言ったのでした。

「戻って来るんだ。僕が危ないと思って!僕は何でもないのに!」

続けてハリーはねだるように嘴を鳴らしているヘドウィグに「それにお前にあげる物なんて何にもないよ。食べ物が欲しかったらふくろう小屋に行けよ」と言い放ちました。それから「僕寝る。また明日」と告げたのでした。

寝室に戻ってパジャマに着替えベッドに入ったもののハリーは到底眠れませんでした。シリウスが戻って来て捕まったら自分のせいだ。何故黙っていられなかったんだろうとハリーはどれだけ後悔しても足りなかったのです。

3-3.翌朝急いで
翌朝早々と目が覚めたハリーはまるで眠っている間も脳みそが夜通しずっと考えていたかのように完全な計画が頭の中に出来上がっていました。ハリーはロンを起こさないように寝室を出て談話室に向かったというわけです。

そこでハリーはシリウスに傷痕が痛んだのは自分の思い過ごしで手紙を書いた時は半分寝呆けていたようです。こちらには戻って来るのも無駄で何も問題はありません。つまり戻って来なくてもいいと手紙を書いたのです。

手紙を書き終えるとハリーはふくろう小屋に向かいました。しかしヘドウィグを起こして自分のほうを向かせるのに随分てこずりました。昨夜ハリーが感謝の礼を尽くさなかった事にヘドウィグはまだ腹を立てていたのです。

そこでハリーがヘドウィグは疲れているだろうからロンに頼んでピッグウィジョンを貸して貰おうかと仄めかすとヘドウィグはようやく脚を突き出してハリーに手紙をくくりつける事を許してくれたというわけなんですよね。

「きっとシリウスを見つけておくれいいね?吸魂鬼より先に」

それから数週間ハリーはシリウスの事を心配しないように努めました。もちろん毎朝ふくろう郵便が届く毎に心配でどうしてもふくろうたちを見回してしまいますし夜ベッドで眠りに落ちる前に恐ろしい光景が浮かびました。

しかしそれは10月30日の事でした。今年度ホグワーツでは百年以上ぶりに三大魔法学校対抗試合が復活開催される事になりこの日はボーバトンにダームストラング両校の代表団がホグワーツ入りする日だったというわけです。

朝食の席で急いで見上げたハリーはヘドウィグがこちらに飛んで来るのを見つけました。ハリーはシリウスの返事の手紙を引っ張るようにして外しヘドウィグにベーコンの外皮をあげてヘドウィグはうれしそうに食べました。

手紙の冒頭にシリウスは「無理するなハリー」と書いていて自分はもう帰国しちゃんと隠れている。ホグワーツで起こっている事は全て知らせて欲しい。ヘドウィグは使わず次々違うふくろうを使うようにと綴っていました。

最後には自分の事だけを注意して傷痕について言った事を忘れないようにと書いていました。ハリーは手紙を丸めるとローブの中に滑り込ませました。心配事が増えたのか減ったのかハリーには分らなかったというわけです。

とりあえずシリウスが何とか捕まらずに戻って来ただけでも上出来とすべきなのだろうとハリーはそう思いました。さらにはシリウスがずっと身近にいると思うと心強いのも確かでした。長く返事を待つ必要がないからです。

今日の最後に
プリベット通り4番地に於けるハリーの待遇は4年生になる今年の夏休みはシリウスのお陰で格段に良くなったみたいですよね。全ての学用品を自分の部屋に持ち込む事ができたのもシリウスの存在があったればこそでしたね。

あの危険な殺人犯がハリーの名付け親だと判るとダーズリー一家の態度が一変したんだそうです。そのためハリーはシリウスは実は無実だという事をダーズリー一家に告げるのを都合よく忘れる事にしたというわけですよね。

ハリーが「隠れ穴」に招待されるのに当たりウィーズリーおばさんからマグルの郵便で手紙が届いた際にもシリウスは大いに役立ちました。ハリーがバーノン叔父さんに向かって発したこの言葉が決め台詞になったのでした。

「もう行ってもいいですか?シリウスに書いてる手紙を書き終えなきゃ。ほら-僕の名付け親」

ハリーからシリウスの名前を出されてシリウスに対する恐怖心からバーノン叔父さんはハリーにクィディッチ・ワールドカップに行ってもいい。シリウスに行く事になったと言うんだぞとそう言ったというわけなんですよね。

つまりはシリウスのお陰でハリーはクィディッチ・ワールドカップに行けたというわけですよね。
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